逆転のトライアングルのレビュー・感想・評価
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もうちょっと短くできたのでは
2023年劇場鑑賞47本目。
なんの情報もなく鑑賞。
男性モデルの世界にメスを入れる作品かと思ったら全然違ったぜ!
「いい人」が全然出て来ないのでストレス高め。ストーリーは予測不能なようである程度は思った通りの展開に。まぁクルーズの中がああいう状態になるとは思ってなかったですが。
船長とロシア人の会話が長すぎ。他にももうちょっと削れる所あったと思います。
尺他に無駄に使ってのああいうラストは自分は嫌いです。
人間の汚さを笑う
んんんんんんんどっちだ…!!!!
格差社会と差別といろんな風刺がきいててその辺理解してるとほんとうに面白いと思う。オチはあれ、どうなるかはみなさんのご想像にお任せしますというやつでどうしてもモヤッとしてしまうけど…映画の本質考えるとあの演出も理解できるけどでもすっきりはしないよー!笑
遭難したことで最底辺からトップのポジションを得たアビゲイルが、助かるけどその立場をまた失うのか、遭難し続けたままでそのポジションを維持するのか、どちらを取ると思う?って投げかけて、それをきっと観客に考えさせたいんだよな…カールは誰のために何のために走っているのかも…
きれいごとだけどヤヤは殺されないでほしいしアビゲイルも幸せになってほしいなぁ…
あとあの、遭難した島が実はリゾート地の裏手でしたっていうのははなかっぱのやつやん!!!!ってなりました。現場からは以上です。
見方を誤った
セレブ?クルーズ船?漂着?立場逆転??面白そうじゃ~ん!と予告編のイメージだけで見に行きました。胸がスカッとするのを期待して。自分もセレブか清掃員かっていったら断然清掃員寄りの貧乏人なもんで。
で、そういう心積もりで見ていたので、終わってモヤモヤ。予告編やチラシの作り方間違ってるよ!!という不満をレビュータイトルにするつもりでしたが、他の方々のレビューでフレンチアルプスの監督の作であったことを知り、間違っていたのは自分の見方の方だったことに気付きました。金とはとか人間の本性とはとか、最初からそういう角度で見ていたらもっと楽しめたかな。
とはいえ、最後はモヤモヤしたものの、全体的にはちょこちょこ笑わせてもらえました。笑っていた観客があまりいなかったのが意外なくらい。きっとマトモな感覚の人は自分自身も揶揄されていると感じてしまって笑えないのでしょうね。
一点、クルーのセリフでどうにも引っかかりまくった言葉が。
「船酔いの時は食べた方が良い」って
そりゃ絶対ありえないだろ。
ヤヤ役の女優さん、良い感じだったので、これが遺作になってしまったと知ってとても残念です。
どう観れば良かったのか知りたい
イケメンのお仕事
ブラックだなー。
長いが、楽しめる
難しい
レストランと船上と無人島で起きたこと
『リューベン・オストルンド』監督の前々作、
〔フレンチアルプスで起きたこと(2014年)〕は
何とも皮肉な映画だった。
フレンチアルプスの高級リゾートで
スキーを楽しむ若い夫婦と幼い子供達。
ところが人工的に起こされた雪崩が
計算を誤りレストランのデッキ迄流れ込んで来る。
パニックになった夫は、妻と子を置き去りにし、
自分だけが逃げ出す。
結果、誰も怪我をせずに済むのだが
夫婦の間には気まずい空気が漂う。
また、自分が我先に逃げたことを友人たちにも認めない夫の態度に
妻は不信感をつのらせる。
観ていても気まずく、不愉快になる一方、
男は常にマッチョで家族を守るものとのテーゼにも
疑いを持つのも確か。
本作は先の作品とも、かなり近似のテイストを感じるのだ。
物語りは、三つのパートで構成。
先ずはレストランで
若い男女のモデルが食事の支払いを巡って言い争いに。
男性モデルの収入は、女性のそれに比べ1/3程度しかないとの知識が観客に与えられ、
且つ、今回は女性が言い出した食事であることにも触れられる。
それでも払いは男性がするの?との
世間的な通年への疑念。
二つ目のパートは豪華客船の中。
乗船しているのは、クルージングを楽しむ
世界の富豪たち。
そこには先のモデルのカップルも乗船しており、
なんとなれば彼女のインフルエンサーとしての影響力を期待しての
試乗との役どころ。
しかし、乗り込んでいるセレブの面々は、
装いこそ煌びやかであるものの何処かいかがわしい。
武器の製造で財を成した者、或いは
「オリガルヒ」とも思えるロシア人。
またクルーたちも、乗客達からの多額のチップが目当てで
多少の我儘には目を瞑る所存。
資本主義の原理原則とは言え、
親の資産や真っ当でない金の出所に辟易をしてしまう。
そして最後のパートは無人島(?)。
豪華客船は海賊に襲われ沈没。
乗客と乗員の数人が流れ着く。
そこでは、社会的地位や金は何の役にも立たず、
サバイバル技術だけが全て。
実権を握ったのは、
清掃人チーフの中年女性との何とも皮肉な流れ。
社会的な通念はとことんコケにされ、
立場の逆転は環境次第で容易く起きてしまうとの寓意。
それがブラックな味付けで描かれ、
時として嫌悪感さえも覚える。
一方で若さや美への憧憬があるのは
何とも皮肉。
大揺れする船中での食事をした結果
吐瀉物まみれになるシークエンスは
長々と執拗。
富裕層を貶める描写は他にもあったのでは、と
かなり眉を顰める場面ではある。
直近の〔バビロン〕もそうだったが、
金持ちを描く際に、似た表現になってしまうのは何故に?
エンディングが中途半端
映画評論家には高評価。しかし人間の醜悪な部分を抉りだし、観客の気分を気まずくさせる本作を好きになれませんでした。
男女の役割について考えさせる「フレンチアルプスで起きたこと」や、多様性への問いを投げかける「ザ・スクエア」など、人間の欲望と虚飾を辛辣に描きつつも、観客を気まずくさせる作品を撮ってきた(^^ゞリューベン・オストルンド監督。社会に遍在する格差を徹底的に風刺したこの喜劇で、カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したのです。
作風はそのままに、格差社会を描く本作ではシニカルなユーモアが過去の作品よりも先鋭的になっている印象です。わたしの好きなタイプの作品ではありませんでした。
人間のダークサイドを暴くセリフだけでなく、本作では吐潟シーンやあふれ出すトイレなど強烈な場面が次々と登場し、思わず目を背けたくなったほど。悪趣味スレスレの描写もありますが、限られた空間で最後まで飽きさせずに見せる手腕は見事でした。
3部構成の映画は、男性モデルのヤヤ(チャールビ・ディーン)と売れっ子モデルで恋人のカール(ハリス・ディキンソン)が狂言回し。置かれる状況に応じて2人の関係性は激変し、そこに性や経済、階級などさまざまな社会格差が暴露されていきました。
第1部では唐突に、殺風景な部屋での男性モデルのオーディション風景で始まります。そして女性モデルの華やかなファッションショーに続き、高級レストランで食事を終えた2人、机の上に伝票が置かれて、どっちが食事代を払うかで口論となります。「ありがとう。ごちそうさま」とカールが払うのが当然のように振る舞うヤヤに、カールは「昨日は君が払うと言った」と言い出していたのです。女性モデルは男性の倍を稼ぐといいます。どうして男が払うのかと怒るカール、私を養えない男と付き合うのは無駄とうそぶくヤヤ。男女間の力学がモデル業界では逆転し「対等でいたい」というカールの叫びが皮肉に響き、激しい口論が延々と繰り広げられるのでした。
第2部では、ヤヤと仲直りしたカールは、彼女がインフルエンサーとして招かれた豪華客船クルーズに同行します。客船内では、有機肥料で財を成したロシア人の男や、武器製造会社を営む英国人夫婦ら、くせ者のセレブたちと出会います。セレブたちはわがままし放題でスタッフを振り回します。彼らからの高額チップ目当てに彼らに隷属する白人船員たち。さらにその下層の船倉にいるアジア系の下働きと、船内のスタッフの階級は歴然とされていました。
しかしその頂点に立つトーマス・スミス船長(ウディ・ハレルソン)は、船長室に閉じこもり酒浸りの毎日を過ごしていました。無責任な船長は、乗客をもてなすキャプテン・ディナー中には渋々顔を出したものの、泥酔した乗客と意気投合。船長室にふたりで閉じこもり、船内放送で「共産党宣言」を読み上げるのでした。
その間船に嵐が直撃します。船酔いして嘔吐する乗客が続出。船内は下水が逆流し、吐しや物まみれになってしまいます。
そして圧巻の第3部。客船が難破して生き残りが無人島に漂着し、ヤヤとカール、乗務員、数人の大富豪が無人島に漂着。生き延びる方策を探る中、海に潜ってタコを捕獲したトイレ清掃員・アビゲイル(トリー・デ・レオン)が「ここでは私がキャプテンだ」と宣言するのです。アビゲイルの寵愛を受けるカールと、飢えるヤヤ。人間の卑しさがあまりにリアルに描かれました。
第1話の痴話喧嘩での一連の丁々発止は、監督自身の経験から着想したそうです。社会的にすり込まれた男女の役割への皮肉にも取れます。カールが吐く「対等でいたい」というセリフは、男女平等をうたう社会を味方に付けた虚勢なのかもしれません。
第2話での船長の無責任さには、ヘキヘキとしました。船内放送で自分の主義主張を喧伝し私物化。嵐が来ているのに乗客の安全を全く考えない酔っ払い船長には、全くリアルティを感じませんでした。
また観客が嘔吐するところや下水が逆流するシーンはここまでするかと、気分を害される映像が続きます。さすが観客を気まずくさせる作品に定評のあるオストルンド監督だけのことはあります。
そんな驚かされる映像のBGMに、頭を上下に振る動作を促すヘビーメタルをかける演出は爆笑必至です。
第3部では、アビゲイル役のデ・レオンの演技が出色です。舞台出身で、国際的な映画に初出演なのだそうです。うっぷんを晴らすかのように権力をふりかざし、男に色目を使う姿を生き生きと演じていた。
そしてネタバレになるので、紹介できませんが、最後の結末の意外性が圧巻。自分の地位が脅かされない島の秘密を知ったときのアビゲイルどんな行動を起こすのかお楽しみに。とにかく最終盤は緊張感がピークに達し、すごいものを見た満足感に浸れることでしょう。
全体的に支配と服従、反発。社会構造を凝縮したような面々のサバイバル劇。笑えないジョークで心を抉るシーンも多々あり、人によって評価が大きく割れそうな作品でした。 なお、ヤヤ役のチャールビ・ディーンはこれが遺作となりました。32歳の若さでした。
下品な映画だと思う。
一般指定で見るのはちょっと配慮不足かな…。
今年63本目(合計715本目/今月(2023年2月度)29本目)。
映画の趣旨としてはここのサイトや公式サイト、あるいは他の方のコメントにもありますので、そこは思い切ってカットします。
個人的には、2021年だったと思いますが「オールド」という映画が趣旨的に近いのかな、というところです。
ここでも評価が割れていて、フランス映画ではないのですが、「結末は自分で考えてね」というフランス映画らしい「余韻の残し方」をする映画です。また、これも監督さんの過去作品の好き好みになると思いますが、過去作品と同じように、「趣旨は一応わかるが内容が哲学的過ぎて理解が難しい」という点は明確に言えます(複数の解釈が可能)。
ただそれよりも深刻なのは、多くの方が書かれているとおり、この映画では「船が嵐の中を航行して船が揺れて船酔いを起こす人」が出てくるのですが(この映画は3章立てで、その2章)、ここでのいわゆる「吐しゃ物表現」がかなり厳しいです。公式サイト等も確認しましたが、一般指定で正しいようですが、PG12くらいつけられても文句は言えないだろう、というところです。少なくとも「積極的にポテトだコーラだの持ち込んでみる映画ではない」という点に注意が必要です。
先述の通り、「フランス映画らしい余韻の残し方」をする映画で、解釈は個々分かれそうな映画ですが、趣旨としては(一部わからない点はあるとしても)理解はできるし、吐しゃ物の件は明確に気になりましたが(表現としてもう少しマイルドにできなかったのか…)、それとて減点幅は限定的です。
採点は以下の通りで4.7を4.5まで切り下げています。
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(減点0.3/吐しゃ物に関する表現の配慮が足りない)
・ この映画がPG12以上であれば減点なしの扱いですが、この映画はれっきとした「一般指定」です。その前提でこの描写はちょっと厳しいのではないか…(正直、ポップコーンだのチキンだの食べている人がこんな展開でこんな表現になると、ポテトもポップコーンも食べたくなくなる)という印象です。
ただ、結局はそれのみであり、個人攻撃や人格否定など、「明確に人の気分を害するような発言はない」ので、減点幅としてはこの程度でしょう。
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割り勘エピソードにリューベン節を感じる
ブラックユーモア満載
三部構成で繰り広げられる、富裕層と中間層と貧困層の人間模様。「ザ・スクエア」は高尚過ぎてちんぷんかんぷんでしたが、今作は分かりやすく2時間半でもテンポ良く、クスクス&ゾッとしながら楽しめました。
美男美女カップルだけど、関係が歪でモヤモヤするヤヤ&カールを中心に、豪華客船のクセ強すぎセレブ達のバックボーンが分かっていく会話劇も細かなところまで皮肉たっぷりのブラックユーモアで見応えがありましたし、島に漂着してからは更に笑ってしまう展開に。ツッコミ入れつつも、ただのコメディ作品ではなく様々な考え方や現実の問題、価値観が盛り込まれているのがさすが。
期待以上に面白かったです。
船酔いシーンが長くてエグくてキツかったけど。笑
アカデミー賞楽しみ!
パルムドールだから、
娯楽作品と言うより、皮肉な芸術作品
こんな離島ツアーが有ってもいいんじゃない?
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