劇場公開日 2022年11月11日

  • 予告編を見る

あちらにいる鬼のレビュー・感想・評価

全86件中、21~40件目を表示

3.5映画としては、星5つなのかもしれないけど。

2023年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

作家・井上光晴と瀬戸内寂聴をモデルにした小説の映画化。
その小説は、井上光晴の実の娘さんが書いたんですね、非常に驚きました。
小説家、特に昔の人は、自分をモデルにして、実体験をもとに書くという
人が多かった。疑似体験では、いい作品は書けないと言って、
この映画のようなことを繰り返すわけですね。
まあでも冷静に考えると、それはただの言い訳。小説家という立場を
利用して、好き勝手やってるわけですよね。
大先生二人に向かって失礼かもしれないけど、この二人も、そう。
どっちもどっちだし、性欲のかたまりにしか見えなくて、イライラしました。
それを、見事に描いてるわけなので、映画としては素晴らしいと思います。
主要人物である3人の演技も、すごい。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
tochi06

3.0鬼は本当はどちら側に?

2023年7月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
「あなたは、私への情熱なんてもうないんでしょ。どうすれば終わりにすることができるか分からないでいるんでしょ。」
「情熱をなくしたのは、そっちの方じゃないのか。」
「そうかも知れない。」

お互いに小説家という、芸術家として、何よりも(文学的な)美や真理を第一として追い求めるということでは、必ずしも社会の既成概念には束縛されない長内と白木の二人のことですから、情念の赴くままにお互いがお互いに関係性を求めるというのも、察するに難くはないと思います。評論子にも。
自分にも講演会出演の仕事があると偽って白木が出向いた京都のホテルの長内の部屋での「抱きに来た」「待っていたわ」という会話が、何よりも雄弁にそういう背景を物語るのだろうと思います。

そういう関係性の二人だからこそ、なおのこと常に「あちら」の側に、追い求めている自分の欲求を阻害する鬼はいるものだと考えたのでしょうし、市井の生活をしている評論子らも、人はそう考えがちということなのでしょう。

その醜さに気づいた長内は出家を決心し、また自身の醜さにも気づき始めていた白木は、そう言う長内を引き留めもせずに「そういう方法もあるね」と受け止めたのだと、受け止めました。
そして、そういう受け止めをしてみると(無責任に長内を引き留めずに)「そういう方法もあるねと言ってくれたあなたは、私たちの付き合いのなかで、今いちばん誠実なのかも知れない」と返した長内の心情も、素直に理解ができるように思います。評論子は。

結局、本作の邦題の意図(意味)は、そんなところにあったのでしょうか。

また、本作は、寺島しのぶ、広末涼子のお二人の女優さんの演技が出色の一本でもあったと思います。
前掲の映画ことばの会話シーンの際の長内の鬼のような険しい表情、自宅で来客(白木の原稿を扱う編集者?の二人)か、白木と関係のあった初子の非業の死を話題にしたときに(来客からは見えない)キッチンに向かっていた笙子の、やはり鬼のように険しい表情は、評論子は、きっと永く忘れないだろうと思います。
加えて、長内(寂光)から、今ここにいるあなたは笙子の何の使者なんだろうと問われたときの白木の、やはり鬼のような険しい表情も。

地元有志による上映会で取り上げる作品ということで鑑賞した一本になります。本作は。

予備知識もなく、そんな偶然?で鑑賞することになった一本ではありましたけれども、佳作であったと思います。評論子は。

コメントする 5件)
共感した! 8件)
talkie

3.0鬼のいる間に

2023年5月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

幸せ

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 7件)
近大

4.0タイトルなし

2023年5月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

 広末が素晴らしい。僧になってからの寺島も。トヨエツは泣くシーンが良かった。あと、とぼけた感じ。
 寺島は他の作品では色気がないわけではないのだけど、この作品は全然だめ。
 ジェンダー観が古すぎて、封切りのときは見る気もしなかった。井上光晴も女性観については大嫌いだし。
 イマイチどういう人間関係だったのかもよくわからないし。人としてのコミュニケーションの質が全くないわけではないけど、知的な要素も描かれていない。井上光晴といえば相当な左翼のはずなのに。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
Emiri

3.0瀬戸内寂聴と井上光晴

2023年5月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

瀬戸内寂聴と井上光晴をモデルに、井上の娘が書いた小説の映画化で、それぞれ寺島しのぶと豊川悦司が演じる。
小説家として知り合った二人は妻子がいたにも関わらず、不倫に走る。
瀬戸内は夫とすぐに別れるが、井上の妻(広末涼子)は全く気にしない。
一番印象に残ったのは広末涼子で、静かだが確固とした信念が感じられた。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
いやよセブン

3.5煩悩を捨てたら、家族になっていた。

2023年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 4件)
共感した! 12件)
琥珀糖

3.0広末はかわいい

Nさん
2022年12月29日
iPhoneアプリから投稿

どっちにいるなになのかは結局なんだかわからなかったが、なんか価値観ぶっ壊れ集団ですな、ある意味現実感あるかも。いろんな人がいる。
演技はみんなよきかな。トヨエツかっこいい、、気もするけどやっぱこの人とかアンタとかいうような不倫ばっか男は途中イライラする、笑。こんなにかわいい奥様がいるのにーーー笑。広末涼子かわいい。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
N

4.0確かに

2022年11月29日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

知的

長過ぎたと思いますが・・「母性」よりはカントク乗ってた。寺島しのぶと広末涼子が可愛く撮られていて思い入れが感じられた、「母性」の二人には萌えなかった?
浮気を容認はしませんが、昭和ってこんなもんでしょう?。寂聴さんが人気だったのは元々やんちゃだったからでしょう?
学生運動等出るのは、荒井晴彦脚本なので仕方無い。

コメントする 2件)
共感した! 2件)
トミー

4.5寺島眞秀の母でございます。よろちくびー!

2022年11月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

2022年映画館鑑賞68作品目
11月27日(日)チネラビィータ
スタンプ招待券0円

原作未読

『ロマン子クラブ・エッチがいっぱい』『ヴァイブレータ』『機関車先生』『雷桜』『軽蔑』『きいろいゾウ』『ストロボ・エッジ』『オオカミ少女と黒王子 』『彼女の人生は間違いじゃない』『ノイズ』の廣木隆一
脚本は『湯殿山麓呪い村』『ヴァイブレータ』『共喰い』『海を感じる時』『この国の空』『火口のふたり』の荒井晴彦

瀬戸内寂聴をモデルにした不倫劇
60年代前半から70年代前半そして飛んで90年代前半

瀬戸内寂聴の作品は読んだことはない
出家前に不倫した作家さんで政治的発言がネットメディアによく取り上げらていた印象しかない

共感はできないがわりと楽しめた
長くは感じなかった
ヤフコメ民やゴシップ系週刊誌と違い不道徳な人間なのでわりとこういう作品は楽しめる

白木篤郎のプレイボーイぶりは男の中の男
リスペクトはしないが男らしい男といえる
そういえば無政府主義者の大杉栄もモテモテだった
そういうタイプが女を惹きつけるんだろう
そんなパパは娘から「ちち」と呼ばれてるがちょっとだけ違和感

R15ということもありそれなりの濡れ場はある
寺島しのぶ乳首発見
まだ幼い梨園の息子がいるのによくやるなあ
外国人の夫も寛大
本当に坊主頭になるのも圧巻
コメディーならCGでも良いがそこは官能映画
寺島しのぶはそんな半端なことはしない

広末涼子の演技を怪演などと絶賛する人もいるようだが特にそれは感じなかった
いつも通りの広末涼子で少なくとも『おくりびと』から特に進歩していない
広末涼子のポテンシャルに笙子というキャラがうまくハマった形
むしろ笙子役に広末涼子を抜擢したキャスティング担当者を褒めたい

女優の顔のアップが比較的多い気がする
特に初子の見舞いに行った笙子のシーンでの蓮仏と広末が印象的

ラストでタクシーに乗る寂光のシーンもとても良い

それにしてもステマかよと思うくらいウイスキーが劇中によく登場した
文壇といえばウイスキーなのか
角瓶なんて買うもんかと思ったがついついトリスハイボール缶を買ってしまった

朝日新聞が絡んでいるせいか日本特有の左翼っぽい生臭さを感じたが結局虚言癖というオチは胸のすく思いがしたのは正直なところ

あと長内みはる(寂光)じゃなくて瀬戸内晴美(寂聴)で良いんじゃないの?
なんでそんな中途半端なことするの?
木村拓哉が御台場ゴム長で綾瀬はるかが淡姫なんて嫌でしょ

白木と不倫の末に出家する小説家の長内みはるに寺島しのぶ
女にだらしない小説家の白木篤郎に豊川悦司
夫の度重なる不貞行為に耐え忍ぶ篤郎の妻・白木笙子に広末涼子
みはるが福岡の家庭を捨てて駆け落ちした相手で二度別れることなる小桧山真二に高良健吾
住宅建設会社社長の秦に村上淳
篤郎の元愛人で入院中の坂口初子に蓮佛美沙子
作家の世話をする新城に宇野祥平
篤郎の祖母・白木サカに丘みつ子
クラブのママに山田キヌヲ

古舘寛治やしゅはまはるみも出ていた気がする

コメントする 1件)
共感した! 2件)
野川新栄

3.5羨ましい

2022年11月28日
iPhoneアプリから投稿

人生と感じるのは私だけか。。。こんな奥さんだったら自分の生き方も変えられるのだろうか。本題とは異なる部分でいろいろと考えさせられるストーリーだった。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
Miya-n

1.5ひとことReview!

2022年11月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
極東新天地

5.0ダブル主演を完全に喰っていたのが、広末涼子の怪演でした。

2022年11月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

映画のモデルの井上光晴は、単なる左巻き、かつ、生まれながらの大嘘つきで、女なんて便所だとしか思っていない、くっだらない人間。
ま、典型的なサイコパスですな。

そいつが何をトチ狂ったか瀬戸内寂聴とデキてしまうわけですが、この二人が惹かれ合う理由は、まったく理解不能でした。
もしかしたら、井上自身は、「公衆便所をまた一個ゲット」のつもりで口説いただけかも知れません。観ている側に、そのような危惧を感じさせるほど、理解不能でした。

というわけで、寺島にも豊川にも同感はできませんが、そもそもそういうストーリーを楽しむ映画ではないのだと思います。

この映画の凄さは、豊川の女房役を演じた広末涼子の怪演でした。

セリフを極限まで省略し、代わりに顔の表情によって観客に感情を伝えるという手法。
広末の顔の演技たるや、まさに鳥肌モノで、何も言わなくても観客に感情がヒシヒシと伝わって来るのです。
こういう鳥肌経験がこれでもかと全編に組み込まれている作品なので、観客としては、こりゃ、たまりませんなーというしかありませんでした。

豊川悦司も、いろいろ達者な顔芸を見せてくれてはいるのですけどね。
やはり広末の演技が数段上だ。
ほんとうに驚きました。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
お水汲み当番

4.0酒にこだわることに何の意味がある?

2022年11月22日
Androidアプリから投稿

オールドパーとサントリー角を対比していたが、恐らくこの映画の製作陣はオールドパーをカッコ良くのむのを是としていて、角を飲んでるような男なんて、大した男じゃないと言いたいのかもしれないが、本当にそうか?
オールドパー飲んでるのがカッコいいって単なる消費の差異によるカッコつけに過ぎず、そんなに男を測れるほどのことなのか。私は違うような気がしている。酒にこだわることは単に酒にこだわるだけのことではないか。装飾でふんぞり返る浅薄な人間として観ることもできるので、それだけでも観て良かった。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
タカシ

3.5結局…

2022年11月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

あちらとは?
俗世のこと?
仏門のこと?
そして、誰が鬼かが、判別できなかった。
仏門に入ることしか断ち切ることが出来ない、こういう関係もあったんだろうということは理解できる。
ただ…。仏門に入ったからと言って、簡単に断ち切れるものか?とも思ったが、それで断ち切れる人が仏門に入り、断ち切れない人は、そもそも出家なんて考えないんだろうなぁ…と納得。
そして、自らの死、あるいは配偶者などの死に際し、あれだけ泣いてくれる、もしくは泣けるだろうか?と自問すると、ああいう生き方ができて、一般には許される話ではないのだろうけど、実はすごく幸せだったんだろうか?と考えてしまった。
切ない話だった…

コメントする (0件)
共感した! 5件)
kawauso

3.0キレイすぎ

2022年11月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

解るよーな、解らんよーな…。
でも、やっぱ嫌だわ。
全員な。

あの嫁の強さなのか諦めなのか戻ってくる自信なのか…
結婚してへんから理解できんし、
不倫相手と嫁と男と…
いくら過去だとしても嫌だわ。
出家もしたくないわ。
キレイに描きすぎててモヤモヤ。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
hkr21

2.5エロが足りない

2022年11月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

難しい

単なる自叙伝みたいなもので、事象を追っかけていくだけで盛り上がりに欠ける。

1960年〜70年代が舞台だが、背景(ビルとか)が新しくてレトロ感があまり伝わってこない。

個人的には剃髪シーンの前の洗髪シーンが「いいな」と思った。

コメントする 2件)
共感した! 14件)
YOU

4.0心の中の鬼

2022年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

鬼とは何か。人としての情けを欠く存在か。欲望、嫉妬、見栄、軽蔑もまた人の心に棲む鬼。愛欲におぼれ、周囲を傷つけてもなお止められない、どうしようもない人の性(さが)か。と書いてはみたものの、そういう強い情念を持ち合わせない自分には、もう想像を超えた世界です。っつーか、SF!?(と、「窓辺にて」の水木君なら叫ぶでしょう)

寂光のモデルの瀬戸内晴美さんの小説は、新聞の連載をちらっと読んだだけです。けっこう生々しくて、新聞に載せて大丈夫なの?と思いました。途中読んでないんですが、最後に出家する人物が居ました。
本作で瀬戸内さんの出家に至る心情が知れるかと思ったら、原作はなんと不倫相手の娘さん(これも作家の性)なので映画では詳しく触れてはいませんが、ご本人に取材して書いた小説だそうです。
死ぬしか別れる方法が無いから、生きたまま死ぬ事にしたというみはる。
出家してもまだ俗世への未練が断ち切れずにもがく寂光。
でも、モデルの寂聴さんのその強さと弱さが、人々に愛され、慕われたのかもしれません。

噓をつかずにはいられない、という人間は確かにいて、それこそ何の得にもならない噓が次から次へと口から出てくるんです。寂しい人です。

広末涼子さんの、多くを語らない演技にゾクリとしました。夫の浮気相手の未練を受け止めて、静かに涙を流します。寺島しのぶさんの“動”と広末さんの”静”の演技が見どころです。

コメントする 1件)
共感した! 8件)
ゆり。

3.0ウィスキーうまそうに飲まれる

2022年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

60年代、70年代を生きてなかったので
起こったことは断片的にわかれど、その頃の営みや個々の心情はわかっていないことが多かった
けど
当時を再現したセットや服装、家具、食器がとても可愛らしかった。

人の色恋の話かと思えば、これは人生であり、社会性が問われる現代では
非常識と囃し立てられ、破綻しているようにも思えるのだが、とても豊かに思えた。

ドラマティックでは無く淡々としたようだが、手や瞳、髪を洗う指先から
伝わる機微がくるものがあった
役者ってスゴイ。

映画終わりボクはウィスキーを飲みたかった。
家に帰り、ウィスキーは無かった。
日本酒があったので買ってきたスルメをお供に酒を呑む

今日はイイ映画を良い時に観たとボクは思う。

トヨエツ脚長くて、かっこよすぎじゃない?ねえ

コメントする (0件)
共感した! 3件)
sasaki

3.5複雑な関係

2022年11月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

一人の男と二人の女は、意外と微妙なバランスで、お互いがお互いに支え合っていたのですね。寺島さん、豊川さんは勿論、広末さんの役の存在と演技が重要なポイントだったと思います。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ごっとん

4.0全身小説家

2022年11月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

原一男のドキュメンタリー(未見)でその存在を知った井上光晴

色っぽくも出鱈目な男をトヨエツが楽しそうに演じる

時代背景を取り込みながらじっくり描く男女のなりゆきと
人生の機微

コメントする (0件)
共感した! 4件)
労働4号
PR U-NEXTで本編を観る