宮松と山下のレビュー・感想・評価
全53件中、41~53件目を表示
ショートホープの夢
自分の本当の名前さえ判らない、12年前以前の記憶が何一つ無いエキストラ俳優の話。
時代劇の斬られ役に始まって、飲み屋に入ったら、えっ!これも役?wお次はロープウェイの整備&運行…ってこれは役じゃないんかいっ!!と何ともふざけたオープニングだけど、実はちゃんとしたヒューマンドラマ。
どこまでが仕事でどこまでか仕事??とキツネにつままれた様な空気感を纏いつつ、12年前の出来事に。
そしてみえてくる真実は、案外シリアスな哀しい男の話しというね。
かなり先が読めてしまうところもあるし、 坦々とした感じは狙いであるのだろうけれど、ふざけた設定のおかげで堅苦しくなりすぎず、ユーモラスでシュールでファンタジーの様でファンタジーじゃなくて、なかなか面白かった。
香川照之の演技で締まったのだが
香川照之の演技には感心したのだが、それを作品の評価にしてしまっていいものかどうか。
最後の(正確にはその一つ前の)シーンでたばこを吸うのだが、そのときの表情が「恐ろしい」。それまではぼんやりした表情で目の焦点も定まらないのだが、一転何かを見つめ、狂気を感じさせる表情に変わる。「憎悪」は人に生きる意味を与え、生き生きとさせるのだと言うことを示している。果たして、この物語に続編はあるのだろうか。香川は演じる場所を無くしてしまっているのだが。
香川の力量あってこその映画
記憶喪失のエキストラが記憶と共に自分を取り戻していく話。
前半のエキストラシーンは、どこまでがエキストラとしての役なのか、それとも宮松本人の生活なのか曖昧で、突然劇中劇のように変化していくのが面白い。
後半は、香川照之のほんのわずかな表情で、宮松の気持ちの変化を表していくのがスゴイ。
香川の力量あってこその映画。
ちょっと予想と外れたが…
あまり情報を入れずに観に行ったが、当初の予想ではエキストラをやりすぎて、宮松と山下という二十人格になった話かと思っていたけど、全くとは言わないまでも大幅に違って…。
冒頭部の12年前の話が最後に回収されるところは、面白かったと思う。若干だが、昨日鑑賞した「ある男」と同じようなテーマなのかも知れない…と思った。
そして、今になって思うと、ロープウェーは、何かの韻を踏んでいるのだろうか?
そして、この映画のエキストラの方々は、どういう気持ちで主役の香川照之を見ていたのだろうか?
それが一番気になるかも?(もはや映画の主題ではない…)
渋い!
地味です。
地味で渋いけど好きです。
きちんと作り手の個性がでている作品って
映画を観たー!という気分になるので好きです。
これもエキストラの撮影なんじゃ?
どういうこと??
ラストはどう締める???
終始「???」が続き
集中しながらラストを迎えました
記憶喪失と記憶を取り戻したとき
宮松が山下に戻ったとき
彼の選択は正しいと思えた
香川照之さんは
プライベートの人間性は引いたけど
俳優としては復活して欲しい
あのドラマシリーズの顔面演技より
このような抑えた演技の方が良いなー
変わった作りかたの作品なんだろうがイマイチ
エキストラ俳優の宮松は、時代劇で刀で斬られたり、弓に射られたり、ヤクザとして路上で撃たれたり、と、名もなき殺され役を演じていた。実は彼は記憶を失い、自分について何も思い出せないままエキストラ俳優とロープウェイの仕事をしていた。ある日昔の仕事の同僚だった男が宮松を訪ねてきて、元タクシー運転手の山下だと言った。そして・・・てな話。
途中まで、今芝居の役?なんて興味深く観ていたが、同じような繰り返しで飽きてきて、野波麻紀や中越典子が出てきて、またちょっと興味持ったが、やはり淡白なストーリーだから眠くなった。
エキストラの斬られ役など、時代劇よく観てたから、何度も斬られるのは当然で、あんなもんだろうし、顔覚えられちゃダメでしょ、って思ってるから、最初から違和感。
記憶喪失ってあんなのでなるの?とも思った。
イマイチだった。
行間がありすぎる
予告からこういうストーリーかな?と思っていましたが、ちょっと下回る感じでした。
なるほどそういう話なのね、、、うーん。
また、心の移り変わりをセリフなしの表情などで伝わってくる、、、という、行間を読めないと理解しにくい映画ですが、行間が多すぎ長すぎで、見ているのがちょっと辛い。そんなに長く間を取ります?タバコ吸い終わっちゃいますよ?と。
表情や目線だけでストーリーを展開するような、行間を読む映画はもともと好きですが、これはさすがに行間取りすぎ。変な間のシーンが多すぎて、どこに注目して良いか分からない。
香川照之さんは流石の存在感です。もともと好きな役者さんなので復帰を応援しています。
でも、どうしてもあの問題が頭をよぎってしまう。公開前から映画の評判が悪いですが、それを差し引いてと単純に映画としてもちょっと薄味。
静かな香川さん
エキストラの役を香川さんが演じる
storyでなかなか他にはない面白さ
今まで香川さんの作品はインパクト
があってジョークを飛ばしてる
イメージがありましたが…
今回は脇役のエキストラの役を
演じています
エキストラの方々がたくさん
出演していて皆さん流石にプロです
目立ってないです
香川さんはすぐ分かるし
…華がある
静かに立っていても分かります
少ない台詞一つひとつの言葉で
心情を表し
静寂の時の香川さんも
渋さがあります
上手いですね~
他に尾美さん津田寛治さんも
好演してます
静の香川照之を撮った 新しい映画
佐藤雅彦さんとの仕事はいつも徹夜になる。
完徹をした翌夜 眠たかったが文化会館小ホールに室内楽を聴きに行ったら、そこに佐藤さんがいて 元気ですか? と表情を変えずに訊かれた。 まあ 佐藤さんは そんな人だ。
でも その冷徹な表情の中で蠢いている遊び心に 何度も何度も感嘆して来た。
明治のチェルシー 湖池屋のドンタコス ピタゴラスイッチ どれも 誰も気づかなかった魂のスポットをおちょくる遊びばかり
だから 佐藤さんは嫌いになれない。
名優 市川中車を撮った この映画
東京藝大の佐藤研究室から生まれた手法の斬新さに驚くばかりで、面白い事この上ない
この時代を体現する才能を埋もれさせては行けない
香川照之よ 早く戻って来い!
香川照之さんじゃなきゃ到底ムリな作品。
現実の話かな?と思っていたら、
映画のシーンだったり…
ということもありますが、
とても良い作品でした!
映画の裏側(エキストラさん)は、
「こう、なっているんだ」と
知ることもできました。
香川照之さん以外の主演なら…?
って考えてみたけど、
他の俳優さんでは無理!!
だと思える映画作品。
そして、
津田寛治さんも野波麻帆さんも好演!!
仕事の境界線と記憶喪失とは?
エキストラと現実の境界線の見切りとは?
さすが主役の演技力は群をぬいていましたね。
脇役の方々も渋い役者さんばかりて素晴らしいとおもいました。
香川照之さんは素晴らしいカメレオンエキストラ俳優を演じていましたね。
全て理解したうえで元のエキストラ俳優の古巣に戻っていくところも共感が持てました。
是非とも劇場にてご覧ください。
全53件中、41~53件目を表示