逆転のトライアングルのレビュー・感想・評価
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一般指定で見るのはちょっと配慮不足かな…。
今年63本目(合計715本目/今月(2023年2月度)29本目)。
映画の趣旨としてはここのサイトや公式サイト、あるいは他の方のコメントにもありますので、そこは思い切ってカットします。
個人的には、2021年だったと思いますが「オールド」という映画が趣旨的に近いのかな、というところです。
ここでも評価が割れていて、フランス映画ではないのですが、「結末は自分で考えてね」というフランス映画らしい「余韻の残し方」をする映画です。また、これも監督さんの過去作品の好き好みになると思いますが、過去作品と同じように、「趣旨は一応わかるが内容が哲学的過ぎて理解が難しい」という点は明確に言えます(複数の解釈が可能)。
ただそれよりも深刻なのは、多くの方が書かれているとおり、この映画では「船が嵐の中を航行して船が揺れて船酔いを起こす人」が出てくるのですが(この映画は3章立てで、その2章)、ここでのいわゆる「吐しゃ物表現」がかなり厳しいです。公式サイト等も確認しましたが、一般指定で正しいようですが、PG12くらいつけられても文句は言えないだろう、というところです。少なくとも「積極的にポテトだコーラだの持ち込んでみる映画ではない」という点に注意が必要です。
先述の通り、「フランス映画らしい余韻の残し方」をする映画で、解釈は個々分かれそうな映画ですが、趣旨としては(一部わからない点はあるとしても)理解はできるし、吐しゃ物の件は明確に気になりましたが(表現としてもう少しマイルドにできなかったのか…)、それとて減点幅は限定的です。
採点は以下の通りで4.7を4.5まで切り下げています。
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(減点0.3/吐しゃ物に関する表現の配慮が足りない)
・ この映画がPG12以上であれば減点なしの扱いですが、この映画はれっきとした「一般指定」です。その前提でこの描写はちょっと厳しいのではないか…(正直、ポップコーンだのチキンだの食べている人がこんな展開でこんな表現になると、ポテトもポップコーンも食べたくなくなる)という印象です。
ただ、結局はそれのみであり、個人攻撃や人格否定など、「明確に人の気分を害するような発言はない」ので、減点幅としてはこの程度でしょう。
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割り勘エピソードにリューベン節を感じる
個人評価:3.8
人間関係の哲学を掘り下げるリューベン・オストルンドのテーマには毎回引き込まれる。
メインストーリーはさることながら、冒頭の割り勘エピソードが最もリューベン節を感じる一幕だった。
過去作よりも深度は浅い気がしたが、本作も文化人類学の哲学をしっかりと感じた。
楽しみにしてたけど全く自分に合わなかった洋楽。 本年度ベスト級。
出だしからハエの飛ぶ音や動物の鳴き声等の雑音が多い。
船酔いする人達が下品過ぎる。
タイトルにある「トライアングル」の意味は予想外でした。
自分も船酔いしそうでした( ´∀`)
ブラックユーモア満載
三部構成で繰り広げられる、富裕層と中間層と貧困層の人間模様。「ザ・スクエア」は高尚過ぎてちんぷんかんぷんでしたが、今作は分かりやすく2時間半でもテンポ良く、クスクス&ゾッとしながら楽しめました。
美男美女カップルだけど、関係が歪でモヤモヤするヤヤ&カールを中心に、豪華客船のクセ強すぎセレブ達のバックボーンが分かっていく会話劇も細かなところまで皮肉たっぷりのブラックユーモアで見応えがありましたし、島に漂着してからは更に笑ってしまう展開に。ツッコミ入れつつも、ただのコメディ作品ではなく様々な考え方や現実の問題、価値観が盛り込まれているのがさすが。
期待以上に面白かったです。
船酔いシーンが長くてエグくてキツかったけど。笑
アカデミー賞楽しみ!
パルムドールだから、
わかった、とか社会風刺が秀逸だ、とかなんとか言いたいところだけど、過剰な汚演出の気持ち悪さが上回り、お腹いっぱいに。
最初の男性モデル達のくだりいる?とか思いつつも、それも含めてメッセージ、、、なのか??
ごめんなさい。
無理でした。
考察したくなるラスト
途中立て続けに現れるマーライオン(比喩)の群れに呆然となりながらも、なんとかラストまで観終わりました。
取り敢えず、ビジュアル的にも良い意味でも悪い意味でも印象に残る、強烈な作品でした。
あと、この映画のラストは個人的にハッピーエンドだと思っています。
これはあくまで主観ですが、ヒロインのヤヤは稼ぎ頭ではあっても、実は富豪とは言えなかったのではないかなと。
深読みする理由ですが、
・クレカが使えない。だが、別に華美な物を身につけている訳でもない。→もしかして誰かに送金してお金が無いとか?
・高飛車な富豪達の中で、気軽にスタッフに挨拶出来るだけのマナー(と言うか常識)がある。
・浮世離れ生活からなかなか戻れないでいる富豪達の中で、いち早く現実を見る立場に移行した。
だからアビゲイルの気持ちが他の富豪達よりわかった…と言うより、上っ面を塗り固めたハリボテ達の馬鹿馬鹿しさを理解していたのではと。あくまで主観ですが。
アビゲイルにああ言っておいて、他の船のスタッフ達同様に彼女を使い捨てる可能性もあるので、なんとも言えませんが。
ただ、彼氏が寝取られたことについても、最終的にそこまでの執着を感じなくなっていた(ように見える)こと。出来るなら、恐らく崖の上からアビゲイルを突き飛ばしていたろうに、そうしなかったこと。
状況が変われば強者と弱者は簡単に入れ替わる。自分の身分に執着することの馬鹿馬鹿しさを表現する作品だとしたら、あのラストは悲劇であってはならんと思ってるんですよね。
ところで手榴弾を掴む夫婦の光景。
あれ、わりと社畜の世界あるあるで笑えなかった。
(上層部は部下の仕事を何一つ理解出来ていないという意味で)
娯楽作品と言うより、皮肉な芸術作品
お金持ちたちが乗っていた豪華クルーズ船が沈み、お金持ちと下働きの従業員たちが島に流れ着く。
そこでリーダーシップを取ったのは、トイレ掃除係りの女性だった。
主従関係の逆転がこの映画のテーマ。
内容的には娯楽作品っぽいけど、モデル兼インスタグラマーのカップルがこの映画の主軸。
前半に、このカップルの人柄とか、お金の価値観についてのやりとりが長く続く。
それが皮肉な芸術作品っぽくしているんだろうな。
こんな離島ツアーが有ってもいいんじゃない?
第一話がせこ過ぎの上に、
話が長過ぎて、全てのオチが見えてしまった。
造りが丁寧過ぎたかな?
それにしても、
船長とロシアの大富豪の世界観対話バトルは最高だったなぁ
あの船長は何処に行ったのかな?
まさか、船と一緒に?
スウェーデンの鬼才リューベン・オストルンドが、
ファッション業界とルッキズム、そして現代における階級社会をテーマに描き、
2022年・第75回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した人間ドラマ。
構成、時間配分が酷い
3章立てになっているが時間配分がおかしい
1章の付き合い始めたばかりのカップルの食事のお金での痴話喧嘩
いやー、痴話喧嘩は犬も食わないよ
あんなに長々と描かなくても
2章では、セレブとしか付き合わないと言っていたヤヤと、俺と付き合いたいと言わせてみせると言っていたカールは、何故かセレブばかりの豪華客船に
痴話喧嘩長々描くなら、この辺ちゃんと描いた方が良かったのでは?
2章もセレブたちの人なりを描くのはわかる、また、掃除係の苦労を描くのに食事シーンのゲロも描く必要はあったのはわかるが、ゲロのシーンあんなに描く必要あったのか?みてて不快に感じるくらいだった
それに船長と酔っ払い客とのやり取りあんなに尺をとる必要あるのだろうか?
それより、船長が閉じこもってる理由やトイレ掃除係のアビゲイルとセレブとのやり取りなんかを描いた方がいい気がする
で、肝心の3章、ここにもっと尺を使って欲しいかった
というか漂流する羽目になったあの手榴弾なんなの?
ラストも流石にもうちょっとえがいてもよいのでは?
Part1のところがちょうど今SNSで少し話題の男が奢るべきか論争...
Part1のところがちょうど今SNSで少し話題の男が奢るべきか論争でタイムリーだなと思ったりして。
これの前のパルムドール受賞作の『TITANE』がぶっ飛び過ぎてたのでものすごくまともな映画にみえるのは感覚がマヒしてるのかな。
期待していたのと違ってた
セレブいじりとか富裕層への一撃や皮肉だったら「ザ・メニュー」の方がセンス良くて好みで共感できた。この映画は初っ端から、金とブランドと外見至上主義が身も蓋もなくてガクッときた。カールはイケメンには私には見えなかったし、島の「キャプテン」も同じ穴のむじなだし。
おまけ
ちょっと調べたら、この映画の中の繰り返し台詞、”In den Wolken" (= in the clouds)は、この豪華客船に乗ってるほぼ全ての人間は現実から遠く離れた地に足のついてない輩だ、という監督の考えだとあった。真っ当過ぎるなあ。ドイツ人に言わせてるからドイツに対する皮肉かと私は思ってた(夢見がちな理想主義者とか)。でなければ車椅子のこの彼女はコンピュータのクラウドで大儲けした人の関係者?「クラウド・コンピューティング」を提唱したのはGoogleのCEOだったエリック・シュミットというドイツ系アメリカ人(全く知らない分野なので調べた。合ってるのかな?)だった。
沈む原因そっちかよ
ファッションショーで「平等」「多様性」が叫ばれていながら、後から来たVIPのために席を譲らされる皮肉。
金持ちのグロテスクさ、金を求める人々の滑稽さは良く描かれているが、そこが無人島漂着後のヒエラルキーの「逆転」においてもアビゲイルの支配欲はやはり金持ちのそれと変わらず醜悪である。
食べ物のために性的に搾取されるマークの立場は男女逆にすればどれだけグロテスクなものかわかるだろう。(もちろん男女逆でなくてもグロテスクではあるが…)
テンポがもうちょっと良ければあと20分削れたし見やすい映画になっただろう。ロード・オブ・ザ・リングのように背景が美しい中つ国の風景なら2時間半でも退屈しないかもしれないが、カップルの喧嘩、金持ちの傲慢と嘔吐描写、無人島のサバイバルで2時間強はきつい。
武器商人の夫婦が自分たちが売った武器で吹っ飛んだのはとても爽快だが、現実の武器商人たちは何の罰もなく儲けを出し続けているから、それを思うと正直やりきれない。というか沈む原因そっちかよ。
妻の死を悲しみながらも、遺体からアクセサリーを回収することを忘れないロシアの富豪。
マークは悪人にはなり切れないが決して善人でもない、ヒーローにもフェミニストにもなれない、どこにでもいそうな顔がいいだけの男である。観客の大多数もそんなものだろう。
私を養えない男には興味がない、と言い切るヤヤ。妊娠出産時のためのリスクマネジメントと思えば、共感できる女性も少なくないのだろう。
ヤヤはカールが搾取されるのを泣きながらも、おこぼれで得た食料を口にち、アビゲイルの行動力に敬意を表する。これも無人島でのヒエラルキーゆえだが、ラストであくまでアビゲイルを「雇える側」のつもりでいる傲慢さは変わっていないもかもしれない。
ヤヤを演じたチャールビ・ディーンは本作が遺作となったそうで、冥福を祈ります。
男女の間の常識や階級社会を揶揄する快作
㊗️パルムドール受賞、そして㊗️アカデミー賞作品賞、監督賞、脚本賞ノミネート。
リューベン・オストルンド監督作としては「ザ・スクエア 思いやりの聖域」に続いて2度目のパルムドールということで、カンヌの審査員はこの手のブラックユーモアが好きなんかなあ。
内容は盛り沢山だし、富裕層をコケにするところも嫌いじゃない。十分楽しめたんだけど、、、
「エンパイア・オブ・ライト」と続けて観たので、どうしても見劣りしてしまう。ホント申し訳ない。
モデル&インフルエンサーを演じたチャールビ・ディーンさん、かなり好きでした。しかし、お亡くなりになったのですね。残念でなりません。
社会そのものを描く
少し長めの上映時間ですが、全く退屈する事なく全編通して楽しめました。
作り込まれたセリフ(日常的には遣われない言い回し多々あり)やあまり説明的ではないアイロニックな描写をベースにじわじわビルドアップしていくスタイルは好みが分かれるところかもしれませんが、かなり好みでした。
英語がもっと分かれば更に楽しめそうな気もするので、そこはすこし悔しいです笑
ヤヤ役のチャールビ・ディーンの事を全く知らなかったので色々調べていたら既に昨年夏頃に病死されている事が分かり、ショックです。ご冥福をお祈りします。
モチーフはデジャヴだが、故にいま必要。
2018年の公開時に「ザ・スクエア 思いやりの聖域」を某誌で評論した時に、スウェーデンのリューベン・オストルンド監督の巧みな心理描写に感服したと書いた。本作は、連続してカンヌでパルムドールを受賞するという快挙。欧州映画界を代表する巨匠に上り詰めたと言えよう。
主従転換の倒錯ドラマはこれまでも多くの映画でもモチーフにされている。その点では、帝国が瓦解するオチとともに珍しくはないが、シナリオご巧妙なのは、2022年という時代(世界の縮図)へのアイロニカルな視野が満載されていること。故に、いままた創り直されるべき作品だったのだろう。ある意味「ベタだが盲点」だった企画だ。
ちょい長だけど、楽しめる。
ル・シネマで今日は二連ちゃん。
どちらも見応え十分。
うまくいってるのかいってないのかよくわからないモデルのカップルが話を繋いでいく、ゲロ満載の豪華客船上で繰り広げられるブラックジョークの数々が超楽しい!まさにこれが世界って感じ。
サバイバル生活になってからの展開は意外と早く、やはり見所、監督の描きたかった事は船の上なのかもなぁ、、、と思いつつ、読後感はやっぱ生物として強くなくちゃね、、という所に落ち着いた。
権力って集団生活する生き物に必ず発生するものだから、ある程度距離置いて付き合う方が良い。
囚われると自滅するね。
主役のモデルの子、かわいいけど本作が遺作。
たいへん残念、R.I.P....
エッジの効いたアイロニーとユーモアを楽しむ映画。思わぬ展開が楽しめたが、楽しんではダメ?
①豪華クルーズのキャプテンズ・ディナーが大揺れの中で行われ、高級料理や高級シャンパンを食べたり飲んだりしていたセレブな乗客達が船酔いでゲロを吐きまくるシーンで思わず大笑いしてしまったが、結構満席の中で笑っていたのは私だけだった様。
私のユーモア感覚って人とは違うのかしら。
②リリアーナ・カルバーニの『流されて(Swept A way)』をちょっと思い起こさせたが、こちらはもっと大人数。
③第一幕:男性モデルのオーディションの風景から始まり、ディナーでのカールとヤヤとの“どちらが払うか”のよくある口論が延々と続く。文化や男女、その人の性格によって落とし処は色々とある問題だが、二人の場合はヤヤの方が収入が多いことに基づいての二人のの考え方の違いが主な焦点となる。ここまでは、この映画はこの恋人たちの話かな、と思って観ているが、後になってこの幕での二人の考え方の違いが第三幕の伏線だとわかってくる。
冒頭の男性モデルのオーディションの場を仕切っているオニイサンが良い。ああいうキャラ好き。
③第2幕:うって変わって、
逆転劇というより、皮肉ブラックジョークたっぷり濃厚❗️そこそこセリフも面白い。
お金があれば、有料パンフ購入をおすすめする作品。評論家さんのご指摘で一発理解なのだ❗️
コレ、見る前は、トイレ掃除員の人が一発形成逆転、痛快劇❗️かと思ったが
中身は意外に要素が複雑濃厚。
しかし娯楽作として見ると普通の単純作品としてまぁまあ・・・
有料パンフの中の町山さんの指摘【受け売り】
船長のハンバーガー
牡蠣やキャビア、トリュフも結局は・・
武器商人の結末 肥料ビジネスも・・・【以上町山さんの指摘。】有料パンフ購入してください。
なかなか雑誌風で洒落ているパンフですので・・グラビア風とも言う・
これ以上はかけません。
若さと外見第一の皮肉、男女間モデル収入格差の皮肉
そして、・・・最後は、最後はサバイバル能力に優れたトイレ清掃係の中年というより高年に見える方
が【ホントに全てを制圧するの】だ。
ただ流れ的に、スムーズな流れで、それに至る過程が長いから
掃除係員の女性の逆転劇は流れの一部に過ぎない。
色々な皮肉な要素が混じりあって
船が転覆寸前での、船長と、酔っ払いのオッサンジジイが
船内放送で流す会話が実はキモ。今時ロンやす❤️のレーガン大統領と共産主義の関係の話はウィツト
に富んでいる。
なんだかなぁ、クルーズ船に乗る金持ちどもの奇妙な上から目線・・
深く考えても、単純に流しても、テンポはそこそこ良いので楽しめます
ただ面白いのですが🤣当初の求めてたものと違ったので、上記の星です、あくまで独断と偏見です。
スェーデンの監督作品。主役のモデル女性 チャールビ・ディーンさんが、水着姿も健康そのものなのに
2022年8月に早逝なのは気の毒、享年32歳【この部分有料パンフ受け売り】なぜ亡くなったのかは知りません。
遺作とのこと。 イャあ皮肉が効いた好作品。ただ前半半分以上は掃除員の女性出てこないから、そこはツボ。
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