リバー、流れないでよのレビュー・感想・評価
全215件中、101~120件目を表示
なんでこんなことに、そしていつこれ終わるんだ
冬の京都は貴船神社、その周辺一帯が突然、昼前11時58分になると11時56分に戻る、また2分経つと2分前に戻るというタイムループ状態に陥る
2分過ぎるたびに、11時56分にいた場所に強制で戻される、でも、その流れたはずの時間の出来事はみんなが記憶していて積み重なっていく、何でまたこんなことになったんだ、そしていつこれ終わるんだ
ほぼ全て貴船に実在する旅館で撮影
脚本と演出の妙で魅せる、90分位という上映時間がまた絶妙な素晴らしい作品、ヨーロッパ企画さすがだなー
天気はループさせられず
ヨーロッパ企画関連のタイム○○ものの作品は劇場・配信で観ているが、毎度毎度よく考えるよ、と思える一本。タイム○○ものはタイムパラドックスの辻褄合わせが気になるところだが、そこをメタ的に話に取り込んだネタにしているため、細けぇことはどうでもいいんだよ、という感じがして、爆笑とはいかずともゆるく笑える。
また、舞台劇な設定で役者を動かし、同じシチュエーションのワンカットを何十回と繰り返し撮影している舞台裏を想像すると、ほんとによくやるよ、と感心しきり。さすがに飽きがこないわけではないのだが(比較するのもなんだけど)時間逆行のTENETよりはるかにわかりやすいし、86分なら許せてしまう。
昨年のMONDAYSといい、アイデア勝負の低予算作にはタイム○○ものは相性がいいんだろう。今後は似てるけど微妙に違う世界というマルチバース設定でもいけそうに思う。
詳しくは次のターンで。
「ドロステのはてで僕ら」同様、一つのギミックを最後まで延々と演じ続ける。今回は、2分のタイムループ。「ドロステ」の時間単位も2分だったな。短くないか?とは思いのほか、これがテンポ感を増していくし、だからと言ってせっかちにもならず、マンネリにもならず、徐々にこちらの想定外の路線に脱線していく爽快感もあり、ラストはきれいに着地できた気分。スカイダイビングでサークルの枠の中にピタリと納まった感に近い。やったことはないけど。
貴船っていう場面設定がこれまた絶妙で、ああここならちょっとした超常現象ありそう、って気にもなる。
上質のコントを見え終えた後の、心地よさ。
舞台が貴船神社だから見に行った
見に行く前日にこの映画の存在を知った。2分間のタイムリープ物?こんな設定あり得んぞ!
しかし見に行くことに決めたのは舞台が貴船神社と言うのが個人的に惹かれたからだ。
コロナ禍の1年前に京都縦断日帰りドライブで最後に寄った場所で土地勘が多少あったし、凄く魅力的で印象に残った土地だった。
とても狭く高低差のある地形のため、面白い話しになるのではないかなとの想いもあった。
ハズレの少ないタイムリープ物ではあるが、今迄のタイムリープ映画とはひと味違う万人が楽しめる作品となっている。
2分経つと初期地点に戻るが記憶は継続してると言う設定が妙である。
先ず、たった2分の繰り返しで何が出来るのかと。最初は大丈夫か?と変に心配してた。タイムリープする度に時間軸が違うのか、晴れの日や雪の日と天気が変わっていたりする。それに次から次へと色んな人が色んな事をやらかして闇鍋状態になっていく。各ターンで雪だるまのように問題が発生していくのを果たして無事にタイムリープ事件は解決するのか。
2分間の繰り返しだけで約90分の作品を上手くハッピーエンドに仕上げたスタッフに感服。
貴船神社とその前の旅館が主な舞台で馴染みのない出演者(女将役の本上まなみと作家役の近藤芳正しか知らない)や天気を気にしない演出など小予算で製作された映画なのだが、何億とかけた大作よりも面白かった。
良作
単純に面白かった。時間がループしているが、記憶は受け継いでいると言う新しい視点が秀逸で最後は全員がハッピーに終わる所が大変良い。シナリオが良ければ低予算でもいい映画が出来る実例の様な作品。ちょっとだけ、雪の景色とあの物理学者のような板前さんには違和感があったが…それも愛嬌で良いでしょう。
2分のタイムループの中で、パニックも恋愛も超能力もSFも。
かなり限定された空間で同じ場面が繰り返されて、これで90分も持つのか?と思っていたけど、人の心理の変化が面白かった。
それぞれの人が日常の中で不満を抱えていて、「時間よ進まないで」と願っていた。
そのみんなの願いが霊験新たかな貴船の水神様によって叶えられて、時間が止まる。
恋愛の不満、仕事への不満、それぞれの思いをぶちまけることで、心の問題が解決されて止まっていた時間が再び動き出す・・・・・
と思いきや、それはただの勘違いで本当の理由は・・・
といったどんでん返しすごい。起承転転転転結とでも言うのかな。
映像はすごい地味なのに斬新な感じがある。新しい試みの映画。
猟奇的な彼女
「サマータイムマシンブルース」「ドロステのはてで僕ら」好きだし、近年で言えば「MONDAYS」に代表される(?)邦画タイムループコメディ大好きなので、これはご馳走でしたね。貴船神社地域限定の狭さと静謐な感じも雰囲気あって良かった。
車の人(久保史緒里)にはもっと絡んで違和感を中和して欲しかったかなとか、無理やりエグみ入れなくても良くないか?とは思ったりもしたけれども、「ハッピー・デス・デイ」も好きだし、ご愛嬌ってな位なもんでそこまで気になりませんでした。チノさんや編集さん、そして料理長とサイドキャラが実山椒の様なエッセンスとしてキラリと光っているのが何よりも好みでした。あと引く終わり方も良し。
藤谷理子が魅力的だった
京都・貴船の老舗料理旅館「ふじや」で仲居として働くミコトが貴船川のほとりに立っていて、中に入り、男性従業員と客間の片付けをしたところで、なぜか先ほどと同じ場所に立っていた。ミコトだけでなく、他の仲居、料理人、女将、宿泊客たちも同じ時間がループしていることに気づいた。2分経つと時間が巻き戻り、全員元にいた場所に戻ってしまうが、記憶は引き継がれていた。人々はタイムループの原因究明に乗り出し・・・無事解明されるのか、という話。
13時56分20秒から58分20秒の2分間のループで記憶が残っているというのは新鮮で面白かった。
ただし、撮影場所を貴船の料理旅館にしたのは良いが、冬にしたのは意味があったのだろうか?途中から突然雪景色になり違和感を感じたのは自分だけ?言い訳っぽく時間は戻るが景色は変わる、みたいなセリフがあったが、それじゃあ2分前に戻る、じゃ無いよな、なんて思った。ま、面白かったから些細な問題なんだと思うが。
ミコト役の藤谷理子の表情や声が魅力的だった。彼女の実家が撮影場所のふじやというのは偶然じゃ無いのだろうが、中居役がすごく似合ってた。
謎の女性ヒサメ役の久保史緒里はやっぱり可愛かった。
何度でも観たくなるような会話劇、面白かった。
奇妙な設定と自然な反応のギャップ
評判が良くてずっとみたかった本作、ようやくテアトル新宿でと思ったら偶然出演者によるアフタートーク回に当たってラッキー。まとまりのない(笑)楽しいトークでした。
映画はループ、それもたった2分間というステキな設定を存分に楽しんだ。途中川を渡ろうとか川上川下にとかちょっと無駄足も挟んだ感、また低予算なるが故の天候の乱れなどもあったが、主人公始め憎めない良い人たちの素直で自然な右往左往。特に主人公が2回くらいループしただけで事態を受け入れてしまうあたりがオカシイ。あとで謎解き的な展開もあるが。
九十分ていうのがまたいいよね。
まず、飽きずに楽しく観られました。
ヨーロッパ企画さん面白いですよね。
本当かどうか分からないけどロケ地のふじやさんは主人公役の藤谷さんの実家だとか。
話の発想も演技も好きでした。
落ちだけちょっとえぇーってなっちゃいましたが
よいエンタメ作品でした。
【京都のパワースポット貴船神社前の”時を止めたい人”が多数いる老舗旅館で突如起きたタイムループドタバタ劇。】
ー 貴船の老舗旅館「ふじや」(実際にあります。)に勤める仲居のミコトは突然、2分のタイムループの輪に取り込まれる。-
◆感想
・2分のタイムループの輪に取り込まれる人々。
1.猪鍋から締めの雑炊を食べていた男二人組・・延々と雑炊を食べる羽目に。クスクス。
2.締め切りに追われる作家(近藤芳正)と、編集者・・締め切りが無くなった作家は喜び、挙句は「一度死んでみた」までやる始末。
3.編集者は風呂から出られなくなり、シャンプーを頭に付けたままウロウロ。クスクス。
4.ミコトと番頭は、片づけを延々と繰り返す。クスクス。
5.女将(本上まなみ:東京から京都に居を移した美しき女優。ファンなので嬉しい。)は周辺の様子を伺う。
ー 序盤は、劇場のあちこちから笑い声が上がる。-
・ミコトが料理人のタクがフランス料理修行に行くことに心を痛めており、貴船の水神様に時を止めるように祈っていた事が分かる辺りから、少し流れは変わりミコトとタクの”恋の逃避行”になっていくのである。
ー 笑い声が無くなる。観客は正直である。-
・そして、タイムループが起きた真実が分かるシーン。
ー いやあ、あのボロッチイ飛行船は脱力したなあ・・。しかも動かし方も脱力・・。
確かに序盤、あのアイドルさんも微妙に宇宙服みたいな恰好で、”エンストしちゃったんです。”と訪ねて来ていたなあ。上手く纏めた・・のかな。-
■ヨーロッパ企画の上田誠さんの京都を舞台にしたタイムループ作品に拘る姿勢は、何か好きだな。
<今作は、中盤前まではナカナカ笑えたが、後半徐々に雰囲気が変わった気がした感がある作品。タイムループものって難しいよなあ。(延々と同じ舞台でやってると、客は飽きる)
序に言えば、今まで曖昧だった、タイムループとタイムリープの違いは良く分かりました。>
<2023年7月30日 先週金曜日のNHKの東海どまんなか!「アフターコロナで激変!?シアター活用術」の所為か知らないが、私にとっては過去最高の客の入りであった刈谷日劇にて鑑賞。良かった、良かった。>
ループして記憶あるとこうなるね。
面白い!観ていて自分もループしてる感覚で、「またかぁ」ってなる。(笑)
何度も短いループだと あぁなるな!試したいことなど……
まぁ、原因は 納得出来ないけど 「そうなるかぁ!」って感じ!
気楽に観て楽しめた。
京都では何が起こってもおかしくない。
2分間のタイムループ。
次どうなるか。
こうきたか。
次はどうくるか。
そうくるか。
アイディアの勝利。
途中で飽きてきたら恋愛ものに。
いいなぁ。
頑張れ。
逃げろ。
無理だけど。
タイムループものは、
身近にある大切なことに気づかせてくれる。
前向きになれる。
背中をちょっと押してくれる。
京都では何が起こってもおかしくない。
またか。
洛外だけど。
貴船は夏だと思っていた。
冬行ってみよう。
もう一度観に行こう。
究極のタイムループ物
昨今はこうしたタイムループ物の作品も色々とあって、どうしても既視感が拭えなくなってきたが、本作はたった2分という限定された時間に目を付けた所が新鮮だ。
延々と繰り返される2分間という時間に閉じ込められた登場人物たちの右往左往が軽快に描かれていて飽きさせない。
原案、脚本を務めたのは劇団ヨーロッパ企画の上田誠。彼は「四畳半タイムマシンブルース」や「サマータイムマシン・ブルース」といったタイムループをネタにした作品で原案、脚本を務めており、この手のジャンルを得意としているのだろう。今回もツボを心得た笑いと軽妙な展開が冴えわたり、十分に楽しめる娯楽作に仕上がっている。
しかも、このタイムループはシチュエーションはリセットされても夫々の意識がリセットされないというのがミソで、それによって妬みや遺恨を募らせたりするから質が悪い。単に同じ時間を繰り返しているわけではなく、ちゃんとその中でドラマが進んでいるあたりが実に上手いのである。
たとえ時間は戻せても人間の感情の移ろいは修復できないという、何だか哲学めいたメッセージも感じられた。
そんな中、本作のメインとなるのは仲居のミコトと料理人見習いのタクのロマンスである。永遠に終わらない2分の中で、二人は普段は口に出来ない思いを言葉にして伝えあう。これが非常にチャーミングな恋愛談になっている。
そして、ラストのミコトの表情が非常に印象的だった。彼女の複雑な胸中を察すると何だか切なくなってしまう。
その一方で、このタイムループでは恐ろしいことも起こる。締め切りに追われる小説家の苦悩や、山から出られなくなってしまった猟師の絶望、厨房の惨事等。全体的にライトに描かれているが、もし現実にこんなことがあったら、やはり人は狂ってしまうのだろうなぁと思ってしまう。
全編90分弱というコンパクトな作品なので、事件のオチや、要所の問題解決で物足りなさを覚える部分もあるが、サクッと観れてスキっとできる快作である。
尚、個人的に最もツボだったのは風呂場の編集者だった。ずっと髪の毛にシャンプーの泡がついたまま奔走する姿にジワジワと笑いがこみ上げてきてしまった。
タイムマシーンの呪縛
時間を扱うとやっぱりサマータイムマシンブルースには及ばない、、というかあれが傑作すぎてしまった…。なんというか、映画じゃなくて舞台のほうが面白いんじゃないかと思える設定と場所の使い方だと思った。映画だからこそできる編集、音楽、カメラワークなどがあったのでは…?
2分間のタイムループだが流れる時間(繰り返す時間?)はゆったり
2分間のタイムループと聞くと忙しない様な印象を受けるが、この映画にはゆったりとした空気が漂っています。ローケーションのためか、出演者達の演技のためか設定は現在だがノスタルジアを感じる。
最近のCGを多様した派手なアクションや、複雑な設定の作品に疲れた人に観てもらいたいです。
ドロステのはてで僕らと重ねてしまった
貴船の景色は美しく、閉ざされた世界としては最高のロケ地でした
2分のタイムループが軸になっている話ですが、ループを重ねるにつれて、記憶が残っているため、各自が勝手に動き始め、だんだんとややこしくなってくるのを、うまくまとめていると感じました
状況把握や原因究明のために何ターンも使って集まったり、逃走者を追いかけるターンが何回か続いたりと、それぞれ意味があったと思います
20回くらい観たドロステのはてで僕らの延長線上で観てしまったため、番頭だけど本当はタイムパトロールかとか、理系の人がとんでもない実験をするのではないかとか、猟師が実は女将さんのファンで告白するのではないかとか余計な先入観ありまくりでした
フランス語講座を聞いていたのでタイムループに気づかなかった人がいましたが、全然聞き取れていなかったのがバレバレで面白かったです
作家が、障子を破ったり、二階の窓から物を投げたりしていましたが、私は一万円札を燃やしたり、ビールかけをしたり、ウイスキーのラッパ飲みをしたり、バリカンで坊主頭にしたり、消化器ぶちまけたり、猟銃撃ったり、業務用冷蔵庫の中の美味しい物を食べたりなどしてみたいと妄想しました
ヒサメは何年生まれなのかわかりませんが、タクとミコトの子孫だったら素敵だと思いました
2分ループの3作目は、どんなストーリーなのか否が応でも期待が膨らみます
全215件中、101~120件目を表示