ビリーバーズのレビュー・感想・評価
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人間の弱さ
磯村勇斗の演技見たさと、原作をさわりだけ読んで面白そうだったので鑑賞。
原作者は、信仰や思想信条に依存する人間が隠し持つ弱さを描くのが上手い。
「俗世」で人間が生きづらさを感じるのは何故だろう。あまりに多様化した価値観、それが全て見えてしまうネット環境、その中で特に心が弱った時に、生きづらさを生み出す混沌とした世の中を否定し別世界を示してくれる、確たる何かを拠り所にしたくなる気持ちは分からなくもない。
でも、「俗世」を軽蔑して排除し、自分の中の本能を汚らわしいものとして否定する先に本当の安寧はないのだと、改めて思う。人間である限り、自分だけそれらから無関係であることは出来ない。
磯村勇斗のファンにとっては、「好き」のスタンスによってはちょっときついかも知れない。北村優衣との濡れ場がなかなか濃厚。カルトの戒律という禁欲的な要素と並べられているので一層、スイカに塩を振ったような濃さを感じる。レーティングの基準をよく知らないのだが、R15+でここまでいいんだ、という感じだった。
映画初主演ということで彼の演技を楽しみにしていた。確かに上手いことは間違いないのだが、この映画はカルト信者同士の会話中心ということで、あえての棒読み調セリフが多いのだ。そして、状況が変わった時は突然叫びだす。濡れ場は二人の体を張った頑張りの方が目立ってしまう。そのため、俳優の演技巧者ぶりに静かにはっとさせられるようなシーンが少ないし目立たない気がした。こういう演技だけなら、磯村優斗はもったいないような。
議長が一番人間臭くて面白いキャラクターだった。物語のテーマを一番体現していたのではないだろうか。宇野祥平はハマり役。
本作では、信心を揺るがす肉感的な女性の裸体というのは物語の説得力を左右する大事な要素で、北村優衣はその役目をしっかり果たしていた。でも、侵入者のヤンキーに乱暴されて感じたってのは男性の妄想描写。議長に最後まで拒否感を持っていたこととの整合性もない。
原作者の山本直樹の出演を楽しみにしていたが、期待以上に頑張って吐血していて笑ってしまった。
最後の、妄想と現実が交錯する描写は、夢を記録し続けたことで狂いが生じたオペレーターのメンタルを表しているのだろう。もちろん牢屋の中だけが真実。夢を記録するのって、実際精神衛生上よくないらしいですね。
オペレーターが副議長を乗せてボートを漕ぐ、あの風景とそっくりな抽象画を見たことがあるが、詳細を思い出せない。
亀は見ていた・・・
男女3人が無人島で生活をするってくらいの情報しかありませんでした。ただ、映画館で見た予告でエロっぽい感じがあり、興味は持ってたかな。
今回、配信でみつけて、見ようと決めたのですが、その前に簡単な予備知識を得ようと幾つかのレビューを読ませてもらいました。
宗教に絡んだ話みたいですね。
議長(男)、副議長(女)、オペレーター(男)の3人が、宗教上の指令?により、無人島で生活する。俗世からの隔離ってとこかな。
信じるものは救われる。
宗教上の定説のような言葉です。でも、それって当人の想いであって、端から見れば、信じるものは騙されるかな。
それに気付かないところが宗教にはまる怖さでしょう。
それを踏まえて本作品ですが、何もないところで毎日同じようなことの繰り返し。
足の裏をくっつけて瞑想?
テレパシーの訓練?
お互いの夢を語り合って検証?
悶々とした想いを抱えながらも、宗教上のきまりで押さえていたものが、俗世からの侵入者(酔っぱらい)に関わったことで、崩壊していく。
押さえつけられた欲望は屁理屈によって正当化されていく。
議長が副議長に行わせた行為は、ハラスメント以外の何物でもないが、変な道義を通そうとする。
あの結果については、すごく爽快だった。
でも、この後は無人島に2人きりだから、当然、猿みたいになっちゃうわな。
と、ここまではちょっと異常なエロで楽しませてもらったんだけど、最終的に怒涛の展開が待ち受けている。
信じるものの崩壊、 宗教からの解放、自我の目覚め?
何にしろ、宇野さん、北村さん、磯村さんの3人が素晴らしかった。
特に北村さんの脱ぎっプリが良かったです。
信じる者たち
宗教の影響・・・まざまざと驚く映画でした。
この映画の公開初日に「安倍晋三襲撃事件」が起きた。
2022年7月8日である。
城定秀夫監督は一番に公開延期にならないかを、心配したと言う。
そして思ったそうだ、
「宗教が原因で実際に社会を震撼させる事件が起きた」と。
本当にこの映画、よく完成して公開されたと内心で思う。
過激な社会問題及び、教義という名で、精神を支配して心を歪める。
それはやがて性的強要にも利用される。
1999年に山本直樹が描いた漫画が原作。
現実には「オウム真理教事件」や「連合赤軍事件」をモデルとしていて、
旧統一教会の事件以前に書かれているので関連はない。
しかし多くのカルト教団の歪つさは、存分に描かれている。
そして現実もまた不穏で過激なのだから、
驚く私の方が平和ボケしているのだろう。
カルト宗教の「孤島プログラム」とかで、無人島に暮らす3人の男女。
議長・・・宇野祥平
副議長・・・北村優衣
オペレーター・・・磯村勇斗
先の読めない展開。
議長・副議長・オペレーターの3人が共同生活をしている。
毎朝起きてミーティング。
議題は「昨日の見た夢」
それを各々が告白する。
毎日規則正しく教祖(先生と呼ばれている)や教団からの
指示を仰ぎ真面目でストイックな生活を送っている。
そのうち船で規則的に送られて来た食糧が遅配になる。
水も残り少なくなり、3人は海で貝やら雲丹やら蟹やらを
調達して飢えを凌ぐ。
届いた紫色の饅頭のような食品を食べた議長は病に倒れる。
相当な重病で生死を彷徨う。
そのうち副議長に淫らな気持ちになるオペレーター。
そして2人で海で泳いでいたとき、副議長がスッポンポンの裸になる。
若いふたりだからごく当然の成り行きだが、
ふたりの行為に気が付いた議長の宇野祥平は
宗教プログラムに託けて副議長の北村優衣に
性的な行為を強制するのに悪用する。
この手口は汚いと思った。
宗教的な教義と洗脳はとても似通っていて区別がつかない。
しかしそこに私情が挟まると恐ろしい事態を引き起こす
《ニコニコ人生センター、これが教団名》
《ニコニコ人生センター》の本部では、カルト教団として
危険視され、信者は激減して、先生(教祖)は、島で
《集団自殺》を図ろうとしていた。
そしてヘリコプターが空を舞い、機動隊が大挙して押し寄せて、
ニコニコ人生センターの信者たちと衝突する。
第三本部長(毎熊克也)に先生=教祖=(山本直樹=原作者のカメオ出演)
は殺される。
副議長も殺される。
ラストでオペレーターは殺人罪で入獄している。
海外では議長(宇野祥平)が空港を占拠してオペレーターの解放
を目的にテロを決行している。
(実際にも、そんな事件があった・・・)
テロリストの議長たちはオペレーターの奪還を人質解放を
交換条件にしている。
その提案にオペレーターは答える。
「自分はこの刑務所の部屋に閉じ籠る」と、答える。
洗脳は解けていた。
現実と似通っているのに「全くの非現実世界」に見えるのは、
不思議である。
カルト教団とそれを信じる人の暴走を描いたカルト的作品。
全くこと映画を知らなかったが、興味深かった。
◯◯歌合戦なんか見ないで、家族団らんで見よう♥
絶滅危惧種大和民族は確して。誰もいなくなった。
そうだ!!!
家族団らんで、クールな大和民族の未来を見よう!
原作者は『森山塔』って我が世代では超法規的に有名な漫画家の大先生。同じ分野では『町田ひらく』さん。『町田ひらく』先生の方がパッションがある。
まぁ、どちらも、超法規的な事を題材にするが、森山塔は、誰にでも分かる分かりやすいストーリーだった。まぁ、
原作がこんな話だから、
是非、家族団らんでオコタに入ってミカン食べながら、歌合戦なんか見ないで見るべき映画でしょ。責任は持たないが。
昔、小岩の映画館へ亡父とイタリア製西部劇を見に行った。内容は子供でも分かる内容だった。でも、元々残酷を売りにするようなお話。そんな映画ばかりを上映する映画館だったのだろう。予告編がなんとイタリア製のHARDな成人映画だった。(勿論、ボカシはあり)
今日、家族と一緒にこの映画見なくて良かった♥
共感する恐怖のような
・登場人物が皆、あんまり身近にいない人たちばかりで、その中でオペレーターに感情移入をして観ていた。ああいうカルト集団を擁護するわけではないけど、孤島での異常な生活が正常に見えてきた辺りで暴漢たちが暴れる姿は辛くて居たたまれない気持ちになった。とはいえ、どちらが正常なのかがわからなくて、孤島生活がそういう形でも破綻する方が良いのか…?とか。とりあえず、拳銃で銃殺していたけれど、何かホッとした気持ちになった。
・ミッドサマーなどで宗教とセックスがおおむね一緒になっているイメージだったので、あの三人を見た時、そういった事でもめるんだろうなと思ったら議長が清浄のためっていう大義名分を掲げてのセクハラで笑ってしまった。夢に出てきたことを強引な自己都合の解釈とか。何でもこういう言い回しをしたら笑ってしまいそう。副議長は嫌悪感をあらわにしていて、オペレーターがどっちなのかがわからず、洗脳の根深さみたいのを感じた。
・更に高次の人間を目指しているという事なんだろうけれども、その滑稽さが凄くて、日常で何か上昇志向的な発言とかって少しずらすとそういう風に見えてしまうのかもと思った。とはいえ、斜に構えるようにしているのもすねてるような感じで正常とは違う気がして、中庸でいることは非常に難しいのかもしれない、と思った。
・後半になって、拠点として多数の人達が集まってきた。けれど、それが現実だったのか、夢だったのか、刑務所でのことも現実だったのか本当はボートに乗っている状態が現実なのか、結局、オペレーターはどこにいるのかわからなかったけれど、夢の分析からの現実、自己の超越を目指していたようだから、ある種の超越に成功したのかなぁと思った。向こう岸っていったいどこなんだろう。
めちゃくちゃにエロ面白い
カルトといった点でも面白い。
ただそこらのAVよりエロい気さえする。
北村優衣さん大好きになりましたよ。応援していきたいなと思いました。
カルトって最後は集団自決するんですね。
ジョーンズタウンのドキュメンタリー観たばっかりなのでうっとくるものがありました。
でも普通に面白い。
エロと宗教風刺
原作未読。
少し前、同原作者の実写化作品「夕方のおともだち」を見た。あちらより見やすいかな。
まぁ、原作者の経歴からして、当然にエロは絡むワケで。それも、抽象的では無く、分かりやすくエロ。俗世の汚れから浄化する宗教の修行で、孤島で三人で暮らしていても、結局は痴情のもつれと言う話。
現実世界で問題になる宗教って、殆どが金と色欲絡み。この映画は動物としての本能である色欲に絞ったから分かりやすい。色欲なんか浄化出来るワケないやん。
終盤、孤島に集まった信者たちの表情が、報道・情報番組で見るカルト宗教信者と同じ表情をしてた。番組見せて「この顔してください」って演技指導したのかなぁって思ったわ。
まぁ、面白いけどまた見たいかと言うと一回でいいやと言うタイプの映画。
想像以上にエロエロでシュール
すごいミニマムな設定で、
新興宗教ってこんな感じなんだろうなぁ
↓
まあ、男前とおじさんと美人の3人なら、そんな気持ちにもなるよね
↓
まさかのノーブラ(海に入ってピタスケ)
↓
から色々あって…
↓
あれ?そっちの宗教?!
え!めちゃ暴れて血がブシャー
↓
目が覚めてっぽいのに、フワフワしてる
と、ころころ設定が変わって、質のいいAV(美男美女のエロ絡み)を観てるような、サイコ映画観てるような、なんか、なにこれ感もあるし、ここを撮りたかったんだろうなぁ〜と笑えるけど、これ映画館でどんな顔で観るの?!w
キワッキワのところが多くて3人とも演技がすごい。
みんなのために。
無人島で俗世の汚れを浄化するために修行をするカルト宗教の信者3人が徐々に欲望と本能にまみれていく話。
このカルト集団のスローガンが「みんなのために頑張ろう」なのだが、多分宗教って自分が助けを求めて自分のために入るものだと思うので、そもそもの信条が矛盾してる。議長も自分が優位に立てる環境にいたいだけだし、副議長も自分が旦那から逃げるために入ってるっぽいし。
多分この2人みたいに自分のために宗教を上手く利用してるのが正しくて、オペレーターはお母さんのために入信して本当に自分もズブズブになってしまったクチ。だから1番マジモンの信者っぽいのよね。
ちなみにガバガバな宗教の理論で、1番それいいのかよと思ったのは、パスタが小麦粉だけでできてるのをパスタのゴミの袋から見て判断したこと。それもうスマホでパスタの作り方検索してるのとあんま変わらんくないか?と思った(笑)
要は無人島で意味の無い修行をさせられて暇で、段々段々ムラムラしてきちゃってそっちがメインになっていくので、ほぼピンク映画。Tシャツが雨に濡れて胸が透けるのとか、海の岩陰での濡れ場やら、換気扇越しにそういう雰囲気になりそうな男女を捉えたり、やってんな〜って感じだった(笑)
濡れ場とは対照的に早口長ゼリフシーンが強烈で、もう私の中で今年の助演男優賞は確実に宇野さんです。
閉鎖空間の宗教的狂気と人間の性欲
とある孤島で生活をする2人の男と1人の女。「ニコニコ人生センター」という宗教的な団体に所属している3人は、『孤島のプログラム』と呼ばれる無人島での共同生活を送り『安住の地』へと旅立つ日に思いを馳せていた。メールで送られてくる不可解な指令が、性欲や過度な食欲に物欲といった俗世の汚れを浄化し「安住の地」へ出発するための修行なのだ。だが、飢えとの戦い、突如現れた外界からの侵入者、ほんの僅かなほころびは、徐々に互いの本能と欲望を暴き出してゆく、というストーリー。
テアトル梅田が閉館なので何でもいいから、というチョイスで鑑賞。期待していなかったがなかなか面白かった。
振り切った狂気を演じる3人がそれぞれはまっており、特に宇野祥平の熱演は暑苦しくてよい。無人島で三人きりなので儀式の馬鹿馬鹿しさに客観的な視点がなくツッコミのないボケが段々と歪んでいく様子に引き込まれていく。
ヌードや濡れ場などのシーンがやや長いが、城定監督ということも見せ方もうまく、北村優衣の脱ぎっぷりとスタイルもストーリーに説得力を持たせている。
何気にテーマ曲がいいと思ったら曽我部恵一を主題歌に迎えていて驚き。
人間の欲を明らかにするにしては愛欲に寄り過ぎている感が否めない。あらゆる欲を描いてほしかったが原作があるのでそこは難しいところか。
また、あえてではあるとは思うがオチに広がりを持たせるのはいいが、やや広すぎる。それだけに最終的な印象が少しぼやけたかもしれない。
みんなのためにがんばりましょう
なんやかんやあって、突然やってきた馬鹿5人の言ってたフリーセックス状態になるのが、完全を目指しても人間らしい部分を捨てられなかった答えのようだった。
禁じていた欲が爆発して、2人だけの世界になってからの野生的なまぐわいは、果たして議長が求めていた「愛」だったのか、それとも人間として「結合」を避けることはできないというバッドエンドなのか。
夢に従って淫猥行為に至ったのはギリ許すとして、全力で応援されて「頑張れ」と連呼される状況がシュールというか笑いが堪えられなかった。
俗世であれば、できるだけ内密に行いたい行為を応援される光景は、人生で初めて目にした。これは私の初体験だ。
まさかの実写化
原作が20年も昔の古いマンガ作品なので、なぜ今このタイミングで?という印象ですが、逆に時事ネタとかぶるというタイムリーなものになりました。
原作者山本直樹ならではの性描写が多く、どうしてもそちらの方に観る者の関心が引っ張られてしまいます。でも、どちらかというと人間のダメな部分を肯定的に描いているのかなと思います。
洗脳状態(信仰状態)が深ければ深いほどそれを解くのは困難だと思われますが、副議長のそれは観客の都合に合わせてあっさりと解けていきます。
ストーリーは終始オペレーターの精神世界の話と解釈すれば、副議長がオペレーターを誘う機会が多いことや集団自殺の際に副議長が幼い子どもを救う違和感には納得がいきます。
よくわからん映画だったと思う方は、繰り返し映画を観るか原作を読まれることをオススメします。
しんどい
映画としては素人目線で、構成やテンポは満足いくものでした。
しかしとにかく内容がしんどい。
カルト宗教が醸し出す異質な世界観、無人島生活の不清潔感、性的シーンの描写のしつこさ、合間合間の暴力性、これはR15じゃなく間違いなくR18です。21歳でも普通にしんどいのに15歳が見たらトラウマもんですよこれ。
最近話題のカルト宗教がテーマとなっていますが、宗教のせいで家庭崩壊が~、生活が~、みたいな重苦しさはさほどなく、どちらかといえば人間のエゴと三大欲求(特に性欲)について描かれた作品の様な気がします。原作は読んでいませんので映画との違いがあれば悪しからず。
特に印象に残ったのは議長が淫夢を見た原因を副議長の女の子に擦り付けて咥えさせるシーン。女の子は全裸になり議長のをいやらしく咥え、オペレーターの若い男は議長に「お前こんな大事な儀式のときに何してんだ!」と呵責され「がんばれ!がんばれ!」と激昂しだす仕舞。ああ…これがカルト宗教か…と熱いシーンを死んだ魚の目で見つめる私がそこにはいたはずです。その後も議長は宗教的な大義名分を掲げては何かと女の子に結合を欲求していて、こいつそれまでも隠れてひとりこそこそと侵入者の船にあった食料を食い漁ったり、汚れたものであるはずの俗世の雑誌を拾っていたり、どれだけ崇高な宗教に属していようが人間結局はエゴの塊だなあと感じました。
それにしても女の子がえろい。
パンフレットが良いでおすすめ
宗教カルト集団の3人のメンバーが島で合宿生活をしている。それは最初は長閑な感じであるがだんだん狂気的で官能的な感じになって、最後が大事件が起こり、顛末を迎える。3人のキャラクター、演出が最高だし、ストーリーも飽きさせない。ラストの空虚感も余韻が残る。
また、パンフレットが良いので、鑑賞後読んで補完することをおすすめする
見えないはずのものが見える男が見る夢。
と、その中の女。って言うラストが、無茶苦茶昭和的なんですが、コレが意外にも滲みた。
またやるん?飽きもせず?などとなどと。城定監督でピンク爆発!からの悲劇。からの内省ワールド。イヤイヤイヤ。途中、もうどないなっとんねん!と喚き叫んでひと暴れしたくなるよな展開からの、東欧映画みたいな収め方が結構快感です。
河口を下るボート。死者と向き合い静かに会話する男。向う岸は彼岸。カルトに浸り切った男が女の夢の中に居るのか。男の夢の中に女の夢が入り込んで来たのか。
いずれにせよ向う岸に着けば。もうどうでも良くなる話。だから一緒に行こう。的な。
原作はマンガとの事ですが、ピンク全開からの、この昭和日本的ファンタジーなラストに、不思議な郷愁めいたものを感じてしまいました。
北村優衣さんの体当たり演技に拍手👏
で星⭐️上乗せw
とてもよかった
まさに統一教会の問題が話題の今、見るタイミングが最高だ。恋愛がまったくうまくいかない人は写真でマッチングして結婚させてくれる統一教会のシステムが救いになることだろう。また、洗脳だとしても、生きる現実が厳しすぎる人にとって教義などが救済になることもあるだろう。なので一概に否定できないところが恐ろしい。
映画はエロくて怖くて面白い。また、無人島での自給自足生活は厳しい一方で楽しそう。
自分はもう年寄なので元気がなくて、若い女性がいてもあんなふうになれる自信がない。どんな状況であったとして若くて元気なのは素晴らしいことだ。うらやましい。
左の方が大きい
『アルプススタンドのはしのほう』で知って以降、追い続けている城定監督。
毎回違う作風で楽しませてくれています。
正直、崩壊の帰結はごく当たり前のところではあるのだけど、抑えつけていたところに大きな刺激がきたら、そりゃ爆発するよね、という部分はリアルだった。(無菌室にいると、逆にウィルスに弱くなるような)
また、特に議長が、どこまでが本当に信心からでどこからが情欲からなのかなど、モノローグが無い事でハッキリさせないところも解釈の幅があって良かった。
ただ、前半後半ともにやや間延びした印象でもあったので、もう少しコンパクトだとより好みかも。
ラスト、あれで議長が生きてるハズないし、署長室で電話させるわけもないので、あれは夢だと思いました。
※タイトルは気にしないでください。笑
気になる左右差
ロケ地も気になりました。三浦半島の浦賀にあんなプライベートビーチみたいなところがあるんですね。行ってみたい。
ダンボール箱を運び入れる地下の構造物は昔の砲台跡か?
話しの行く末は想定外ではありませんでしたが、淫夢、白昼夢を含めた夢と自由の描きかたは嫌いじゃありません。
毎熊(第3本部長)やっと出てきた!
あれ?銃撃されたのに生きていたの?
そこんところはちょっと?
噛みきられた議長も生きていたの?
うっそ~
ちょっと冷めました。
んーーなんだろう?分かんない笑笑
信者3人が無人島でド真面目に宗教の教えを日々実践してるけど...
性欲と宗教の教えの狭間で揺れ動いていきます。
そりゃ、男女3人じゃそうなるよね笑笑
ついには性欲を宗教に結びつけて正当化
この必死すぎるあり様に爆笑しました🤣
3人を無人島に送り込んだ訳は俗世間から離れて無人島で信者たちだけで生きていけるかの実験だったようです。
それなら失敗なんでしょうね。欲に勝てなかったから。結果も精査せずいきなり信者の大群が来るわ警察も来るわ笑笑
最後は現実と妄想が入り混じって...どうしたの?ほんで?みたいな
そしてあの大量の段ボールは最後まで謎...中身はエロ本やったら面白いけど笑笑
宗教の教えがまずよくわからない、無人島の実験やのに食料は配給してくれるんやとかとにかく色々分からない笑笑
【”今日も皆の為に、頑張りましょう。”前半は日活ロマンポルノ孤島ヴァージョンと思いきや、日本赤軍を筆頭とした人心を惑わす愚かしき、カルト集団を強烈に揶揄した映画であった。】
ー 城定秀夫監督はトンでもBL/SM映画「性の劇薬」を観て、余りの過激さにビックリし、その後の映画は殆ど観ている。作風の余りの幅の広さに驚く力量を持つ監督である。ー
■ニコニコ人生センターというカルト的な宗教団体に入っている、議長(宇野祥平)、副議長(北村優衣:初めての鑑賞であったが、余りのエロティックな演技に驚く。)、オペレーター(磯村勇斗:あんな演技も出来るんだ‥。)のほぼ3人しか前半は出て来ない。
孤島プログラムと称した実験のようで、”今日も皆の為に、頑張りましょう。”と口にしながら、毎朝三人で足裏を併せた円形に座り、前夜見た夢について語り、少しでも淫夢などを見ると、土に下半身埋められる・・。
明らかに、洗脳された人たちである・・。
◆感想
・今作は、映倫区分としては、R15+となっているが、序盤からフレンチ・キスシーンが度々出て来るし、”汚れた欲望に勝つ!”等と、訳の分からない事を言いながら、議長は頻繁に副議長に対し、全裸でのフェラ〇オを要求し、射精を懸命に我慢している・・。
ー 孤島で、何をやってんだか・・。それにしても、副議長を演じた北村優衣さんが、エロティック過ぎる・・。”R18でも良いのではないか・・。””私、シネコンにいるんだよな・・。”と白昼夢を観ているように画面に釘付けになる・・。尚、私は変態ではない・・、多分・・。-
・組織から夜中、船で運ばれてくる物資も、相当変で、食料が無いのに小麦粉と水だけだったりする。だが、3人は知恵を絞り、海岸で拾った貝を入れた海鮮うどんにして、美味そうに食べている。
ー サバイバル映画か?と思いながら、観賞続行していたら本当にサバイバル映画だった・・。-
・世間では、ニコニコ人生センターの信者たちが起こした事や、センターの真実が書かれた週刊誌が海岸に流れ着いている。
議長はそれを密かに読みつつも、副議長、オペレーターには告げない。
ー そして、議長は組織から送られたどう見ても、腐っている緑色のモノを食べ、食中毒に。懺悔する議長。だが、アッサリ、正露丸で回復・・。軽く脱力する。-
・島に船の故障で辿り着いた、酔った若者達が、副議長の胸を揉み、オペレーターに暴力を振るう。だが、組織から送られていたピストルで、アッサリ射殺・・。
ー だが、副議長は欲情しちゃって、オペレーターと海岸で全裸でフレンチ・キスからのオーラル・セックス、そして・・。人間、性欲と食欲だけは信仰では、押さえられないのだなあ・・。-
・到頭、本土に居られなくなったニコニコ人生センターの”先生”(山本直樹:何やってんですか!!)始め、信者が続々とやって来る。
その中には、且つて副議長と良い仲になっていた第三本部長(毎熊克哉)もいた。
ー 彼は、副議長にニコニコ人生センターの追い詰められている現状を話す。そして”先生”の指示で配られる液体。明らかに集団自決を画策している”先生”だが、第三本部長と彼の話を聞いていたオペレーターがそれを阻止する。壇上の”先生”は撃たれ、阿鼻叫喚の地獄絵図(というほどではないが・・。)が展開される・・。ー
<レビューを書いていて、ポルノ作家になった気分になったのは初めてである・・。
今作は、作品自体のインパクトが強く、性描写も過激ながら、面白く鑑賞した。
城定秀夫監督がポルノの体裁を纏いつつ、人心を惑わす組織(それは、日本赤軍であったり、中核派であったり、今でも多数あるカルト宗教団体であったり・・。)に対し、強烈な揶揄と警句を発した作品でもある。
怪作であろう。勿論、支持である。>
■二度目の体験
・レビューの中の文章で、ある行為を”そのまま書いたら”掲載出来ません・・。と表示された。以前北朝鮮を描いた映画でも同じことが起きた。
このサイトは、NGワードをキチンと規制しているんだね。
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