グッドバイ、バッドマガジンズのレビュー・感想・評価
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ドキュメンタリーっぽくていいが。
ドキュメンタリーっぽくていいけど、そっちだけだと映画にするには小粒すぎるかな。
エロ本業界ならではの、もうちょっと生生しい場面があったほうがよかったかな。
題材興味のみ◎
エロ本というニッチコンテンツと雑誌作りというクリエイティブなストーリーが掛け合わさればもっとエンタメと笑いに富んだ面白いモノが作れたはず。「真剣なメッセージは笑いの後にこそ刺さる」が私の持論で、平坦な面白さの後にシリアスなトーンを持ってこられると冷めてしまう。「ケイコ」と違ってこういう映画にこそ音の効果を使って欲しい。登場人物達のキャラクターのぶつかり合いもなく、キャラ立ちしていると言える編集長と坂本君でさえ薄く感じてしまった。(これの前に観たのが非常宣言だったので落差が凄かった…)
事実を基にして一部脚色した、エロ雑誌を作る人々を描いた、エロくない映画です。
男性向け成人雑誌(エロ雑誌)を作る編集部の様子、そして、東京オリンピック開催に向けて、コンビニでエロ雑誌が消えた過程を、事実を基にして一部脚色して描いています。
出版不況の中、エロ雑誌というニッチな市場で、懸命に生き残りを図ろうと苦闘する編集部の人間模様が、巧に描写されていて、エロ雑誌を題材にしたヒューマン・ドラマのような感じでした。
どこまでが事実で、どこが脚色した箇所なのか、とても興味深いと思いました。
「追記」
以下のワードで検索したら、本作品の批評の記事にヒットします。
・映画「グッドバイ、バッドマガジンズ」成人向け雑誌描いた横山監督「落ちていく社会がリアル」
セックス何故するのか?
単純な話子孫を残すために行う。というのが真理である。
が、人間という生き物はその行為に意味を見出そうとした。愛や好きといった感情、そして快楽と言う感覚◎
この映画が僕に示してくれた回答はそんな感情感覚に銭儲けを見出したら痛い目を見るぜ。ってことだった(^^)
もし純粋にセックスをサイエンスし感情感覚のみならない営みとしての普遍性を見出していたとしたら、エロ業界はもっと違っていたのだろうねw
ってそんな鑑賞後の一人一描きがこの感想である。
発射良好かい?( ˊ̱˂˃ˋ̱ )
堂々と大型作品を打ち負かせる小気味良さ。
こんな出会いがあるから映画歩きはやめらんない。
製作者・俳優陣・配給側に感謝と賛辞を贈ります。
さかもと役の方を含め初めて知る役者さん達が皆巧みな芝居で隙がない。
派手なキャンペーンとTVを席巻する番宣で食傷気味の作品を観た翌日に出会う皮肉 ww。
時代劇の刀よりこちらの文化包丁がずっとリアルだったのもIrony 。
自主制作で挑む映画愛に頭が下がります。
エンドロールの歌まで抜群のセンスで清々しい気分のまま席を離れました。 大満足。
セミビキニ、復活せんかな
ブログ黎明期に『セミビキニ』というブログがありました。中の人は、アダルト雑誌編集のアルバイトをしている女子大生の方らしかったのですが、嘘か真か、不幸な面白エピソードと読ませる文章で、当時非常に人気を博していました。私も更新を楽しみにしていたファンの一人でしたので、なんか設定が似てるなぁとか、そんなことを思い出しながら本作を鑑賞しました。
まず、エロは不滅なのに、表向き清潔な社会を演出して、「臭いものを蓋をするだけの社会で良いんですか?」という問題提起はありだと思うんですが、作品を通して「エロいとは何か」、「セックスとは何か」という問いは余計だったと思いました。「エロいセックスとは」ならまだ話は分かるんですが、そもそもエロいとセックスは別もんなので、何かテーマが散漫になっていた気がします。
「私たちはこんなことをするために本を作ってるんですかー!」という叫びも、じゃあ、あなたはどんな信念をもって本を作ってたんですか?と逆にこっちが問いたいくらいで、どこか白々しかったです。
ただ、自分たちは社会に必要だと信じて、その場に踏みとどまっている人達が、社会の波に飲まれれていく姿はいつでも切なく、そこはよく描けていたと思いました。
あと個性的な編集部員と言う割には、普通でしたね(笑)
結構、期待してたんですが。
あれ?お仕事物語じゃなかったの???
題材、とっても面白いですね。エロ雑誌編集者達の奮闘話。それも、衰退していく状況下での。
エロの成り上がりが「全裸監督」だとすれば、その逆のお話かぁ〜・・・な勝手な推測ををて鑑賞に臨みました。
途中までは面白かったんだよなぁ。純粋なお仕事ドラマ、新人育成ドラマっぽくて。そしてよく知らない業界のお話ってこともあり。どんな展開に持っていくのかなぁ?って思いきや、「なぜ◯◯◯するのか?」な精神性テーマが絡んできちゃって、どんどんぼやけてきてしまい、最後は拡散しちゃったなぁ〜って感じでした。え?それは何?って。とにかく唐突な展開で戸惑いが・・・。
なんだか色々とこねくりまわし過ぎてしまった感。「なぜ◯◯○するのか?」って根底のテーマだったのかなぁ?だったら、エロ雑誌ってちと違うような気がするし、人生観、仕事観ともなんか違うしなぁ。できれば、何かに収束していくようなお話にして欲しかったなぁ。それを言うのだったら。大きなテーマがありそうなんだが、見えなかったなぁ。
和同開チン / アダルト雑誌なんかいらないというのは文化の否定である
そう言えば、いつの間にかコンビニから成人雑誌がなくなった。
紙媒体の衰退によるものと思っていた。
○シアの妖精というDVD付きの成人雑誌が以前お気に入りだったが、探してまで買うほどのファンではなかった。
調べたら、今でもドッコイ刊行されていた。ちょっと嬉しい。
カムバック!バッドマガジンズ
文学少女だった新入社員がアダルト雑誌の編集部に配属されて、揉まれて、馴れて、逞しく成長していく。
写真に添えられる扇情的な文句を考えるのは、その人の個性や教養、センスが出てなかなか楽しいものだ。
和同開チン。
ナイスですね~
映画としての出来ばえはなかなかよかった。
普段あまりお目にかからない俳優さんたちだが、彼らは多数の作品で共演しているせいか、本当に寝食を共にしているような不思議な一体感が感じられ、ドキュメンタリー映画を観ているような感覚に陥った。
体の大きい肥満体型の方のアレは絵にならないということも確認できた。
東京オリンピックが哀れな老人の密かな楽しみを奪ったという単純なことが主たるテーマではないようである。ただし、熟女・人妻系雑誌の人気は依然として強いということは明白。
裏テーマはなかなか崇高なところにあるみたいで、それほど単純な話ではない。経験を積めばいいのよと言い放つのは野暮ってもんである。
AVもお国柄が出る。
一般の映画に似ている。
それ以上にアダルト雑誌には文化が反映されるのである。
テーマの切り口として新鮮で、エロ出版業界の職場の雰囲気やパワハラ、ブラック企業化、社員の家庭内ED問題などがそつなくコメディタッチに描かれていた。
🎶ソ、ソ、ソクラテスもプラトンも み~んな悩んで大きくなったぁ~ (おっきいわ❤️大物よ)
と昔、野坂昭如がCMで歌っていた。
何のCMだったかは記憶にない。
社長役で出演のグレート義太夫は痩せてしまっていたが、ちょっと前から腎臓が悪くて血液透析しているらしい。
頑張ってくださいね。
単純に面白い、もっと広く公開すべき
2022年の公開時は、時間が合わなくて観られなかった。拡大公開を楽しみにしてました。
単純に面白いです。
テンポ良く進みます。
エロとは何ぞやというテーマを、哲学的に掘り下げてないからいい。
主演の女優さんに引っ張られて、あの世界に引き込まれた。
もう少しエロシーンがあれば、主演との差が際立って面白かったかもと思ってしまいました。
主人公がどんどん業界に染まっていく様
前半、失礼ながら「この映画、大丈夫かな?」と。
それが後半に行くにつれ、主人公がどんどんスレていきリアリティがどんどん高まっていく。
観終わってみれば、「なかなか良い映画やったわぁ」と。
もう、この世の中からエロ本って無くなってしまったんですかね?
文化のひとつとして是非残して欲しい。
お仕事映画
あらすじから社会派ドラマかと思うとちょっと違うが、出版人たちのとても真っ当な仕事映画だった。(正確ではないが)先輩編集者の、いったん客観視して、その上で自分ならと想像するという教えは、どんな仕事にも当てはまるなと感じた。
雑誌の対象ゆえに、突き詰めていくと自分にとってセックスとは何かという点を考えざるを得なくなる。そこに向かう描写からやや抽象的になってきたと感じたが、一般映画として収まるよう、かつ映画のテーマに立ち返るようきれいに回収されたと思う。
個人的には大変おもしろかったが、当該ジャンルの雑誌を読んだことがあれば、編集者がこだわっている部分がより理解できるのかなという気はする。
なお、PG12でモロはないが誌面や商品は映り台詞もキツめ。途中で退場するお客さんもいたので、性的描写に抵抗ある方は注意。
主人公の台詞字幕が面白かった
凱旋新宿テアトル上映を観ることができた。主演の杏花さんらの挨拶とクロストークも拝聴できて楽しかった。映画の方は、コンビニ成人雑誌の排除時の状況を95%は再現(監督談)ということで興味深い。主人公は成熟して放送禁止用語をテンポ良く語るシーンが面白かった。先輩男性の視点の場面、妻とのやりとりも面白かった。
エロ雑誌を作る事を生業とする人達を描いて、「仕事・会社・働くという事」と「人間には何故エロが必要か」とを両方描き出した限りなく傑作に近い映画だ。
①今日は映画を四編観たが、これが一番面白い“映画”だった。
現時点では今年観た中で(まだ早いか?)NO.1かも?
②「エロ本を作る業界を舞台にした映画を作る」という、有りそうでなかった(私の知る限り)盲点を付いた着想と企画とに先ずは感心。
③私の学生時代には未だコンビニは殆どなく“ビニ本”にお世話になった世代。街角には自動販売機と同じくらい自然に“ビニ本”販売機が置いてありました。そう言えばいつの間にか“ビニ本”て無くなっていたなぁ。
④冒頭、(余り流行って無さそうな)コンビニでのジューン・ラブジョイさんの日本語と英語混じりのリポートによって、この映画の背景をザックリと紹介するところが楽しい。掴みはバッチリという感じ。
この場面がラスト近く映画の中の風景として出てくる構成もなかなか宜しい。
⑤題材が題材なだけにコメディ路線で来るかと思いきや、シリアスというほど深刻ではないが真面目な話の進行に初めはやや戸惑う。
然し、最初はシュレッダー係だったヒロインが、数ヵ月後には新参の男の同僚に先輩顔で教えを垂れるところは「あるある」感満載だし、何せ下ネタ大好き人間なので続く怒涛のエロ標語、四字熟語(『和同開チン』笑)の奔流には心を鷲掴みにされてしまった。
昔は職場も下ネタオーライで先輩や後輩と下ネタの応酬をしながらでも仕事出来てたのにな。
今ではセクハラとかで職場で下ネタを話せないようになってしまったのが寂しい(と云いつつ女性社員やそういうのに目くじらを立てる人がいない時にはしてますが)(二年前に定年になったが雇用延長で今でも現役で仕事してますんで)。
色んなことに忖度するのは悪いこととは言わないが、最近の社会にはだんだん寛容さが無くなって来ているように思う(老害ですかね)。
⑥老害ついでに言うと、私が働き盛りの頃は「24時間闘えますか」「残業している=仕事をしている(と思われる)」時代でしたから、会社に泊まり込む或いは会社の裏のカプセルホテルに泊まる(当然エロビデオも観る)のが日常茶飯事だったので、映画の中の残業シーンもブラック企業という印象よりも“俺も昔はああだったよなぁ”感が強かった。
(今はわが社も超ホワイト企業になってしまって残業してると怒られますが)
⑦食品メーカーに勤めているし、営業経験は殆ど無いけれども、営業と編集の関係は、営業と統括との関係に似ているように思えて、何故か共感。
⑧需要があるから供給するわけで、需要自体(食欲・性欲とか)は変わらないけれど、社会の変化や技術の進歩で供給側のソフトが変わっていくのは仕方のないこと。
でも、映像や写真よりもマンガや文章の方がそそられることもあるんですけどね。
⑨あと、モザイクを掛けるのをミスったお詫びとして編集局内でAVを撮影されて、そのお疲れ会みたいな時にヒロインがキレるシーンも、“私たちは「そそる楽しみを与えるもの」「ナニをするのをそそるもの」「ナニをしたい時に近くにあって欲しいもの」を提供するのが仕事であって、ナニをするのが仕事ではない(男たちも好きでしてた訳ではないだろうが)”、と怒るのも「なんとのう分かるな」という感じ。
⑩冒頭に撮される「雲」に心惹かれた。ラスト、もう一度同じ「雲」が出てきたのも嬉しかったね。
エロ雑誌の編集室の熱い仕事を描いた実話ベースの邦画。 本年度ベスト級。
ぶっちゃけストーリーはハマらなかったけど、リアルな編集室の裏側を見られた感じ。
出版社に入社した詩織。
いきなりエロ雑誌の編集室に配属。
何故か嫌がる事もなく淡々と仕事を進めて行く展開。
コンビニにエロ雑誌が置かれなくなり出版数も減る中、新たな活路を見いだす感じだけど引き込まれ感も感じず。
エロとは?
セックスとは?
等のテーマもあったけど軽く流された感じ。
詩織の四文字熟語のエロ用語は面白かったです( ´∀`)
まあ変わらないよな
15本目。
なっちゃん観て、最短で観られるからと選択。
業界物だけど、そっち系?これはモザイクなしでもOKなの?と、ニヤニヤと。
エロ雑誌もそうだけど、紙媒体の昨今を描いてると思うし、その辺は分かりやすくはあるけれど、最後のテロップでもあるけど、現状に一部脚色を施しただけで、で何?と思ってしまう。
じゃあ今の自分の仕事はと問われれば、まあ映画の中と変わらないよなと。
ただ芝居の◯◯感、雰囲気が自分には合わなかった。
世間の風潮は厭離エロ 救うべき衆生はまだ存在する
面白すぎ。オリンピックで訪日する外国人に対してカッコ悪いという理由で、コンビニでのエロ雑誌の販売が取りやめになった2019年。生命線を絶たれたエロ雑誌のスタッフがもがく様子を笑い8割、シリアス2割で描かれる。
サブカル誌の編集を夢見て出版社に就職した詩織が、エロ雑誌専門の第3局に配属される。詩織がすんなりとエロ雑誌の編集に馴染んでしまう序盤からして面白。エロページのシュレッダー係を卒業したら、いきなりページを任され、ヤサぐれた女編集長の強烈なダメ出しくらい、的確にエロ雑誌の基礎を叩き込まれる。
その詩織が、数ヶ月後に新人に同じ事を言う場面のヤサグレっぷりがたまらない。そんなに変わってしまうの?
四字熟語のワードセンスの切れ味を是非見てほしい。「俺の上で即身成仏」とか。
エロはいつの時代も最新のメディアが主戦場になる。オールドメディアの雑誌なんか生き残っている方が不思議。そんな中で、詩織達はもがき苦しむんだけど、はたから見ると喜劇にしか見えない。沈んでいく業界の悲哀を織り交ぜながら、物語は終盤へ。
あんなラストよく思いつくよね。すげーわ。拡大公開になるのも当然。これは自信を持って勧めることができます。エロに寛容な人、限定で。
世間の風潮は厭離エロ。でも救うべき衆生はまだ存在する。
お仕事映画。チョツト真剣に作りすぎてて、星マイナス▼0・5
俺【コンビニに成人向けアダルトがあることが間違い】とか書いてる人間、大嫌いです。縁を切りましよう
散々昔はお世話になってるくせに、ええ加減にせいよと言いたい。
勿論、男性向けエロは、ネットが太くなってきた以前にアダルトVideo📼が制圧していた。
それらが悪か?というと悪ではない
若干の犯罪誘発効果はあれど、ほとんどは、抜くことによる犯罪抑制効果だよ。
これは妻子持ちでも変わらない。毎日同じ女房では・・・やめとく・・
ある程度自己制御できる賢い女性と違い 男は愚かだから 発散は必要。
女主人公も、疲れてる、けどチトおかしい業界人も、皆真剣。
最初は【おふざけ作品】かと思ったが、【真剣なお仕事映画】だった。
みんな業界の疲弊に疲れ切っている。
ふざけた嘘の銀行員のフィクションより、完全にその疲弊感に共鳴する自分がいた。
もちろん、エロ言葉の連発はあって面白いのだけれども
やはり仕事だから、パワハラ役員、横領編集長、姉御肌の肝っ玉編集長も皆、真剣。
真剣にエロに取り組んでいる。出版社がブラックなのは業界の共通認識。だと思う。
主人公の若い女性を通して、完全斜陽のエロ雑誌【というか電子に舵切らないと、出版界は全て斜陽】
編集の生き様映画。登場人物の誰かには共鳴できる。
ただ【真剣なお仕事映画】である反面【エロ追求が故の、滑稽面白さ、】も忘れていない好作品。
【仕事の厳しさ】【エロ故のユルサ、何だかなぁ】が併存。
最初は爽快に飛ばしてたが、後半シリアスにもたつく。もう少し笑い🤣欲しかった。最後に亡くなったのダレ誰❓
でも、【お仕事映画として面白かったです】当然18禁。遅い時間だったため、観客15人、女性が多分3人単独客でいた。
成人なら女性でも大丈夫映画ですよ。カップルには厳しいかもね。でもエロ描写は控えめだから問題なしの快作。
【有料パンフレット作成中・・・が惜しい。こういう自主制作系ほど、パンフの解説が欲しいところだ。
自主制作系だけど、配給は日活をとおしてて、エロの王道なのだ❗️
【以下全て蛇足、イケido さん。いいんじゃないの好きな人はそれで、でも村上春樹とか普通の作家は、いちいち作品ごとに学歴表示しないよね。学歴じゃなくて、文章内容で勝負するのが俺は正しいと思う。個人的に。】
職業に貴賎は無い、池井ド のくだらない超低レベル作品より 成人雑誌の方が遥かに社会貢献度が高い
チコっとしか金融務めてない超駄作ヨリエロ本に圧倒的軍配。
そんな、アダルトDVD、配信、ネットのエロに押されっぱなし
の上、東京五輪 という何の役にも立たない無駄儀式のために
コンビニ店頭から消えたのは無念理不尽
【ただし子ともがモロに見える配置は確かに疑問だった。
立読み防止テープ
監督は、OP PICTURES+フェスでも活躍してるので、キャストや舞台(中華料理屋とウェイトレス)のコラボがニヤリとさせる演出である 本人もAV監督役で出演しているので、手弁当感は好感が持てる
なかなか身につまされる作品内容である 斜陽産業は今現在どんどんこの日本から消滅しつつあり、例え自社が無くなったとしても同産業には就けることが限りなく低い 以前ならば若い人は人生経験と称してその中からやりがいを見いだせる職種を見つける可能性があったが、昨今ではそれさえも危うく、結局何も手に職を得ぬまま人生を浪費してしまう状況が大勢である
さて、そんな今作の舞台である”成人雑誌“出版社だが、時間軸上は怒涛の如く崩れ落ちていく様をリアルに再現していると思えてならない 何かが無くなる時は、その最後は砂時計の如く加速がつくのであろう その時間の流れの速さに観ているこちらも渦に呑まれて感覚に陥るのである 色々な事件が矢継ぎ早に起こるのは物語の都合なのだろうが、今まで溜っていた膿が噴火するように関係者に襲い掛かるスリリングさは、現実に起こっていると実感し共感できるからかも知れないからだ
個人の力ではどうしようもない“パワー”や時勢に巻き込まれたとき、人間はふとその生きていく本質を知りたいと頭によぎる その答えなど決して得られるものではない筈とは分かっていても”現実逃避“としての哲学だ 『人は何故セックスをするのか・・・』それがリビドーであり、動物としての“繁殖力のある子孫を残す”種の概念に則り行動する事だと言えば、学術的にはそうである であれば容姿や性格、生活力といった選択材料の中でお互いを吟味し、その後も続く子孫繁栄に願いを込める事のみに始終すれば簡単である しかし現実は、情念や快楽という部分が狂わせてしまうことが往々である ましてや上記に掛るように、作中のセリフでも
登場する”インパール作戦“さながらの職場環境に於いては生存競争最中に種を残したいという思いが強く念じられるのだろうか・・・
プロットがそんな人間社会の新陳代謝を描く中でのそれぞれの悪戦苦闘を描いた構成で、スピード感ある仕上がりであり、ミスリードを誘う編集や、ラスト前の奥さん登場のホラー等、エンタメ感も散りばめられていて飽きさせない造りは大変良く出来ていた
“愛の求道者”の如く、主人公の追いかける”答え“は、果たして人生の駆動力に成り続けるだろうか・・・ そんな、人生を過ごす目的の発見、ヒントを得られる作品であった ちなみに”捨てる神(紙)あれば拾う神(紙)”的なしぶとく生きるニッチな知恵も織り込むさりげなさもニクい脚色である それにしても上海出張帰りの役員の男のパワハラ振りは、どの産業でも現実にいるのだろうと或る意味ホラー要素でもある・・・(涙
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