ザリガニの鳴くところのレビュー・感想・評価
全429件中、241~260件目を表示
感情移入し過ぎて真実がぼやけた
アメリカ🇺🇸の南東部に位置するノースカロライナ。その湾岸部に広がる湿地帯で育った一人の少女。 彼女と関係を持った金持ちの青年の死。 彼女を裁く法廷で彼女の半生を知ることになる。 父親の暴力、家族の離散、二人暮らしとなった父も家を出て、幼くして一人きりになった。世間から離れて一人で生きた。 無垢だがタフだった。 そりゃそうだろう、一人で生きてきたのだから。 主人公を演じたデイジー・エドガー=ジョーンズの魅力も相まって稀有な人生にぐいぐい引き込まれた。感情移入し過ぎて真実がぼやけた。
ザリガニの鳴くところで生きるカイアの物語
映像も美しく、とても面白い映画でした。
サスペンス映画として裁判からの回顧シーンで物語は進行していきますが、仮にサスペンスの要素がなくても6歳の時に親に捨てられて、ただひとり湿地で生きてきたカイアの物語としてだけでもじゅうぶんに面白い。
湿地でひとりで生きてきたからといって野性的なだけでなく知性や母親譲りの絵の才能も持ち合わせ、そしてとてもオシャレなカイアはとても魅力的でした。
カイアがひとりで生き抜くうえで、文字を教えてくれた恋人のテイトと、生活のサポートをしてくれた雑貨店のシヤンピン夫妻の存在も大きかったですね。
カイアを演じたデイジー・エドガー=ジョーンズは知らない俳優でしたが、とても良かったです。
ラストシーンは衝撃的ですが、納得はできるものでした。カイアは学校や社会で学んだのではなく自然の摂理から生きる術を学んだのですから。
つまらん
キッスとエッチを連発するだけ。
安ぽいなぁと思ってしまいました。
湿地帯に住める?殺されてもおかしくない場所で昔からの家族の棲家を守っていたのか?命がけだなぁと。テンポが良くないから好みに分かれる映画。見終えた後気持ち悪いってなりました。グロい感じはないのに、レビューで楽しかった。恋愛映画ってあったから、ときめきがあるのかと思っていたら、設定に無理があり過ぎて何故恋に落ちるのか?いまいちわからない。やっぱり遊びかと納得したりして、最後は幸せを掴めて良かった。
彼女は、罪を犯したけど無罪になりました。優秀な弁護人のお陰か?謎?
最後のシーンで怖って思いました。
告白と迷ってこちら選んだけど、どっちもどっちだったかも?
涙が引っ込んだ
2022年劇場鑑賞272本目。 時間が合わず2500円のグランシアターで鑑賞。なんか眠そうな映画なのに、こんなリクライニングシートで観たら絶対寝るわと思ったのですが・・・。 文学作品みたいなのを想像していったらいきなり殺人事件が起きて、あれこれミステリーだったのか?と思いきや事件そのものより容疑者の女性がフォーカスされていきました。 なんやかんやありまして、事件から歳月が流れたところまで描かれるのですが、そこで「ああ、物語はここまで描いたのか」と涙を流したのですが、その後の展開に涙がひっこんでしまいました。 ネタバレになるから書けないのですが、ああいう展開だととんでもない意味になってしまうのでとんでもないオチだなと思いました。
余韻半端ねぇー
カイヤの生い立ちが壮絶。 その無垢な性格も相俟って、 何故彼女が捕まっているのか、 という同情から始まる。 遡るストーリーの中、 チェイスはそうでもないが、 テイトの存在は様々に変化する。 それは、若い男女の行き違いだったり、 テイトの純朴な献身性が功を奏し、 カイヤとの関係も変わっていく。 こんなプラトニックな部分、 オジサンとしては、 むず痒いやら気恥ずかしいやら。 そんな気分にさせてくれるのは名作の証。 コレだけ同情させといて、 意外ではないがそーゆー結末かー。 ザリガニ鳴いてたのかな。
美しい情景で描かれる恋愛モノでした
原作を読んだ後の鑑賞でした。 原作では主人公の過酷な運命、それを支える有色人種家族、幼馴染との恋愛、それに絡んだ殺人事件の発生と中々に濃密な内容でした。しかしながら、ミステリーとしては中途半端で(映画は結末が付加されてました)、湿地での生活も実感する事が出来ず、並の小説の印象を持ちました。 さて、映画です。 驚いたのは湿地の情景が余す所なく描かれていた事、映画冥利に尽きる美しい映像でした。そんな中での恋愛シーンもとても美しく、これは映画化すべき小説だったのだなというのが最終的な感想です。 ミステリー要素はあまり期待せず、映像美を堪能してほしい作品でした。
湿原は観察すればどこまでも美しい自然なんだ
湿原とか沼は今までのイメージでは陰湿で暗くて怖い所だった。いや、そうではないんだ。
光、水、動物、植物。みんないきいきしていた。
ラストはやはりそうだったのか!
弁護士さんグッドジョブ。
沼系女子、爆誕💣
自分の世界だけで生きていきたい、 内向的な女性のメンタルが生々しく描写されています。 重くて難しいテーマを、よくぞここまで❗️👏 普段から弱くて大人しいフリをしている女性程、 裏で相手をコテンパンに叩きのめす事を考えているものです。 あまりの生々しさにノンフィクションなのでは❓と疑ってしまいます。 ラストシーンは視聴者に嫌な予感を与えつつ圧巻のクロージング。 事件の真相についても、彼女が本当に愛する人も。 この衝撃をぜひ劇場で❗️とオススメしたいですが、 一つだけ注意点が。 映画のシーンとして想定されるデートには全く向かないです。清々しいほどに😂 それが都心週末でも空席が目立つ背景の一つでしょうか。 オススメは1人または重め作品が好きな友達とじっくり観るか。 はたまた、自分のペースで読める原作を読んでみるか。 楽しみ方を選べる点でも魅力的。 沼系女子、そんな新しいカテゴリが出来そうなインパクトのある作品でした。
心震えるラブストーリーの秀作
原作未読の予備知識なしで観たため、サスペンスだと思っていたら、いわゆるラブストーリーで意外でした
ストーリーは特に目新しさや驚きもなく淡々と進みますが、作品自体はアメリカのノースカロライナをバックにした重厚で美しい映像と緊張感漂う上手い演出で、結果とても高い品格を備えた見応えのある秀作として完成されています
幼少期に親兄弟に見捨てられ、沼地で孤独に生きてきた少女カイヤが成長し抱くピュアな恋心が見ていて切なく、それを弄ばれた事が判った時の絶望感がたまらなく悲しかった
そして自然界では善悪が無く、雌カマキリは身を守るために雄を殺す、と劇中 口にする様にカイヤは雌カマキリと化して自分を弄び暴力的になったチェイスを葬ったのでしょう、私の中でもアリな選択です
その主役のカイヤを演じるデイジー・エドガー=ジョーンズさんが役にピッタリハマっていてエネルギッシュな確かな演技で魅せます、それに加えとても綺麗で素敵な女優さんでした、今後の活躍に期待です
最後はカイヤは人生を全うし、"ザリガニの鳴くところ"でママと再会し逝く
とても見応えのある秀作でした
信じられない
あまり事前情報は入れずに観た。
雄大な自然の中で物語が進み全体的に静かな雰囲気。
そして観ていくうちにカイアに知らず知らずのうちに惹き込まれていく。
僕は後半裁判が終了する頃には、「この物語はミステリーというよりはこの事件を通してカイアの成長を描くヒューマンドラマなのかな」と思っていた。
ただ最後の10秒でこの作品がミステリーであることが思い出される。
自分にはこの展開は予想できなかった。
というか、カイアが魅力的すぎてそういう発想にならなかったというべきだろうか。
映画が終わった後もなんだかんだ理屈をつけて受け入れようとしない自分がいることに驚いた。
作品の中の人物にそこまで惹かれていたのかと。
そういう意味で言うとこの衝撃は日本の“イヤミス”と称される作品群と似たようなところがあった。
ザリガニの鳴くところに行き着いた彼女は、そして湿地となった。
ザリガニが鳴くなんて聞いたことがない。おそらくこれは一種の比喩的表現だろう。ザリガニの鳴き声が聞こえるような世界、それはまさに人知を超えた自然界の奥深くを言うのだろう。
主人公カイアが幼き頃、湿地に建つ家で家族は仲睦まじく暮らしていた。しかし、ベトナム戦争帰還兵の父はPTSDで心を病み、家族への暴力が絶えなかった。家族はやがて幼い彼女だけを残して離散し、そして父もまた失踪する。
一人残されたカイアに対して偏見に満ちた世間の目は冷たく、雑貨屋の黒人夫婦を除いて誰も手を差し伸べるものはいなかった。彼女を受け入れてくれたのは自然豊かな湿地だけであり、その自然の宝庫に囲まれた家で彼女は生きる術を身に付け、たった一人生き抜いてゆく。
世間からの冷たい仕打ちに貝のように心を閉ざした彼女だったが、幼馴染のテイトは彼女をなにかと気遣い文字まで教える関係になる。
深い絆で結ばれた二人。しかし外の世界を拒絶し湿地から離れようとしないカイアへの思いと、外の世界とのはざまで揺れ動くテイトはカイアを裏切ってしまう。
愛する人を失ったカイアの心の隙をつくように現れたチェイスにカイアは身をゆだねるが、それも所詮はチェイスにもてあそばれただけであった。
家族を失い、唯一愛した人にも裏切られた彼女は更に世間を拒絶し、その心は湿地へと傾倒してゆく。孤独を紛らわすかのように湿地の自然観察に没頭する彼女はいつしかその自然と同化していった。
そんな時、チェイスの遺体が発見されカイアは容疑者として逮捕されてしまう。果たしてチェイスの死は事故か、カイアによる殺人なのか。
正直、出版社の人間との会食中の会話でラストの落ちは読めてしまうが、本作のテーマはもっと深いところにある。
身寄りのない幼い彼女に手を差し伸べず、狼少女だの、人と猿のあいのこだのと蔑み、拒絶した世間が今度は人間たちの尺度で彼女を裁こうとする。しかし、彼女にとって世間のいう善悪など関係ないのだ。彼女は世間からつまはじきに会い、世間とは隔絶した世界で生きてきたのだから。そんな彼女を今更、自分たち人間社会の尺度で裁くなど、彼女にとっては理不尽以外の何ものでもない。
開発によって住むところを奪われた野生動物が人里に降りてきて、農作物をあさったり、人を襲うことがある。彼らにしてみれば生きるための至極当然の行為である。しかし、人間は彼らを害獣と呼び、駆除してしまう。
自然に善悪などない。みな生きることに懸命なだけである。しかし、人間はそれに対して自分たちの尺度で善悪の区別をつけたがる。
彼女が犯したのは人間社会でいうところの殺人である。しかし、自然界では生き抜くための至極当然の行為だった。
たった一人社会から隔絶した世界で一人生き抜き、人間社会ではなく自然界に生きる彼女を人間の尺度で裁くことに一体どんな意味があるだろうか、と考えさせられた。けして殺人を肯定するわけではないけど。
本作のラストは確かに衝撃的だが、逆に妙に納得のいくものでもあった。後、弁護士さんは最高。
沼地少女の一生
不思議ちゃん×ラブストーリー×事件という感じですが、突飛な印象はなく、現実にありえるかもしれないと思いました。 世界が狭いと、知り合いや経験が少なくて、ひとつひとつの存在が大きくなるんだなぁと感じました。
ひぐらしのなく頃に‥
みたいな、題名だなぁー、とゆうのが最初の感想。予告編は観てたけれど、あまり印象には残らず。ポスターの印象から、少し怖い話かと思ってました。 実際は、みずみずしい初恋が描かれてつつ、並行して進む、クライムサスペンス。 音楽と映像が美しかった。エンディングのテイラースイフトの歌も良かったですねーー
怖い映画じゃなかった
タイトルとポスターの雰囲気から、ホラーかスリラーサスペンスかと覚悟してたけど全然そんなことなかった笑 沼地、都会、それぞれに生きる人たちが、ルールと本能に翻弄されながらも必死に生きていく姿が印象的。 物語に衝撃的な展開はないものの、沼地に生きる主人公、自然の描き方、人間関係の描き方がうまく、飽きずに見ることができた。 特に沼地での生活という概念自体が馴染みがなく、新鮮だった。 性的なシーンもあるが、人間的な性と動物的な性や、ベッドシーンを使っての世界の対比がうまく表現されていて、それがよりテーマを際立たせていた。 チェイス役の人はどこかでみたことあると思ったら、キングスマンの人だったのね。高貴で一癖ある役が似合う。 ラストはびっくりだけど、自然な感じで後味はとてもいい。
湿地の映画
ストーリー、映像共に素晴らしかったです!!
両親に捨てられ、町の人からは避けられ、湿地で1人になった少女カイヤ。
唯一優しくしてくれた雑貨店の夫婦からもらったドレスを大事そうに撫でているシーンは胸が打たれました…ちゃんと女の子なんだなと。
湿地の中で一人という特殊な環境で生きてきたカイヤにとって、人間も湿地の生態系の一部に過ぎなかったんだろうな。ただ、出版社との会食のシーンで、カイヤが語っている言葉は、自分に言い聞かせているのかなとも感じられました。
自然美
変われ変われと責められて、 変わらずにいる事を賛辞され、 彼女はとても疲れたんだと思う。 誰の思いもわかるので、事件でも事故でも誰が犯人でも「まぁそうなんだろうな」と思うんだろうなぁ〜。と思って鑑賞していました。 ラフトについて、 個人的には「お前が犯人じゃないのかーーーい!」と ツッコミを入れたくなりました。
アメリカ西海岸の田舎、湿地帯の美しさと怖さ
父親のDVに脅かされ、母や兄弟に去られ、一人で健気に、強かに生きる少女。 死体との関係、よくあの彼は疑われなかったな。 一人置き去りにされた子が、貝取りで暮らそうと思えるのか、とか、ある程度大人になってからはまぁ普通の女の子というかよく流されててなんだかなという感じもあったけど、最後は強い。 面白くはあった。描かれる動物達の絵も魅力的だ。 作品の背景とか知らずに観たけど、元になった事件とかあるのだろうか。 結局ザリガニの鳴き声はよく判別つかなかった。
極上ラブストーリー
サスペンス映画を期待したのだが良い意味で裏切られて二本立てのラブストーリーを観た。 シナリオが旨い。湿地帯で暮らし60年代だからこそ、なんとなくありな世界観なのだと思わせるし、子供でも生きて行けるのだと物語のご都合に冷めない。 最後のテーマはやはり主人公だけは自然の中で育った、動物だって事なのか。出版社の会食での会話が思い出されるし伏線としてちゃんと綺麗に回収されている。
全429件中、241~260件目を表示