ブラック・フォンのレビュー・感想・評価
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記憶と思念と噂の少年
デンバー北部の町で起きている子供の連続誘拐事件に巻き込まれた主人公と不思議な夢をみる能力のある妹の話。
町で目立った少年が攫われる事件が頻発する中、犯行現場で目撃情報のある黒いワンボックスのマジシャンに出会った主人公が断線してる黒電話のある地下室に幽閉されて巻き起こっていく。
何故か鳴る電話に出ても最初は音沙汰がなかったが…最初はどういうことか?とワクワクしたものの、繰り返し小出しに違うことを指示されて、なんなんでしょうかこの引っ張るばかりの演出は。
妹に関しても同様に引っ張るばかりだし。
特に何の切っ掛けが有るわけでもないのに、黒電話も妹も、最後は最適解が湧いて出て来て、それまでのものは偶然使えただけですよね?
黒電話の設定にユニークさはあったけれど、何される訳でもなく案外自由だから怖さも不気味さも無ければストーリーや展開に面白味も感じられず、自分には物足りなさ過ぎた。
これぞB級!仕掛けの巧みさが光る
ブラックフォンの仕掛けをするために、時代設定を1970年代にしたのかな?
オカルトとホラー、監禁殺人、児童虐待、いじめや暴力等々、今からすれば問題の多い時代背景が説得力を増す。
あらすじは紹介文に載っている通りなので、気になったところについて述べたい。
この映画の最大の謎は、切れた黒電話に次々かかってくる死んだ(と思われる)子供たちからの電話だ。オカルトだ。切れているのに電話が聞こえるのは、映画の中で触れられているように、この兄妹は何らかの能力を持っているんだろうと思う。妹は夢で事件の真相に近づくという、ある意味荒業を使う。正直、夢の話で警察が動くとは思えないしね。
次々かかってくる電話から、今までさらわれた子達の脱出作戦が明らかになるところが興味深い。
結局失敗して挫折する。そりゃそうか。死んじゃったんだしね。最後に助かるのは、現実世界でも友達だったメキシコ移民の子だった。バックステップしてぶん殴る。
みなさんも気になっている、監禁殺人の同期だけど、恐らくそれなりに意思が強くて、ゲームの対象になりそうな子を選んでいるのかなと思う。ゲームと言っても、あえて脱出にチャレンジさせて理不尽な怒りを焚き付けた上で子供を殺すというカタルシスなのかな?これは変態だ。
出てくる子供たちが実に自然で、美形過ぎないカッコよすぎない雰囲気がよく出ていた。
空気のように生きてきた主人公が、事件を通じて噂話にも耐えられるメンタルをつけて帰ってくる。ある意味成長譚ともいえる。
2時間気持ちが切れずに見ることが出来た。良作。
心涼むのにぴったりなサイコスリラー。
ブラムハウス制作ということで特に何も考えず映画館へと足を運びました。
結果大当たりっす。
70年代後半のコロラド州。
グラバーなる誘拐魔による青少年の失踪事件が相次ぎ、一人また一人と主人公フィニーの友人、顔見知りの子たちが消えていく。
そしてある日フィニー自身もマジシャンを名乗る謎の男にさらわれてしまう。
目覚めた場所は地下の一室。
部屋にあるのは薄汚れたマットレス、トイレ、そして電話線の切れた黒電話。
そこへ先程の男が仮面を被った姿で現れ彼のいう"ゲーム"に付き合わされることに。
全く状況を飲み込めないフィニー、そこへ鳴るはずのない黒電話が鳴り始める。
恐る恐る受話器を取ると電話の相手は過去に男にさらわれ殺されてしまった青少年たちの幽霊だったのだ。
彼らが敵なのか味方なのか分からぬままだが断片的なメッセージを頼りに部屋からの脱出を試みる。
時を同じくして予知夢能力のあるフィニーの妹グウェンは不安定な自身の能力を使い兄を捜そうとするが見つからず。
しかしフィニーと幽霊の接触があるごとにグウェンの夢にもリンクし始める。
与えられた情報を僅かな用い兄の捜索を一人始めるのであった。
話の舞台は70年代とITのような世界観と友情・成長要素と、SAWの密室サスペンスを合わせたような。
簡単に言い表すならばこんな感じ。
2時間未満の上映時間ながら恐怖、サスペンス性、友情、家族愛等々いろんな要素が組み合わさってるけど、どれもが喧嘩することなく真っ直ぐ伝わってくる。
幽霊達の断片的なメッセージが作中で"点"として残され、クライマックスでそれらが全部繋がって"線"になった時の興奮は個人的にはここ最近観た映画の中で一位二位を争うものだった。
主人公兄妹を演じた子役二人のルックス、演技力がグンバツに良くて、これからの映画シーンで活躍していくのがすごく楽しみに感じる。
予告じゃやたらゴリゴリにホラー要素を押してきてるけど本編は全然そんなことないからこの作品の魅力がぜひ広まってほしいなって思う。
意外と胸が熱くなった
【ネタバレ】君は頑張った❗️素晴らしい❗️「中抜け」感が半端ない❗️イーサン・ホークが別人だけどあまり怖くない。何のための監禁??
最初は「セブン」風の出だしなのだが・・・複雑ではない。
基本はスリラーなのだが、怖くない。
最初の日常、野球の試合以降の風景に10分くらい寝てしまった。😪
拉致、監禁以降のテンポは抜群。・・・抜群すぎて、「奥行き、深さ」が皆無。
拉致された少年が【ネタバレ】全く「虐待される気配が無い」
性的虐待どころか、激しく傷つけられもしない。というか無傷
イヤイヤ、現実問題として、暴力、虐待、監禁は許されるはずがない凶悪犯というのは常識だが、
映画なのだから、少しは「ヤラレテしまうかもしれない・・」という恐れのハラハラ感。
実際にヤラレテいる残虐描写が少しでいいから欲しいのだ。
少年を監禁している殺人鬼の目的がさっぱりわからない・・・
性的虐待なのか、弱いものいじめの虐待なのか、痛めつけて弱っていくのを楽しむ変態野郎なのか?
死体のコレクターなのか?
・・・全然わからないのであった。
なんか「地下室の上で待機している閻魔大王・・はいいすぎで、「普通の覆面プロレスラー」
なんで「攻め」ないで待機してるのか?水も食事も与えないで弱るのを・・・というのでもなく
Uber並みの配食サービス+水洗トイレ+睡眠用のマット付き
イーサン・ホークは最近「ストックホルム・ケース」「テスラ」で馴染みなはずが、なんか顔が違う❓
「許されない一線を超えた凶悪犯は、常人には理解し難い「突き抜け感」あるよねぇ・・
ひょっとして、実は「主題=スタンド・バイ・ミー的な少年の一皮剥けた「成長譚」」なのかもしれない。
断線した電話📞☎️【スマホ、携帯のない時代】からの「死者の声」が「パソコンのサービス」のコールセンターの女性のように「親切で手取り足取り、遠隔操作」なのだ。少年も機転と知恵でステップアップ*\(^o^)/*
という「家庭教師のトライ」みたいな充実感を感じたのだった。素晴らしい少年の成長なのだ。最後は大男を・・・
あれっ、ワシは「恐怖」を観にきたはずだが・・・と若干、認知症を自ら疑うジジイであった。(おしまい)
思いがけない感動作?
連続誘拐事件を解決するカギとなるのが、死者からの伝言と少女の予知夢(正夢)というガチガチの心霊・超常現象なのだが、不思議と嘘くささや安っぽさはなく、ハラハラドキドキの展開に思わず引き込まれる。ホラー映画としてのドッキリ・シーンも盛り込まれていて、その手のファンへのサービスにも抜かりはない。
何よりも、単なるサスペンス映画には終わらない見応えが感じられるのが良い。過去の被害者の少年たちの力を借りて犯人に立ち向かっていく主人公の姿には、友情物語としての感動と、成長物語としての感慨すら覚えてしまうのである。
惜しむらくは、せっかくのイーサン・ホークが活かし切れていないところか。犯人にどういう過去や背景があり、どういう理由で少年たちを誘拐し、殺害したのか?どうしても、そこが気になるし、それを演じるホークが見たかったと思えてしまうのである。
黒電話
サスペンスとサイコスリラー
夢々思わぬ
7月1週目は作品数が多すぎてキャパオーバーですが、上映回数の少ない作品から観ていこうと思いこちらをチョイス。ファーストデイ効果もありなかなか埋まっていました。
スコット・デリクソン監督最新作ということで、「ドクター・ストレンジ」続編をゴリゴリのR指定に仕上げようとしていた心意気の感じられる作品でした。主人公が犯人に誘拐されるまではかなりゆったりとしたテンポで主人公周りを描いていきます。割とコミカルでもあり、妹の面白いくらいの口の悪さや、主人公がホモ(?)のせいでいじめられていたり、父親が情緒不安定だったりと、光る部分もあれば説明不足な点もありました。ここまでで3、40分くらい使って本筋に突入していきます。
なぜ誘拐されたのか?という細かい点はさておき、いい具合に地下室に閉じ込められ、変なマスクをつけた中年男性に暴力は振るわれないがシンプルイズ監禁をされます。この密室が良い味を出していて、ここからはこの密室と妹の夢と現実のリンクを辿っていくことになります。部屋に設置された黒電話から伝わる死者からのメッセージを聞いて脱出方法を練っていくリベンジホラーと化していくのも中々面白かったです。死者がメッセージを伝えるごとに可視化されてそこに"いる"という見せ方に驚かされました。ジャンプスケアではないですが、あーいう感じには常に驚かされますね。
点と点が合致して誘拐犯を罠に閉じ込め、自らの手で締め殺すというかなり物理だなーとは思いましたが、スカッとするラストでした。何も無駄のないスタイリッシュな締め方なのも好印象です。学校に戻った際にいじめていた奴らが怯えていたのもナイスアクセントでした。
かなり説明不足というか掘り下げができていない場面も多々ありましたが、そこを補える魅力が今作には多く詰め込まれていました。意外にも優しいホラーだったのでオススメです。
鑑賞日 7/1
鑑賞時間 11:40〜13:35
座席 G-15
安心してたらいきなり出てきてビックリした!
話の展開的にベタなビックリ演出は無いと思ってましたが、最初に殺された少年の霊が出てきた時に心臓がキュッとなりました(;°;ω;°;)
結局、犯人はなぜ自分の顔を隠したかったのか?
単に顔バレしたくなかっただけなのか?
それとも若い男前の青年に恨みを抱くような深い闇のコンプレックスがあったのか?また、なぜその感情が芽生えたのか?
その辺も知りたかったなぁ~…
セリフにしっかり注目してください。
無理じゃ無い‼️❓だつて、お前は、まだ、生きているじゃないか‼️❓
子供時代や十代への思い残しに劣等感なんて断ち切って殴り飛ばせ!アブラカタブラ
がっつりホラーだった『ドクター・ストレンジ/MoM』を降りたホラー畑スコット・デリクソン監督 × 一番好きな役者と言っても過言じゃないイーサン・ホーク =『フッテージ Sinister』コンビが放つ「黒電話」の映画化は、このジャンルの醍醐味/王道な要素が詰まっているばかりか、思った以上に直接的な暴力と密接に結びついていた…。威厳というより威圧感に満ち、時代も相まって余計に強権的家父長制を体現するような父親像。野球、喧嘩、そしてピンボール/アーケードゲーム(?)、それぞれが周囲から一目置かれるようなアティチュード/アイデンティティーを確立する中で、どこか影の薄い主人公。そして、それらを奪う存在を殴り飛ばすことで勝ち得る自信と気になるあの子。タイトルにもなっている黒電話や実際の出来事を夢に見る能力については、自分が見逃しているだけかもしれないけど、細かなネタバラシ等なくて却って良かったと思った。信仰や遺恨、当時のまだまだ理解できないものとしての"心を病む"表象としての能力の現出。犯人グラバーの犯行理由含めて謎だけど、彼が極端に自身の顔を見られるのを嫌がっていたところから自己肯定感が低く、そうした"青春"的なものへの嫌悪感というよりは心残りみたいなものがあったのかなと思った。主人公が捕まってからは舞台的密室劇で、演出の効果もあって不思議な空気を纏う。だから外の世界で画に変化や動きをもたらせるのは妹や、彼女の力に注目している刑事たち。そして時代は『悪魔のいけにえ』の70年代から子供の大冒険80年代へと流れていく。
P.S. ちなみにグラバーの弟役は『IT CHAPTER2』の人だよね?同じ系譜に出る。あと、ブラムハウスのムービングロゴ変わったのか
My dreams are just dreams.
【イーサン・ホークの魅力少なき、サイコ・スリラー。だが、後半地下室に監禁された少年が、死地を脱しようとする姿には、ハラハラした作品。スティーブン・キングの諸作品に似た雰囲気を感じられる作品でもある。】
ー 私は、イーサン・ホークのファンであるが、今作では、サイコ・キラーを演じた彼の魅力は殆ど発揮されない。
だが、序盤のフィニーや妹のグウェン、そしてフィニーと交流の合った子供たちが、サイコ・キラーの常に気味の悪い仮面を被っているグラバー(イーサン・ホーク)に誘拐され、ついにフィニーまでもが地下室に囚われた辺りから、物語は恐ろしく、哀しくも動き出す。
◆感想
・フィニーとグウェンの愚かしき酒浸りの父親の姿。平気で子供を鞭打つ姿に、嫌悪感を覚える。
・フィニーが囚われた地下室には、マットと黒い電話が置いてあるだけ。電話は繋がってはいない。
・だが、時折黒電話は鳴り、グラバーに同じ地下室に監禁されていたと思われる複数の少年から謎めいた電話が掛かって来る。
ー 野球相手だった少年は、懸命に脱出のヒントをフィニーに与えようとし、年上の問題児だった少年はぶっきら棒ながらも、幾つかのヒントを同じく与える。-
・霊感があると思われる、妹のグウェンは、自分が見た夢から、兄が囚われている場所を探そうとするが・・。
・皆の協力で、死地を脱したフィニーの姿にホッとするとともに、今までの自らの行為を泣きながら謝る父親の姿に、”更生しろよ!”と内心激しく突っ込む。
<1970年代のコロラドが舞台と言う事で、作品テイストは原作を書いたジョー・ヒルの父、スティーブン・キングの諸作品に似た雰囲気は感じられる。
フィニーが、グラバーに殺された子供たちから、数々のアドバイスを黒い電話を通じて与えられ、脱出方法を幾つもトライしていく姿には魅入られたが、気味の悪い仮面を被っているが故に、イーサン・ホークの表情が殆ど伺い知れずに、隔靴掻痒感が募った作品。
何故に、イーサン・ホークはこの作品に出演することを決めたのであろうか・・。
それが、私にとっては一番の謎である。>
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