金の国 水の国のレビュー・感想・評価
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ライラライラライララ
人生スリ切れたオッサンが観る映画ではなかった。鑑賞後に調べたら原作漫画は単行本1冊とのこと。てっきり十数巻あるような壮大な物語を駆け足でたどってんのだと思ってた。漫画って本来、キャラクターが動いていくことでストーリーが推進するわけだが、本作はなんだかストーリーのためにキャラが動かされてるような印象。
また、ファンタジーだお伽話だと言ってしまえばそれまでだけど、話の設定や世界観、作中のさまざまなアイデアにリアリティなさすぎ。花嫁花婿代わりに犬猫を贈ったというレベルの話と、国の繁栄だか王のプライドだかで大勢人が死ぬ戦争を回避するという話が地続きであることに、スリ切れたオッサン納得できず。サーラが終盤までナランバヤルに妻がいると思ってるという設定も、観客が誤解と知っている以上、それでクライマックス盛り上げようってのは無理ないか?
サーラは太った不美人という設定らしいが、アニメ表現上は少しふくよかな可愛いらしい女性としか描き得ず、ルッキズム批判になってないし、昭和のオッサン(俺もだけど)が喜びそうな淑やかで奥ゆかしく男を立てる良妻賢母な性格付けもどうかと思う。次々出てくる登場人物は誰も彼もみんないい人な着地。そもそも自分は名刺交換直後に相手の名前を忘れているような人間なので、ナランバヤルとかアルハミトとかオドンチメグとか、耳で聞いただけでは名称が頭に入って来ず…。
回想が常に入るクドさや、お気持ちから何からすべてセリフで説明問題は今さら言わない(言ってるが)。ラブ&ピースや優しさは大事だけど、本作を観てそういう気持ちが湧いてきたかというと…以下略。原作に忠実らしいが、数年前のこのマン1位やマンガ大賞2位にユーザーの高評価。なんでこんなに自分と感想違うのか。
やっぱ観た自分が悪かったのだと思う。ごめんなさいね。予告から流れていた音楽はよかったな(フォロー)。
ピュアな気持ちがあれば
いろんな寓話が、キラキラ散りばめられている。ピュアな気持ちがもっとあれば感動できたと思うんだけど、ちょっと無理だった。
浜辺美波と賀来賢人は、キャラ通りの演技。エンドロールで彼らの名前を見て、素直に驚いた。アニメに慣れ親しんでいる世代だから、役づくりもしやすいのかな。
ファンタジーとはいえリアリティラインを相当落とさないと、いろんなことが気になる。金の国アルハミトは、絶対王政のように見えて、議会があったり、国王と王女が権力を二分していたりと、疑問符が浮かんでしまう。
アニメーションのクオリティは高い。水の国バイカリの中国風建物も美しいし、アルハミトの王都が黄金色に輝いている風景を見ると陶然としてしまう。あとは、ファンタジーにライドできるかどうか。
原作を知らない方でもおすすめ。
今年33本目(合計686本目/今月(2023年1月度)33本目)。
私は原作などは見ていないほうです。
ただ、世界観の説明が最初にあることや、登場人物が最初少なめでいわゆる「自己紹介のお時間」があるので、そこで詰まることはないかな、と思います。
結末にいたる「ヒントになる描写」も結構多めで(リアルでは高校世界史を学習していると有利かも。実際、これと同趣旨のような例は古代エジプト等ではありました)、その「謎解き」(どこにトリックがあるか)を見るという筋もおすすめです。
特に音がきれいだな…と思ったのですが、Evan call (「ヴァイオレット~」の音楽のグループ)なのですね。それは確かに、といったところです。
原作を知っている方はもちろんですが、知らない方でもぜひ、というほどに今週おすすめの一作です。
採点上、特に気になる点はないのでフルスコアにしています。
良い作品なのでぜひ見に行ってくださいね。良い作品ですよ~。
【”自国の利のみを追求する隣国との戦争など、即時止めよう。そして、両国が国交を開き、協力してSDGsを達成しよう。愚かしきルッキズムなど真の愛で吹き飛ばそう!”今作は鑑賞後の多幸感も良き作品である。】
ー 今作の原作漫画は、その基本理念が素晴しく、2016年の発売当時読み耽ったモノである。
だが、現況下、この作品が発するメッセージは更に重くなっている・・。ー
◆感想<アニメーション映画としての今作の良き所。一部内容に触れています。>
・裕福で水以外は何でも手に入る砂漠の国”金の国、アルハミト”の80数番目の王女サーラの声を担当された、浜辺美波さんの柔らかで優しき声が優しき心を持つサーラにバッチリ嵌っている。
当たり前だが、漫画では声は脳内で推測するだけだが、何ら違和感がない。
貧しいが豊かな自然を持つ”水の国、バイカリ”の建築士ナランバヤルの声を担当した賀来賢人さんも同様である。
ー このお二人の声が、原作漫画に彩りを与えているのは間違いない。-
・2016年当時も、世界各地で紛争が起きていたが、現代では悪化する一方であるのはご承知の通りである。
故に、このタイミングで隣国との戦争を止め、協力し合い、持続可能な開発目標を達成しようとするこの作品が発するテーマは尊崇である。
・又、バイカリの族長が、サーラの容姿を見て言った言葉など、愚かしきルッキズムの極みでもあるが、そんな言葉など、今作で描かれているサーラを命懸けで守るナランバヤルの姿を見れば吹っ飛ぶのである。
<以下、内容に触れています。>
・”金の国、アルハミト”を統べるラスタバン3世が、先王ラスタバン2世が”バイカリ”と国交を開けなかった事を恥とし、怪しげなマッサージ師上がりの好戦派であるピリパッパを右大臣に付ける処などは、何処ぞの国で起こっていてもオカシクはない。
・だが、ピリパッパの指示による暗殺から逃れるために、王族のみしか知らない回廊をサーラと共に明けたナランバヤルが、自分の重みが心配だというサーラに対して
”お嬢さんは二度と置いていかない!もし落ちるなら一緒に落ちよう。”
と言う言葉と、迫るラスタバン3世を説得する言葉の重みは、北の国を統べるピョートル大帝を信奉する男に聞かせてやりたいモノである。
<今作は、原作漫画の内容を忠実に踏襲している。
だが、アニメーションならではの、登場人物の声がイメージ通りであり、(ナイス・キャスティングである。)更には物語が動く事で、原作の良さを更に引き出している佳き作品である。
鑑賞後の多幸感もとても良い作品でもある。>
原作未読だが、十分伝わる優しさの物語
ピュアな善意に溢れてる❗️
見終わった瞬間、
感動した、とか、よかったと言う前に、なによりもまず〝ありがとう〟という言葉が浮かびました。
少し時間をおいてからも、思い出すたびにじんわりと暖かい心地良さに満たされます。
いったいなぜ?
映画でもドラマでも、人それぞれの体験や思想、考え方がある以上、どうしてもある種の期待抜きには見ることができません。意識するしないに関わらず。
こうきたら次はこう展開するだろう、とか、彼には或いは彼女には、この場面でこうして欲しかった…
だから、予想もしない展開にビックリしたり、期待を超える演技や台詞に感動したり、時にはガッカリしたり。
この映画は、物語の展開や登場人物の反応…表情、声、台詞などのすべてが、ことごとく自分の想定・期待を上回る善意で満たされています。
ここでいう善意というのは、ただ人柄が良くていい人、というだけではなく、誰かを守ったり、何か大事なこと成し遂げたりするためのピュアな思いも持っている、という意味でもあります。
主要人物だけではなく、ライララも、レオポルディーネもそうでした。
ファンタジーだからこそのユートピアだと分かっていても、実感としてリアルに感動できるのは、善意とは正反対のロシア・ウクライナ戦争やルフィなる人物が率いる強盗団などのニュースに日々、人間の善性への信頼感が蝕まれているからかもしれません。
ラブストーリーは苦手だけどこれは見れる
戦争寸前の金の国と水の国の人たちは互いに嫌悪を抱き歩み寄ろうともしない、一触即発の状態。そんな中で、それぞれ政略結婚の相手として使命されたナランバヤルとサーラ。
私はラブストーリーが元々苦手だったんですが、予告編を見て映像の美しさと物語の奥深さを感じて鑑賞。とても良かった!大きいスクリーンで観てこそですね。
飄々としていながらも賢いナランバヤルとおっとりとした優しさのかたまりのサーラ、深刻な二カ国に挟まれていても、終始にこやかな二人のやりとりに癒される。戦争のきっかけになりそうだったのに(特に暗殺しようとした件)、なんでも許されてしまった結末に、ちょっと突っ込みどころはあれど、ファンタジーだと思えばスルーできる程度かなと。お姉さま王姫と左大臣も良かった。挿入歌の音楽も心地いい。
今年初泣きするという宣伝には首を振るけど、素敵な作品を見れて満足です。
「多幸感が持続する物語」
予想を超えられました
これは神作品
野郎が100人いるならば、100人の美女がいるもの。
こう云う内容もタイムリーと言って良いのかどうか解りませんが、啀み合い争い合う人間の歴史に幸福な未来も生活もあり得ないと解っていながら、歩み寄れない国家元首を導く‥‥的な物語を、だいぶ優しく綺麗なラブストーリーに仕上げています。
勉強不足でコレ漫画原作とは知らず、てっきりティーンズ向けの小説か童話?的な作品だと思ってました。
当初、ヒロインがイヤに太ましく、最近の萌キャラ(萌えと言う単語も死にかけてますがw)とは一線を画しているのがワリと興味深かったのですが、鑑賞して初めてそのココロに納得した次第です。でもサスガに0.1tもないと思われ、背格好からせいぜい70キロ未満では?
で、ネタの大筋はそれ程突飛なモノではなくコレまで見聞きした事ある?様なモノですが、各キャラがシッカリ引き立っており、場面も綺麗に構成され展開もスムーズでした。ただもうチョイとばかり抑揚とキレが欲しかった気もしますが、良い仕上がりで面白く鑑賞できる作品だと思います。
片や中東系の国、もう一方はユーラシア系の国と、シルクロードで結ばれる東西、みたいな環境描写もナカナカ良好でした。
マイナスなのは、ヒロイン・サーラの惜しい演技。キャラの性質上オットリ穏やかなので、専門外の中の人でもマァ雰囲気は良かったのですが、上昇したテンションの演技のノリがあまり良くありません。幸い “リヴァイ” や “ギレン・ザビ” の中の人、他の上々な演技でバッチリ覆い隠していたので、取り立てて気にはならなかったです。
またコレは原作の問題なのですが、戦争を起こす両国のツマラナイ原因がお伽話に振り過ぎなところ。サスガに犬猫の糞尿とか子供騙しのレベルで、作中の “口封じに家族を人質” 云々とのバランスが良くありません。
更には、中後盤のサーラの勘違いはイマイチピンとこなかった、と言うか不自然な空気だったので、その辺もう少し工夫が必用だったかと思われます。加えて尺都合なのかシーンが足りない感じも受けました(原作通り?)。
上記以外は全般的に良作レベルにシッカリ纏まっています。それにサーラを何やカンやとコケにする場面がありますが、表題に掲げた通り、人の好みなんて千差万別・人の数程あり充分お好みの貴兄も多かろうと思います。自分も実はモチモチ系は嫌いではありませんw
関係ない話ですが、今を以って国際社会では共存や助け合いの精神がなく仲良く出来ず、常に奪う事しか能がない古すぎるバージョンの指導者が絶えません。私達の方がそう言ったロジックとレベルを合わせないと平和を維持できない現状に腹立たしく思うばかりです。
タイトルなし
食品ブランド名みたいなタイトルに少しぽっちゃりヒロイン_ま〜ったく期待してませんでしたが、面白かった 宮崎吾朗監督の歴史ラブストーリーみたいな 何かと犬猫話になりがちなのは置いといて…
ずっと争いばかりの隣国同士 水は豊富だけど、貧しくて本当は戦争どころではない国、豊かだけど水資源が限られている国 資源を狙って攻め入るよりもお互い不足しているものを補いあっては?ということなんだろう 他人事では無いような しかし悲しいかな、現実にはそう上手いこといきません。ナランバヤルさん腕っぷしは弱そうだけど、先々の事まで熟慮する善い人だし、2人共相手を思い遣る良い夫婦の鑑みたいで感動してしまった 左大臣もちゃらいかと思ったらちゃんといろいろ考えてるとってもいい奴だった 水路の工期も早まりそうでしたね、めでたしめでたし。
ライララさんがぜんまいざむらいの天蓋男にそっくり
原作どおりです
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