ザリガニの鳴くところのレビュー・感想・評価
全445件中、381~400件目を表示
タイトルなし(ネタバレ)
ノースカロライナ州の湿地帯で若い男性チェイスの死体が発見される。近くには展望台があり、そこから転落したようだ。周囲には足跡が無い。
チェイスは裕福な家庭に生まれているそうだが、そういった描写は殆どなかった。
チェイスの殺害容疑で湿地の女カイアが疑われる。結論から言うと、その後の裁判で無罪となる。
カイアはとても悲しい育ちをしている。カイアは両親と兄妹で湿地に住んでいたが、父親の暴力によって、まず母親が家を出て行った。そして兄妹たちも出て行ってしまい、最後には父親にも出ていかれ、一人で湿地に住み続ける。
カイアは学校に通っていないので字を読めない。一度だけ登校したが、周りにからかわれ、二度と登校しなかった。カイアにはテイトという同じくらいの子と友達となった。
カイアは成長すると、昔の友人テイトが現れた。カイアは字が読めないが、テイトに読み書きを習う。やがて二人は恋に落ちる。
テイトは大学受験に合格し町を出ることになる。テイトは必ず戻るとカイアに約束するも、約束の日に帰ってこなかった。カイアは捨てられたと思い、失恋する。
しばらくしてカイアはチェイスと出会う。やがて二人は恋に落ちる。カイアはチェイスが見つけた珍しい貝殻を加工して首飾りにしてチェイスにプレゼントする。
テイトがカイアのもとに戻ってくる。カイアは激怒する。話を聞く気にもならない。テイトはチェイスとは関わらないように忠告をする。
カイアはチェイスが他の女性と歩いているところに出くわす。その女性はチェイスの婚約者だと言う。
カイアはまた孤独になる。チェイスが訪れてくるが接しようとしない。チェイスにレイプされそうになると、石で殴り難を逃れる。
カイアが暴力を受けたその夜、テイトが訪れる。カイアはチェイスに殴られて顔を怪我しているので出版社の編集者と会うことを躊躇っていたが、テイトはカイアに約束通り編集者に会いに行くようにアドバイスする。
カイアが編集者と出会った日にチェイスは死んだ。
チェイスは普段カイアから貰った首飾りを身に着けていて、その繊維からカイアに殺害容疑がかけられる。しかし死体発見時には首飾りが無かった。
また、死体発見現場には足跡が無かった。カイアの指紋も無い。編集者と会うために予約したホテルがバス停に近いことと、そのバスが深夜に湿地帯の町に往復していることから、事件を起こそうと思えば起こせるため、犯人がカイアの可能性はあるものの、証拠不十分で無罪になった。
無罪となったカイアはその後にテイトと和解し、そして二人は幸せに暮らした。時間が経ち老いると、カイアは湿地のボートの上で亡くなる。テイトが遺品整理していると、チェイスの首飾りを見つける。カイアがチェイスを殺害したと思わせて物語は終わる。
カイアが足跡を消す行為は描かれていた。展望台の床が外れていることも知っていた。カイアは頭脳明晰である。なので計画的に殺害することも可能だと思う。
なぜ殺害したのか?
チェイスはカイアの父親に似て暴力的だった。やがて自身の危機を招きかねないと思い殺した?
ミステリーではあるが、切ないラブストーリーでもあった。カイアもテイトもインテリで教養が高く、羨ましい。
映画としては見て損はないだろう。
ザリガニは鳴かない
現代でやったらどうなってたんだろう。
タイトルの意味が、作品鑑賞し終わっても理解出来ん・・・
字幕で2回位出てくるんだけど・・・
まぁいいや。
物語の時代設定が1960年代。
物語の舞台もこうしないとしょうがないか。
時代設定かなぁ…
殺人事件が題材なんだけど、プロセスが安っぽい。
これが終始気になってしまったのか、物語もテンポが悪く思え、「この流れで、結末どうすんの?」
頭の中はこんな感じだったが、結末は悪くないんだよねぇ…
結末そのままで、現代の設定でやっていたらどうなっていたんだろう。
とは思えた。
[原作読了]心に染みるミステリの傑作
映画を観てすごくよかったので原作も読みました。その上での感想です。
原作を先に読んでいたらまた違う感想になるかもしれませんが、映画→原作の順番でみた限り、映画の出来が素晴らしいことが改めてわかりました。
映画版は原作でやや冗長に感じられる部分をカットしたり、順番を入れ替えることでよりわかりやすくなっています。脚本が相当練られており、原作の魅力を余すことなく2時間に収めることに成功しています。
原作の特に前半は、風景描写や細かい心理描写に充てられた部分が多いため、ミステリ的な展開を期待しているとちょっとヤキモキします。
映画はそういった文学的な部分とミステリ要素のバランスが後者寄りになっているので、緊張感をもって楽しめます。
主人公の業さえ感じさせる真相と湿地帯のコントラスト
1950年代のアメリカのノースカロライナ
父親の暴力により、一家離散した湿地帯に住む貧しい一家の末娘が、運命に翻弄されながら生きていく姿を描いたサスペンス
時間枠が前後しながら進む構成ながら、テンポ良く展開も分かりやすい
湿地帯の自然の美しさと主演のデイジー・エドガー=ジョーンズのナチュラルな魅力が、主人公の生きる現実の過酷さと、抱える孤独の深さを際立たせてる
主人公は被害者を殺したのか否か
事件は差別意識が作り出した妄想なのか
暴力により家庭が壊れていく様を目の当たりにし、愛する人に捨てられた過去を持つ主人公の業を感じさせるラストに、彼女が生涯を捧げた湿地帯の自然が寄り添う
見応えのある映画だったけど、逆に全体的に良くできている域を超えられなかった印象も
完成度の高いミステリー
人気小説を映画化したミステリーで一人で力強く生きる少女の半生を描いた物語。裁判シーンと交錯しながら進む展開が絶妙で湿地帯の美しい映像も相まってスクリーンに引き込まれた。起承転結もしっかりしていて完成度の高い作品。
2022-212
無教養は罪
上質な切ないラブストーリー
秀作とはこの作品の事。 シナリオが素晴らしい。飽きさせない展開と切ない2つのラブストーリーを織り交ぜながらの展開。年代の良い、一見するとありえない話なのだが60年代であればまだ福祉制度等が行き届いていないので納得する。設定も良い、この作品が山奥の話ならもっとつまらなくなっていたのかもしれない。湿地という珍しい環境だからこそ飽きずに観られる。ボートが移動手段など中々観れない。
人間は自然の中で生きている事を忘れるが、主人公は自然の中で育ちそれを学んだからこそのラストなんだと思い知らされる。
背筋がゾワッとするラストは必見であり、見ごたえもある。
ダーウィンが来た。
自然の中での人間という野生動物のお話
原作小説未読で鑑賞でも映像化が困難なお話だというのはわかりました。この映画はロマンス映画でもミステリ映画でもなく自然の中で鳥、昆虫と同様に人間が動物行動学的に本能の赴くまま「ザリガニの泣くところ」つまり湿地の奥深くで生きたらどうなるか?という自然ドキュメンタリー映画。
なので主人公は感情に身を任せ生きる、それが自然界では当たり前なので、保護者(協力者)は生きる為に必要なものとしか見てないしオス(恋愛)は精神を安定させる為に寂しさを埋める生き物としか見てないので自分を害する人間を殺しても罪悪感がない様に見える、人間に育てられずに自然に育てられてる為それも仕方ない、強かに生きなければすぐ命を落としてしまうので。
映像から読み取れない部分が多い作品ですので原作小説は読んでみたいと思います。抑揚がない時間がゆっくりと流れていく不思議な映画ですが最後まで飽きさせない名作でした。
恋愛映画だったのか
ミステリーと思って見たら恋愛映画だったので、おおっとって感じ。
最後はミステリー風に終わってしっくりこない。結果もどっちかだろうから、あまり驚きがないし。この結果を少し残念に思うのは自然は美しいものであってほしいと言う気持ちの現れなのかな。でも、「湿地に罪はない」。
主人公の孤独が胸に迫って本当に良かったけど、そこがテーマではないのかともやもや。
自然の風景も美しい、彼女を支えてくれる人々も美しい、犯人をミスリードする部分などミステリーも良かったとは思うのだけれどもバラバラになっているように感じた。
映画の中で描かれている主人公はただ運命に翻弄されているだけだけど、実際には主体的に選択し行動し多くのものを勝ち取っている。
ミステリーだから仕方がないけれど、そこがあまり描かれてないのも感情移入しづらいのかも。しかし、あそこまで周到な犯人が、どうして貝のネックレスを持って帰ったんだろう。
あと昔の日本のDV男に対する対応が容疑者xの献身で、今のアメリカのDV男に対する対応がこの映画と思うと、本当に良かった。いやー良かった。
DV男と付き合う時ってあんな感じなのかな。DVする側も貝のネックレスを大事にしたり本人なりに愛情はあるんだろうな。主人公はずっと父親にもらった鞄を大事にしてる。などいろいろと描かれていない所も多そう。
原作も読んでみようと思います。
---------------------------------------------
他の方のレビューでこの映画はドキュメンタリーという話で腑に落ちました。
ストーリーではなくドキュメンタリーなのか。だからバラバラなのか!
母親以外に強い執着をしない。それぞれの男は孤独を埋めるために見える。
彼女は愛の言葉を語らないけど父親からの鞄、貝のネックレス、に彼女にもどうにもならない気持ちがあるだろうな。切ない。
すごい映画
×ミステリー映画 ◯ロマンス映画
ミステリー作品としての期待値が高かった分、肩透かしを喰らいました。
原作未読です。全世界で1500万部以上売れたと言うのであれば、原作はかなり面白い展開なのでしょう。
あくまで個人的な意見ですが、湿地帯の女性に惹かれる性質真逆の男性2人とか、主人公に(親愛的な意味で)好意的な弁護士とか、正義感強めの店主夫婦とか。
なんかこれ、他の作品で見た気がするんだけど。
…そんな感想が拭えなかったです。
良かったことは、エンドロールのテイラー・スウィフトの歌と湿地帯の光景くらいか。
主人公が湿地帯で単身生活を続けているにも関わらず、わりと文明的な分別や知識がある(例:学校に行っていなかった設定なのに大学がどういう場所か理解している等)という時点で、そもそもリアリストの自分には合ってない作品だったと言うか。
それとも原作ではちゃんと描写されているけれど、映像に起こすと微妙な感じになってしまったのか。
まあ、うん。映画に関してはちょっと微妙の余韻の残るロマンス映画でした。
ラストシーンに鳥肌
ロマンス✕ミステリー
変わったタイトルに惹かれて原作も読んだ
どうやら時間軸が飛ぶ作品を掴んでしまうらしい 1950年代と1960年代と交互にジワジワ核心に迫る作品 湿地で独りで逞しく生き抜いてきたかに焦点、この辺りはいかにも動物学者さんの作品ぽい
marsh girl=湿地の娘になってましたけど、原作のニュアンスは中々伝わらなさそう 本当はいろいろと訳アリの人達が最後に辿り着く吹溜りみたいな場所
子供の貧困、親切に面倒みてくれたのは雑貨屋の黒人夫妻(かなりオマケしてくれてたのではないかと)、無関心で差別したり偏見を持つコミュニティとかそういう問題も描いているんだと思う
ミルトン弁護士の終盤の弁護が見事、そして裁判では主人公以外結局皆真実を喋っていた 真相はカマキリ、ホタル、貝のネックレスがヒント 女(雌)は怖い、墓場まで持って行くってやつです
衝撃の人生と美しい湿地
面白い!
偏見や差別といった社会問題、主人公の成長と恋愛を描きながらのミステリー。
散漫になりそうですが、丁寧に描かれていて面白いです。
真犯人は予想通りでしたが、証拠の品をそこに隠すとは、、、。
犯人がわかってとしても、裁判の判決まで丁寧に描かれるので、ストーリーに引き込まれます。
景色もきれいで、最初から最後まで楽しめました。
予告のあらすじが間違ってる
法廷で主人公は一切喋りません。
ミステリーでなくラブストーリーです。
その辺抜きにしても湿地の自然美はとても良い。
小説は買ってあるので、これから読みます!
落とし前
クラクラするくらい面白かった
2022.82本目
シナリオも絵もキャストさんも素晴らしく良くて、引き込まれた…!終わった後、情報量と衝撃に頭がクラクラして、なかなか立ち上がれなかったくらい…!
父親やチェイスのDVシーンや、街の人々からの差別等々、見ていて苦しくなる要素がたくさんあり「そろそろ救われてほしい」と何度も思いました。
が、「重く苦しい映画だった」とはならなかったのは、つねに湿地帯の美しい自然とともにこの映画があったからかなぁと思います。
カイア自身も、聡明で勇敢で、湿地帯とともに生きるという意思の強さがあり、その美しさと強さに圧倒されました。カイアの発する神聖さは、畏怖のようなものも感じさせて、それもまた自然に似ていると思いました。
裁判シーンのやり取りも、純粋に面白かった!
話の展開も、常に緊張感があって良かった。
オチは、全く予想だにしていなくて、衝撃や余韻が強くて最高だった!
テイラースウィフトの歌うエンディングソングが、歌詞と曲の雰囲気がカイアにぴったりで本当に良かった。テイラースウィフトは原作小説のファンで、この物語のために曲を製作したそう。リスペクトに溢れているのが伝わってきました〜!
全445件中、381~400件目を表示









