彼女たちの革命前夜
劇場公開日:2022年6月24日
解説
「ミス・ユニバース」「ミス・インターナショナル」と並ぶ世界3大ミスコンテストのひとつ「ミス・ワールド」の1970年ロンドン大会で実際に起こった騒動を、キーラ・ナイトレイ主演で映画化した群像劇。1970年、ロンドン。大学に入学したサリーは、女性解放運動の活動家ジョーに出会う。ジョーの所属する団体では、女性をモノのように品定めをするミスコンテストの「ミス・ワールド」の開催を阻止しようと計画を練っていた。ミス・ワールドは開催に向けて準備が進み、世界各国から出演者が続々と集結。カリブ海の島国グレナダから参加したジェニファーは、自身の夢をかなえるためにミス・ワールドに出場したが、白人の出場者ばかりに注目が集まる状況に複雑な心境でいた。それぞれの思いが交差する中、ついにミス・ワールドの開催当日を迎える。ミス・ワールドの開催を阻止しようと活動する主人公サリーをナイトレイが演じ、ジェシー・バックリー、ググ・バサ=ロー、グレッグ・キニアらが共演。テレビシリーズ「サード・デイ 祝祭の孤島」を手がけたフィリッパ・ロウソープ監督がメガホンをとった。
2019年製作/107分/G/イギリス
原題:Misbehaviour
配給:キノシネマ
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1970年にロンドンで開催された世界的ミスコン(ミス・ワールド)を妨害しようとした女性活動家たちの実話がベースになっているが、主人公は活動家だけではない。ミスコンに参加した女性たちや、司会者として参加したアメリカのコメディアン、ボブ・ホープら、さまざまな視点を持った群像劇になっている。
「彼女たちの革命前夜」という邦題は言い得て妙だと思っていて、ミスコン阻止を願う活動家たちの考え方が熟成されているとは思えないし、一方でミスコン参加者たちもそれぞれの国の事情を抱えていたり、世間の偏見にさらされていたりで、どこか迷いを抱えている。また女性の権利を求めるにもさまざまなレイヤーがあって、貧困国と富裕国の見え方の違いもきちんと描写されている。
つまりは誰もが絶対的な正義など持っておらず、それでも行動しなければ何も変わらないと活動家グループはある意味猪突猛進するのだが、その闇雲な気持ちが何かを動かすことができるのだと、この映画は描いているのではないか。
間違いだらけの主人公たちだけど、先に進もうとする意思はたしかに未来につながっている。しかしまだまだ彼女たちの革命は成し遂げられておらず、今も「革命前夜」のままなのだ。しかし人一人にできる限界と可能性をあらわにすることで、確かな希望を感じさせてくれる。タッチが軽いという意見もあるようだが、先人たちへのリスペクトを失わない好篇だと思う。
あといい役者ばかりの中、いささか類型的な役柄だけど、相変わらずジェシー・バックリーって目が離せない。
1970年のイギリスでこのような出来事が起こっていたとは。本作では「ミス・ワールド」をめぐって幾つもの問題や視点が顕在化する。ナイトレイ演じる主人公が属する女性運動側、ミスコン主催者、各国の最終候補者たち、それからショーの司会者であるボブ・ホープ。群像劇と呼ぶほどではないにせよ、このように複眼的であることによって、是が非でもイベントを成功させたい主催者側と、世界的な注目が集まる場所に一石を投じたい運動側、はたまた母国における女性の権利底上げのためにこの稀少なチャンスを活かしたい出場者の熱い思いが絡まりあい、物語を立体的に編み上げていく。その上、当時は南アフリカで依然としてアパルトヘイトが存在した時代でもあったのだ。そんなあらゆる人々が一堂に集う生中継で何が起こるのか。事態の成り行きをカウントダウン的に見届けるのもなかなか楽しい。語り口は軽やかだが、その分、歴史に刻まれた重みが伝わってきた。
2023年1月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
主義主張はその通り!だと思う。
でも
若さ故のやり方が
ヒヤヒヤさせられるものでした。
案の定逮捕されて起訴されて・・・・。
逮捕・起訴などということが起こって
彼女たちのその後はどうなったんだろうと
勝手に心配してしまいましたが
大学教授になったり
助産師になったり
しっかり生きて歳を重ねている現在の幸せそうな姿を見て
ほっとなりました。
2022年10月2日
Androidアプリから投稿
という言葉が流行ったことがある。あの時代の出来事なのかな。
それぞれの立場をそれぞれの視点で見直してみると、何か思うところがあるのでは?
見直してみたいが、まだDVD等は未発売。