劇場公開日 2022年11月18日

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宮松と山下のレビュー・感想・評価

全54件中、1~20件目を表示

4.0じっくり見て下さい。

2024年4月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

Amazonプライムで何の先入観もなく見始めました。
冒頭でお寺の瓦を長回し。
この映画はじっくり見てくださいねってメッセージかな。
途中では実生活かと思いきや、映画の撮影であったりする。
観客を驚かす意図はなく、宮松の実像と虚像を織り交ぜて山下への下準備。
そして妹が現れ、宮松から徐々に山下へ移り変わっていく。
香川照之ってホントに上手い役者だと思う。
彼の佇まいや声色などの微妙な変化をしっかり楽しみました。
「お兄ちゃんは思い出したのよ」が切ない。

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ピッポ

5.0見ごたえ十分

2024年4月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

難しい

幸せ

いい作品です。
まず俳優陣がどなたもいい演技で見ていて満足します。
香川照之さんはTVでみるとなんて鬱陶しい俳優だろうと、好きではなかったのですがこの作品を見て少し見方が変わりました。
セリフや顔芸に頼らず、主役の人物の心の動きが丁寧に表現されており共感できました。
全体的にセリフは少ないのですが、その少ないセリフのやり取りの合間の表情や動きで物語が伝わって来る心地よさがありました。
フランス映画のような余韻もまた心地よくとても満足しました。

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なりなりなりたさん

4.0台詞の1つ1つに意味を感じた

2024年1月18日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

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映さん

3.5裏『PERFECT DAYS』

2024年1月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

監督集団「5月」という関友太郎、平瀬謙太朗、佐藤雅彦の3人の長編デビュー作だそうです。監督・脚本・編集を3人で共同でしているという珍しいタイプの映画作りですね。
面白いという噂は耳にしていたので、配信で放送されていたので早速鑑賞しました。

確かに面白かったです。私も大好きなタイプの作品でした。でも、かなりの映画好きが面白がる作品の様にも思えました。そして、面白い“だけ”の作品なのかも知れないとも思いました。
いや、否定している訳ではありません。映画は面白ければ“面白いだけ”でも十分なのです。テーマ性やらメッセージを大上段に振りかざされるよりも、なんとなく含みがある程度の方が鑑賞後感も良くあれやこれやと考える楽しみがありますしね。
私が思うに本作は基本的にはサスペンス・ミステリーのジャンル映画であるのですが、一見そんな風に感じない(もっとアート系人間ドラマ的な)雰囲気で始まり、独特のスタイルというか語り口であり、非常にトリッキーな作品作りで観客を映画内に引き込みます。それが非常に新しく巧みであり観客が惑わされる部分でもあります。

なにを言ってもネタバレになってしまうのですが簡単な粗筋を書いておくと、主人公は現在映画などの端役エキストラをしていて、他に生活の為にアルバイトもしている50代位の記憶をなくした男で、あるキッカケで過去が少しずつ明らかになって来るというのが大枠のストーリーです。なので、仕事と現実を非常に曖昧に描き観客を敢えて混乱させます。
作品の方向性としては、現在の主人公の姿を描きながら、記憶の喪失した過去に一体何があったのか?という事になるのですが、本作を見ながら私はつい最近見た『PERFECT DAYS』を思い出していました。全く目指す地平も方向性も違う作品なのに、妙に近似性を感じてしまいました。
特に『PERFECT~』と本作の主人公性格というよりも性分として、病的に几帳面で規則正しく自分の世界観を崩したくない性質が見受けられて、そこにこそ幸福や安らぎを感じるタイプの人間であり、それを崩されることを何よりも嫌うタイプであり、それは一見(建前的には)社会的にも見えるが、現実の人間社会に対しては全く適応していない種類の人間でもあり、そういう人間を表現するのに『PERFECT~』でのラストの役所広司の表情と、本作での香川照之の表情の差を見比べてみると、人間の複雑さや深遠さが垣間見れる様な気がしました。

なので、好き嫌いはあれど『PERFECT DAYS』の綺麗ごと(理想論)にも一理あるし、本作の辛辣さ(現実論)にも一理あるし、どちらにも共感できる。だからこそ映画は面白いのでしょうね。

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シューテツ

4.087分間釘付け

2024年1月6日
PCから投稿

Netflix新作。
この映画ほど、「言わぬが華」
「秘するが華」という言葉が
似合う作品はない。
だからストーリーは一切書かない。

緊張感がずっと続く脚本、映像、
主役を演じる香川照之の無言の饒舌。
以前僕の脚本で主人公を演じてもらった
津田寛治のクールな怖さ。

クリエイター3人からなる監督集団「5月」の
デビュー作だそうだが、オムニバスではなく
3人でひとつの映画を作るなど、今まで
あまり聞いたことがない。
海外の映画祭で評判なので、その評だけご紹介。

「独創的で楽しく、興味深い発見が散りばめら
れている。香川照之が、ある種カリスマ的な
主人公を演じて見事。
この映画祭で最も驚かされた作品の一つ」
――No es cine todo lo que reluce

「視覚的な驚きを与えながら、感情や哲学的な考察を
引き起こすようなアイデアにあふれている」
――El Contraplano

「今年のサンセバスチャン国際映画祭において、
もっとも驚かされた作品だった。
主演の香川照之は非常に素晴らしい俳優だと思った。
なかなかお目にかかれない独特な作品だ」
――ホセ=ルイス・レボルディノス
(サンセバスチャン国際映画祭ディレクター)

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高坂圭

4.5いち俳優の演技だけでここまで魅せるか。

2023年12月18日
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もともと香川照之さんは好きでしたが、この作品での演技は群を抜いている。
まさに香川さんの表情一つ、一挙手一投足に見入ってしまい、それだけでこの作品が完成されていると言っても過言ではない。

また、映画やドラマでわりと使い古されたパターンの物語を、演出の仕方一つでこんなにも意外性に富んだ映像作品にできるというのは驚いたし、思いがけず良い作品に出会えて幸運だった。

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はりねずみ。

3.0明から陰に

2023年9月27日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

楽しい

 ロープウェーの運転係とエキストラ俳優を仕事にしてる宮松は、記憶喪失で自身の本名もわからなかった。ある日撮影所に、かつての同僚だったという谷が訪れる。12年前タクシー運転手だった山下は、義理の妹と暮らしていて。
 序盤は、そこも映画だったのか、とだまされるところがコミカル。しかし後半は、真相が明るみになり物語に陰を落とす展開。後味はあまりよくはないです。
 俳優陣の何気ない演技が、みんな良かった。津田寛治がああいうメガネをするとちょっと怖いです。

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sironabe

5.0何げないカットがすべて思わせぶりで好かった

2023年9月13日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

中越典子の色気がいい。
香川照之の佇まいがいい。
津田寛治の顔芸がいい。

すべてが悩ましげで人生そのものです。

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ちゆう

4.0香川さん

2023年8月29日
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鑑賞方法:VOD

暗い表情、静かな展開でも飽きさせない面白い作品だった。俳優香川照之さん。歌舞伎の方も今大変だろうけど、テレビ、映画にまた復帰してほしい。

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Olivia

4.0演出と伏線回収が秀逸

2023年7月30日
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2022年劇場鑑賞93本目 優秀作 71点

限られた演技派でしか演じることが出来ない様な、一人二役且つ役者役×記憶喪失の困難な状況も、巧みに魅せた香川照之を堪能する作品

どうしても映画なのでいくらエキストラ役でもスポットが当たってしまうので待遇としてはエキストラ以上の出番な気もするが、よくこのテーマを最後まで描けていました

前半にロープウェイがすれ違うカットをいれたり、間を使う描写を何個か用いていて、こちらの想像力で解釈を委ねている作りが当方癖なのでポイント高い

劇場鑑賞から9ヶ月ほど経過してのレビューなので、あまり記憶に残っていないので、配信でまた観て他にも良かった点をまとめたいと思います

是非

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サスペンス西島

4.0面白い🤩

2022年12月15日
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香川さんの顔芸というか、表情がすごくイイ。ある意味、この役は香川さんじゃないと無理かも。派手なシーンも無いし、驚くような展開も無い(とうか、想定内の展開)。でも、そこはかとなく漂う不穏な空気、不安定な立ち位置が面白くて目が離せない。

山下(香川)が日本酒を飲んで、美味しいとはにかんだ様子が可愛い。

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Oyster Boy

3.0上映時間は短いはずが長く感じられた

2022年12月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

上映時間は87分とかなり短い作品ですが長く感じられました。
最初の瓦屋根を写すシーンが無駄に長くてその時点で駄目です。監督さんは冒頭の掴みの重要性を理解していないのでしょうか。
主演の香川照之さんが端役専門の役者さんを演じていますが、やはり上手です。
物語は地味と言うか起伏に乏しいというか、そんなに面白い話ではないです。

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お抹茶

4.0どこから宮松どこまで山下?

2022年12月11日
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鑑賞方法:映画館

時代劇のシーンは撮影風景だと分かるけど、焼き鳥屋以降、何度も騙された。もしかしたら、全編が宮松劇場なのかもしれない。

過去に何があったのか、兄妹の関係もはっきりとはさせずに、視線や会話から察してくれという、投げっぱなし感は嫌いじゃない。

映画音楽は、そのシーンを表現するのに必要不可欠だと思うけど、暗く不安定なBGMが、この不穏な作品をより引き立ててザワザワする。

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コビトカバ

3.0その日、彼は宮松となる

2022年12月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

なるほど。地方映画祭のインディーズ作品にありそうな内容で自分は好きでしたが、そういう性質上やっぱ長い、かな苦笑
それを除けば虚実紛々な展開と香川照之の芸達者振りを眺める良い作品になっております。しかも、中越典子・津田寛治・尾美としのり(最近良く会う)の3人の素晴らしさ。特に中越さんは久々に拝見しましたが、すっぴんメイクでのあの何とも言えない魅力はゾクゾクしました。
思い返す程に好きになってきそうな不思議な映画なので、劇場で記憶に留めて置くのは「吉」だと思われます。

映画は名もなき人々のたゆまない努力によって作られている。

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lynx09b

4.5望みは、希望にも絶望にも成り代わる

2022年12月3日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

難しい

この映画、めちゃくちゃ面白い。香川照之が主演ということで、なんの情報も入れずに見たのだが、すごく良かった。こういう物静かで余白が多い映画、苦手どころか嫌いだったんだけど、何故だか本作は違った。

やはり、日本の映像業界には香川照之が必要だ。
「半沢直樹」「99.9」「七つの会議」などの作品で、主人公を支えたり、悪役として立ちはだかったりしてきた香川。ものすごいインパクトを残すがあまり今まで感じてこなかったが、彼の映画主演作って見たことないかも。どうやら、14年ぶりらしい。さすがの演技力なのだけど、脇役として活躍してきた今までとは、一風変わった立ち振る舞い。あの強烈な香川照之はどこかに消えてしまった、と思うほどにエキストラの役を好演。言葉の運び方、手足や顔の震え、ぎこちない笑顔など、改めて凄い役者なのだと思い知らされる。唯一無二の表現力。彼にしか出せない味。今回のことで表舞台から姿を消すなんて、そんなのたまらなく悔しい。大打撃だ。本当に素晴らしい俳優です。。。

エキストラに焦点を当てた映画なわけだけど、演出の仕方が巧みすぎて、感情が色んな方向に揺さぶられる。最初は単純に「エキストラの裏側ってこんな感じなんだー」という楽しみ方をしていたのだけど、現実と映画の壁が分からなくなった時、すごく驚いてクスッと笑える。しかし、更にその壁が高くなると、今度は途端に悲しくなる。12年前以前の記憶を失っている宮松が、役者として演技をする時、誰だかわからない〈自分〉を演じる時の喪失感の表現力がこりゃまた巧み。やっぱり語りたくなるんだけど、香川照之あってこそだなという思いでいっぱい。心動かす演出の秀逸さもすごい。

セリフが少なく、音楽すらも流れないシーンが多くあるんだけど、宮松が頭の中で抱える空虚な気持ちを観客にも分からせているのだと思う。香川照之の演技力と共にこのような手法で宮松という不思議なキャラを描く。物語としてもより一層深化していくし、こういうところから只者じゃないぞこの映画は、ってのを感じさせる。空白の時間、周りは何してたんだよ!なんで名前変えれてるんだよ!とは思っちゃうけど、それ以上にこの人物が面白くて仕方ない。

色んなエピソードやキーアイテム、記憶喪失でエキストラ。これらを完璧に活かした着地点。88分という短尺ながらに非常に考え深く見応えのある作品であり、ラスト15分の鳥肌は経験したことの無いものだった。こんな煙草の撮り方があるのか。煙草1つでこんなにも色んな考察ができるのか。誰かに語りたいとかではなく、自分の心の中に残しておきたい物語。

エキストラが主人公の作品であるため、シンプルにこれから映画を見る時の視点が変わるなというのが1つ。そして、もう1つは人は常に役者であるということ。誰しもが自分を演じている。この2つがこの作品で強く感じたことかな...。ちょっと言葉にするのは難しい。とにかく、見てくれとしか笑

すごくすごく不思議な映画体験だった。
間違いなく、今年一考察が面白い作品。人生の糧となるワードや要素がたくさんある。人におすすめするにしてはハードルが高いけど、個人的には大満足でした。香川照之も、監督3人も、表現力にあっぱれ!

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サプライズ

4.5静かにじわじわと明らかになる事実に目が離せない

2022年12月3日
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鑑賞方法:映画館

表情で魅せる役者揃いで、静かな空気であるのにもかかわらず目が離せない作品だった。
記憶を失う前と後の人格差は見事で、鍵泥棒のメソッドを思い出した。

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パプリカ

3.0演じる者

2022年12月3日
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香川さんの報道がありながらも、無事に公開されたので良かったです。作品まで埋もれてしまっては製作陣が不憫でしかないので。

今作の現実と演技のバランスが絶妙で、前半ではそこは映画の世界なのか!と感心するものがありました。ただ、見慣れてくる後半ではインパクト不足に陥ってしまいました。自分は何者かを模索する中で、偽りの宮松と本物の山下、これが逆転したり戻ったりのシリアスな会話劇はそこそこ楽しめました。ただ大きな波はないのでやはりインパクトには欠けるというのが最初から最後まで付き纏った印象です。

映画自体はかなり短い作品なんですが、間の取り方が独特というか長めで、個人的には合わなかったです。そのため体感は110分くらいに感じるまでには引き延ばしていたなぁと思いました。

役者陣のパワーはしっかりありましたし、やはり香川さんの存在感はさすがだなと改めて感じさせられました。少し渋めのスタイルの映画でした。

鑑賞日 11/30
鑑賞時間 20:50〜22:25
座席 G-7

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ブレミン

4.0 もう少し脚本がしっかりしてるかと期待していた。ぐたぐだ。俳優は皆...

2022年12月2日
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鑑賞方法:映画館

 もう少し脚本がしっかりしてるかと期待していた。ぐたぐだ。俳優は皆うまい。オーバーな演技が目立った香川について、言葉がない表情や仕草での演技がよかった。特に静的な演技。思い出したあとの、妹とのシーンは素晴らしかった。役者だからこそできた演技でもある。がそもそも人生も演技。
 エキストラをやることに精神病理学的な意味があることをよく描いていた。映画そのものもリアルと虚構が浸透していたが、宮松の日常においても入り込んでいるのが描写として良かった。彼は抑圧していたものの直面化を結局避けたのだろう。

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えみり

3.5華やかではないが味わい深い

2022年12月1日
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鑑賞方法:映画館

香川照之がエキストラ俳優役で主演という設定にひかれて、それ以上の事前情報は入れずに観ました。

妙な違和感のある、座りのわるさを感じる冒頭でしたが、物語の終盤では感じなくなりました。
記憶をなくした主人公の不安定さを演出していたのでしょうか。

全体をとおしてセリフが少なく派手な演出もなく地味です。
その分、役者さんの佇まい、仕草、視線のひとつから多くのことが感じとれるようです。
映画館から自宅に帰ってからも、彼のあの表情は……あのときの彼女は……と思い返すことができるほどそれぞれが印象深いです。
香川照之を始め、役者陣が彼らでなければ表現しきれなかったのではと思わされます。

鑑賞後に今作に関するインタビュー記事を読みました。
監督集団5月が掲げる「手法がテーマを担う」という言葉のとおり、主人公宮松のエキストラ俳優としての日常シーンはおもしろく新鮮な体験でした。

脚本に物足りなさは感じますが、監督集団のポリシーを理解するとなるほどなとも思います。
見せ方がおもしろく、なにより役者陣の演技がよく、とても味わい深い映画でした。

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moro

3.0過去のない男

2022年12月1日
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鑑賞方法:映画館

過去のある出来事によって記憶を失った男が、日々、エキストラとして斬られ役を演じる。冒頭の時代劇シーンはまだわかるが、次の焼き鳥屋のシーンから、現実なのか劇中劇なのか、見境がつかなくなって、見ている方が不安になる。これまでの日本映画ではなかったようなトリッキーな作品。
セリフは必要最小限、役者は無表情、カメラは固定と、初期のカウリスマキ作品のような味わいと言うべきか。
中盤から、男の過去が少しづつ明らかにされ、妹(腹違い?)との秘密がほのめかされるが、そのあたりの種明かし的な展開は、序盤の緊張感と比べると、トーンダウンした感じ。殺されても、また生き返る、それを繰り返すこの男の人生とは何なんだ?の一本槍を通した方が面白かった気がする。
香川照之は、タバコを吸う長回しでの表情が秀逸。野波麻帆には騙された。
それにしても、3人のクリエイターの共同脚本・演出とのことだが、3人で一体どうやって物事を決めていったのかが気になるところ。

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山の手ロック