この子は邪悪のレビュー・感想・評価
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失笑、失笑、また失笑。そして最後は大爆笑
「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2017」準グランプリの映画化と聞く。
過去、
〔嘘を愛する女〕
〔ルームロンダリング〕
〔ブルーアワーにぶっ飛ばす〕
〔ゴーストマスター〕
〔水上のフライト〕
〔哀愁しんでれら〕
〔マイ・ダディ〕
〔先生、私の隣に座っていただけませんか?〕
と観て来たが、
1/3はまずまず、1/3は首を傾げ、
1/3は何故映画化を、と疑問に思う出来で、
はっきり玉石混交の作品群。
多くの特徴に挙げられるのは、
アイディアとプロットまでは良いものの、
脚本の練り込み不足とディティールの造りの甘さ。
勿論、本作とてそれは例外ではなく。
五年前に交通事故に巻き込まれた一家がいる。
父『司朗(玉木宏)』は右足に麻痺が残り、
母『繭子(桜井ユキ)』は病院で昏睡状態が続く。
妹『月(渡辺さくら)』は顔に大火傷を負い、
仮面を着けての生活で外に出ることも無い。
一人軽傷だった姉『花(南沙良)』も、
家族に対する負い目から引き籠ってしまっている。
ところが、突然、意識を取り戻したとして、母親が家に戻って来る。
容姿が変わっているのは整形の為と父は言うが、
過去の記憶や行動は実母そのもの、
最初感じた不信感を『花』は胸の奥に仕舞い込む。
しかし観客の側は、ここで黙っているわけにはいかず。
おいおい、五年も寝たきりだった人は、筋肉が衰え
歩くことさえままならずハズと突っ込みたい。
相当期間のリハビリなしには家庭復帰などできぬだろう。
そこをすっ飛ばしてのこの流れはあんまりでは?
さらに、いくら引き籠りとは言え、
入院中の母親を一度も見舞ったことはないんかい!
それがあれば、整形の有無も気づくだろうに。
もっとも、鑑賞者が疑念を持つことを前提の仕掛けであれば、
たいしたものと感心するのだが。
一方に、母が奇病に冒されてしまった、少年『純(大西流星)』がいる。
彼は『花』とも以前に会ったことがある様子。
『純』は自身の母と同じ奇矯な行動を取る人間が
甲府市内に複数人いることを突き止め、
それらが何れも過去に『司朗』と関わりがあったことから、
精神科医の彼こそが元凶と疑い始める。
と、まぇここでもねぇ、一介の学生が不審に思うなら
地域住民は更に早く気付くだろうし、
最終的にタネ明かしされる仕掛けは、
当該者が何年も生きること自体不可能と思われる。
それ以外にも、掛けた暗示が簡単に切れてしまったり、
疑っている人間に容易く気を許したり、と
脚本のご都合主義は連続。
ことほどさように本作は、ストーリーを展開させるためだけの
安直な設定のオンパレード。
直近の「朝ドラ」を遥かに凌ぐ進行は、ある意味徹底している。
サイコスリラーのようでもありミステリーのようでもある。
一連の事件の謎解きはされつつ、そのネタもほぼほぼ失笑レベル。
監修として催眠療法の専門家は入っているものの、
正直、〔ドラゴンボール〕の『ギニュー』隊長を想起してしまったが(笑)。
詰めの甘さは、登場人物にまで蔓延、
わけても最後のシークエンスにそれは顕著。
幾ら年寄りとは言え、やる時は
徹底的にやらんかい!!と、義憤さえ覚える。
そして最後のシーンは、ああやっぱりやっちゃったよとの
爆笑の場面。
どうやったら、これが可能になるんですか?と、
脚本/監督の『片岡翔』に問うてみたい。
失笑、失笑、また失笑。そして最後は大爆笑
ただ気持ち悪いだけ
最後のオチがどうでもよくなるぐらい全てが気持ち悪い。登場人物の思考も行動も気持ち悪い。
サスペンスのドキドキ感があるわけでもなく、何を見させられてるんだろうと思いながら見ていた。
最後のオチも人として、親としてクズの極み
今週は意外にもおすすめ枠。
今年262本目(合計538本目/今月(2022年9月度)5本目)。
原作やここの情報・評価などは知らず、「さかなのこ」と入れ違いで視聴。
他の方もあげられていますが、一つのカテゴリ(ミステリー、ホラーetc)に当てはめるのは難しいかな、というところです。まぁどれかに入れなきゃいけないという決まりはないし、それらをうまくミックスされている感じです。
元の原作(エンディングロールに出るように準グランプリを取ったそう)があるようで、どうも一般的にamazonなり書店なりでは見つかりませんが、元ネタは確実に存在するので、それから極端にずれたりということはない一方、こうした事情(一般に入手が難しい)があるので、「原作からずれるずれない」は存在しても「評価のしようがない」点は存在します。
個人的には「若干、児童福祉の論点も織り込んだホラーもの」という観点でみました。詳細はネタバレになるので伏せますが、結局は「どの方も」発狂ないしそれに準じるような状態になってしまうからです(あるいは、序盤に出てくる「女性」は「本物」?(ネタバレ回避)という観点での推理物とも見うる)。
PG12扱いですが、中に(映画内の作話の範囲とはいえ)児童虐待を想定できるシーンが存在するためであり、撃ち合いだの何だのという点はほとんどないので(一応あることはありますが…。厳密には「撃ち合い」ではなく「殴り合い」が正しい?ラスト?)、特に「アダルトシーンが存在しない」という点ではPG12の条件を満たせる限り推せる一作です。
採点にあたっては特に気になる点(勝手に第三者の顔写真などを勝手に取っている等)がありますが、これを指摘すると結局ネタバレになるものであり、それを考えても0.2程度の減点にしかならないので、便宜上フルスコアにしています。
ああ‼️❓惜しい‼️❓画竜点睛を欠く‼️❓途中までは名作‼️❓
舞台挨拶付き。
途中まで、ハラハラ、ドキドキして、不穏な空気に息を呑む。
伏線があるのだろうか、どんな結末なのだろうか、いろいろ想像する。
何十年ぶりの、切実な鑑賞。
でも、例えて言えば、シャラマンのシツクスセンスばりの記念碑的作品だと思えば、アンブレイカブルでした、くらいの失望。
ああ、惜しい惜しすぎる。
なにわ男子の彼も、南沙良も、みんな名演技なのに、惜しい、くどいけど。
後半、今からでも、作り替えたら、名作になるかも。
試みは、評価したい。
余談ですが、舞台挨拶も途中から空中分解、残穢。
話の種に、是非。
"今ひとつ期待はずれな作品…"な映画
ホラー・テイストなサスペンス作品でした。
この手の作品は、やはりラストのどんでん返しこそ"命"だと思うんですが、そういう意味では今ひとつ不満の残る作品でした。…意外と、そのままだったな…という印象です。
サプライズがサプライズで無かったなと…。
南沙良演じる娘が実は心理士で、玉木宏演じる父親が患者だったとか、そんなオチだったら、少しは意外性があったかも(笑)
眼球が8の字にぐるぐるした所が、この作品のピークでした…僕的には(笑)
この場面…最高にホラーでした!笑
誰が邪悪?
ホラーかと思ったら違った、ちょっとサスペンス、ミステリー。
冒頭から、なんか変だな、おかしいな、と思いながら観ていたが。
家族が事故によりそれぞれ障害を抱えた中、一人だけ奇跡的に無事だった女の子。
ネットや自分で足を運んで何かを調べている男の子。
タイトルから、どちらの子が邪悪なのかと思いきや、そうでもなく。
歪んだ家族愛、正義感がもたらした結末は、といったところか。
あまりすっきりしない結末、そしてその後が描かれた。
そして、エンドロール直前の最後のカット。
これこそが、「この子は邪悪」ということか??
これも入れ替わっている??
玉木宏さん、優しそうでかつ甘い声で、さすがでした。
南沙良さん、可愛らしかったです。
玉木宏が主役
中々いい役だった。玉木宏が脇役珍しいなぁーって思っていたら、メインかっさらってたよ。(笑)
流石です。
ちょっと不気味なサスペンスだった。→面白かった。
メジャー俳優が主演じゃないからちょっと馬鹿にしてたけど、あらすじ読んで面白そうと思って鑑賞したらまずまずも当たりだった。
フツーのソフトサスペンス。精神科医ではなく厳密には臨床心理士な!【心理療法士とも言う】
玉木宏の家族愛が故の「歪んだ擬似家族」
歪んだ正義感故の「催眠療法、退行催眠」
基本的に若干不穏なオドロオドロしい雰囲気のサスペンス。
可もなく不可も無く、平均点の謎解きサスペンス。
本来は@100 分の短編が、後半舞台挨拶がついて30分くらい延長
だが舞台挨拶は唯一の「誰もが顔と名前が一致するメジャー俳優」玉木宏を欠いて
「飛車角落ち」状態・・・
実際には精神科医は薬の処方のみだから
「心の病はそれぞれ」だから・・民間資格みたいな臨床心理士の方が、金💴はかかるけども
それぞれの背景もある程度聴いてくれて、本当は意義がある。
でもこの玉木宏はどっち?開業医でないと独立は厳しいかも・・
催眠って、多分「かかる人とかからない人がいる。」
今、宗教が話題だが、申し訳ないが、古典的な仏教キリストその他宗教と構造は同じ。
「藁にもすがる思い」の高揚効果。
善行につながるなら、催眠療法も、宗教も個人個人で良いと思います。
ただ、「料理の味も、過去の些細な記憶まで同じ」憑依状態はどうかなぁ?
あとお面と言うか仮面は汗かいて息苦しくて無理目・・・
有料パンフ見たら玉木宏の役「心理療法士」とのこと。
メリーゴーランド、うさぎ、鏡のない家、タロット占い、交通事故の悲劇・・・
小ネタが上手くまとまっている普通のサスペンス。不穏な暗い雰囲気は良い
催眠がうまくいきすぎるのは娯楽映画だから許容範囲内。
古風な昔の民家が良い意味で雰囲気を醸し出している。昔のモダンな家ですね。
サスペンス・ホラー。 そこそこ猟奇的で怖いが、スジに無理がある。
事故で家族を失った父親が、催眠術で騙して偽の家族をつくる話。。。
催眠術で 自分の代理の母親をつくり 子供にも信じさせる。
死んだ子供は 誘拐してきて 催眠術に掛ける。
など 無理やりなスジ。。。
そこそこ 猟奇的でホラー気分は味わえるが。。。
悪くは無いけど~中途半端な映画
ブレットトレインのついでに鑑賞。
予備知識なしで全く期待していなかったので そこそこ楽しめました。
最初の雰囲気とかはとても良くて
いったい何が起こるんだろう??とワクワクしながら鑑賞しました。
ただ、この手の犯人捜し、原因捜しの映画って 「あーなるほどー 騙されたー」
っていうのが映画の評価に直結すると思うけど これはちょっと力業が過ぎません??って感じました。 中途半端にリアル設定にしようとして 全てが中途半端になった印象
感想は あーこれ中途半端なゲットアウトだなと思ったら
皆もそう書いてたww
南沙良すごくいい
冒頭でTSUTAYA CREATORS' PROGRAM作品だって分かって「どうなんだろう?」と思ったけど、面白かった。外すときは外すからね、TCP作品。
不穏な始まりなんだよね。街の中の精神を病んだ人を誰かが観察してるっていう。
「悪いやつは誰なんだ?」って思いながら観てくの。
南沙良がいいね。出てくるたび「志乃ちゃんだ」と思いながら観てて、《志乃ちゃんは自分の名前が言えない》は実は名作だったんじゃないかって思い始めたな。
ダブル主演だった蒔田彩珠は色んな作品で目にすることがあったんだけど、南沙良は志乃ちゃん以来だったので余計にそう思ったのかも。
どうも先生が悪いんだなって分かってきて、蘇ったお母さんが南沙良の秘密の刺繍を知ってるところでは「先生が南沙良をカウンセリングして秘密を聞き出して、それをお母さんに教えたんだ」と想って観てた。違いました。
「確実に人の気を狂わせることができる先生」という設定を置いた特殊設定ミステリっぽいなと思って観てくの。
そして『純くんだよ』で謎が分かるのね。「なるほど、そうか」と納得した。あり得ない設定だけど筋は通ってて良かったな。ハッピーエンドにならない気持ち悪さも効いてた。
公募作品だとミステリやホラーは選ばれにくいんだけど、TCPはそれ系も選ぶからいいね。今度は狙って観に行こ。
色々と良かったけど、やっぱり南沙良が印象に残ったな。《志乃ちゃん》見直してみよ。
邪悪?
何を書いてもネタバレしそうな作品でした。
このドクターの能力は精神医学を超えているのでもの凄く不気味。自己都合による傲慢さが浮き彫りとなってくるので終盤になるとさらに恐怖心を煽られてしまう。
77
江戸川乱歩&スケキヨ
うーん、そうきたか。この展開は全く予想外。「あの子は邪悪」というタイトルが気になって、まんまと罠にハマってしまったが、これは落ちてうれしい落とし穴。
のっけから、やばそうな人たちの異常行動を見せられて、不穏な雰囲気がプンプン漂ってくる。街並みや家の中の様子は昭和の匂いがするんだけど、インターネットが使えているから最近の時代設定。
大西流星の棒演技(演技プラン?)と玉木宏の芝居がかった声が、なぜかマッチしていて、江戸川乱歩の世界に迷い込んだ無垢な青年と目羅博士といった世界観を感じさせながら物語は進んでいく。
植物状態のお母さんが、いきなりピンピンした状態で帰ってきて、どうして受け入れちゃうの。っていう疑問をかき消すくらいのインパクトある内容で、ミステリー、ホラー、オカルト要素たっぷりの作品でございました。
厳しくて申し訳ない。
「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM」受賞作品、『哀愁しんでれら(21)』『先生、私の隣に座っていただけませんか?(21)』など続々と公開が続いており、流石の「後ろ盾」でキャスティングも豪華です。今作品も前評判「よさ気」だし、南沙良さんが主演と言うことで鑑賞しました。
公開初日の夜回、客入りは「まあまあ」と言ったところ。ただどうやら、出演者の一人である男性アイドル目的っぽい方が多めだった感じもします。
さて作品の評価ですが、、、
相変わらずの「良い声」で熱演の玉木宏さん、頑張ってます。桜井ユキさんもいい表情で「謎めいて」います。そして南沙良さん、いちいち的確なリアクション演技、お上手です。
ただ、設定の曖昧さを引きずってイマイチ押しの弱い脚本。ホラーとしてはかなり物足りない不気味さ。そしてCGや編集では誤魔化しきれないアクション表現の甘さは、如何にしても力量不足を否定できません。何なら、南沙良さんでは勿体ない。役不足かなと思います。
期待したこともありやや残念でした。厳しくて申し訳ない。
歪な愛情
まずタイトルからして謎めいてるので期待して初日にはいりました、最初から不協和音のような不気味なノイズが恐怖を煽る
背景はノスタルジーな感じ南さんと大西さんの落ち着いた演技素晴らしかったし、玉木さんも流石でした、ラストトリハダで動けなくなりました
小説も読んだ上でもう1度観てみようと思います
玉木宏がすごい
大西流星くんのファンで観にいきましたが、玉木さんの怪演が素晴らしかったです。家族愛とは何か考えされられる作品でした。沙良ちゃんの瑞々しい演技もとても良かったし、流星くんはいつも目がこれでもかってほどキラキラしたアイドルなのですが、目の輝きを消していて純くんそのものでした。終盤玉木さんとのシーンでは二人の迫力に圧倒されました。登場人物の心情が分かりづらい所があったので小説版を読むとまた映画もますます楽しめると思います!
タイトルの意味を考えながらみてラストにスッキリ?
終始、なんだか気味の悪い展開が続いていく。
話が進むにつれて家族の秘密が明らかにはなるんだけれど、タイトルの意味が分からなかった。
基本的に引きでロングテイクなシーンが多く、誰の目線なのか、カットの割り方が独特で不気味な家族に引き込まれる。
うさぎの意味がわかった時に何となくイメージ出来たが、いい演出だった。。
ただ、テンポが悪い。いらないシーンが多いと思った。特にラスト。必要だったのか?殺しのシーン。サイコパスを演出したかったんだろうけど、それまで間接的な演出だったのにいきなりストレートに来たのでちょっとついていけなかったし、家族の気持ちの転換が早くなかったですかね?あんなに早く理解できるものなのか?あれも催眠のせいなのか、、、
病院でのシーンも、本当にあれでいいのか。。
詰めが甘いシーンが少し残念。
ラストのラスト、タイトルの意味が分かる。父親が子供に代行睡眠で自分の意識を刷り込み、邪悪となった。なるほど。ここは鳥肌モノ。
バッドエンドなのかな。
うさぎが戻っていくシーン。とても良かった。
南沙良はいつも通り良かった。終始可愛い。衣装も可愛い。
今までと同じ気持ちでウサギを見ることが出来なくなる作品
個人的に密かに注目してるツタヤクリエイターズプログラム。
ツタヤ主催の若手クリエイター発掘のための賞レースですでに「嘘を愛する女」「哀愁しんでれら」「先生、私の隣に座ってくださいませんか?」などの作品が映像化されている。
そんなツタヤクリエイターズプログラムの2017年準グランプリであるGREEN FUNDING賞を受賞した作品が「この子は邪悪」である。
タイトルに邪悪というワードが入ってるように、まずオープニングからして不気味な雰囲気が漂いまくっている。
マンションの廊下で感情を一切感じさせない虚ろな目で虚空を見つめる四つん這いの女性。
アパートのベランダで手すりを這い登る芋虫を手でつかみそのまま口に入れて咀嚼する男性。
散らかった部屋で泣いている男の子には何の関心も示さず空虚な表情でジッとしている女性。
そしてそれらの人物を陰から撮影し観察をしている謎の少年。
様子がオカシイという表現では足りないくらい不気味な人たちの描写がなんの説明もなく積み重ねられていく。
そんな不気味なオープニングが終わると主人公の生い立ちが語られていく。
主人公は窪心理療法室という心療内科を営む父・窪司朗の長女・窪花。
その心理療法室では父・司朗が退行催眠という怪しげな治療を行っている。
その心理療法室ではなぜかウサギを大量に飼っている。
そんな窪一家は、5年前に遊園地に行った帰りに交通事故に遭ってしまい、父は右足が不自由に、母は昏睡状態に、妹は顔に大ヤケドを負ってしまう。
しかし、花はほとんど無傷であったため家族に対して負い目を感じていた。
そんなある日、昏睡状態だった母が目覚めて家に帰ってくる。
奇跡が起きたと喜ぶ父だったが、帰ってきた母を見た花は違和感を感じる。
「私の知ってるお母さんと顔が違う気がする‥‥」
その違和感を父に伝えると、事故のあとに整形をしたから印象が違うんじゃないかと説明される。
違和感を感じながらも、母が戻ってきた日常に次第に慣れ始める花。
そんな花のもとに冒頭の謎の少年が現れる。
実はその少年の母親は隠し撮りをしていた不気味な人たちと同じ症状を発症していた。
そして少年は症状がある人たちの共通点が窪心理療法室の患者であることを突き止めて花に近付いてきたのである。
少年は花に「妹さんは事故のときに亡くなっている」と告げる。
さらに「お母さんが意識を取り戻す前にお母さんにソックリな人を見たことがある」と告白する。
そんなはずはないと戸惑う花だったが、次第に自分の家族は偽物なんじゃないかという疑念は深まっていく‥‥
と、序盤のあらすじだけでもだいぶサスペンスな展開が目白押しだったけど、後半はとにかく驚愕の事実がどんどん明らかになっていってビックリしきりでした。
まず、花の疑念の通り母親と妹の身体が全くの別人だったという事実が判明する!
母親の身体は父の心理療法室に来た患者の女性のもので、妹の身体は5年前に行方不明になった少女のものだった。
しかも、身体は別人なものの中に入っている魂自体は母親と妹本人のものという、またなんともややこしい事実が明るみに出る。
実はこの父親、事故で生死の境を彷徨っていた母親と妹を救うため、退行催眠をかけることで他人の身体から魂を抜き取り、空っぽになった身体に母親と妹の魂を入れ込んでいたのだという。
しかも、元々身体の持ち主だった人たちの魂はウサギの身体に入れるという、家族を救うためとはいえサイコパス認定間違いなしの超ドン引きの凶行をしていた。
って感じで、父親役の玉木宏が一見良い人そうに見えて実はめちゃくちゃヤバい人だったという恐ろしい展開が繰り広げられる。
ただ恐ろしくはあるものの何とか自分の家族を守るために狂気に駆り立てられてる姿は、どことなく切なさとか哀愁も感じられて玉木宏のベストバウトなんじゃないかとすら思いました。
とにかくこうゆうサイコホラー系のストーリーが大好物なので、個人的には大好物の作品でした。
ウサギに入れ替えられた人たちがあの後どうなったんだろうって考えると鳥肌が止まりません‥‥笑
あと、ラストのオチも読めはしたけど切れ味が鋭くてとても好きでした〜
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