「ラノベ風味の昭和的な迫力のカーアクション(面白い)」ALIVEHOON アライブフーン yudutarouさんの映画レビュー(感想・評価)
ラノベ風味の昭和的な迫力のカーアクション(面白い)
観てないけど最近映画館で予告流れていた実話ベースのハリウッド大作『グランツーリスモ』と大体同じ話、だと思う。こっちの方が早かったということか。それはそれとして、ほとんど前情報無しに何となく観てみたのだけど、予想外に実車シーンの迫力が凄かった。昭和の映画か⁉︎というぐらいのガチのリアルなカーアクションの連続で、エキゾーストノートの咆哮も凄まじく、多分劇場で観てればそれだけで十分満足出来たと思う。
ストーリー的にはかなり今風の、というかラノベ風の、陰キャだけど実は最強でした的なアレなので、ナメられてるけど勝負となるとメチャ強くて爽快、という大変気持ちの良い展開がストレスなく安心して迫力のカーアクションを堪能させてくれた。主人公とヒロインの関係性が無理に恋愛関係に発展することがないのもいい。それに、ドリフト関係に疎い僕でもさすがにボンヤリと存在を知っている土屋圭市氏を監修に据えて本人も出演、その他現役のドリフトレーサーたちも出演していたりで、当然リアルな生身のレース至上主義になりそうなところを、eスポーツの価値もちゃんと認めて現代的な視野でストーリーを紡いでいるところも好感度高い。ゲーム関係の企業もスポンサーで入ってきているとか、そういう事情もあるかもだけど。
主人公はあくまでeスポーツのプロフェッショナルであり、請われて実車レースを手伝い、そしてまた去っていくというのが侍映画の用心棒の如きでまた良かったが、そんな主人公に野村周平がピッタリ重なっていて、『実は最強キャラ』に説得力があったのも重要なポイントだ。
ということで、結論としてかなり楽しかった。存在自体知らず、映画館でスルーしておいてなんだけど、こういう映画こそちゃんと評価されて欲しいと思ったよ。