二つの光のレビュー・感想・評価
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若いっていいですねー
閉館するシネマート心斎橋に行きたくて、この映画を観ました。来週にもう一度「シュリ」を観に行こうと思っていましたが、シネマート心斎橋で観る最後の映画にしてもいいと思うほど、いい映画でした。30分の短い映画でしたから、できればもう少し浸っていたかったです。
短編集ながらきらりと光る作品
今年331本目(合計1,423本目/今月(2024年9月度)17本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
シネマートさんでは30分といった短編を放映することはあまりなかったので意外でした。
趣旨としては視覚障害を扱う趣旨のもので、30分という短さの中でこの論点「だけ」にほぼ絞ったのでわかりやすい点は良かったです。
また、映画内でも示されるように、当事者のための見え方を補助する補助具(ITを駆使したメガネなど)が登場しますが、これは程度の差はあっても日本にも存在し、こういったことも扱っている点はとても良かったです。
映画はちょっと中途半端な点で終わる点はありますが、もとが30分で終わる趣旨ですし、フランス映画的に「余韻の部分は自分で考えてね」的な部分もあり(もっとも、取りうる結論は1つか多くて2つしかない)、この点も良かったです。
韓国映画といえば120分級で恋愛やアクション映画等がメインですが、2年ほど前の作品で30分ほどの超短編映画で述べたいことを(ほぼ)伝えたかった点について評価は高いです。
採点上特に気になる点までないのでフルスコアです。
ジノ監督らしく、綺麗で清々しさもある短編だが、物足りなさも。
綺麗であり悪意がなく清々しさもある短編。
ホ・ジノ監督作品は比較的好きで見ております。
上映時間が短編とは知らなかったので、これからさらに展開があるのかなと期待していたところで終わってしまい驚きました。
監督の世界観は出ていると思います。
登場人物2人のファンは満足かもしれないです。
2人の美男美女が出たことでこの映画に清々しさを与えています。ただ、どこか綺麗事で現実感が足りない部分があるのも確か。写真やピアノなどより効果的に使う方法があった気がする。
多少なりとも作家性は出ているので、人間の描写は浅過ぎはしないが、やや軽め。
作品として全く浅いわけではないが、良くも悪くも浮かんだこういう話を作りたいなと思っていたものを短編にした自主制作映画の短編の様な印象を受けた。プロであるならば、もう少し俳優の演技や物語や映像の深みが欲しいところ。
ホ・ジノ監督の中でもユ・ヨンギルの映像もあいまって、代表作とも言える【八月のクリスマス】の映画としての密度。
それ以降、『春の日は過ぎゆく』の記憶や音や胸に何か残る感覚。
やや間延びした感もあり、大外的に映画化するような話ではなかったが、何度も見ると登場人物の微妙な心情が垣間見える四月の雪。
それぞれ娯楽映画とは一線を課した魅力はあるが、映画としての完成度はやや落ちている気がする。
最初の2作品を見て、これからの監督作に非常に期待を寄せていた立場としては、今後このような作品ばかりでは少々残念。
それでも、人の温かさがあり、不快な映画ではないので今作を見た人が良い映画だったと思えるならば、それはそれで悪い映画ではないと思いました。
短い時間でいろいろ感じさせる良作。 視覚障害なのに写真同好会、なぜ...
短い時間でいろいろ感じさせる良作。
視覚障害なのに写真同好会、なぜ?深い意味があるんでしょうね。
婆さんの押し付けの同情、でも悪気はないんだよね。
ハン・ジミン演じる前向き女性がキュート🩷
・「ちょっと早すぎやしないか?」
・「騙された」
今はいい機械があるんだ、と思ったらこれの宣伝のために作られた作品なのね。納得、素晴らしい。
【”見えるわ、全て良く見える・・。”視覚障碍者の若く美しき男女の”愛する人を初めて見る瞬間”と恋に落ちる様を清らかに描いた作品。】
■徐々に視力を失っていくピアノ調律師のインス(パク・ヒョンシク)は、視覚障害を持つアロマセラピストのスヨン(ハン・ジミン)と写真同好会で出会う。
何ごとにも前向きなスヨンと悲観的なインスだったが、次第に2人は惹かれあっていく。
◆感想
・短編映画は時に、強烈な印象を残すことが有る。例えば、”SKIN 短編”や、”愛してるって言っておくね”等である。
・今作も同様で、インスとスヨンの美しき男女が、お互いの顔が良く見えない中、相手の声や匂いなどで、好意を持って行く姿を優しき視点で描いているのである。
・又、二人が出会った視覚障碍者たちの写真教室の仲間達が、二人を見る姿や掛ける言葉も良い。
・印象的なのは、サムスン電子の視覚障碍者支援VRアプリの見せ方であろう。インスとスヨンが海岸で撮った写真を見る時に、インスがスヨンに優しく付けて上げる姿。
<劇中流れるリリカルなピアノ曲や、エンドロールで流れるパク・ヒョンシクの甘く温かみの声で歌われるメインテーマも今作品に趣を与えているのである。>
映像の美しさと、視覚障害支援技術の発達に驚く一作。
約30分の短編映画だけど、終始映像の美しさに魅せられたひとときでした。2時間を超える長尺の作品が増える中で、本作のようにテーマを絞り込んだ短・中編の劇場公開作品ももっと増えても良いのでは、と感じました。
主人公のスヨン(ハン・ジミン)、インス(パク・ヒョンシク)をはじめとして、主要な登場人物の多くが視覚に何らかの障害を持つ人々で、彼らが所属する写真サークルでのやりとりが綴られます。恥ずかしながら、視覚が不自由な方や失明された方がどのように写真を撮影したり、それを鑑賞したりするのか、本作を観る前は想像がつかなかったので、作中彼らが撮影を楽しみ、作品の感想を聞いて嬉しそうにしている様子を見て、自らの見識の狭さを少し恥ずかしく思うほどでした。なるほど、写真という表現芸術は、視覚にだけに依存する創作活動ではなく、自ら動き、感じ、味わう活動なんですね。
また本作では視覚障害の支援機器として特殊なVRゴーグルが登場しますが、このような技術が発達していることも本作で初めて知りました。そもそもホ・ジノ監督が本作を手がけるようになったきっかけも、VR技術を用いて視力を補正した方の体験談に触れたためだそうです。一方で、新技術の称揚一辺倒ではなく、視覚に依らず構築してきた個々人のイメージ、世界観も、「見えること」に劣らず重要である事もさりげなく示唆しているところも絶妙なバランス感覚だと感じました。
映像的な美しさは特筆に価するもので、その美しさは主に逆光の巧みな活用に負う部分が大きいのですが、これがやりすぎちゃうと良くできたCGに見えてしまうと言う不思議。本作はその「やりすぎ」をぎりぎり回避した絵作りであると感じました。
深みのある美しいラブストーリー
視覚障害を持つ男女の恋愛小説のような短編ラブストーリー。見えない二人が織りなす不器用な恋は見応え充分。
30分とは思えない深みのある美しい作品であり、無駄な部分をすべて排除した名匠ホ・ジノ監督の手腕に脱帽です。
2022-127
とても清々しい気持ちになった心温まる映画。
2017年韓国映画。30分という短編映画で、とても清々しい気持ちになった心温まる映画。
「このシーン」「この会話のやりとり」を見せるだけで本当は十分に伝わるのだ。そこが短編映画の良さだと思う。もし、これを2時間のドラマにすると登場人物の生い立ちや人生、人間関係、家族などをどうしても絡ませないといけなくなる。
視覚障碍者の写真同好会で出会う若い二人の恋愛映画なのであるが、同好会には中年夫婦や家族ぐるみでの参加者、健常者のボランティアがいて、若い二人が入ることで同好会がとてもワクワクしてくる。
何故カメラなのかと思うが、最近視覚障碍者と見る絵画展の体験を綴ったノンフクションの本が出ており、健常者が目の前の絵画を説明することで視覚障碍者のイマジネーションに感化されて、逆に健常者が気付かなかったところまで見えてしまうということなのだそうだ。目の見える人が逆にキチンと見ていないのである。
この映画で、何度が出てくる野外での写真撮影のシーンは、健常者の助けにより視覚障碍者が撮影するのであるが、そこには互いの支え合いと視覚障碍者の研ぎ澄まされた感覚で何かを見ている、または何かを捕らえようとしている「思い」が伝わってくる。
主人公の二人のハン・ジミンとパク・ヒョンシクの演技力と爽やかさで30分間見入ってしまった。
「美しい」韓国映画と言う、超絶レア作品
韓国と言えば、喜怒哀楽のデフォルメです。濃い口です。口が尖ります。眉毛が2:50と4:40です。身振り手振りに、首があっちからこっちに動いてと忙しい事と言ったら、ありゃしないにゃん!
率直に言うと「面白い」。でもでもでも。「美しい」と感じる「映画」って、無い。たまにあっても、日本映画のリメイクだったりするんです。「はちどり」も美しい、ってのとはちょっと違う。
内心を緩やかに吐き出す台詞。滑らない言葉のやりとり。表情を印象付けるための間。ひねりもねじれも無い、シンプルな物語り。ふふふ、程度のユーモア。
コレ、ほんまに韓国映画ですか?
良かった。かなり。
30分で終わってくれたのも含めてw
「月光」の調べが美しい。ほっこりしたユーモアを交えていじましいすれ違いをビビッドに捉えた途方もなく優しいドラマ
途方もなく優しい作品。視覚障害を持つ人たちが集う写真同好会で出会ったピアノ調律師のインスとアロマセラピストのスヨンが互いに惹かれ合いながらふとした言葉をきっかけにすれ違ってしまう様を見つめるドラマと並行して描かれるのが視覚障害者支援のために開発されたVRツール。タイトルの「二つの光」が象徴的に示している希望の暖かさがベートーヴェンのピアノソナタ「月光」第一楽章とともにジンワリと胸の中に広がる小品。センシティブなテーマを扱いながら随所に思わず笑ってしまうネタが随所に仕込まれているところに『コーダ あいのうた』に似たほっこりしたユーモアも感じました。
(原題)두개의 빛: 릴루미노
30分と短い映画だけど物足りなさは感じず、むしろこの2人の出会い、気持ちの行き違い、そして希望が持てるストーリーが丁寧に描かれていて良い作品でした。
主役以外の人たちも前向きで温かく描かれているので穏やかに観ていられるし、ボランティアの人たちの温かさに触れて感動しました。
美男美女すぎてテーマが入ってきません
主人公が、美男美女すぎてサムスン電子のPR
動画ではと訝ってしまう。目をキラキラさせて鑑賞していた女性の皆様ごめんなさい。時間つぶしで鑑賞してしまいました。
美男美女すぎる点を除いては、映像も美しく、起承転結でしっかりしたストーリーになっている。視覚障害者を可哀想な人として扱う世間一般の感覚をきちんと正してくれます。ズカズカとお節介を焼こうとするおばさんの行動を他山の石としないとね。
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