窓辺にてのレビュー・感想・評価
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え?今まで"好き(≒手にしたい)"という気持ちを描き続けてきた/向き合ってきた今泉監督が描く"手放す"こと
手にする、手放す --- 作家主義にも似たテーマや演出方法など今泉節=命名"イマイズム"はそのままに執着しないことを描く(ex.パチンコ)。今まで"誰かを好き"という気持ちが根底にあって、ある意味ではその人を"手に入れたい"とも言いかえられるような渇望だった。今回も好きになってはいけない人を好きになったりはするけど、今回はどこか違う。今回は単独脚本で、相変わらずの空気感・作風にオフビートな笑いはあるけど今までよりもどこか大人。そして、誰かの役に立つ作品。(←指差して)ホントです。人は相手を信頼することでしかつながれないから。相談できる相手。
"葛藤があまり描かれていない"のですが…え?←今泉監督が今まで100万回くらい言われてきたであろうこと。無駄を大切に。窓際(族)とSNS。書ける才能はあるけど書かない主人公と、プロ引退を決意した有坂(若葉竜也)。ある道においての引き際も意識させられる。ある意味、今泉監督にとっての(『SW8』でバッシングを受けた経験が生かされた)『ナイブズ・アウト』のようにも思えた。その中で、今泉監督が生きる上で大切にしていそうな考え方としての少数派。あるいは監督自身も、見方によってはそうなのかもしれない。理解も共感もされないほうが楽。どうせ失望されるから。
途中、『ハイ・フィデリティ』や『ブロークン・フラワーズ』のように、小説のモデルとなった人たちを訪れては渡り歩いていく話になるのかと少し思った。例えば、今後会うこともない人のほうが話しやすいという後に、出会った人に今まで誰にも言えなかった悩み事をサラッと話しちゃったり。"全然"と言っていたのに、本人の前では"あまり"と使い分けていたり、がリアル。劇中小説「ラ・フランス」自身が、主人公と重なっていく状況や心境。君はどうしたい?打ち明ける。
例えばソダーバーグ『セックスと嘘とビデオテープ』のように、行為それ自体でなく、その後のピロートーク含め原因と結果な人間ドラマと内向きな葛藤。あと、監督自身の趣味が生かされているであろう、相変わらずの映画愛と主題歌オファーするアーティストのセンスの良さ。見る人によっては『街の上で』と似ていると思うかもしれない。『街の上で』主人公カップルが出ていたり、作品終盤で主人公と女性が朝まで部屋で過ごすけど何もなかったり。だけど違う。最後は、日本ぺっらぺら"オシャレ"作品ありがちとは違う、意味のある光が射し込む光の指輪。
若白髪だから二段階カムフラージュ!あの日の悲しみさえ、あの日の苦しみさえ、あの日の悲しみさえ、あの日の苦しみさえ…5時間エンドレス・レモン地獄。おもしろいですね、それおもしろいです。流石はオモシロのたっちゃん。
耳で観る映画
まさしく、ウディ・アレン作品。オープニングからエンディング迄、マシンガントーク。会話の妙に満喫しました。邦画で良かったです、画面、字幕だらけに成らなくて。
しかし、玉城ティナ、凄いですね。役柄関係無く、オールマイティーですね。作品毎に培養してきてます。新作の彼女が楽しみな女優です。
そうなんですかね?
160本目。
長いな、けど朝イチでとなると、これかなと。
この喫茶店、極主夫道で使ってなかったか、何だこの間は、行間読む感じの作品か?
ちょっと、いや大分苦手だな。
確か、ネコが絡んた作品撮った監督なはず、ハズレはないだろうけど、全体的な構図が似てるかな。
話の中心が物書きだから、その辺の人が考えてる事なんか、凡人には到底分からない訳で。
でも最後の彼で、こっちも救われた感じがする。
やはり好きな雰囲気
舞台挨拶付きで行ってきました。中村ゆりも玉城ティナも美しー!という目的でしたが、監督の魅力が爆発してましたね。柔らかい雰囲気の中でも自分の意見をユーモラスに言える力がとても魅力的でした。街の上でや愛がなんだを見た時も思いましたが、この人の作る自然な空気、変にカッコつけない人間らしい映画が好きです。シャインマスカット落ちちゃうのがハプニングだったとは、笑。そりゃ稲垣吾郎もあんな感じでテーブルにこまった空気で置くよなーあれを使っちゃうんだというのを知ってより好きになりました。
映画自体はほんとに2人で話すシーンが非常に多いのが特徴的。9割くらいそうで人間同士の対話って感じでおもしろかった。間もほんとに贅沢に使って、意味のない言葉も含めてナチュラル。クスッと笑えるようなところも多くて、素敵な空気でした。当事者にしかわからない不倫に対する感情も、なんかじわりとくる味わいでした。
稲垣吾郎の淡白なキャラと演技がちょうどいい。中村ゆりもよかったですが、玉城ティナちゃん良かったですね。キレイでまっすぐでかわいい。いい役でした。若葉竜也もとても上手なバカだったと思います。ほんとなんの選手なんかわからんっていうのも遊んでる感じでいいっすね、笑。
二人でババ抜きはほぼ意味ないのでやるなら最初から3枚でやりましょう。まぁそれこそ贅沢な時間か。パチンコの次くらいだな。
淡々と。
主人公があてがき!? と言うくらい、稲垣吾郎がハマってた。
静かに、じっくり、ゆっくり。
何するでも無く、時間が流れる
物語の起承転結が無いので、エンタメを期待する人には厳しいけど
名言や覚えておきたい言葉が沢山出てきた。
ちなみに……
私も、夫が浮気したら
ショック受けない気がする。
分からないけど……笑
何かを手放すって、すごく贅沢なこと
今泉力哉監督最新作。「愛なのに」「猫は逃げた」に次いで今年三本目。パッケージからもキャストからも、名作感漂っています。これまた結構期待値高かったんだけど、かなり喰らいました。めちゃくちゃいい映画やないか...。
「街の上で」と雰囲気はとても良く似ているのだけど、コメディ要素強めだったあの作品に対し、本作はシリアスでリアリティのある、ビターテイスト。大人の恋愛を描いているという点では、どことなく「アイネクライネ・ナハトムジーク」とも類似しているし、「ドライブ・マイ・カー」ぽさもある。143分という、恐らく監督で最も長尺となった本作。この尺を丁寧にゆっくりと贅沢に使っているのには、すごく居心地の良さを感じ、今泉節が最大限発揮されている、ファンにはたまらない映画でした。
主演の稲垣吾郎をはじめ、玉城ティナや志田未来、そして今泉組常連の若葉竜也などのキャストが、全員作品に欠かせない存在と思えるような、絶妙な演技をしていたし、役者を上手く美しく引き出す監督の力に改めて驚かされました。特に稲垣吾郎は、監督の当て書きということもあって、これ以上ない最高の表現力。玉城ティナも、目の演技力が実に素晴らしかったです。
〈言葉〉で笑わせるというよりも、〈状況〉で笑わせるのもこの監督の特徴であり、私が彼を好きでい続ける理由。「街の上で」が好きな人は絶対にハマるであろう、独特な笑い。何この状況みたいな時の役者の表情にも注目です笑 個人的には稲垣吾郎と玉城ティナが最後に合って、とあることをしながら会話を弾ませるシーンがお気に入り。なんか、めちゃくちゃシュールだなとクスクス笑えました笑
まるで小説を読んでいるかのような気分になれる文学的な作品。喫茶店や自宅、飲み屋にホテルなどの映像美、そして胸に響く数多くの名ゼリフ。この人の映画は相変わらず、日本語が美的。冒頭からグイグイと引き込まれるし、合間合間で満足感や幸福が得られる。たくさんの秀逸で書き留めたいセリフがあったのだけど、中でも響いたのがタイトルにもある言葉。持っていなかったら手放すことは出来ない。持っておいてもいいのに、手放すという選択をする。それってすごく贅沢だ。この言葉からパチンコが出てくるとは笑 色んな名言を心に留めるためにも、また見たいなと思えました。
ストーリーとしてはとてもシンプルで、普遍的なテーマ。だけど、そのありがちな内容を一変させ、上品で見応えのあるものと仕上げてくれるのが今泉監督作品。浮気をした奥さんに対して怒りを覚えない自分に対してガッカリする茂巳(稲垣吾郎)の気持ちが、徐々に納得出来てしまう。悲しめる、って実はすごいこと。愛するとはなんなのだろうかと、「愛がなんだ」「愛なのに」「猫は逃げた」などの作品で描き続けた今泉監督だけど、この映画に答えが詰まっている気がしました。個人的には、本作が監督一好きな作品です!
いつまでも語りたくなる、とてもいい映画でした。
長さを感じさせない訳では無いため、ちょっと最後まで見るのは大変だけど、是非とも劇場でご覧頂きたい。私はこういう静かな映画は結構苦手なんだけど、本作だけは違った。やっぱり、今泉力哉監督が大好きだ。そして、映画が大好きだ。超オススメです。
いつもながらの会話劇の面白さを堪能できる
BGMもない静かな空間で、少人数(大抵2人きり)による会話劇が延々と続くが、物語がどこに転がっていくのか分からないため、少しも飽きることはない。
特に、主人公と女子高生作家の会話からは、「手に入れることと手放すこと」、「大切な人だからこそ言えないこと」、「理解することと信じること」、「正直であり続けること」など、人生や愛にまつわる様々なことを考えさせられる。
主人公は、妻の浮気に怒りを感じないことを悩んでいるが、それは、妻を愛していないからではなく、浮気の原因の一端が自分にあることを自覚しているからだろう。
妻の浮気相手によって、主人公が妻を愛していたことに気付かされる展開には、「そういうことだったのか」という謎解きの面白さを味わうことができた。
ただ、ラストは、もう少しスッキリとしたオチに持っていけなかったのかと悔やまれる。
主人公が、女子高生作家と恋愛関係にならないということをはっきりさせたかったのかもしれないが、かえって、物語が消化不良で尻切れトンボになってしまったように感じてしまった。
せっかくのパフェも、もっと別の使い方があったのではないだろうか?
一つ一つの言葉の繊細さ
繊細な心の動きに
ピタッとはまる言葉選び
まるで文学作品のような心地よさ
実力ある俳優陣
的確で品の良い演出
吾郎さんはこの世界観に
演じていないような佇まいで自然に存在している
彼の言いそうな言葉が彼のフィルターを通して説得力を持って紡がれる
いい役者だと改めて思った
人間の明と暗と
とにかく、主人公が自分に似てると思ってしまって惹き付けられた。
会話劇でロングテイクが多く、色々と複雑な恋愛話がいくつも出てくるので、喫茶店で見知らぬ人の恋話を遠くから覗いているような不思議な感覚に浸ることが出来た。
会話の中で色々な経験が出てくるわけだけど、窓辺の陽の当たる部分と当たらない部分のように人間の明と暗を表すようなセリフが刺さる。
正直者過ぎるのもずるい。生きていて誰もが思うことだろう。
1つを手放すと何かを手に入れる。これも誰もが思うことだろう。
感情移入が過ぎる。
そんな役どころと稲垣吾郎の淡白な演技がなんとも言えずマッチして、初めは??だったけど後半に行くにつれて理解が進んだ。
引きのカットが多い分、役者の顔が見えづらいのは少し悲しいけれど、人間の表情を抑えることで、好きという感情を考えさせられる。小説を読んでいるようだった。
そんな中で、クスッとするシーンも多く、暗いストーリーでは無いのも魅力の一つ。
玉城ティナさん、いいと思うこと無かったけどとても良かったし、穂志もえかさんがめちゃくちゃ可愛かった。
刺さるセリフが多く、覚えきれん。もう1回見よ。
今泉監督の会話劇と稲垣吾郎の淡白さがマッチ
稲垣吾郎のミステリアスな感じが、市川の淡白な性格とマッチしていた。
市川の感情は一般的に理解され難いのだろうが、自分にもその節があるのでまさかの共感してしまった。
若葉竜也のどことない軽薄さも良い。
明確なメッセージとかがあるわけではない、複数の人物が織りなすドラマ。
特に今泉監督の時にユーモアのある会話劇は大好き。今後も観ていきたい。
ただ、会話シーンで引きの絵が多くて表情が分かりづらいなと思うことがあったので、もう少しズームして欲しかった。
文学芸術のような台詞に終始引き込まれた佳作
茂巳(稲垣吾郎)を主人公とした、夫婦のあり方や男女の恋愛模様を描いた物語。
ストーリー自体は日常的でありがちな内容ですが、台詞1つ1つが文学的で重みがあり、終始引き込まれました。
「ドライブマイカー」を思い出す会話劇です。
劇中のゆったりとした時間の流れが疲れた心を癒してくれます。
全体としては、会話劇で進むのですが、稲垣吾郎さんの目でも語っている所が印象に残り、佳作であると感じました。
MAX焼肉
今泉力哉監督✨
吾郎ちゃん✨
待ちに待った映画🎬
相変わらず役者を座らせる今泉力哉監督ですね😂
吾郎ちゃん最近あんまり良くない役ばかりみていたから、新鮮な感じ
妻の浮気にショックを受けない事にショックを受けている夫
妻が浮気している時に外れたボタンを直してあげているのがとてもシュール
女の浮気って気づかないと聞くが、気づいているって実は凄いこと、どうして気づいたのかも知りたかった
玉城ティナの久保が良いスパイスになっていた。金髪彼氏も面白い😊
荒川円役の俳優さん初めてみたけど、演技初めてなのかな
表情と声が一致してない違和感あり
声が高いからかな
今泉力哉監督では、かかせない若葉竜也さんも良いですね
スポーツ選手には見えなかったけどね笑
正直…過ぎると傷つける
稲垣吾郎…ゴロ~ちゃん
余りにも上手くてびっくり!(自然で)
他の役者の方々も上手いのですが
他の方達は演じていると思ってしまう
ほどです
ちょっと難しい作品でしたね
共感できる部分と出来ないところが
ありました
遠回しに言われるよりは正直に
言われた方がいいかな
(傷つかない程度に)
……ゴロちゃん
魅力的なおじ様になられましたね
落ちついた喫茶店の雰囲気が…似合う
余談…松金よね子さんとの
“すごくいいです"とカメラで撮っている
シーンがいい
恋愛純文学。「心のひだ」的な大人の作品。静かな作品だけに「耐性」が求められる。
稲垣吾郎久しぶり。
「性」に淡白なのはお似合いのハマり役。
静かな、静かな作品。平日昼だったけど封切り日だからそこそこ盛況。
コレ、前半がイマイチ動きが少な過ぎて、堪えどころ
タクシー運転手のパチンコの話の前後から相当面白くなります。
男女の複雑な機微というところ・・まさに純文学
大人の「ある程度人生経験・恋愛経験」ある人向けの喫茶店映画。
cafeではなく喫茶店な❗️というところがツボ。
3者3様の「好きなかたち」
静かな静かな、ゆったり純文学作品。
星が⭐️⭐️⭐️3 超えも未満もつけようが無い。
セリフが多くて演劇的といえばそうだが、演劇では微妙に描写がムリ
TVドラマでもテンポが合わない。
あえていえば①小説的 ②映画でもイイじゃないか・・名画座的で
あと稲垣吾郎の奥さん、編集者なのに「本棚の本が少ない」のはチョット
今の時代ペーパレスで、本は少なければ少ないほど良いのは相違ないが
高級マンションらしい広々とした空間に本棚少し空きがあるのは
「本の編集者」としてどうだろう。紙の質感とか装丁とか「本には本📖の良さがある」
と思う。
有料パンフは劇中小説も載っていてセンスを感じる。監督のセンスを感じる静かな作品。
檸檬
今泉作品は「愛がなんだ」からのファンなので公開初日から鑑賞
必ずしも爆笑シーンはないが、所々クスッと笑える
稲垣中村、若葉志田、玉城倉の3世代を通しての恋愛観、人生観を観る
個人的にはSMAP世代なので、どうしても稲垣吾郎に感情移入
玉城倉ペアは、もう自分には失われた感情が…
いつ見ても中村ゆりはいい女だし、パチンコ屋での稲垣の行動には「ソウイウモノニワタシハナリタイ」
色々な物書きさんが恋愛を絡めて交錯する物語
物書きって大変なんだなって思う。
まあ、ストレスも溜まるし、夫婦になっても、すれ違いも、なかなかはなしかけられないし、とくに、相談できないと思う、この作品はそのあたりの淡いところを上手く描いていると思う。
役者さん達の立ち振舞いが自然に引き込まれてしまった。
マイペースが中心になっているけれども、あっ!こうゆうことありそうというところをついていると思う。松金よね子さんの演技がまたナチュラルで良かったとおもいました。
ストーリーに関しては是非とも劇場にてご確認していただきたい作品です。
年輩の方にも、若い人にも当てはまると思います。
自分の好みすぎて
東京国際映画祭 ワールドプレミアにて
元々今泉作品が大好きですが、私の中では「街の上で」に匹敵する程好みの映画でした。
まあ、キャスト的にも街の上で感満載で、おやっ?と期待してしまう場面もあり。
主人公は吾郎ちゃんを当て書きしているからか、演技?と思うほど自然な茂巳さんが存在していました。
私の中で吾郎ちゃん、玉城ティナちゃんベストかな。
若葉竜也くん、倉悠貴くん、穂志もえかちゃんは最高に可愛かった。
クスッとする作品です
2022東京国際映画祭
小説がモチーフになっているだけに、台詞や語りが非常に多い作品ですが、クスッとする事柄が満載で、一見地味で長い映画ですが、ずっと楽しむことができました。
個人的には、バカみたく騒ぎ立てる場面が一切無いので、かなり好きな部類の映画です。
主演の稲垣吾郎さんがまさにはまり役のような気がしました。淡々と飄々と─素晴らしい!演技なのかどうか分かりませんが、無理のないナチュラルな雰囲気が作品自体を輝かせていたような印象です。
「余白」部分を噛みしめるような作品
2022年 第35回東京国際映画祭にて鑑賞。
今泉節が炸裂しつつ……
公開前に何を書いてもネタバレになりそうで、あまり書けませんが。
映画として楽しかったので、超おすすめ。
吾郎ちゃんが吾郎ちゃんすぎて、始終くすくす笑ってしまいました。
今泉監督が吾郎ちゃんへの愛を拗らせたような、「素の稲垣吾郎」を見せようと分析しまくった出来上がり。
キャラたちの感情の見せ方、反応、余白ある無言の演技など、そういった「余白」部分をじんわりかみしめるような作品でした。
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