母へ捧げる僕たちのアリア
劇場公開日:2022年6月24日
解説
南仏の海辺の町を舞台に、3人の兄たちと一緒に母を介護する少年の芸術への目覚めを、オペラの名曲の数々と共につづったヒューマンドラマ。これが長編デビュー作となるヨアン・マンカが監督・脚本を手がけ、自身の体験を交えながら詩情あふれる映像で描き出す。古ぼけた公営団地で家族と暮らす14歳の少年ヌール。昏睡状態の母を3人の兄たちとともに自宅介護しながら、家計を助けるためバイトに明け暮れる日々を送っていた。そんなヌールの日課は、夕方に母の部屋の前にスピーカーを持っていき、母が大好きなオペラを聴かせてあげること。ある日、教育矯正の一環として校内を掃除していたヌールは、そこで歌のレッスンをしていた講師サラと出会い、歌うことに夢中になっていく。出演は「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」のダリ・ベンサーラ、「女の一生」のジュディット・シュムラ。
2021年製作/108分/PG12/フランス
原題:Mes freres et moi
配給:ハーク
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2022年8月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
あー、つまらん…
つまらんかった…
映画にする意味あるのか?
感動する映画かと思ったら、貧しい兄弟の少しヤンチャな日常が、淡々と乾いた感じで続くだけ…
意味わからん。
作風なのか、画面が黄色がかってます。
終始なんか堅い感じで、少し息苦しい感じ?
この映画を人に例えると、ほとんど笑わない人ってイメージです。
あきれました(苦笑)
2022年7月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
南仏の海岸の街に住む移民の4人兄弟の物語である。亡くなった父親は手先が器用で様々な仕事をした。一度も登場しないが、兄弟が父親を尊敬していることはわかる。母親は植物状態だが、その存在が兄弟をつなぎとめている。
バイセクシュアルの長男は、老若男女を問わず金持ち相手の売春で稼ぐ。次男は元サッカー選手でそのコネクションで物品をやり取りして小銭を得る。三男は不良だ。中心的に扱われる四男のヌールはまだ中学生くらい。しかしPCは扱えるし、バイクにも乗れる。
性格もそれぞれ違っていて、長男は大らかで優しく、次男は自分にも他人にも厳しい。三男は被害妄想の甘えん坊だ。ヌールは兄たちを愛してはいるが、完全に信じてはいない。移民らしい強かさは、14歳のヌールにもあるのだ。
季節は移ろい、観光客が来ては去っていく。兄弟はやがてそれぞれが独立して生きていかなければならないことを知っているが、いまは刹那的な仕事をしている。人生に確固たるものはなく、金持ちは貧乏になり、貧乏人はときにのし上がる。悠久の時の流れからすれば、人生もまた、刹那にすぎない。警官が犯罪者に、犯罪者が警官になる日も来るだろう。諸行無常だ。
母はカンツォーネが好きだった。ヌールはインターネットの音源をスピーカーに繋いで、昏睡中の母にオペラを聞かせる。やがて門前の小僧のように自分でも歌い出す。歌は楽しい。人生を豊かにしてくれる。母が歌を好きだった理由がわかる気がした。
貧乏な移民だからといって、精神まで貧しいわけじゃない。植物状態だからといって、その人生まで否定される謂れはない。全部を肯定するのではないが、まったく否定するのでもない。フランスらしい相対的な世界観からくる、ある種の寛容さが作品全体を通底している。心に残るものがあった。
邦題の「母へ捧げる僕たちのアリア」は作品の印象を音楽に寄せてしまうので、原題の直訳である「兄たちと僕」でよかったと思う。
2022年7月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
フランス映画ってこんな感じだよね、
って思う映画だった。
2022年7月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
アリアって「オペラなどの中で、1人で歌われる曲」のことを言うそうです。であれば、この邦題おかしいんだよなぁ〜。「僕たちの」ってのがおかしいし、本作は兄弟それぞれがってことじゃなく、植物状態になった母を中心とした男4人兄弟の不恰好で無骨でぶっきらぼうな家族愛を描いた作品です。
ルーツが移民の家族だと思いますが、彼らの困窮(って言って良いと思いますが)している生活の現実を描きながら、家族の姿を描いていきます。最近のフランス映画は移民系のお話が多いような気がします。なぜなんだろ?ドラマ作りやすいのかな?
さておき、原題の方がしっくりくる内容だったんですよね。Google翻訳を通すと「私の兄弟と私」。そう、家族愛は描いていますが、個性豊かな3人の兄と末っ子の関係性を母の看護を通して描いていくからです。で、かなり淡々とすすんでいくのです。いろいろなエピソードも出てきますが、基本全部やりっぱなし感が否めずにストーリーに厚みをもたらせることに失敗しているんじゃなぁいかなぁ?って感じでした。心が震えることはなかったです、残念ながら。
唯一は「男兄弟っていいなぁ」って感想です。問題あるけど、こういう関係はいいなぁって。