劇場公開日 2022年7月1日

  • 予告編を見る

「原作者は宮沢賢治を読んでいる」ブラック・フォン kwmdさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0原作者は宮沢賢治を読んでいる

2022年7月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

上映しているのは知っていたけど、『X』を優先して、放っていましたが、大変良くできています。(『X』も好き!)
やはり、スティーブン・キング的に不思議なことは不思議なままですが、スティーブン・キングより良いかも。

本作は、間違いなく宮沢賢治を読んでいます。
明日のジョーだという人が多いようですが、絶対『セロ弾きのゴーシュ』です。

地下室でやることもなく過ごしている少年のところに、不思議な友達が訪ねてきて、お節介を焼きます。
上手くいかないので、イライラして来るのだけど、最後に役に立つ、というお話し。

妹も、飲んだくれ親父も、マスクも、馬鹿な弟もキャラが立っていて、好感が持てます。

残念なところは、地下室も、食料も、衣服もイマイチ臭そうでなかったところです。
そこは、現実離れして舞台の、『プラットフォーム』見たいです。
『悪魔のいけにえ』を目指すのであれば、汗臭さや不潔具合も大事な要素だと思うのですが。
一方、出血の量が実は多くなくても、怖さには関係ないことは、両者で共通しています。

PG12の範囲のスリラーとしては傑作だと思います。

Lhowon