グッド・ナースのレビュー・感想・評価
全91件中、1~20件目を表示
医療業界の隠蔽体質と人材不足が背景にある
アメリカで実際に起きた事件を基にした医療サスペンス。病院内で相次ぐ意図的な薬物投与による死亡事故の真相を、ジェシカ・チャステイン演じる看護師のエイミー自らが炙り出すことになる。なぜなら、本来は事件の捜査に積極的に協力すべきすべき病院側が、噂の拡散を恐れて協力を断って来たからだ。ただでさえ、重い病いを抱え、厳しいシフトに耐え抜いているエイミーにそこまでやらせるのか?という疑問が湧いてくる。
医療業界の隠蔽体質、常態化している人材不足。それはアメリカもこの日本も同じみたいだ。何より、劇中で事件の容疑者である看護師、チャーリーが呟くある言葉に、そのことが色濃く反映されている。
看護師目線で描く病院が舞台のサスペンスドラマは、チャーリー役にエディ・レッドメインを得たことでサイコパス的ムードを纏っている。これまで役選びの幅を広く設定して来たレッドメインにとっても、チャーリー役はかつてないほどチャレンジングなものだっただろうし、その成果は評価されていいと思う。
全体的に暗い
とにかく全体的に暗い。
画的にもストーリーの流れ方にも位イメージしか残っていない。
気になってちょいと調べたら
犯人チャールズ・カレンは16年間で40人近く殺害。
最終的には400人にも被害が及んでいるかもしれないと・・・
18件の終身刑で保釈可能が2403年って・・・・・
この犯行を聞くとどんなに悲惨な映画なのだろうかと
思う人もいるかもしれないが
なんの淀みもなく淡々と話が進む。
途中で手に汗なシーンもある。
観終わると、何となく全身うっすら緊張してみてたみたい。
話の大きな抑揚があるわけでもなく
でかいBGMも効果音もあるわけでもない。
しかし、怖さ。
恐怖心って言うほどの大袈裟な物ではないが
怖いと思いながら観ている。
さて、演者の
ジェシカ・チャステインとエディ・レッドメイン
どちらもアカデミーがらみの俳優さん。
エディ・レッドメインに関しては「だれこれ?」
調べてみて「あ~この人!!??」と驚いた。
ジェシカ・チャステインに関しては「女神の見えざる手」に
出てた!
???観たはずなのに作品を思い出せない自分が・・・
まあ、いずれにしろすげぇ~演者さんたちなんです。
こんな文章の後に書いても信憑性無いかもだけど
観ていて飲まれる感じ。
役じゃなく本人?って感じ。(大袈裟)
珍しく長めになってしまったが
見る価値の十分ある作品と思えた。
主演2人の熱演は大いなる観どころ
日頃はクライムサスペンスものは避けて通るのだが、本作は推しのエディ・レッドメイン主演ということで鑑賞。
なんの予備知識もなしに観始めただけに、こんなエディ・レッドメインは初めてゆえ大きなショックを受けたが、同時にその演技力の高さにさらに尊敬の念が深まった。さすがはアカデミー主演男優賞受賞役者だ。
そして、ジェシカ・チャステインの迫真の演技もすごい。心情の変化を絶妙に表現している。これまた、さすがはアカデミー主演女優賞受賞役者だ。
本作品は比較的登場人物が少ないが、主演2人の圧巻の演技だけでもじゅうぶん満足できる。
ただ、ストーリーがストーリーなだけに終始暗がりでの展開になるのはわかるのだが、せっかくの名優達の表情が読み取りにくかったのはちょっと残念な点だったように思う。
総評として、役者陣が渾身の演技をぶつけ合う心に残る力作だとは思うのだが、やはりあまりに重いテーマゆえに、お気に入りの一作になったとは言いがたいのが正直なところかな。
ジェシカ・チャスティンとエディ・レッドメイン、二人の醸し出す雰囲気...
ジェシカ・チャスティンとエディ・レッドメイン、二人の醸し出す雰囲気がそれぞれの人物の人生をみごとにあらわしているようで、映画としてとても素晴らしいと感じた。
最後まで惹きつけられたまま、とても観てよかったと思った。
説明を省略し感情を抑制した会話から伝わってくる冷酷な現実の手触り
本作とドキュメンタリー映画『キラー・ナース』は米国最大の連続殺人事件を起こした看護師チャールズ・カレンを題材としたもので、ともに昨年10、11月にnetflixから配信開始された。
事件の背景や、捜査の過程、その全体像に関しては『キラー・ナース』に詳しく描かれていて、事件そのものへのコメントもそちらに書いておいた。
本作はカレンの元同僚であり、刑事たちの捜査に協力した看護師エイミーの視点から、カレンがどのような人物か、その犯罪の露見を妨げる医療システムがどのようなものか、刑事たちの活躍ぶり、エイミー個人の抱える病気等との闘いを描いている。
基本的には事実に忠実に描かれているが、極端に説明を省略していること、感情を抑制した会話、BGMの少なさ等による映像の手触りがドキュメンタリー感覚の冷やかさを通じて、現実の冷やかさ、冷酷さを伝えている。
肝心のカレンの描き方も、ごく普通の優秀で思いやりのある同僚看護師となっており、たしかに「グッド・ナース」像そのものなのである。この人物像は最後までほとんど変わらず、警察の事情聴取でヒステリックに自白を拒むシーン以外、実に静かな人物という点でリアルだ。
同じく刑事たちも感情は抑制し、暴力沙汰がゼロなのがユニークかつリアルでいい。
医療業界の闇の部分
主演のジェシカ・チャステインのダークな演技が素晴らしいし、レッドメインの光と闇の演じ分けも相まって素晴らしい作品だった。
更にエンドロールまで観て実話ベースであるとの事が驚きだ。そして自身、企業の立場で医療業界に関わっている者として、若干の疑問はあるものの、描写もリアルであり監修がシッカリしているのだと感じた。
実話としては恐ろしいことだが、、、
実話をもとに構成されているとのこと。
これが本当に行われていたとはアメリカは実に恐ろしい国だ。
認めた犯行以外を含めると400件もの殺人に関わっていると。
ある意味漫画以上のことが行われていた訳だが。
ただ映画として2時間もやるとなるとインパクトは結構弱い。
実話に基づいている分、派手な展開や意外な犯人探しや
そう言った演出は一切ないし、犯人の動機は明かされないという
全くエンターテイメントからはかけ離れているからだ。
これが実話でなければ犯人候補は何人か上がることだろうし、
衝撃的に連続不審死が起こるだろうし、ラストに向けて子供達に魔の手が伸びるなど
そんなショッキングな展開が一般的な展開だろう。
そんなことは一切ないので流石に展開が地味すぎた。
ただこの犯人は恐ろしいのだが、それ以上に恐ろしいのは彼が勤務した9つの
病院はどこも彼を怪しいと疑いながらもどこもそれを調査しなかったことだ。
もし最初の病院がそれを調査していたら400人もの犠牲が出なかったはずだ。
保身のためこんなことが簡単に行われるとは人は保身のためには簡単に怪物になってしまうことが自分自身でもわかっていないのだろうな。
ファイナルアンサー?・・・・・・・・・どんだけ引っ張んねん!
実話なんでこの結末は受け入れますが
過去のストーカー的追っかけ映画と比べて
息は詰まらんし
帰宅したら居るんやろな、と想像したら
居るやん!
え?帰るの?
とか映像的にはよかったですが
映画的には残念です。
60点
1
アップリンク京都 20221110
レッドメインが素晴らしい
またまた一枚もニ枚も演技力の素晴らしさが引き立った!
恐らくレッドメインという目線で見ない限り彼とは気づかない。それくらい役に徹してたのかと思う。サイレントキラーなのか、闇に何か潜ませてたのか…静かに担々と進んでいくストーリーが逆に怖い^_^
良い人の怖さ
主人公を親身になって助けてくれるチャーリー。
しかし彼が病院に勤務してから、患者の不審死が頻発するようになる。
良い人って怖いのよ。いや、良い人が怖いわけじゃないんだけど…本気で優しくしてくれているのか、付きまとわれているのか判断できないところが怖い。
幼少期実母の突然死に後悔し、死に魅入られる様になる男の話
内容は、2003年全米最大級連続殺人とも言われる犯人チャールズ・カレンと夜勤看護師仲間エイミー・ローレンとの間で繰り広げられる事実追求の物語。その中で、利益追求型私立病院医療商売の現場に鋭くメスを入れた社会的にも深い問題の映画。印象的な言葉は、『僕にとって死体処理は大事な仕事なんだ』チャールズが自ら語る自分が殺した相手に対するトロフィー🏆とも取れる言葉が常軌を逸脱して怖かったし悲しかった。『誰も止めなかった…』逮捕後取り調べ室でチャールズの犯行動機を語る場面。弱々しいチャールズが助けを求めていた所が垣間見える。切なくなるが利己的殺人は容認出来るものではないなあ。『金に勝る理由はない!』事件を追い詰める刑事の言葉は、端的に分かり易く複雑な医療と政治問題を残酷な程簡潔に表現する台詞回しに痺れた。印象的な場面はミッドポイントの元同僚からチャールズの事実を聞き、急いで生理食塩水の予備パックを確認し疑惑が確信に変わる場面。終始動きが少ない中で心臓悪いのに余計に悪くなるよと余計な心配させる。その後倒れてチャールズに介抱されるシーンが一番恐ろしい。ホラーより心臓に悪い。映画内でAEDを使い蘇生される殺される患者とエイミーの心臓との対比や透明な液体ならバレずに殺せるとの水の滴る表現の対比終始暗くエンドロールまで暗くて後味悪い。残酷な現実を目の当たりにさせられた感じがする。自分的には、チャールズが子供の頃母親が急に亡くなり、駆け付けた時には遺体が無くなっていて放置されていた。それが記憶にある母の姿だと語る場面が印象深く思う事は、母も同じ様に病院に殺され母の最後を追体験する目的で医療殺人に陥り、手段としての医療殺人が本人が知らぬ間に目的にすり替わり人の死に魅入られる様になってしまったのではないかと感じました。決して許される事ではありませんが、様々な問題を孕みつつ考えさせられる怖い作品でした。
2人の演技合戦&病院の隠蔽体質の闇
実在するシリアル・キラー、チャールズ・エドモンド・カレンの犯罪と、
逮捕に協力した看護師エイミー・ロークレンを追った
実録スリラー映画です。
ジェシカ・チャステインの素直で優しい看護師が、とても
魅力的でした。
(最近のアクション女優役より、女性的できめ細やかな演技が好き)
「ファンタスティック・ビースト」のニュートをキュートに決めてる
エディ・レッドメインがまさかの殺人鬼。
180度の転換です(役柄を広げるチャレンジですね!)
チャーリー・カレン(レッドメイン)は1888年から2003年の
16年間に40人近くの殺害を告白し、実際には400人に及ぶ可能性が
あるとのことです。
よくもまぁ、9ヶ所の病院がいくら人手不足とはいえ、きちんと調査して
告発しなかったものと驚きます。
最初の病院で逮捕されていたら、その後の被害者は出なかった訳ですから、
病院の責任は重いです。
映画ではチャーリーは離婚後に転居してエイミーの病院に就職します。
エイミーもシングルマザーで娘2人を育てていますが、
心臓に重い疾患があり夜勤は負担が大きく疲れていました。
チャリーは優しくてエイミーの手助けをしてくれます。
しかし不審死した老婦人の死因に疑問を持った病院の通報で看護師全員に
聞き取り調査が行われます。
エイミーは被害者のカルテを見て、不必要なインスリンが投与されている事を
刑事に指摘します。
そして正義感から次第に警察に協力して行きます。
確たる証拠もなくチャーリーを見切り逮捕。
なんと自白させるためにエイミーは大きな役割を果たすのですから、
驚きの展開なのです。
私はこの映画を見始めた時、
チャーリーの魔の手がエイミーに及んで、
ハラハラドキドキの展開を予想しました。
そして病院側は警察に協力するエイミーに解雇をチラつかせ、
エイミーの心臓病は悪化して命の危険が!!!
・・・なんてシナリオを勝手に想像しました。
杞憂でした。
ごく平坦にストーリーは進みます。
日本でも点滴に筋肉弛緩剤を混ぜて患者を死亡させた事件がありました。
他にも、施設の元介護士が障害のある入居者を多数殺した事件もあります。
Wikipediaをみるとチャーリー・カレンは自殺癖と精神疾患があると
思われます。
過去の問題行動や精神疾患はデータに残して、他の病院も直ぐに
閲覧できる仕組みが必要です。
(もう出来てるかと思いますが、)
最近の病院では看護師の行動を監視カメラで撮影している所も出て来て
いるそうです。
(プライバシーの観点からも、ちょっと嫌ですが、)
命を預ける病院や施設。
チャーリー・カレン事件は2度と起きてほしくないです。
病院への告発を強く感じる映画でした。
ちょっとホラー
人の良さそうな男性看護士が担当する患者が謎の死を遂げる。そんな例が何度も続き、過去に放置されていた死亡例にも捜査の手が入る。表裏のある看護士が怖い!同僚女性看護士に近づくシーンとかホラー。。。これ実話みたいだが、こんな犯罪者を放置しておく病院の制度に疑問が沸いた。日本でも同じこと起こりそうだよ。起こってるかも。
つまらなくないけどおもしろくもない
たんたんと分かりきった話が進んでいく。ドキュメントならいいけど映画にしては薄すぎる。エディ・レッドメインの「ボクうまいもんで」丸出しの演技が嫌いなので見るのがよりつらくなる。ジェシカ・チャステインの地に足の付いた演技に救われる。
2人の演技によるもの
実話ベースのストーリー
医療現場で起きた事件ですが
ニュースでも見たことがあるような話。
ジェシカ・チャスティンとエディ・レッドメインの2人による演技合戦。
この2人の演技により起伏が無くてもハラハラ感がたまらない。
実話なので変にまとめようとしないのがまた良い。
全91件中、1~20件目を表示