「観たい度○鑑賞後の満足度✕ 『ミッドナイトスワン』『さがす』両監督のタッグにして悲惨な出来。『マリコ、歌舞伎町で一番悲惨な探偵』という題名にしたら良かったのでは。」探偵マリコの生涯で一番悲惨な日 もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
観たい度○鑑賞後の満足度✕ 『ミッドナイトスワン』『さがす』両監督のタッグにして悲惨な出来。『マリコ、歌舞伎町で一番悲惨な探偵』という題名にしたら良かったのでは。
①伊藤沙莉を観に行ったのに、彼女の良さが少しも出ていない。
優れた探偵という設定だが全くそれらしい描写が無いのも問題(歌舞伎町に張り巡らされた情報ネットワークがあるらしいが、その片鱗でもいいから描写か暗喩が欲しい。メモを手に聞き込みに回っていたけど、何かネタを探して回っている駆け出し記者みたい)。
②歌舞伎町という街の魅力(があればだが)が少しも伝わってこない。どの大都市にもある繁華街とあまり変わらない印象。
③ヤクザ像や描きかたが一昔前とあまり変わらないのでは?
④北村有起哉が最後のシノギに行くときに、偶々カラスにフンをかけられたので髪をセットし直す為に見ていたガラスの向こう側で、家出した娘が腰を振っていたシーンは、やろうと思えば人生の皮肉さと悲しさとをもっとユーモラス且つやるせなく描けたと思うのだが、単なるそういうシーンというだけに終わっている。
⑤ホストに入れ込む若い女性の話は最早目新しくはないし、心中も陳腐なオチの付け方(両隣に住む人の事を考えない自己チュー女としか思えない)。
それより、もう一人同じホストに入れ込んでいた女ともっと絡ませる話にした方が良かったのではないか。
⑥姉妹の章は、話的には意外性もあって一番面白いが、本作に組み込む必要があったのかどうか。組み込むとしても丸々1話を使うのではなく、各エピソードをあちこちにばらまいて最後に「こんな姉妹でした!」とした方が話の組み立てとして面白かったのではないか。
まぁ、監督が一話ずつ担当したので、こういう形になったんでしょうけど。
あと、全く個人的な好みであり、語弊を招くと思うけれども、痩男と太ったブスのディープキスやSMプレイを延々と見せられたくはない。
⑦後の章も似たり寄ったり。
何より、