燃えあがる女性記者たち

劇場公開日:

燃えあがる女性記者たち

解説

インドで被差別カーストの女性たちが立ちあげた新聞社「カバル・ラハリヤ」を追ったドキュメンタリー。

インド北部のウッタル・プラデーシュ州で、カースト外の「不可触民」として差別を受けるダリトの女性たちによって設立された新聞社カバル・ラハリヤ(「ニュースの波」の意)は、紙媒体からSNSやYouTubeでの発信を中心とするデジタルメディアとして新たな挑戦を開始する。ペンをスマートフォンに持ちかえた女性記者たちは、貧困や階層、ジェンダーという多重の差別や偏見にさらされ、夫や家族からの抵抗に遭いながらも、粘り強く取材して独自のニュースを伝え続ける。彼女たちが起こした波は、やがて大きなうねりとなって広がっていく。

2022年・第94回アカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされたほか、2021年サンダンス映画祭ワールドシネマドキュメンタリー部門で審査員特別賞&観客賞、山形国際ドキュメンタリー映画祭アジア千波万波部門で市民賞を受賞するなど高く評価された(山形国際ドキュメンタリー映画祭上映時のタイトルは「燃え上がる記者たち」)。

2021年製作/93分/G/インド
原題または英題:Writing with Fire
配給:きろくびと
劇場公開日:2023年9月16日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第94回 アカデミー賞(2022年)

ノミネート

長編ドキュメンタリー賞  
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映画レビュー

5.0報道するのに学歴はいらない

2023年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ジャーナリストのあるべき姿を描いた素晴らしい作品。カーストの最下層民である女性たちだけで運営される新聞社のデジタル転身を描いたドキュメンタリー映画なのだが、報道のために必要な志が何かをまざまざと見せてくれる。スマホを触ったこともなければ、中には読み書きが得意じゃない人もいる。それでも今はスマホがあれば世界に情報を届けることができる。彼女たちは、地域の人々と同じように生活し、同じ目線で社会を見ているがゆえに、問題の本質をきちんとわかっている。取材スキルも高くて度胸もある。ジャーナリストに必要なのは高学歴でも高い機材でもないのだ。
インドの中でも家父長制的価値観の強い地域に暮らす彼女たちは、家のこともやらねばならない。若い記者は結婚のプレッシャーにさらされ自身のキャリアを危惧する。そもそも女性が一人で外を出歩くことが珍しい地域で、世間からの差別的眼差しとも彼女たちは戦わねばならない。後半、ヒンドゥーナショナリズムの台頭するインド社会での選挙戦の取材が描かれ、現在のモディ政権下でインド社会がどういう問題を抱えているのかも浮き彫りにする。インドのメジャー映画ではこうした批判的眼差しを観ることはなかなか難しい。その意味でも貴重な作品だった。

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杉本穂高

4.5え?!まじで!の連続

2024年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

新聞記者。でも家には電気が来てない。
フィクションでは到底思いつかないんじゃないかな。

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mikyo

5.0もっと上映される必要がある作品

2024年9月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:その他

知的

前から観たい作品だったが、なかなか上映館、上映日数も少なく、機会を逃していたがようやく観れた。
さすが評価の高い映画というのが頷けた。

インド映画は好きなのだが、民度としてインドという国は何故にこんなに女性に危険と息苦しさを背負わせるのか。
警察もまともに動かず「母なるインド万歳」「女神崇拝」これらの言葉とは全く辻褄が合わない。

地域の権力者や男性への取材時、アレコレ投げつけられる言葉に対して、女性記者達の切り返しがとても理知的で動じないやり取りに逞しさを感じた。

大国インドは100年後も大して変わってなさそうな気がするが、それでも彼女達の活動が負けずにいつまでも受け継がれていく事を願う。

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ウサギ

4.0制約下で伝えることの価値

2023年12月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

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LS

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