「フィンランド製大人向けギャオス」ハッチング 孵化 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)
フィンランド製大人向けギャオス
フィンランドのとある4人家族。
ティンヤは日々体操に明け暮れる12歳の少女。
母親は動画で家庭の日常を世界へ向けて発信していた。
一見すれば普通の幸せな家族。
しかし、ティンヤが森で拾った奇妙な卵から“それ”が産まれたことで、家族の本当の姿と少女の苦しみが顕になっていく。
TITANEが真面目な愛の感動モノだったので、久しぶりにこういう変態ホラーを映画館で観れて大満足。
孵化するまで、もしくは孵化して家族が崩壊するまでの話かと思いきや、孵化してからが本編だった。
“それ”の最初のフォルムには少し可愛さを感じて子供向けかと不安になったけれど、中盤から“それ”が〇⚪︎○○になっていき、ちゃんと地獄と化していったので面白い(?)
極度のビビりの私は“それ”の脅かし演出に毎回ビビっていたけれど、決してビックリクリーチャーホラーで終わらないというのが嬉しい限り。
怖いし笑えるし。
そして、なんといってもオチが本当に最高。
自己との葛藤、立場の逆転、そしてあの表情。
少女が硬い殻を破ってアイデンティティを確立したあの瞬間こそ、本当の意味での“孵化”なのかもしれない。
新たな変態映画監督の誕生。
少女のゲロをエサにするとかいう変態っぷり。
ポスタービジュアルの謎の仮面はもう少し使いようがあったような。
ただただお母さんがヤバいやつだった。
本当にこんな家族嫌だよ。
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