ちひろさんのレビュー・感想・評価
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今泉監督の世界観たっぷり
人間を描く今泉監督のセンスが好きだ。 元風俗嬢、やさぐれ、有村架純さんも新境地で臨んだ。 それぞれの人間には生きて来た年数に関わらず抱えてきたものがある。 そんな様々な人間模様がこの映画にはある。 決して軸の太いストーリーがあるわけではないが、胸に迫る現代社会の縮図。 リリーフランキーさんの登場でこの作品の深みが増す。 彼の役者力には脱帽だ。 さて、これを観るあなたはどこに共感しますか?
孤独とともにある女性
可愛いのだけれど、素朴で少しズボラで、とことん自分の世界軸で生きている。ただそれで周りに影響を与える人。はしてみるけど、そのちひろさんを初見で感じることができた有村架純はやっぱ凄い。 とことん今を生きている。だけどいつも孤独をかかえている。だからこそ他人に優しく、同じように孤独を感じる人を惹きつける。 過去は聞かない。だって私が話してるのは今のあなただから。人はだいたいその人の目を見れば、その人がどんな人か分かる。口に出されたことより自分の目を信じてる。風俗ってそういう世界だから。 印象的なフレーズ。ありきたりだけど、そう言う有村架純の表情がとても力強かった。 最後のたひさんとの会話。 あなたならどこにいったって、孤独を手放さずにいられるよ。 孤独を埋めることをせず、満たそうともしない。 きっと自分は満たされないけど、人を満たすことはできるひとなんだな。
今泉バース
一時のバブル感は落ち着いてきたものの、年1、2本はコンスタントに作品公開、城定秀夫の次にハイペースで映画を撮っている今泉力哉監督。特に若い人?の感性?に訴えかけるものがあるの?が人気の理由?と思われるけど、正直、好きとは?やさしさとは?って、またかよな話ばかり…と、オッサンの自分は今泉作品にハマれないことが多い。じゃ、観んなよ!ってことなのだが、新作はNETFLIX配信つうことで、出張帰りの新幹線にて疲弊した頭でぼーっとiPad鑑賞。 そもそも有村架純は元風俗嬢設定だけれど、展開的に意味が感じられず。過去に遺体を埋めただの靴が汚れてるだの意味深描写がある割に幼少期以外の説明もされないし。気になって最初の数話分原作漫画を読んでみたが、これがけっこう印象違う。シンプルな線画の中で語られることも多い漫画を、売れっ子俳優が演じ表現にも限界がある実写映画でリアルにやったところで、表面を掬い取ったようなものにならざるを得ないというか、結局、長回し多用のふんわりぼんやりした展開で、新幹線が終点に到着する頃にこれまた登場人物がみんな仲よく集まるいつもの今泉的映画になっていた。同じ星の人ならぬ今泉バースの住人、若葉竜也も出ているし。 かつての沖縄アクターズスクール並みに有望若手タレント発掘能力の高い今泉監督だけど、今回の成果は、オカジ役の豊嶋花はすでに売れっ子のようだし、べっちん長澤樹だろうか。
まったりと観られる作品。
お弁当屋で働く「ちひろさん」の人となりを、彼女が関わる人たちの個別のドラマと絡めながら描く本作。 セリフや場面の中の余白とその背景のイメージを楽しむ作品だったなという印象。 しかし流れがまったりなのは全然良いのだけど、ちょっと長いかな…。 原作漫画は4巻まで既読だったので、そして原作がめちゃくちゃに良いので、映画と原作は別物と考えるべきなのはわかってるんだけど、どうしても比較してしまう…。 ちひろさんや登場人物も結構雰囲気が違うので、別物として考えて楽しむのが良さそう。 有村架純ちゃんは良かったなあ。 彼女はどの作品でも、まとう空気の自然さが素敵。 人物の温かみを最大限感じさせる風吹ジュンさんもリリー・フランキーさんも素敵。
寅さん。
まあ、原作がよいのだ。 今泉氏らしさは控えめだったかも知れないが、観てて面白くこころ温まる感じ。 しかし周りがうまく行くほど居場所がなくなるちひろさん。なにかブラックホール級の空虚をかかえてるに違いない、、、。 人と人は違う星の宇宙人。 全てを求めようとするからぶつかる。 気が合う程度がちょうどいい。 全く映画見た事ないけれど、寅さんってこんな感じかな、、と思った。
つかみどころゼロのちひろさん
常に「ワタシ」のちひろさん いつもオープンなちひろさん 誰に対しても普通で差別も区別もしないちひろさん けど全部はオープンにしないちひろさん 孤独の中にちひろさんがいるのか、ちひろさんの中に孤独があるのか… たえさんと出会えてよかったね、ちひろさん (視聴後、LINEマンガ読んでますが映画とちょっと違うのね…)
お弁当あるけど、食べる?
最近、こういう「スナックキズツキ」的な「僕の姉ちゃん」的なものに弱い。たぶん、世の中のいい歳をした大人たちもそうだ。だから、いくら上映館が少ないとはいえ、平日の昼間に満席になるのだ。みんな、ちひろさんと一緒にいたいのだ。癒しの言葉なんか求めていない。ただ、わかってくれる人にそばにいて欲しい。その人のいう言葉なら、たとえ投げやりのセリフでも温かく感じてしまう。だって、傷ついたことがある人が、人を傷つける言葉をぶつけてくるとは思えないもの。 そして、そんなちひろさんも、「そのまま沈んでおけ。人間の身体は、浮かぶようにできているから。じたばたするから沈むんだよ。」とわかってくれる人がそばにいる。 あと、この映画でも共演の「ひよっこ」コンビ。凸凹なんだけど、息があってる。安定感は安心感にもなるなあ。 明日あたり、コミック全巻が届くはず。また、じんわりとさせてもらいましょ。
個人評価:3.0 有村架純が元風俗嬢役というギャップをどこまで活か...
個人評価:3.0 有村架純が元風俗嬢役というギャップをどこまで活かせるか。その深度はそこまで深くなく、有村架純の枠をはみ出た演技は見れず少し残念。 俳優陣はとても良く、楽しめた作品ではあった。
同じ星の人
架純ちゃん観たさで鑑賞 とてもほっこり心地よい映画でした 同じ星の人に出会いたい(^^) これいいねって言ったらさ、 それいいねって言ってくれて、 そうだよねって言ったら そうだねって言ってくれて。 なんか、それだけでよかったんだけどなあ。 良い言葉をありがとう。
リアリティ
全編を通じて、弁当屋、海辺、病院、不登校…世俗とか風俗などと言い表わす、よく知らないのに嗅いだことのある「におい」が、とても穏やかに観る人を引き込んでいく。そんな作品。 途中、リアルでない狂気や反抗を差し込まれるけど、リアルに引き戻したくなるのは、主人公の過去を、私が勝手に憂いに思うからだと、聖人でもない自分に反省してしまう。 特に、劇中に出てくる普遍的な「食」によって、自分に引き戻される。 あの子の好きな焼きそばは、彼女も私も知っているあの味なのだ。 確かにリアルではない。でも、自分のリアルもこの中に沢山ある。
全体的にマイルドな仕上がりでした
有村架純さんで実写化されると知り、原作を読んだ上で鑑賞させていただきました。 「他人は所詮他人なので100%わかり合えるはずもない。自分の居場所を守る為、自分を殺してまでも他人に同調し、辛さを耐える必要はない。自分とは違う他人を尊重しつつ、自分らしさを大切に生きていこう。」そんな骨太のテーマを私なりに読み取りました。 原作のテーマにとても共感しましたので、それに基づいた本作も私にとっては心地よい出来でした。淡々とした話の進み具合も原作の雰囲気に忠実だったように思います。 ただ個々のキャラが原作に比べマイルドな味付けに感じました。例えば"ちひろさん"はもっと男前気質だし、"元店長"はオヤジ臭いです。その点は原作ファンにとって物足りなさを感じてしまうかもしれません。
鑑賞後も、じわじわ心に残る映画
今泉監督作品とゆうことで、鑑賞。 漫画原作で、ファンタジーを残しつつ、対人関係のフラストレーションもリアルに描かれていて、心揺さぶられた。 家族だと、うまくいかなくても、他人同士だと優しくなれることがある。一期一会の出逢いでも、少し誰かに優しくしたり、優しくされたりする、それだけでいいと思うと、ちょっと気持ちが楽になります。 それにしても、お弁当、美味しそうでしたね!対照的に、オカジの家族の食卓は豪華なのに、息苦しい。。「みんなで食べると美味しい」は、真実であり、真実でない。
お弁当食べてる有村架純をずっと観ていたい。
有村架純って魅力的な女優さんだなぁ。 そんな魅力的な女優さんがなんとも魅力的なちひろさんという主人公を演じて最初から最後までほとんど出ずっぱり。 元風俗嬢という役柄だからサービスショットもあってドキドキしてたらまさかのあんなシーンまで。 お弁当を美味しそうに食べてるシーンだけ2時間見せられても観ていられる。 風吹ジュンもいつまでもかわいいなぁ。 そして、豊嶋花。またひとり今後が楽しみな女優さんが増えました。表情豊かでずっと観ていられる。 (「どうする家康」のお方さまとたねだ!) 女優さんたちが魅力的で画がきれい。 それだけで大満足でした。
はて?
どこがおもしろいのかな? 私の感性が貧弱でわかりませんでした。 ただ、小学生の男の子の演技は良かったです。リリーは相変わらず鼻につく、が、それが目的でやってんでしょうね、万引きなんとかの時から。 死体埋めたり(めちゃ浅い)、周りが善人ばかりとか、 カテゴリーはファンタジー映画。
ちひろさん…
有村架純さん演じる「ちひろさん」が色んな人達と通じる中でそれぞれ抱えている悲しみや寂しさを上手く表現されてる作品だと感じました。
物語は、元風俗嬢という女性が弁当屋で働きながら、色んな人と会話して、行動して、そこでそれぞれの人が抱えている闇に向き合うきっかけを優しく教えてくれる。
どこかほのぼのとした雰囲気があるけど、その中でも悲しい気持ちと前を向こうする希望があるなと感じた。
有村架純さんが演じる女性がこれほどまでにアンニュイな感じと物事を達観した様子がすごいと感じた。
個人的には、店長のセリフが好きでした。
「沈む所まで沈め!そしたらあとは、勝手に浮いてくるから。変にもがけばもがくほどあがれなくなる。」
少し違っていたらすみません。
この言葉だけでもいい映画を観たなと感じるくらい良かったです。
ちひろさんのキャラクターは魅力的だが、100パーセント共感することはできない
人と人とは基本的に理解し合えないと思っていて、心から孤独を愛しているのに、かといって、人を拒絶したり、人との間に壁を作ったりする訳ではなく、むしろ、極めてオープンに人に接する「ちひろさん」のキャラクターが、なんとも独特である。 しかも、そんなちひろさんが、孤独や疎外感を感じている周囲の人々を互いに結び付け、彼らに居場所を与えていく展開は、どこか「寅さん」的で面白い。 有村架純も、人との距離を保ちたいのに、決して「人嫌い」ではないという、どこか矛盾した役柄を、とても魅力的に演じている。 ただし、ちひろさんに、100パーセント共感して感情移入できるかと言えば、それは難しかった。 「孤独を手離さないこと」が幸せなことだとは、どうしても思えないのである。 彼女の人格形成の背景には、子供の頃からの壮絶な人生経験があるということは容易に想像がつくのであるが、それがもう少し具体的に語られたならば、彼女への理解も深まったのではないだろうか? いずれにしても、彼女が早く3人目の「同じ星の人」に巡り合い、それが未婚の男性であれば良いのになぁと願うばかりであるが、余計なお世話というものか・・・
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