アイ・アム まきもとのレビュー・感想・評価
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まきもとさんの優しさ
おみおくり課という特殊なセクション
まきもとさんでしかまわせない課である事は明確です。
そこに訪れる最大のピンチ!
まきもとさんはあがきます。信念をもって
、かかわってきた人のために。自分の財産を使ってでも人のために。クスッと笑えるところもあればホロッと涙😭するところもある社会派ドラマです。
まきもとさんの活躍を是非とも劇場で
御覧下さい。
がんばった!がんばった!
予告からコメディかと思いきや、その要素は実は控えめで、主人公・牧本の真摯な生き方が胸を打つ、心に染みる良作でした。
ストーリーは、身寄りのない孤独死をした遺体の火葬から納骨までを請け負う、市役所の「おみおくり係」として働く牧本が、自身の信念に基づき、精いっぱいのお見送りをする中で、多くの人と繋がっていくというもの。人の心をうまく察することができず、相手の理解を得られない時もある牧本ですが、地道な取り組みの積み重ねでその思いがじんわりと伝わっていく展開が涙を誘います。
本作では、身寄りのない孤独死がテーマとして描かれます。身内がいない、いても葬儀への参列を拒否され、誰にも見送られることなく埋葬される故人は本当に不憫です。そんな中、少しでも故人のためにと奔走し、最後の仕事となった蕪木の葬儀にあたっては、彼の知人を訪ね歩き、ついには身内を探し当て、参列へと導いた牧本のひたむきさには頭が下がります。自身のために購入した墓地を譲ったのは、彼の喜びと感謝の表れだったのだと思います。
そんな彼に終盤で襲いかかるまさかの展開に驚かされます。冒頭と呼応するカットが切なさを引き立てる中、そこから流れるようなラストが涙を誘います。冒頭の寂しい葬儀との対比で描かれる、一人また一人と参列者が現れる蕪木の葬儀。たった一人の刑事の手による納骨との対比で描かれる、遺族と知人に囲まれた蕪木の納骨。牧本のしてきたことはどこにも記録されない些細なことかもしれませんが、それは人と人とを結びつける確かな仕事であり、彼は精いっぱいがんばったのです。そんな彼自身もまた身寄りのない人生でしたが、彼の思いは多くの故人にしっかり届いており、心に染みるラストシーンに涙が止まりませんでした。
さて、主人公の牧本ですが、序盤から彼の察しの悪さやこだわりの強さ、周りが見えなくなる様子が、ある種のおもしろさを醸し出します。でも、彼のこの様子からはアスペルガーが疑われ、彼自身は何もおもしろくないはずです。そんな彼を近くで見ている同僚はきちんと理解してフォローするのに対して、新しく赴任した上司や初対面の人たちは彼を変わり者と捉えて否定したり笑ったりします。一方で真摯と思われた牧本の仕事ぶりも、彼の優しさから発したものではなく、彼の特性がそうさせていただけなのかもしれません。しかし、多くの故人を見送る中で、とりわけ蕪木の生き方に触れたことで彼自身も変化していったように思います。人とつながる、理解するということのもう一つのテーマがここにあったように思います。
主演は阿部サダヲさんで、不器用で相手を察することのできない牧本を好演しています。脇を固めるのは、満島ひかりさん、松下洸平さん、でんでんさん、松尾スズキさん、宮沢りえさん、國村隼さんら実力者ぞろいです。
不器用だけど純粋な熱意に打たれる好作品。同じ「アベ」「葬儀」でもこうも違うとは?ケレン味無く、素晴らしい。
人の死に優劣や貴賎などあるわけがない。
死者への敬意は皆平等。そんな作品
帰りの電車、セレモニー会場の広告の下に、「この作品を応援しています。」
そりゃ応援するわなぁ。そんな作品。チト「琴線に触れる」好作品。
最後に書いてあるけどデレートできない。
宇崎竜童と宮沢りえ年齢差27歳らしいし、その娘と満島ひかり役の年齢差が微妙で
最後の担当の老人の紆余曲折はちと疑問で玉に瑕だけれども
「破天荒でデタラメだけれども、良い面もある、漢気もある人生」に寄り添う
阿部サダヲ演ずる主人公が地味に素晴らしい。
役所に文書やファイルがほとんど無いのは「コールセンターでは無いので・・不自然」
でも、それでも主人公の描写、やり取りで魅せる映像は秀逸。
誤解のないように申しあげときますが、私は若干右寄りの保守支持派です。
どうでも良いですけれども、有料パンフ熟読。まあ実際の役所仕事とは違うし、
そもそも自費で身寄りのない人の葬儀代負担できるほど公務員給料高くない。
でも元々の原作はイタリアだかみたいだけれども、監督はじめ製作陣の映像にかけるこだわりがよく分かりました。
こういう役人いてもいいよね〜というある意味ファンタジー。
「アベ ・・サダヲ」が、チョット不器用すぎる
おそらく「何とか症候群」に該当されるであろうイマイチ器用に人に対応できない
けれども、本当は心根の純粋な人を好演。
阿部サダヲって「死刑に至る病」でもそうだったけど、こういった「微妙な人」
はハマり役だよねぇ。
「孤独死」のテーマの映画は当然、平成意向多い
個人的には、劇団ひとりの「陰日向に咲く」の陰徳が素晴らしいと思う
最近も「川っぺりムコリッタ」で満島ひかりに出会ったばかり・・・
イヤイヤ、人として「死者に向き合い、想う」気持ちは、一番人として必要な資質。
主人公まきもとは、物欲が無く、美味しいものを食べたい欲望
や、女性に対する欲望も、何か仕事に対する見返りの欲求、人からよく思われたいという欲望
すらない人物。
色が無い故に友達すらいない。
しかし公務員の鑑レベルで、亡くなった人に思いをはせる好人物。ケレン味の無さが最高です。
チョット個人情報的には問題はあっても
孤独死の人の記憶を自分の自宅のノートにスクラップする
思いやりは、個人情報保護違反を大きく凌駕する善行。
人生イロイロ、孤独死もイロイロ、皆足跡がある。その本質にだけ即して
組織や人からどう思われようと、故人の想いを尊重して、葬儀に奔走する「まきもと」・・人として素敵だよ。
遺体の処理をめぐって、警察の若手に睨まれ、激怒され・・でも最後はその警察の刑事がひっそりと雨中・・
という「泣かせどころ」も非常に良い、少し目が潤んだ。
最後の担当の老人の人生の紆余曲折は「こんな人いないよ!」感がMAXなのが玉に瑕。
なぜ、ホームレスが民生委員と結婚だけでも奇跡なのに、その妻子を捨てるかなぁ?
何で港町で、宮
優しい気持ちになれます。
御伽噺のような映画でした。
「舞妓 Haaaan!!!」の水田伸生監督と阿部サダヲが4度目のタ...
「舞妓 Haaaan!!!」の水田伸生監督と阿部サダヲが4度目のタッグを組み、2013年製作のイギリス・イタリア合作映画「おみおくりの作法」を原作に描いたヒューマンドラマ。
共演は塔子役の☆満島ひかりのほか、宇崎竜童、松下洸平、松尾スズキ、宮沢りえ、國村隼ら。
誰かの必要になれるかも
メメント・モリ 死を想え
孤独死
これからどんどん増えると思うが、こんなに親身に「おみおくり係」をやってくれる人なんてどこにもいなさそう。
葬儀代は自腹…それを異常とまで言い放つ上司。
マキモトさんには申し訳ないけど、自分も異常とまでは思わないけど、頑張りすぎだなぁ、と。
そこまで求めてる人(本人も遺族も)ばかりではないと思う。
最後の人はたまたま運が良かっただけだと思うし。
阿部サダヲのキャラが際立ってた。
会話も結構笑えた。
ただ、ストーリーの展開は淡々とし過ぎてちょっと眠くなってしまった…。
自分の周りにも孤独死予備軍が何人もいる。
身内が引き取りを断ることも十分ありえる。
国がなんとか考えないといけないの問題ではないかと。
ドナー登録ではないが、遺される誰かではなく本人の希望を伝えておく必要があると思う。
遺骨と遺影をデスク周りに並べて、遺族探しをする環境はどこか異常だと思うのである。
マキモトさんの善意なのか信念なのかわからないが、それは100%感謝されるわけではないだろう。
孤独死した人達がみんなマキモトさんには感謝している、という設定にする事でしか浮かばれないのだから。
「私のお墓の前で泣かないでください。そこに私はいません」という考えなので、マキモトさん、そんなことまでしないでください、と言いたかった。
Still Life、これから鑑賞予定。
対極
不器用な現実
これぞ映像の醍醐味!
クスリと笑って、ホロリと泣ける。物語が展開していくにつれて、まきもとさんや出逢っていく人たちとのゆるやかな交流が愛おしく感じられた。
主要人物の心情や人柄、オチの部分などが言葉での説明ではなく登場人物の表情や行動でもって映像で伝えているのが凄く良い。映画館で観てよかった。
自分を肯定する
おみおくり
牧本氏の存在が自分の中に想定できるかどうかで評価が分かれそう
2013 年の英伊合作映画「おみおくりの作法(Still Life)」のリメイクとのことだが、オリジナルは未視聴である。孤独死が発生した場合、死因の捜査までは警察の仕事だが、事件性がないと死因が特定された後は市役所の業務になるらしい。身内の人を探して遺骨の引き取りとそれ以降の手続きを委ねるのが理想だが、家族との折り合いが悪かったり、長年断絶状態にあるような場合は引き取り手がいなくなるので、一般的には葬儀もなく無縁仏として葬られることになる。
ところがこの映画の主人公の牧本氏は、市役所の「お見送り係」の唯一の係員として、遺族との連絡と遺骨の引き取り依頼を熱心に行い、引き取って貰えない場合には、葬儀もなしに葬られるのを気の毒に思って小規模ながら私費で葬儀を挙行してやるというちょっとあり得ない人物である。また、人付き合いや他人への対応なども普通でない。教育者が見れば学習障害ではないかと見る人も多いと思われる。
牧本氏の出自や両親などの情報は一切不明であり、私生活の様子も描かれているが、やはり尋常ではないように思える。道路を横断するときに、車通りが一切なくても何度も左右を確かめるとことなどは、まるで小学生のようにスレていない。ワーグナーの「パルジファル」ほどの無垢とは言い難いが、かなり近いものを感じさせる人物であり、それだけに現実性には乏しい。
牧本氏を演じられるのは阿部サダヲくらいしかいないだろうというのは映画の冒頭から感じさせられる。彼の現実性の薄さを感じさせないようにするには、周囲の役者のクレバーでリアルな演技が不可欠であるが、満島ひかり、宮沢りえ、宇崎竜童、松下洸平、國村隼らの豪華な俳優陣はそれぞれ見事に役割を果たしていたと思う。特に、宇崎竜童の存在感は、他人の思い出話のみでの構成であるにもかかわらず、その人となりが非常に伝わって来たのには驚かされた。
それにしても、あれだけ慎重な牧本氏が、カメラを買っただけであのはしゃぎっぷりは異常だと思った。何故あのような結末にしたのかと面食らったが、ああしないとラストシーンが作れないからだろうということに気が付いた。
全編山形県でロケが行われており、牧本氏の勤務先は酒田市役所だし、鶴岡や鼠ヶ関でもロケが行われており、意外なのは牧本氏が購入していた墓地が山形市であった。海辺の墓地の方がらしさが出たのではと思ったが、制作陣にはそれなりのこだわりがあるのだろう。2008 年の映画「おくりびと」でも酒田がロケ地だったのを思い出させる付合であった。
この映画は、牧本氏のような存在を各自が認められるかどうかで評価が分かれる作品だと思う。
(映像4+脚本4+役者5+音楽3+演出4)×4= 80 点。
心に形無し
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