劇場公開日 2023年1月6日

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「ゾンビ映画にビーフジャーキー」恋のいばら サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ゾンビ映画にビーフジャーキー

2023年1月9日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

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玉城ティナと城定秀夫監督という組み合わせが良さそう過ぎて、わりと楽しみにしていたのですが、予想通り最高のタッグでした。「窓辺にて」といい、彼女の魅力は計り知れません。勿論、松本穂香もいい味を出していましたし、「それがいる森」に続き、新境地と言えるような役柄でした。

松本穂香は図書館で働く地味めな元カノ。
玉城ティナはクラブでバイトをしながら、ダンサーの夢を叶える為に日々練習する華やかな今カノ。
圧倒的な違いがリアルで面白く、城定監督の役者を引き出す力は本作でも発揮されており、観客の見たいを詰め込んでくれました。玉城ティナのダンスがかっこよすぎてうっとり。もう、この人がいきいきとしている役の映画であれば、なんでも面白いと言ってしまう気がする。松本穂香だって、毎度憑依したように人が違うから、毎度すごく楽しい。最高なキャスティングだね。

ピンクや青の光、コントラストも監督らしさ全開で美しく、ラスト際のとあるシーンは粋なMVを見ているような気分に。ビターで大人な、闇に溢れた恋。もっとドロドロしたものを想像していたが、これはこれであり。この手の恋愛映画が好きになったら、もう普通のは見れないよ。とは言っても、本作は恋愛映画というよりも、1人の男性を好きになった同士、という関係性を描いた作品であり、ある意味友情もの?としてすごく面白い。

ただ、これは「夜、鳥たちが啼く」でも感じたことなのだが、最近城定監督の脚本力と演出力が衰えているような気がする。「愛なのに」「アルプススタンドのはしの方」「女子高生に殺されたい」「ビリーバーズ」では、話の見応えも、伏線回収の驚きも、よく出来ていたのに、直近2作品は何だか薄っぺらい。あれ?これ、城定秀夫監督だよな...?と思っちゃう。役者の凄さに脚本と演出が全然追いついていないように感じてしまいます。

あと、渡邊圭祐はキャスティングミス。
健太郎というキャラクターが描き不足というのもあるのだが、このキャラにあまりあっていないように感じた。あまりクズ感がない。ブラックナイトパレードのときもだが、演技の深みがいまひとつ。漫画の実写化とかで配役されそうな顔立ちをしているから、もっと頑張って欲しいな。

城定監督にしてはパンチのない作品ではありますが、主演2人のファンであれば大満足間違いなしの映画だと思います。本作は何故か上映館が少し多いみたい。明け方の若者たちくらいかな?

サプライズ
いぱねまさんのコメント
2023年1月12日

ご丁寧に返信頂き、ありがとうございました
何も分っていない人間の戯れ言ですので、お気になさらず・・・
失礼しました

いぱねま
いぱねまさんのコメント
2023年1月10日

失礼します
多分、彼氏を余りにもクズ感として演出してしまうと、相対的に元カノ、今カノの両方も低能イメージが付いてしまうことを避けたかったのだと想像します 彼氏の或る意味天然要素な部分にお互い惚れ込んだ所の共通点が、結局2人の親和性を演出したかったのではと・・・ 勝手な解釈、失礼しました

いぱねま