PLAN 75のレビュー・感想・評価
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胸くそ悪い舞台設定。。。でもこれは近未来の日本か、今の日本か。。。
高齢化、格差、貧困、自己責任、孤立化などが随所に見られるこの映画は、見ていて非常に辛かったです。。。 生産性最優先の社会、外国人労働者問題、ホームレスに対する排除ベンチなどなど。。。具体的社会問題も随所に織り混ぜてきて。鑑賞者を更に不快にさせる。 上記のポイントはいずれも、フィクションではなく、日本で見られる要素ばかり。 劇中のTV CMで用いられる"未来を守るために"というキャッチフレーズ。 耳障りの良い言葉だが、そこには、【今を生きる】人間の犠牲が背後に写る。監督の仰る、【優しい顔をした暴力】に通じる描写なのだろうか。。。 この映画を見て、『こんな社会はおかしい』『もっと良い社会にしなければ』と思う人が増えると嬉しい。 そして、選挙、行きましょう。 追記 私は安楽死賛成派です。たぶん私はPLAN75を選ぶと思う。 しかし、それを推奨したり、良いことと見る動きはおかしい。
弱いものいじめ?
このPLANに応募する人は良識ある寂しい人々 こんな人たちが減っても日本のためになるわけが無いでしょう 冒頭のテロ?の目的とはかけ離れているとしか思えない この様な人たちには働き口や救いの手を差し伸べて、(若い時は遊び倒して)生活保護を受けている人達の対策をすべき この映画はどう見ても倍賞さんの貢献が大 これ以上の配役は無かっただろう 他の俳優さんもいい感じ、厳しいテーマの中に温かみが伝わってきた 結婚に失敗した女性にも救いのある社会にして欲しい 今はサラリーマンの妻にしか恩恵が無いので
現実になりそうで怖い!!
話題の作品!!これは観ないと行けないかも!! なんと言っても主演が賠償千恵子さん ずっと庶民を演じ続けて来た 賠償さんの存在の説得力が半端無い。 人生色々の事情によって今は1人暮らしだけど 決してイイ加減ではなく生真面目に生きて来た女性。 少々足を引きずり気味だけど、自分のことは全部自分でできて 認知症とかでも無く、むしろ仕事仲間の中では一番しっかりしてる。 そんなちゃんと生きてる人が 高齢になったからと言って、生きる術を奪われるのは なんと観ていて厳しく切ないのだろうか〜 後半で、賠償さんが演じる「みち」さんが あるものを出前で頼んで、食べ終えた食器を ちゃんと洗って布巾で丁寧に拭き その布巾を生真面目に干すシーン!! ○○○の晩餐 なのに 庶民のキチンとした奥さんそのままの 本当に賠償さんらしい演技。 賠償さんとの共演シーンは一瞬しか無いけど 磯村勇斗さんも良い味出してます。 若き地方公務員。 決して冷たい訳では無く人当たりは優しい、 けど淡々と決められた役所の仕事をこなす感じ。 そんな中、PLAN75を選んだある人と触れ合ううちに だんだんと何かに気づいて行く。 河合優実さんもPLAN75のコールセンターで働く1人。 PLAN75の実行の日まで、利用者の気が変わらないように 電話でサポートする仕事だが、 やはりこの制度に疑問を感じ始める心情を 繊細な表情の変化でしっかり見せてくれる。 鑑賞後に観た人同士で色々と語り合いたくなる作品です。 ぜひ、映画館で!! で、月に8回くらい映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては 映画の中、役所のあちこちに表示されている「PLAN75」のロゴ!! ○通あたりが考えたっぽいいかにもお役所的な安直なデザインが ああ、心が無いわ〜〜 「国」のいかにも「早く死んでくれ」と言いたげな空気感が 随所に的確に表現されていて、観ているうちに、 現実の日本政府の何にもしない無意無策な態度を思い出して ゾッとしてくる。 観客の多くが賠償さんに近そうな年齢の方だったので 映画冒頭、映像的にはそんなにバイオレントでは無いけど 内容的には結構厳しいシーンから始まる訳で どんな気持ちで観ておられるのか〜〜 思わず周りを見回してしまった。 私自身もやがて、主人公の「みち」さんと同じ立場になるので心が苦しいし、 いつの日か安楽死を選べるのなら選びたいと密かに思ってはいるけど それは「今では無い!」(マーベリック か〜〜い!(笑) 自分で身の回りのことが出来るうちは 経済的な事情だけで死にたくはない!! 「PLAN75」 国は何とか聞こえの良い政策を作って どうやって棄民(きみん、国が国民を捨てて何の援助もしないこと)しようかと 密かに考えているように思える。 現実にならないことを願って 選挙に行きましょう!!
監督の意図とは違うかもしれないが
ヒトが老いることについての映画だと思った。老いを隠さない。 年を取るに連れて穏やかで強い人になれたらいいなあ。 磯村勇斗さん良かった 1つ気になったのは安楽死した人の持ち物を回収して分ける仕事?で持ち帰り禁止なのだとしたら、監視カメラと私物の持ち込み禁止が無いわけない
浅いかな
とても興味があるタイトルでワクワクしながら鑑賞しましたが。 なんだか、全てにおいて、表面をなでただけな印象でした。 社会問題にもなっていることをとりあげているのに、なんだか結局何がいいたいの?という感じで、、、、 目の付け所がいいだけにもっとちがう形の方がよかったかもです
映画の様な未来は嫌だな
このPLAN75の制度は尊厳死とは ………違う 冒頭で若者が自殺するところは 何年か前に老人施設で寝たきりの 老人を生きている意味がない と言って何人も殺した 事件を思い出した その時は驚いたけど それが時代と共に変わっていく 生きる価値のない人 または お金のない人は 生きられない時代が来るのか 医療が進んで …人生100年時代 高齢者に長生きされてしまうと 財政が厳しくなって倒れてしまう 若い人たちに負担を掛けることになる 自分の事として考えて 尊厳死はアリですがPLAN75の制度は ナシですね ……今のところは…覚悟が無いです 映画の様な時代が来ないことを願いつつ
独りぼっちで経済的に弱者の高齢者に視点を当てています
75歳以上になったら、自分の意思で最期の日を選択できる、PLAN 75のような制度が実現しても、自分を支えてくれる身内が居る、あるいは、たとえ独りぼっちでも経済的に余裕のある老人は、決してPLAN 75を選択しないだろうと思いながら見ていました。 主人公の角谷ミチは、高齢でも身体は元気ですが、身寄りも無く、十分な老後の蓄えも無い、おそらく高齢者世代の過半数を占める、社会的・経済的に弱者な老人の一人です。 困っている人・弱っている人に対して、救いの手を差しのべるのが、本来のセーフティネットの在り方だと思うのですが、それが全く機能せず、弱者に対して死を選択できる機会を与えることを制度化するようなことは、決して、有ってはならないと思いました。 「人生100年時代」・「一億総活躍社会」という言葉が、空空しく響きます。
良かった作品と思う
倍賞千恵子さん、磯村勇斗さんげとはが好きな俳優なので観ました。私はもっと生きるとか死ぬとかに絞った方が良かったように思います。悲哀は感じましたが、おくりびとやおみおくりの作法のように死者に対しての尊厳を表現してました。 倍賞千恵子さんと磯村勇斗さんにはすごく満足してます。
映画館の一番後ろに座ったが、前は白髪の人だらけ。 とても年齢層が高...
映画館の一番後ろに座ったが、前は白髪の人だらけ。 とても年齢層が高いがほぼ満席。 それだけ関心の高いテーマなのだろう。 若い監督だか、語りすぎず想像の余地もあり、上手いなと思った。 倍賞千恵子と磯村勇斗の演技の力も大きいが、ありえない設定だが妙にリアリティがある。考えさせられ心に重くのしかかる内容だった。 音楽もなかなか作品に寄り添っていたように思う。 フィリピン人の子持ちの出稼ぎ女性がまた印象的だった。 自分の人生なのだから、何歳になっても自分だけで何とかせねばならないものなのだろうか。 10万円貰っても使い道のない老後、10万円という金額が安倍政権で配られたあまり使われず貯金されているという10万円を思い出した。
観客の高齢者率高めだけど…
75歳以上の高齢者が自ら安楽死を選択できる制度『プラン75』が施行され、いつまでも生にしがみつく高齢者は卑しいといった風潮が流れ高齢者は肩身の狭い思いを強いられている近未来の日本。 自分が75歳以上の高齢者だったら。自分の家族や親戚、身近な人が『プラン75』を選択したらというお話。 平日の昼間、席はほぼ満席。そして高齢者率の異様な高さ。この映画は高齢者の内でバズっているのだろうか。 映画終了後、それぞれ感想を語りだす観客。『プラン75』や高齢者の扱いに対する呆れや怒り等がほとんどだったと思う。 この中では若者の部類に入る私は少々浮き気味だった。 今現在リアルタイムで高齢者の方達は年金に生活保護等をほとんどの方は問題なく受け取れているのだろうが、これからの未来、今の若者が高齢者になった時、年金は受け取れるのだろうか、生活保護受給資格はどうなっているのだろうか。 安楽死や尊厳死を否定するつもりはないが、自らの意思により選択するのではなく、貧困等により選択肢が他になくなってしまい選択せざるおえなくなってしまうというのは、なんと悲しい人生の最期だろうか。 観客の高齢者率は高いけど、これは、これから将来を築く若者の選択肢によっては本当に実現してしまうかもしれない世界。 誰を国のてっぺんに担ぎ上げるかによって未来はどんどん変わっていってしまう。 若者は流されるままではなく自らが何を必要としているのかを考え、それを実現してくれる人に投票しに行かなければならない。 それがこの国が良い方に進むための第一歩となるのだから。
方向性は見えないが、考えることは多い
主人公が沢山いて、それぞれが何を想っているのか結論を察しきれないうちに終わってしまった。 ただ、前半の高齢者の日常生活を通して本当に現代の日本にもこういう仕組みは必要だと感じました。 自分自身、もう若くはないけどこういう施策があれば利用したいと思います。
棄老国とは…!? 昔話、宗教にもある問題
50歳過ぎた自分には重すぎた作品でした。(^_^;) 日本に訪れる将来の社会なのか! いますぐ起こりえる社会なのか! 考えさせられる事ばかりの作品です。 自分には75歳になられている倍賞さんの警備員姿は衝撃的でした。
映画ならではの作品を久々に観ました。
映画ならではの作品を久々に観ました。台詞以外の光景一つ一つに釘付けになる想いで役者さんの眼差し、仕草や窓ガラスの雪の結晶、投げつけられたおそらくはトマト、死者の腕時計などを凝視してしまいました。まさに現実世界を眺めているように。
戦争の足音が気になる今だから
介護保険制度が始まって20年が過ぎ、介護費用の高騰が報じられています 私はこういった施設に勤めていますが、入所施設なら一人の要介護者にかかる介護費用が月25万、定員100人なら月2500万、年3億、1割の自己負担を差し引いて毎年2.7億円が100人の要介護者の介護費用として介護保険から振り込まれ、その多くは40名のスタッフの人件費となります 2.7億円の半分は税金、半分は40才以上の方が納めている保険料が原資です 軍事予算を増やしたい人は、こういった費用が税金から賄われることを「もったいない」ときっと思っているでしょう そんなお金があれば「兵器」が買えるわけですから 営利目的で多くの事業者が「介護」に参入してきて、本編でもありましたが保証人を確保できない住宅に困窮している高齢者にアパートを与え、食事(弁当)を与え、生活保護を申請させて、医療づけ・介護づけにして月50~60万を一人の要介護者から稼ぎ出す事業者も蔓延っています こういった「不正」事業者の存在が、障がいや高齢者福祉の「切捨て」の口実となり、その延長線上に「自分の生死は自分で決める」とさも個人を尊重しているかのような、この「PLAN75」に近い発想が権力者から生まれてくる気がします 倍賞さんのあの声は、寅さんを始め松竹映画で昔から聞きなれていて、どのような逆境にも胸を張る、そういった姿を思います どんなに寂しくても、頼れなくても、最後の場面施設から飛び出して歌う姿は、私たちの知っている倍賞さんそのものでした 私のまわりの施設でも介護職としてインドネシアやフィリピンから働きに来ている女性がたくさんいます こういった外国の人たちに、私たち自身の老後を託さなければならない現実がある一方、「国の方針を忠実に実行する公務員」「優しい言葉を使って寂しい高齢者を操る事業者」もいるわけですが、倍賞さん・磯村さん・河合さん演じる人物がそれが誤りであることに気づく姿に、希望を持ちました 皆さんおっしゃる通り、私が観た劇場も高齢者の方がほとんどで、時代劇以外でこういった方々が映画館に足を運んでくれるのは嬉しい一方、強い衝撃を受けられたでしょうね (6月23日 MOVIX京都 にて鑑賞)
直球のヘビー級
あの大女優が、現実の孤独老人をリアルに演じきった、あの、銀幕の夢や笑いで日本を元気にしてくれた方が、このようなリアルな市民の現実の世界を演じきる衝撃。夢のような近未来のSF映画かと思ったら、真逆の問題作でした。陳腐な説明演出の一切無い力作でした。娯楽映画ではありませんので、深く思考したい方むけです。
身につまされますね
寿命が延びて75ぐらいではまだまだチカラ余っている高齢者。実際は80過ぎてからプラン計画したくなるかも。お客さんが75前後のご婦人多数だったので厳しいセリフを聴かされて身につまされたのではなかろうか。と少々皆さんの心境を案じましたね。近い将来に現実味を帯びてましたね。
同調圧力
同調圧力が強い日本の様な国だと、「PLAN75に申し込まないなんて、図々しい老人だ」「こんなんなっても、まだ生きたいのか?」とか言われそうです。障害者にも同調圧力がかけられそうですよね。 戦争中、「お国の為に死にます」と無理やり言わされていた人も少なくなかったと思うので、全員が全員本人の意思だけでPLAN75に申し込みをするかは分かりません。腐敗した行政が主導だと、中抜きやPLAN75への誘導ノルマがありそうですし、なかなか辛い社会になりそうだと想像しました。 私はずっと老人になったら安楽死したいと思ってましたが、そう簡単ではないかもしれません。また、見送る側も普通ではいられなさそうです。 「わたしを離さないで」を思い出してしまいました。
自己責任論の行き過ぎた世界
構成もキャスティングも上手く、おそらく作り手の狙い通り、腹立たしく感情を誘導されてきました。 公的安楽死、自殺推進のお話。 古今東西、『ソイレント・グリーン』『ハッピーエンドの選び方』など、過去に安楽死やディストピアを扱った映画はあるけども、これは日本に蔓延る「自己責任論」の行き着く、邦画らしい映画に仕上がっていました。 描かれているのは「いずれ自分が老いる」ことが想像できない、自分は生き残る側と勘違いした人々が作り出しそうな未来。 若者と老人とで分断された世界。 そこには、人間に対する敬意、尊厳といったものは存在せず、効率だけを目指し、「国のために国民はあるべき」といった戦前までの思想が、観客に感じ取られるように表現されていました。 また同時に、多くの老人たちが口にする「他人や子供たちの負担になりたくない」「迷惑をかけるのは恥ずかしい」という考え方もまた反映されているように見えました。 そして、日本人には割と多い、親方日の丸・お上への追随精神、「政府が何かやれと言ったら、やらなければならない」という考え方。 同調圧力の強い村社会の中で、「出る杭は打たれる」にならないよう、目立たないよう、大勢(たいせい)に流される生き方を望むうち、自滅していく。 そんな日本人の在り方をありのまま描くことで、不快感を喚起し、「それでいいのか?」と問題提起しているので、当然不愉快に感じるのです。 映画が作られた背景には、間違いなく高齢者施設での虐待事件や、障害者施設における大量殺人事件があるのでしょう。 しかし、人は死ぬまで生きるために、生きているもの。 本来なら、「生きていたくない」「生きづらい」世の中を作らないことこそが肝要。 生きづらさは「いつか我が身」になります。 年寄りの生きにくい世の中は、子どもや若者にも生きにくい。 そんな世の中でいいのか? という問いかけ。 「政府や役所の人間が、産業廃棄物業者とつるんで、遺品を売ってキックバックを受けている」 「『老人が死ぬ気を無くさないよう』コールセンターで働く若者にマニュアルを渡し、教え、彼らの給料を中抜きする派遣業者の存在」 「老人殺し事業が、3年で1兆円超規模の一大産業になったので、75から65に拡大の案が進行」 などを匂わせるシーンやセリフが挿入されていて、監督の世の中への不信感が随所に滲み出ていました(是枝さんの影響が大きいのだろうなぁ)。 「きっと映画の世界で法律を通した政治家は75歳以上だけども、絶対にPLAN 75は利用しないのだろう」と想像しながら劇場を後にしました。 この映画に同調して、自分もこんな制度があったら利用したいと思った方は、深呼吸して心に余裕が必要です。 落ちついて。 生きていくことは、結局誰かの力を借りて(貴方の力も貸して)みっともなく迷惑をかけていくことですから。 歳を取るのは素敵なことです。 身体のガタは、頑張ってきた証です。 恥ずかしくはないのです。 私は若者でも老人でもない、若者でも老人でもある中年のオッさんですから。 その両方だ。 狭間だからこそ見えることもある。
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