ザリガニの鳴くところのレビュー・感想・評価
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墓場まで持っていく秘密
ジャングルクルーズに乗ってるみたいな湿地帯、沼地、河川、海。なんと美しい自然、生き物達、ノースカロライナ州の湿地帯はこんなに美しいのかと目を見張る。そんな処に家族に捨てられた女の子が独りで生き抜いて行くお話。雑貨店を営む黒人夫婦や弁護士先生とのヒューマンドラマ‥では有りません。誰しも墓場まで持っていく秘密って一つや二つは有りそうだけど、特殊な生い立ちのヒロインの場合は特別。そして彼女の生命力は凄い。テリトリーを犯す者はなんびとであろうと許さない、昆虫や、動物の雌の本能に近いモノを感じ怖くなる。先般観た(ラム)もそうだが、女は怖い。同性でも怖くなる。ヒロイン役が清楚で大人しそう容姿なので更に怖い。今年観た映画の中では秀逸。
ちゃんと映像で見せてほしい。
結末は正真正銘の衝撃!
タイトルなし
映画化されている事を公開の数日前に知って公開初日のレイトショーで観てきた。
原作は凄く気に入っているが映画の情報を調べても監督や役者の実績等が少なかったので期待は低かった。しかし自分でハードルを下げたからなのか、ただただ作品が良かっただけなのかは判らないが本当に素晴らしい作品だった。
特に主人公が孤独で潰されそうになる演技が子役含めて良かった。文章でジワジワ伝えてくる原作とは違い役者の演技で槍を突き刺すような勢いで伝えてくる。辛くて涙が出そうになった。これが家族、初恋テイト、悪者チェイスが離れていった時の計3回。
自分の中では印象の強かった幼い主人公が釘を踏んでしまうエピソードが無かったのは残念だが良いあんばいでエピソードが取捨選択されている作品。
主人公が描く自然の絵が原作を読んでいた時に自分が想像していた絵の10倍綺麗だった。
バランス抜群
美しい自然と気高い人間性。完璧な映画。
人に優しくなりたいと思わせる映画
思わせぶりなザリガニ
まずタイトルに興味をそそられます。あのザリガニは鳴かないだろうから(笑)、何かの暗喩なわけなので、「何だろう?」って気になります。そういう意味では、宣伝ポスターが素晴らしい!そして舞台となるのが、ノースカロライナ州にある自然豊かな湿地帯にぽつんとある一軒家というところも、閉鎖的な空間で人知れずなにか怖いことが起こってそうなミステリアスな気配がよかったです。で、話が現在と過去を行き来しながら真相へと近づいていくワクワク感も十分に堪能することができました。ただ、主人公の置かれたシチュエーション、親子関係、恋人の行動などが意外とステレオタイプ的だったり、逆に不自然に思えて腑に落ちなかったりで、個人的にはあまり深くのめり込むことができませんでした(残念)。エンディングテーマがテイラー・スウィフトだったので、おお~となりましたが(笑)。
わりと地味で意味ある深〜い作品⁈
征服しようとするイケメンと、優しい素朴なイケメン 四面楚歌に追い込むものと、敢えて手を差し伸べる者。
表題のとおり
正直 前半から中盤60分くらいか?
半分😪眠りつつ観た時間がイタイ。
それでも主題の一つはわかった。
上記のとおり
でもこの女主人公のような美人が世を捨てたあばら家🏚
しかも、沼地って、野生生物住むには良いけど、人間住むには不衛生。
フィクションならではの設定、湿地か。
イケメンでも善悪。人の情けも捨てたものではない。雑貨店夫婦。
だが、それは悪い奴らがいるから引き立つのだ!
もう一つの主題、湿地帯の自然は
正直なところ半分😪寝てたからよくわからない。
個人的にはジメジメして、洗濯物どうするかわからんし
水道トイレの衛生環境が不明だし、ワニ🐊も住んでいるから、近寄りたく無い。
でも半分😪寝ながら目を開けて鑑賞と言う、ワシの得意技炸裂❗️でよくわからない。
まあ、息を呑む自然の良さが描かれてた・・・カモしれない
これ以上はネタバレだから書かないです。
1952 1969 少し現在。動物学者らしい作品。目を開けて、😪寝てたけど。
陪審制度はどうかなあ?陪審員かぁ?
ちょっと最初の単調さを堪えれば先が開ける、そういう作品。
戒めにも思えたり
いい映画だった
限られた時間で原作を忠実に再現
凡庸でないのはタイトルだけ!!!
事故か殺人か分からなかったです。
ザリガニって鳴くの?
ネタ振り弱いねん!!
原作が細かく描くところを読んでみたくなる
【文庫化が待ちきれずに単行本で読みました】
約500ページ、文庫化される時は上下巻になるかも、という
長編でしたが、それに見合う奥深さがありました。
自然の摂理には善悪は無い(カマキリやホタルの雌が交尾のタイミングで雄を喰らう例や、負け組の雄が雌を騙してちゃっかり交尾してしまう例などが描かれる)。
子を捨てるのも生物が生き延びるためのひとつの選択肢。
テイトの人間性の懐の深さ。
ボランティア弁護士の清々しいまでに毅然かつ堂々とした正論。
カイヤの学びの過程(生物学だけでなく、文学的素養の豊かさも描かれており、更に魅力的)。
どれもこれも映画のそれぞれのシーンを思い浮かべながらじっくりと味わえる。
そして、ラストには、映画のアレに加えて、〝そんな隠し事〟まであったのですか!とますますカイヤの無垢さや健気さが愛おしくなりました。
地域的には湿地帯という限定的な範囲での出来事なのに、億年単位の生命の脈動とそれに比べればちっぽけな〝人間社会〟、それでもそこで生きていかなければならない今を生きる人間(カイヤだって自然から見れば、感情に左右されるただの人間なのだが、隣の小さなコミュニティーの人間から見ればカイヤは自然の側にいるケダモノの一種)、そういう大きなスケールでの視点も意識させられる。
映画を見る前でも後でも是非読んでいただきたい傑作でした。
(以上、2022.12.1 追記)
鑑賞後、メチャクチャ原作が読みたくなりました。
あの湿地帯や自然を文章でどう表現しているのか。
あの精緻に描かれた図鑑のような絵の数々、沼地を進むボートのエンジン音、鳥の羽根の繊細さ、彼女が読み書きを覚え、生物学的な知識への興味と学びを深めていくさま、等々。
そして、映画では少し雑に見えた、家族が散り散りになっていく過程や彼女と弁護士との出会いと絆と独白。法廷での弁護士による渾身の訴えと駆け引き。
欧米の法廷ものやサスペンスは、緊迫感や臨場感が生々しいくらい細かく描写される作品が多いので、きっとこの原作も細部の描き方が相当に凝ったもののように想像を働かせています。
映画でこれほど◯◯◯◯たのだから、原作ではもっと深く細部にまで行き届いて◯◯◯◯させられるのだと期待してます。
でも、まだ本屋さんのハヤカワ文庫の一角にはおかれていないようなので、映画の内容を忘れた頃にでも文庫化されて発売されるのを待つことにします。
サスペンスとしても、ラブストーリーとしても面白みに欠ける
湿地で生きる少女に殺人の容疑がかけられた後に描かれるのは、主として、過去の、少女と2人のボーイフレンドとの恋模様なのだが、これが、どこにでもあるようなありきたりな話で、面白くないし、テンポも悪い。
少女の生き様が描かれる過程で、差別や暴力についての問題提起も、あるにはあるのだが、残念ながら、それほど心に響かない。
ラストで、ようやく、ことの真相が明らかになるが、もともと死んで当然のクズ野郎の案件だったので、納得はしこそすれ、驚きや衝撃は感じなかった。
真相の鍵となる証拠の物件が、なぜ後生大事にしまわれていたのか、その理由も、良く分からない。
それまで、湿地の自然の美しさが散々映し出されていただけに、捕食される側が捕食する側を殺すところもちゃんと描かれていたならば、オチの伏線になって、説得力も増したのではないかと惜しまれる。
美しい映画ではあるが、サスペンスとしても、ラブストーリーとしても、社会派としても、裁判ものとしても、今一つ引き込まれるものがなかった。
家族全員から打ち捨てられた少女
湿地のさまざまな動植物が、目の前に生き生きとして存在する。原作を読んでいる時は、頭の中で想像していたが、その想像を上回る映像がスクリーンに映し出される。生物多様性の宝庫となっている湿地の美しい風景を余すことなく堪能できる。
法廷シーンでは、デヴィッド・ストラザーンが演じるトム弁護士が、検察側の証人が持つ偏見と印象だけの曖昧な記憶を、巧みに反証して法廷の流れを変えていく。そして、最終弁論では、陪審員に向かって滔々と語る。
「湿地の少女という偏見は捨てて、法廷で示された事実だけを基に公平に判断をお願いしたい」
原作を読んでいて、真相がわかった時、呆然としてしまって、その箇所を何度も読み返したり、伏線の張られた箇所を遡って探したりした。映像化されても、衝撃は変わらない。観客の意識はある方向に巧みに誘導されるし、あのタイミングで聞かされるとは夢にも思わない。
湿地に家族全員から打ち捨てられた少女を全力で応援したくなる。そんな物語でございます。
補足
オスを食べるホタルは、北米に生息するフォトゥリス属のメスで、他の種の蛍の明滅を擬態しておびき寄せるらしい。
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