NOPE ノープのレビュー・感想・評価
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ん〜……
ジョーダン・ピールは風刺の入れ方が真面目すぎるよ!もっとはっちゃけてよ!
と常々思ってました。
なので今回の作品は前評判を聞いて楽しめると思ってたのですが……
はっちゃけ方が、思ってたんと、違った……
あんた噛めば噛むほど味わい深い作品作るけど、前までは味がするまでもっと早かったじゃん!!そんで、噛まなくてもある程度美味かったじゃん!
あと、アジア人の扱いを……もっと……
いや、分かんだよ?
名誉白人となって決まったセリフを言わされてるアジア人と、無理やり黄色の服を着せられて無知な道化として扱われる猿の(というかチンパンジー)のが、猿の爆発(きっかけがプレゼントの風船の破裂というのも重要)をきっかけに手を組む直前に銃で……
しかも、きっとそれが出来たのも黄色の幕が目にかかってるからだと思われ――――
って言うのは。
なんの比喩かも分かりやすいし。
ただ、受け取り方が色々できすぎてむしろ不快な気持ちになる可能性すらあんのよね。今回のジョーダン・ピールは。
黒人である自分がアジア人に対する差別を完全に推し量ることが出来ないから今回の塩梅にしたのかもしれないけど、もうちょっと受け取り方に指向性を持たせても良かったんじゃないかなとも思う。
あれは、あまりにも。
ジョーダン・ピールの作品はマイノリティへの扱いを含む社会の矛盾を、作品のメインのストーリーではなく、比喩的に、ともすればアート映画的に、考察させるのがいい所だと思うんだよ。でも、今回はその「考察させる」ってところが手放しすぎた。
なにがなんだか
最後はほぼダイオウイカ。正体が意外だが。いろいろキャラクターも入れ込もうとしているが、自家撞着に陥って、ほぼ最後は放置プレー。あの特殊カメラマンもどうなったことやらだし、ウエスタンショーのオーナーも、その出自の狂乱チンパンジーのお話どこへどう暗喩されているのか、まったく不明なのだ。いろいろ盛り込みすぎたのだろう。最近のシャマランがワンアイデアで破綻していくのに似た落とし穴に向かっているようだ。
「ゲットアウト」「アス」と、アイデアの種を深堀して恐怖をアンリミテッドに持っていく手法がピール監督の上手さだと思っていたが、今回は「残念」。
NO HOPE
ジョーダン・ピール監督最新作。オリジナル作品をヒットさせる監督が多くいるアメリカの映画界は羨ましい…。と思うばかりです。(今月の実写系の邦画はかなりアレなものが多かったので…)
思っていたものとは違いましたが、とても面白かったです。まさかモンスターパニックに近いものとは…。
空飛ぶUFOが不思議な能力で人々を死に至らせるのかと思いきや、それだけにとどまらず物理的に食べにいくいくというのが面白かったです。ひとりひとり定めたターゲットに超接近してから吸い込んでいくのはコスパ悪いな笑と思いつつも近づいてくる未知が吸い込んでくる映像ってこんなにも迫力があって怖く感じるんだなーと思いました。ジョーダン・ピールも楽しんで作ってそうです。
最初に映画に出ているのは馬と黒人の騎手、だけれどその騎手の名前は知られていない、映画に最初に携わっていたのは黒人だったのにと主人公の妹が嘆くシーンがありますが、ジョーダン・ピール節がじわじわと感じれるシーンでもありました。自分は差別的な部分は表面的なものしか分かりませんが、映画で説教的ではない伝え方をしてくれるので弱いオツムには大助かりです。
映像はとにかくど迫力で、田舎町の広大な自然、UFOが滑空する空、誰か撮影監督なのかなーと思ったら「TENET」を手がけたホイテ・バン・ホイテマということで納得。
ちょくちょくサスペンスとしては粗がありますが、意外にもサクッと楽しめる作品でした。また次回作にも期待大です。
鑑賞日 8/26
鑑賞時間 18:10〜20:35
座席 O-17
正直期待はずれ
この映画は予告を見て前々から気になっていただけに、期待ハズレの感想となった。
黒人兄妹のやり取りは微笑ましく、妹のうるさいキャラクターには劇中も何度かクスッと笑ってしまうようなコメディカルタッチもあったが、映画のコア的な存在となる未確認物体の正体に意外性がそんなになく、それが残念。
アジア系アメリカ人のオラウータンによる虐殺事件とか、あれは未確認物体となんの関係があるの?伏線だったら回収できていないのではと思ったのは自分だけだろうか?
期待し過ぎたかな
なんか…意外性とかもなく、あぁそうなの、という感想でした。
これなら何出しても良いじゃん、という。
予告でもっとSFチックかな、とも思ったんだけど、そうでもなし。
話の展開は面白いんだけど、ちょっと拍子抜け感が…
あ、でも造形は好きでしたw
特に最終形態的な方ですねw
もうひとひねり、もしくは絶望感が欲しかった!
凄まじいものを投げつけられる感覚
ジョーダンピールといえば巧みなプロットと仕掛けで観衆の予想を裏切る展開やそこに含まれるテーマ性に富んだ比喩などによるテクニカルな印象が強かったが、今作でよりエンターテイメント性を突き詰めることで映像表現や映画体験というものをアップデートし、更に違うステージに登り詰めたと感じさせられた。
生物としての美しさと恐ろしさを含んだ浮遊物体はスクリーンに映し出されることでよりその存在感を増し、常軌を逸した存在であることがより信憑性を持って突きつけられる。
ただそこに甘んじるのではなく、終盤にかけて一気にテンポ感を上げて観衆を巻き込んでいく力や受け手を登場人物へ自然とシンクロさせ映画そのものに乗っからせてしまう構成力は流石の一言。
序盤で描かれる馬や猿といった動物の本能からくる暴走 なども物語の自体のフックになっており、単なるスペクタクルで終わらないのがやはりジョーダン・ピール。
SF史上に刻むほどのアイディアを形にしたとも言え、どこからこれが生まれてくるのかとその脳の中身すら気になるほど。
単に作家性という部分ではゲットアウトやアスには劣るかもしれないが、今作によって映画性と作家性のバランスをより高めたとも言え、更に自身の価値を高めるきっかけになったんじゃないだろうか。
とにかく言葉では形容しづらいものを突きつけられたようで、なんだこれは と圧倒される感覚。ただこれこそが映画の醍醐味。
見たことのないもの、味わったことのない感覚、それを久々に体感させてくれた。
絶対に劇場で見るべき映画であることは間違いない。
欲をいえばIMAXで。
なんかすごい映画…
何故かわからないが見終わったあとに、「何かすごいものをみてしまった」と思わせてくれる映画。
空気感がすごく独特で、他の映画では見られないようなシュールな画や展開が多い。
この超現実主義なセンスが、好きな人と嫌いな人ではっきり別れそう。
自分はかなり好き。
チンパンジーの事件の話など、一部繋がりがよくわからないエピソードがあるのだが、自分の理解不足なだけだろうか…?
追伸:自分が中学生のときに初めて買ったDVDがスコーピオン・キングだったので、思わず笑ってしまった。
【良かった点】 観客の好奇な物、者を見たいという欲望を逆手に取った...
【良かった点】
観客の好奇な物、者を見たいという欲望を逆手に取ったストーリーと展開。チンパンジーが人を襲う所を見たい、はやくUFOが見たい、そういった気持ちを嘲笑うかのような演出にやられた。そしていざUFOが目の前に現れたと思ったら飲み込まれてしまう。そんな欲望持ってる奴は食べられてしまえ!というカウンターにKOされた。映像、音も見事で牧場の俯瞰ショットは映画館映えしまくり、血の雨のシーンの絵的な怖さ、電子機器が動かなくなる無音、暗闇という恐怖演出。どれをとっても今年度最高級のホラー映画と言える。UFOを見上げてはいけないというルールも面白いし、ラストの、この兄妹も好奇な者として見せものになっていくのか?という不穏な終わりも個人的に好み。
【良くなかった点】
ゲットアウト、アスのような強い社会風刺は影を隠し、本作はゴリゴリのエンタメ作品に振っていた。それはそれで大いに楽しめるが、ジョーダンピール節は控えめか。
NOPE(ありえない)
UFOじゃなくてUAPじゃなくて、サーカスの破れ巨大テントがUMAという…キラートマトを思い起こすB級…C級?なみのチープな演出。テントかよ、テントじゃん!
長いけど飽きなかった。いくつかの章に分けて見せてくやり方、うっかり寝そうにもならない。
結構面白かった、これ好き。
恐怖の味噌汁、悪の十字架、そしてNOPE⁉️
皆さま、覚えてますか?
『恐怖の味噌汁』や『悪の十字架』という怪談小噺。
お母さん、それだけはやめて‼️
何言ってるの、「今日、麩の味噌汁よ」
その教会はいかにも恐ろしげな佇まいであったが、明日は行かざるを得ないだろう。
ところで、明日その扉が「開くの、十時か?」
序盤から90分ほどまで展開される不穏さと怖いもの見たさへのドキドキワクワク。これについてはもう名人芸の域と言い切ってもいいと思います(偉そうにすみません😅)。
しかし、正体(キチンとした来歴などの説明がないので、最後まで不詳な部分は残りますが)が分かってからのお笑いのようなオチへの転換は、楽しくもあり、すこしガッカリでもあり、という感じでしたが、それは個人的な好みの問題。
2時間ずっと集中して、見極めてやる❗️という気にさせてくれる手腕は凄いです。
ところでキリンの一番搾り(350㎖)が日本で見るのと同じようなラベルのまま出てきてました。
いつも私が飲んでいるのと同じなので、とてもサプライズな小ネタでした。
A級の顔したB〜C級
公開規模的にも凄い大作みたいなフリしてますけど
そこに騙されると見る側のギャップが生まれると思う
実際には単館系の映画館でやってて
予告見てたら見るかな、位の感じ。
ホラーの様に言われてるけど
全く怖くないし
敵の弱点とか何で分かったんだ? って感じ
サルのくだりも謎。
他にも「?」があり、粗い
だけど、C級だと思えばそんなもん。
普段映画見ない人が公開規模と予告に騙されない事を祈るw
得体のしれない化け物に怯えたい人へ
UFOが父親を(たぶん)殺した。逆に利用して金持ちになったろうぜ!で始まる本作。しかし話が進むにつれて思いもよらない真実が明らかになる。その真実にうっとりしてしまった。あまりに…自分好みすぎて。
UFOは実は生き物だった。主人公たちの牧場近辺を縄張りとし、食物を求めて空を飛び回る得体のしれない化け物。
私は…よくわからない化け物が、人智を超えた化け物が人間を蹂躙する物語が大好きだ。ちょっと虫を混ぜた程度の人型エイリアンでも悪くはないが、ラブクラフト作品やエヴァンゲリオンのように人類の埒外の姿をした化け物ならば最高だ。尤も、私がこの映画から強く想起したのはコナン・ドイルの「大空の恐怖」だが。
本作の化け物は、姿かたちもそうだが、エヴァンゲリオンの使徒さながら徐々に明らかになる行動原理が不気味さの源泉である。人間誰しも「わからない」ものに恐怖を覚える。しかし「わかった」ところで恐怖から逃れられない場合もある。それに立ち向かって屈服させなければ、あるいはより強い意思が体に宿らなければ恐怖を払うことはできない。
本作は「わかった」後も続く恐怖に打ち克つ物語である。化け物による蹂躙もいいけど、打ち負かすのもいいよね…
また、本作の監督はエンタメと社会問題とを高いレベルで融合させることでも有名である。が、そんなことも考えずに化け物との戦いの行方にすっかり呑まれてしまった。それほど自分好みだった。
たぶん、化け物が“見せ物”たるゴーディや馬たちと同レベルに扱われているのがミソだと思うのだが。
サインが好きな人にはハマります
よく比較に出されるM・ナイト・シャマランとジョーダン・ピールですが、今作はシャマランの「サイン」と構成がよく似ています。それ故に賛否両論ありますが。「サイン」のテーマとして「家族」があります。不幸な事故で決裂してしまった家族が宇宙人の侵略によって団結して立ち向かうと言うテーマが「NOPE」と良く似ています。経営者でありながら5セント硬貨に殺される父親、上から見下ろすビューワー、父親にはあまり愛されていなかった娘、両者ともネタバレ等の部分がフィーチャーされがちですが、その裏にあるテーマ性の強さにハマるとエンタメとしてもドラマとしても満足のいくものになるのでは無いでしょうか。
見世物にされた生き物のリベンジ
序盤に流れるチンパンジーと暮らすホームドラマから始まる。
過去の惨劇の一部であり、すでに闇に葬られた出来事であることがわかる。
この部分が賛否の分かれるところであり、わかりにくい演出のようだったが
これから先の物語を暗示している。
序盤から数々の生き物に対して章立てで構成され
飼育している馬の名前(ゴースト、ラッキー)から始まり、チンパンジーのゴーディ。
そして本作の主役であるGジャン。
2秒の史上初めての動画フィルム。黒人ジョッキーの駆る馬。
馬主や馬の名は歴史に残っていてもジョッキー自体は歴史に残っていない存在。
彼らはエンタメの中で名もない存在だが馬やチンパンジーの名をあえて
章立ての中に組み込んでいるのも意図的と言える。
牧場経営困難の中、賞金目当てに意気揚々とUFO撮影に挑むが、
そんな状況ではいられなくなる主人公たち。
カメラを通してのノンフィクションである生物に慣れた現代人。
もしその生物が制御できない状態になったとしたら…。
この監督は「ゲットアウト」「アス」ともに風刺を入れた作品作りが定評があるが
本作でも「見世物」に対し皮肉を入れたものであると感じた。
監督自身コメディアン出身であり、ホワイトウォッシュ(白人優先)と言われるエンタメ業界の中
黒人やアジア人、また動物たちは異物の見世物でしかなかった。
またモンスタームービーとして海の「ジョーズ」陸の「トレマーズ」
そして空の「NOPE」となればいいがクリーチャーデザインがわかりにくかったのが
もったいなかったなと思いました。
エヴァンゲリオンの使途のように無機物と生物の中間のデザインを目指したとのこと。
エイリアンのように目がないことで感情を感じないという意味で
面白いデザインだなとは思いましたが。
本作の登場人物において見世物やショーを率先した人物たちは
一通り亡きものとなっていきます。
「ウォーキングデッド」のグレン役のスティーブン・ユアンは
かつてホームドラマのチンパンジー事件での生存者にもかかわらず
馬をUFOに襲わせるショーをしている。
またそれを見ている観客やスタッフ。
生物カメラマン。特ダネ狙いの突如現れたカメラマン。
ハリウッド撮影に代々協力してきた牧場主とその倅のOJ。
(彼が生きていたかどうかは議論されるかもしれませんが…)
後半急にバイクが出てきたのも日本の名作アニメのあのシーンを出したかったから?
ゴーディ事件の「立つ靴」が何なのか、わかりませんでしたが解説動画やサイトでは
凄惨な事件の中、最悪の奇跡。異様な光景(立つ靴)を見ていたジュープは
ゴーディと目を合わせずに済んで襲われなかったということらしい。
靴自体は本当に偶然でしかなく「目を合わせてはいけない」というルールを
演出していたわけだったんですね。
王道を行く正統派本格B級映画
人里離れた砂漠の真ん中にぽつぽつと人家が数軒あるだけの小さな村が怪異に襲われ、少数の住人だけで立ち向かわなければならないって話、私は予告編を見て『トレマーズ』『地獄のデビルトラック』辺りを思い出しました。
2022年にもなってよくあんなベタなプロットの映画を撮ろうとしたなと。
本作の予告編では「目を合わせるな」ってセリフと、登場人物が下を向いてダッシュするカットがあって、『上を向いてはいけない話』なんだとしたらますます『トレマーズ』っぽい。あれは『地面に足をついてはいけない話』な訳でしょう。
ストーリーは結局住人側が勝って特筆することはこれといってなく、敵の設定の意味不明さ、最後の呆気なさ、あれが生命体だとしたら同種族の別個体が当然いるはずなのにそれへの言及がないこと、終始B級映画らしいB級映画で好感が持てました。
発想が素晴らしい
UFOには宇宙人が乗っているという固定概念があるからこそまさかの設定に惚れた。
それ自体が生き物‥いいね‥そんなの思いつかんよ‥
本来だったらあの生き物はなんだったん?とかどこから来たんか?ってなるところだけどこの監督の作品はそうはならない。
日本版で言う世にも奇妙な物語みたいな。
今後もジョーダン監督には期待してます。
それにしても監督は黒人主演にするの好きすぎるな?
あとチンパンジーのくだりは流石に説明欲しい。
ホラーともSFとも違う新感覚が心地よい傑作
トレイラーの雰囲気と、ジョーダン・ピール監督ということでホラー映画を想定していました。前半こそホラーテイストもありますが徐々にSFっぽくなり、最終的にはそのどちらとも言えないジャンルでは説明しづらい内容となっています。とにかく自分のなかはピール監督作品としてはGet Out級か、もしくはそれ以上という評価です。
大きなテーマとしてはピール監督版のジュラシック・ワールド(以下、JW)だと感じました。JWでは恐竜を商業活用しようとする世の中でクリス・プラット扮する主人公が恐竜と心を通わせて危機を乗り越える、ざっくりそのような内容だと理解しています。本作では、本来管理できない存在(ここでは恐竜ではなくUFOみたいな宇宙人とチンパンジー)を見せ物にしようとするメディアやジュープに対して、主人公のOJは馬に接する時と同じようにUFOの特性を理解した上で対峙する姿勢を示しました。
特に面白かったのは、OJ側はUFOが近づくとデジタル機器が使えなくなるという制約のなか、妹、エンジェル、渋撮影監督というクセあり過ぎないメンバーで作戦を練って挑むシーンです。めちゃくちゃ強いアベンジャーズが戦うよりよっぽど面白いですね。映像に引き込まれていましたが音楽もかなり良かった記憶があります。
以下、好きなシーン
・不穏なシットコム
・馬小屋で宇宙人と遭遇(コスプレでしたが)
・監視カメラで雲が動いてないことに気づく
・撮影監督のカメラが手巻き式だと分かった時の兄妹の興奮
・UFOが口を開けて急降下
・食べたものを屋根にドバドバ
・OJが車からドアを少し開けて空を見た後、ソッと戻るところ
靴が立ってたのは何か意味あるんですかね。海外考察サイトを見たら父親のコインと同じ「悪い奇跡」を暗示しているとか…。
悔やむらくは、本作IMAXカメラで撮影とのことですが時間が合わず普通の映画館で観てしまったことです!IMAX再訪ありです。
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