「健気で可愛い妹ちゃんが主人公でいいのでは。」ブラック・フォン カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
健気で可愛い妹ちゃんが主人公でいいのでは。
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原作はスティーブン・キングの次男ジョー・ヒルの短編小説とのこと。
犯行の目的やら不気味なマスクの意味やら詳細は全く不明だしイーサン・ホークが演じた意味があまり感じられず残念だった。(あのマスクに惹かれて観に行ったのにw)
主人公が何故電話で殺された子たちと話すことが出来たのかも不明だが、恐らく自殺した母親の能力を引き継ぎ生命の危機を感じ覚醒したのか、もしくは能力者である妹の必死の祈りがそうさせたのかのどちらかだろうとは想像がつく。
黒電話での会話により、被害に遭った子たちがどのように脱出を試みたかがわかって行くところが他と一線を画すこの映画の肝である。
主人公の男の子は常に事勿れ主義で、いじめられてもいっさい反抗が出来ず、妹が父親にしばかれても見ているだけのヘタレで友達も少ない。(でも本格派の速球投手、これが脱出に活かされるのかと思った)
逆に妹は毎週お友達の家に泊まるなど社交的で悪い事が許せず、兄がイジメに会うと身を挺し血を流しながらも助けようとする正義感。(殴られて鼻血出してフェンスに寄っかかり一息付くところは超男前)
って言うかデンバーってすごい街。
相変わらずこの手の話に出て来る警察は本当に役に立たず、結局子供たちだけで解決せざるを得ないのだが、ラストで兄妹が抱き合うシーンはずっと兄を助けようと必死だった妹の健気な気持ちが報われグッと来た。
兄貴も気になってた娘にフィンと呼んでくれなんて一皮剥けた感を出してる暇があったら妹を一生大事にしろと説教したくなる、そんな映画でした。
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