「孤独と不満に呼応して膨らんでいく卵」ハッチング 孵化 aromさんの映画レビュー(感想・評価)
孤独と不満に呼応して膨らんでいく卵
いかに人から素敵な生活をしているように見えるかばかりを考えている母親。一見愛情深く娘を愛している母親に見えるが自分と娘を同一視しており、自分そっくりに育て、虚栄心を満たすための道具にしている。
母親のために作り笑顔で応じている娘の、押し殺した不満や孤独が愛情に飢えたモンスターを育んでいく。作り笑顔は父親も同じ。
主演のシーリ・ソラリンナが子供から大人になる微妙な年頃の繊細な感じにピタリと当てはまっていたうえ、モンスターを演じたときの動きも不気味な凄みがあり別人のようだ。
ただのサイコホラーで終わらないストーリーで良かった。
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