さかなのこのレビュー・感想・評価
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キャスティングとギョギョおじさん
まず、さかなクン役がのんというのは違和感しか無かった。演技もビミョーで、男か女かは・・・ってコピーも白々しく感じるしかなく残念。個人的には岡山天音がピッタリだと思いました。演技力もあるし。
それから、ギョギョおじさん逮捕後が気になって仕方がないのだが、フォローもなく。
柳楽優弥と磯村勇斗は良かったな。
不思議ちゃん
冒頭で『男か女かは、どっちでもいい』と表示された瞬間から観客の混乱が始まる。後から色々と都合よく理由付けはできるだろうけど、男の設定である主人公をのんにキャスティングしてしまったから、こんな面倒な表示をする羽目になったんだろうなぁ。
主人公が男だからこそ、地元の不良と交遊が芽生えたり、幼馴染みのシングルマザーがアパートに転がり込んだのは事実。
そこを『どっちでもいい』と言われても … 。
少なくとも女優じゃなく男優が演じていたら、最初からこんな面倒な説明は無かったハズだから。
主人公があまちゃんの天野アキに見えなくもないけど、のんの好演は認めざるを得ない。
エンディングで主人公が子供たちと坂道を走ってるシーンで、一人の子が転んで倒れて起きあがれないままなのが気になる。
何人かの子は演技をやめて倒れた子のそばで立ち尽くしてるのに、淡々と撮影が続いているのには違和感。
横道世之介が好きな人は、今作も好きだと感じるかも
「魚道」は茨の道だけど、楽しい。
常に魚のことばかりを考えているみー坊を演じたのんの、その偽りのないクリアな眼差しが、自分が知ってる「サカナくん」のイメージと重なった。キャスティングの妙。
強烈な「好き」を原動力に、幼年期から学生時代、そして社会に出てからと、様々な失敗と挑戦と出会いを経て、「サカナ博士」という夢に少しずつ近づき、社会の中で自分の居場所を見出していくみー坊。
時にバカにされ、時に「普通」という軸からの逸脱を指摘されながらも、全く意に介さずに、一切ぶれることなく「魚道」を突き進むことができたのは、間違いなく彼女を全肯定してくれた母親の存在だろう。彼女の存在がなければ、どこかで父親に緩やかに矯正されていただろう。
全肯定と矯正、そのどちらとも親としての愛情に裏付けられるものだが、向かうべき方向性は真逆。
子の一つの「好き」を認め、育む。
そんな当たり前の大切なことだけではなく、そこを進む時に生じる、シビアな面も描いてるところに、この作品の良識を感じる。
天然をえがく難しさ
業界には天然なのか天然キャラなのか──の命題があるが、たいがいキャラなので、じっさいの天然の問題はそこ(真偽)ではなく天然が似合うのか似合わないのかの問題になろうかと思う。
(映画やドラマを撮影しているこちら側(カメラ側)には夥しい数の人たちが居る。そのような緊迫した環境で仕事をしている人が天然というのは無理がある。)
たとえばビビアン・スーは天然が似合う人で、公ではかならず片言な日本語を話した人だった。元来知的なひとが天然を装ったキャラクターで通すことを戦略的愚直と呼ぶ。
戦略的愚直は謂わばお化粧であって良いも悪いもないが、戦略的愚直を達成するためにいちばん重要なのは愛らしい見た目だろう。天真爛漫な印象だと更にいい。ビビアン・スーの戦略的愚直はバレなかった。
のんも戦略的愚直をつかう人だと思う。
すなわちこの映画は天然キャラで売っているのんが本物の天然のさかなくんを演じた映画で、はまり役だったし、さかなくんをのんに配役した時点で7割がた完成したような映画だった。
とはいえ善意に委ねすぎで、終始気恥ずかしかった。
さかなくんの人柄で加点、のん人気で加点、さらに善良な人々が善良なことをする雰囲気が加点し、なんていうかこの映画を認めないと適応障害を認めない──かのような巧い立脚点を持ってしまっている。ほのぼのな空気感によって(言うなれば)映画そのものが戦略的愚直に便乗しており、世評も全般的に賞賛だった。
しかし(個人的には)つまらなかった。演出も気恥ずかしさが目立ち巧いとは思えなかった。
ちなみにホンモノの天然とはカスパーハウザーのような人物だと思う。純粋と同義で且つ社会を全く知らない。
だから“天然”を描くばあい言動や行動を白痴のように見せざるをえない。両手を挙げギョーと叫んで飛び回る様子が白痴ではなく“天然”に見えることが俳優のんの強みだった。絵を描いているとき絵の具が顔や服に飛散している超ベタ描写がサマになってしまうのものんならではだったろう。“天然が似合う”とはそういう意味だ。
(あえて情味のない言及をしてしまうと見た目の助け無かりせばブン殴られるようなものを天然と言う。つまり天然とは周囲の人々の容認やスルーによって成り立つ。そこにつっこみや茶々を入れない状況を含めて“天然”と言うのです。)
ただし、この映画から“社会に適用できなくても好きを突き詰めよう”といったメッセージを受け取るのは勘違い。すごく特殊な人のことを、すごく特殊な人が演じた映画だった。
一緒じゃなくていい
好きに勝るものはなし
芸は身を助く
はい。良く私のやんちゃレビューを覗きに来て頂きました。ありがとうございます。
今更ながらのレビューでございます。
本年度はのんちゃんの主演映画が3本公開されました。(一本は兼監督)色々有りましたがクリエイターの方々は、「このまま、のんを埋れされるわけにはいかねえ!」
もう地上波は関係ない!のんは銀幕(昭和の言い回し)のスターでいい!吉永小百合とか小林旭とか高倉健とか・・
古いよ‼️
失礼しました。映画の話しにします。
この映画はさかなくんの自伝を元にしています。しかし主演はのんちゃん。冒頭のテロップで・・・
男か女かは どっちでもいい
けだし名言。今時は分けることが意味がない。色で分ける(男は白、女は紅)のも意味がない。まして合戦ってね、戦うなよ!大晦日のあの番組。言いませんが。
エライ方は伝統があるとか言う。やんわり注意しますが・・・
おい!じじい!お前の考えはクソだ‼️
失礼しました。ごめんなさい。
ミー坊(西村瑞季)はお魚が大好き。小学生の頃から。ミー坊は特にタコが大好き。わかります。タコって不思議だし。なにより美味しい。
私が小さい頃に光瀬龍さん原作の漫画「ロン先生の虫眼鏡」にタコが出てくるですね。それで夜中に上陸してさつまいもを盗む話しがあるんですね。
ロン先生(光瀬龍)は眉唾だと思っていたが、実際に目撃したんです。
そもそもさつまいもを食べるのかとか、なんでそれを知っていたのかとか、危なすぎじゃないのかとか・・・
タコは知能が高いって言うけどどのくらいなんでしょう。
閑話休題、そしてミー坊は周りの人たちの善意に恵まれました。・・・って恵まれ過ぎだっちゅうの‼️
ミー坊(さかなくん)は今や大学の先生だよ。いやいやイラストを描いていただけなんですけどね。元は。
芸は身を助く、または好きこそものの上手なれ。
実話ベースなんで致し方ないんですが、劇中の不審者(さかなくん本人)
知らない大人の部屋に入ってはいけません!
お母さんも止めろよ!
男か女は、どっちでもいい!
いやね今時だからね。野暮なのは承知ですが。でもほんわかした気分になれるのは、のんちゃんのおかげかなあ・・・
お付き合い頂きありがとうございました。
人々がのん以外考えられないと言う映画
つごう6回見ました。あべのアポロでの舞台挨拶付き試写会から始まり、集中して9月中に4回、ポストカードをほしくて1回、副音声目当てで1回
見事に日本アカデミー賞優秀主演女優賞に選ばれたので、ここに書いてなかった感想を書きます。
テレビ局主体の大手配給会社の有利な映画賞として有名なこの賞に、民放地上波からハブられてる(元能年玲奈こと)のんさんですからね。選ばれただけでも大事件でしょう。
さて
出てくる人達すべてが愛らしいですよね。子役の子たち、ミー坊の家族、ギョギョおじさん、高校生時代のヤンキーチーム、先生たち、大人になってからの、水族館の人、歯医者さん、海人さん、ぱるる(笑)、ヒヨ、総長、カミソリ籾
色々賞レースで映画がでてるけど、この映画が1番笑えて元気が出るのは間違いない。
そして、Youtubeで見た人全員言ってる「のんさん以外考えられない」
凄い映画だよ。
ありのまま
好きに勝るものなし! そして、のん炸裂!!
僕は、かねてからさかなクンを尊敬している。
世の中に「すごい人」はたくさんいるけれど、さかなクンはその中でも突出した人だと僕は思う。
あの突き抜けかたはどうだ。さかなクンという存在は、ある意味、ロックでありパンクである。
さて、『さかなのこ』。
とても楽しい映画だった。
最初、主人公がのんさんだと聞いてちょっと違和感があったけれど、観て納得。中性的に脚色することで、より物語にひろがりができたように感じた。
本作のどこまでが、さかなクンが実際に体験したことかはわからないが、そんなことはこの映画の本質には関係ない。
この作品が成功しているのは、一にも二にも、のんを主役に据えたことによると言ってよいだろう。
のんの透明感、清潔感、ユーモラスな雰囲気……余人をもって代えがたい。天性の役者だという気がする。
三者面談のシーンや高級レストランでの食事のシーンが感動的だった。
「ありのままの自分」を認めてくれるお母さんや友だち、素敵です。
変わってたって、変人だって、なんだっていいのだ。
世間に迷惑をかけなければ、いや、多少迷惑をかけたって、好きなことを貫いて、やりたいことをやっていけばいいのだ、と勇気をもらった。
「好きに勝るものなし」を燃料に、ブレークスルーしたさかなクン。
あなたには一生をかけて取り組める「好きなこと」がありますか?
やっぱり、のんは良いなぁ。
2本立て2本目。高評価だが私的には乗り切れず。 主人公のんが男役を...
2本立て2本目。高評価だが私的には乗り切れず。
主人公のんが男役を上手くはこなしているが、性別なんてどっちでもいい、と近年の風潮に媚びるテロップにやや不快感。実際にさかなクンは両性なの?
さかなクンの自伝だよなと思ったら、本物登場で混乱。でもやっぱりのんがさかなクンだよね。てな訳で、なんか全てがあまりに作りものっぽくなりすぎた。だいたい高校の友人がそこかしこに絡んでくるわけないわな。不良登場あたりからなんだか嘘くささ全開。
好きなことがある素晴らしさを描いているのはいいが、もうちょっと真実を大事にして欲しかった。
のんも干されまくって久しいけれど、本作でも海に突入しまくり等、体当たり演技、頭が下がります。ヤクザな事務所忖度はやめ、彼女を使ってやってください(笑)
私たちはみんな、どこかおかしい
さかなクンの映画だけど、のんの映画でもある。
のんは「ここまで来た」のだと、素直に感服しました。
井川遥や柳楽優弥、岡山天音など、沖田監督のキャスティングも素晴らしいので、ぜひ、多くのファンに見てほしい。
自分の個性に素直であること、そして好きなことに傾注するということは、他人から見たら、おかしく見えることがある。「さかな好き」もミー坊の域まで達すると、引かれるかもしれない。
しかし、他人から見たら、おかしい自分も、内省すれば素直な譲れない自分自身である。そこに自信を持って立てる人は少ないが……。
のんの演技(演技ではないのかもしれない)は、その当たりのピュアな自分自身を、痛ましくなく、愛する自分として表現している。これは、誰にでもできることではない。
男と女、どうでもいいと冒頭に言い切るところに、仕掛けがあるのだろう。のんは実に美しい女性だが、ジェンダーを超えるとはどういう営みかを提案しているような気がした。
いろいろな過程にいる人(つまり私達)に勇気を与える作品。
のん、さかなクン、監督もでかした!
天才!
さかなクンxのんx映画の化学反応
最終、さかなクンは女の子設定でいくのかなと思いきや、徐々にのんが男子校生をうまく演じていって、違和感を感じなくなっていった。体当たりの演技に拍手。ミー坊の魅力にヤンキーたちもたじたじで、なんか優しい世界を垣間見たようだった。映像も作品の雰囲気とマッチしていて、なんか観る前の期待をうまく裏切ってくれて、すごく満足度の高い作品でした。井川遥のお母さん7変化もまたよし。のんのさかなクンもよかったけど、見た目としてリアリズムでいくなら岡山天音くんがさかなクンを演じるのもありかなとも思った。
何かに秀でていても、きっかけがなくてずっとくすぶってたりすることはたくさんあるけど、さかなクンは友達に見出されてよかったなと心優しくなれる作品でした。
(飛行機で鑑賞)
想像を超えた、とても普通じゃない映画でした。 「さかなのこ」でもあ...
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