「私の戦いは お前の戦い」RRR ますぞーさんの映画レビュー(感想・評価)
私の戦いは お前の戦い
インド映画
インドは映画大国である
理由には国家的にテレビの普及率が低く
映画館に足を運ぶ習慣が盛んなことと
多言語国家なので各言語毎に
作品が作られており
各言語圏にスターがおり
その製作本数は
年2000本と言われている
中国が800本
ハリウッドが600本だと
言うから圧倒的である
今作はその多言語の中でも
テルグ語圏の作品となる
「バーフバリ」シリーズで一世を
風靡した新進気鋭S・S・ラージャマウリ
監督の最新作
感想としては
179分余すことなく
全部乗せのデカ盛りで
(ダイエット中だけど)
大変お腹いっぱいになれました
あと後述しますが
つくづく映画にポリコレとか
いらないと思いました
そんなことやってたら
インド映画にハリウッドはもう
負けるでしょう
いやもう負けてるかも
第一次大戦期の
英国の入植地だったインド
英国軍の極悪伯爵夫妻に
村の少女マッリをさらわれた
虎をも倒す無敵の男ビーム
かたや英国軍警察に所属し
英国人も舌を巻く使命感で
暴動を鎮圧するも出世には
届かないラーマ
ビームはマッリを助けるため
デリーに潜入します
伯爵は入植地の要人から
忠告を受け警戒しますが
しかし手がかりは全くなし
捕まえたものを特別警備隊長に
昇進させると約束するとラーマは
名乗りを上げます
この二人がデリーの街で
少年を助けたことから一気に
友情をはぐくむことになります
この時ビームは少年
マーラはインドの旗を
手にするシーンがありますが
これが後の伏線になります
この二人いずれは激突する関係
にありながら知らず知らず
ビームはラーマの協力で
マッリの世話をしている心優しい
ジェニーと仲良くなり
悲しむマッリに一目会えたことから
改めて怒りが爆発し救出を決意
その最中ビームの仲間を捉え
尋問していたラーマは不意に
毒蛇にかまれ瀕死の状態に
なりますがビームはなりふり
構わずラーマをてきぱき
薬草処方で介抱
そこで自分の正体を打ち明けて
しまいます
伯爵の屋敷に真正面から
トラックで突っ込んで荷台の
虎をぶちまけるという
正面突破にしても見たことない
ようなド派手なやつをかまし
いかにもライバルになりそうな
演出してた警備隊長も瞬殺
(ここ笑った)し大暴れ
していると全回復した
ラーマが警察の制服で現れ
ビームを逮捕しようとします
ラーマの正体を知ったビームは
応戦しつつも混乱しあと一歩の
ところで捕まってしまいます
InteRRRval
(・・のはずなんだけど日本のシネコンは
ぶっ通しなのはなんとかならんのか)
ビームを捉えたことで
ラーマは昇進
ではラーマはなぜ
そんなに出世にこだわったのか
英国側に付いていたのか
それは実はラーマも
革命のために潜入して
いたのでした
その裏側には英国製の銃弾の
価値がインド人より上だと
言われて軍を飛び出し
革命を決意した父との
約束があったのです
その約束には
その為には同胞の犠牲も
いとわない強い信念が
ありました
でもビームとの出会いで
強い葛藤が生まれたことを
故郷の恋人シータに
手紙で漏らします
伯爵は侯爵の面前で
膝をついて屈服するまで
ビームを鞭で打てと
ラーマに指示します
(このへんほんと北斗の拳)
伯爵のドS夫人にトゲ付きの
ムチまで渡されますが
ビームは意地でも膝を
つかずむしろ歌い出し
民衆は徐々にこのまま
侵略者に屈していていいのか
という気持ちを惹起され
ついには暴動を引き起こします
ラーマは銃によらない革命を
目の当たりにし衝撃を受け
数日後に処刑されるビームを
逃がそうと決意します
犠牲をいとわなかった
ラーマが人の為に考えを
変えたのです
そしてラーマは
処刑を装って(誤解されたまま
ながら)ビームを逃がし
ついでに伯爵をぶっ頃そうと
しますがビームとマッリは
逃がしたものの
伯爵暗殺は失敗
(この伯爵もなかなかやる)
反逆者ラーマは監獄送りに
なってしまいます
ビームは執拗な指名手配から
逃げる最中大ピンチのとこで
デリーまで手紙で心配して
やってきたシータに助けられ
祖国の為に全てを隠していた
ラーマの真実を知り
俺はなんて小さかったんだと
号泣しラーマ救出を決意
この映画のいいとこは
さっさとやるとこ
ビームはアッサリ
メタルギアソリッドばりの
潜入技術で監獄に侵入し
ラーマに詫びると共に
ひざを痛めて歩けないので
肩車したまま大暴れ
しながら監獄を脱出
英国さんこんなバケモノが
いるんだからもう入植は
やめといた方がいいでと
心の底から思いました
二人はテキパキ装備を整え
伯爵と屋敷の壊滅を決意
ここでビームはお得意の
薬草処方でラーマ全回復
ラーマは弓矢も渡され
完全にランボ―になります
ビームはバイクが得意の
ようですがバイクを持って
振り回しても強いです
もーなにがなんだか
まあそんなこんなで
ドッカンドッカンして
伯爵も屋敷もアッサリ壊滅
めでたしめでたし
この映画を観て思ったのは
ポリコレいらん!です
ジェンダーとか人種差別とか
そうしたもの自体がすでに
映画のテーマなのです
そんな表現だけをあげつらって
批判してくるような奴らに
合わせて映画を変えていたら
ダメになるに決まっています
そんなにやりたいなら
ポリコレ自体を映画にして
人々を感動させてみろと
できるわけないんです
お気持ちの薄っぺらいものだから
自分らで作って仲間同士で
見せあっていればいいのです
インド映画は上映時間中
たっぷり楽しんで欲しいと言う
気持ちしか感じません
かつての東映のお正月娯楽大作のノリ
表現の場をハッキングして
満足してる活動家どもの相手は
もう社会がやめていきましょう
インド人にとって入植・抑圧の
歴史が強く国民にとって跳ね返して
いかなければならないものだと
いう気持ちが強く伝わってくる
作品でした
ダイアナ妃の映画の後にこれ見たから
感慨もひとしお笑