彼女たちの革命前夜

劇場公開日:

彼女たちの革命前夜

解説

「ミス・ユニバース」「ミス・インターナショナル」と並ぶ世界3大ミスコンテストのひとつ「ミス・ワールド」の1970年ロンドン大会で実際に起こった騒動を、キーラ・ナイトレイ主演で映画化した群像劇。1970年、ロンドン。大学に入学したサリーは、女性解放運動の活動家ジョーに出会う。ジョーの所属する団体では、女性をモノのように品定めをするミスコンテストの「ミス・ワールド」の開催を阻止しようと計画を練っていた。ミス・ワールドは開催に向けて準備が進み、世界各国から出演者が続々と集結。カリブ海の島国グレナダから参加したジェニファーは、自身の夢をかなえるためにミス・ワールドに出場したが、白人の出場者ばかりに注目が集まる状況に複雑な心境でいた。それぞれの思いが交差する中、ついにミス・ワールドの開催当日を迎える。ミス・ワールドの開催を阻止しようと活動する主人公サリーをナイトレイが演じ、ジェシー・バックリー、ググ・バサ=ロー、グレッグ・キニアらが共演。テレビシリーズ「サード・デイ 祝祭の孤島」を手がけたフィリッパ・ロウソープ監督がメガホンをとった。

2019年製作/107分/G/イギリス
原題:Misbehaviour
配給:キノシネマ
劇場公開日:2022年6月24日

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(C)Pathe Productions Limited, British Broadcasting Corporation and The British Film Institute 2019

映画レビュー

4.0正しくなくとも意義がある。

2022年7月30日
PCから投稿

1970年にロンドンで開催された世界的ミスコン(ミス・ワールド)を妨害しようとした女性活動家たちの実話がベースになっているが、主人公は活動家だけではない。ミスコンに参加した女性たちや、司会者として参加したアメリカのコメディアン、ボブ・ホープら、さまざまな視点を持った群像劇になっている。

「彼女たちの革命前夜」という邦題は言い得て妙だと思っていて、ミスコン阻止を願う活動家たちの考え方が熟成されているとは思えないし、一方でミスコン参加者たちもそれぞれの国の事情を抱えていたり、世間の偏見にさらされていたりで、どこか迷いを抱えている。また女性の権利を求めるにもさまざまなレイヤーがあって、貧困国と富裕国の見え方の違いもきちんと描写されている。

つまりは誰もが絶対的な正義など持っておらず、それでも行動しなければ何も変わらないと活動家グループはある意味猪突猛進するのだが、その闇雲な気持ちが何かを動かすことができるのだと、この映画は描いているのではないか。

間違いだらけの主人公たちだけど、先に進もうとする意思はたしかに未来につながっている。しかしまだまだ彼女たちの革命は成し遂げられておらず、今も「革命前夜」のままなのだ。しかし人一人にできる限界と可能性をあらわにすることで、確かな希望を感じさせてくれる。タッチが軽いという意見もあるようだが、先人たちへのリスペクトを失わない好篇だと思う。

あといい役者ばかりの中、いささか類型的な役柄だけど、相変わらずジェシー・バックリーって目が離せない。

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村山章

3.5世界的な注目の裏側で何が起こっていたのか

2022年6月26日
PCから投稿

1970年のイギリスでこのような出来事が起こっていたとは。本作では「ミス・ワールド」をめぐって幾つもの問題や視点が顕在化する。ナイトレイ演じる主人公が属する女性運動側、ミスコン主催者、各国の最終候補者たち、それからショーの司会者であるボブ・ホープ。群像劇と呼ぶほどではないにせよ、このように複眼的であることによって、是が非でもイベントを成功させたい主催者側と、世界的な注目が集まる場所に一石を投じたい運動側、はたまた母国における女性の権利底上げのためにこの稀少なチャンスを活かしたい出場者の熱い思いが絡まりあい、物語を立体的に編み上げていく。その上、当時は南アフリカで依然としてアパルトヘイトが存在した時代でもあったのだ。そんなあらゆる人々が一堂に集う生中継で何が起こるのか。事態の成り行きをカウントダウン的に見届けるのもなかなか楽しい。語り口は軽やかだが、その分、歴史に刻まれた重みが伝わってきた。

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牛津厚信

3.5テーマは女性解放

2024年3月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

キーラナイトレイ扮する離婚したサリーアレクサンダーは、子育てのかたわら大学受験に臨み入学した。

テーマは女性解放だな。実話だというテロップも入っていた。ビューティーコンテストにも抗議文出したりしてね。お国事情もあるだろうし。子育てもあるのに確かに離婚して大学行くのは良い事にしても抗議活動はどうなのかな。社会と闘うって何なんだろうね。警察に捕まる様な事をして一種のテロじゃないかな。家庭を犠牲にしてでもやることなのか。自分の家では普通にしててほしいよね。

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重

2.0彼女たちのおかげなのかも

2024年2月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

映画が楽しめたというより「彼女たちの功績」を知る事ができたという感じです
あの頃は女性というだけで軽んじられる事ばかりだった時代で、それをどうにかしようと行動した彼女たちを尊敬というのもあるけど、その方法がどうなのかと思います
3サイズを発表されてジロジロ見られるなんて本当に牛の品評会のよう
でもミス・ワールドに出場している人達にもいろいろな思いがあって、そこを邪魔する強引なやり方や、主人公のサリーも身勝手に思えるし、彼女たちにあまり共感できませんでした
娘をお母さんや同居の男性に任せっきりだし、お母さんへのきつい言葉、娘にも自分の考えを押し付けてるように思えるし
でもそう思うのは、あの頃の彼女たちとは違って、今の女性が生きやすい世界になってるからなのかもしれません
方法はどうあれ、彼女たちの行動が今の女性のためになったのだと思うし
あれくらいの事をしないと世の中を動かす事はできなかったのかも
女性差別や人種差別が普通にある世の中で、彼女たちのやった事はとても大きい事だったのは確かだと思います
ググ・バサ=ローが今作でもとっても可愛かったです

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小町
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