「これぞB級!仕掛けの巧みさが光る」ブラック・フォン じきょうさんの映画レビュー(感想・評価)
これぞB級!仕掛けの巧みさが光る
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ブラックフォンの仕掛けをするために、時代設定を1970年代にしたのかな?
オカルトとホラー、監禁殺人、児童虐待、いじめや暴力等々、今からすれば問題の多い時代背景が説得力を増す。
あらすじは紹介文に載っている通りなので、気になったところについて述べたい。
この映画の最大の謎は、切れた黒電話に次々かかってくる死んだ(と思われる)子供たちからの電話だ。オカルトだ。切れているのに電話が聞こえるのは、映画の中で触れられているように、この兄妹は何らかの能力を持っているんだろうと思う。妹は夢で事件の真相に近づくという、ある意味荒業を使う。正直、夢の話で警察が動くとは思えないしね。
次々かかってくる電話から、今までさらわれた子達の脱出作戦が明らかになるところが興味深い。
結局失敗して挫折する。そりゃそうか。死んじゃったんだしね。最後に助かるのは、現実世界でも友達だったメキシコ移民の子だった。バックステップしてぶん殴る。
みなさんも気になっている、監禁殺人の同期だけど、恐らくそれなりに意思が強くて、ゲームの対象になりそうな子を選んでいるのかなと思う。ゲームと言っても、あえて脱出にチャレンジさせて理不尽な怒りを焚き付けた上で子供を殺すというカタルシスなのかな?これは変態だ。
出てくる子供たちが実に自然で、美形過ぎないカッコよすぎない雰囲気がよく出ていた。
空気のように生きてきた主人公が、事件を通じて噂話にも耐えられるメンタルをつけて帰ってくる。ある意味成長譚ともいえる。
2時間気持ちが切れずに見ることが出来た。良作。
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