ケイコ 目を澄ませてのレビュー・感想・評価
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BGM
あらゆる音が聞こえる
流れる水、近づく自転車、縄跳び、足音
心地良いミット打ちのリズム
彼女は「音」を知らずに生まれ生きている
大きな問題かもしれないが小さくすることはできそうだ
彼女を見ていると大きな問題じゃないのかと思ってしまう
バイブが鳴る、扇風機がタイマーで動き出す
風がカーテンを揺らすとそろそろ起きる時間だ
どこの誰でも物語がある
会長には会長の、奥さんには奥さんの
2人のコーチ、弟、その彼女、母親、病院の老婆
この作品からはそんな人々の心が見えてくる
もっと知りたくなる、
会長の栄光
奥さんの苦悩
両コーチの私生活
弟の作品
彼女のダンス
母親の生活
老婆の生きがい
全てが主役になる
また縄跳びの音が聞こえてきた
練習そのものが画
両耳とも聞こえないケイコは、ホテルの客室清掃の仕事をしながら、プロデビューしたボクサーとして古いジムで練習に励んでいた。しかし、このまま続けるかどうか悩んでいる時に、会長の体調不良のためジムが閉鎖されることを知る。
耳が聞こえない女子プロボクサーの実話を原案にした物語。熱いドラマや、試合そのものの劇的な展開はありません。淡々としていながら、練習そのものが画になり、見入ってしまいました。俳優陣の演技のたまものです。
岸井ゆきのは「神は見返りを求める」で見ました。全く違った役を演じ、見事だと思います。これから楽しみな人です。
悪いとは思わないが過大評価?
岸井さんをはじめボクシングジムのキャストの演技は上手いと思う。画も雰囲気が合って良いと思う。岸井さんの演技を観たのは99.9とCMくらいだったが、これはとてもハマっているとは思う。岸井さんの努力も感じる。が、映画として魅力がない。勿論、格闘技に全く興味がないのを差し引いてもだ。
ジムの会長の妻がケイコに話した後のシーンと後半の弟の彼女とのシーン、ラストの仕事場のシーンは良かったが、そのくらい。
ダメな所というほどの所もない為この評価。何がテーマかよくわからないがケイコの心の成長がテーマだったのだろうか?
高い読解力が求められる
とにかく情報が少なく静かな映画なので、些細なしぐさや繊細な心情の移ろいをとらえきれないと意味不明な映画
だから、自分にとっては意味不明でした
どの辺が世界中の映画祭で絶賛されるポイントなのか教えてほしいです
鑑賞動機:岸井ゆきの10割
『愛がなんだ』や『前田建設ファンタジー営業部』でのコミカルでちょっとダメな人イメージが強かったけど、ここではガラリと違う硬質の人物像で、こんな顔をするのか、と新しい発見だった。
最後はちょっと成長したってことかな。
聴覚障害のある女性ボクサーの日常。 障害をほとんど苦にせずに生きて...
聴覚障害のある女性ボクサーの日常。
障害をほとんど苦にせずに生きている姿は下手にお涙頂戴モノにすることなくよかったと思う。
所属ジムの閉鎖に加えて不運な敗北を喫してやる気をなくしそうになりながらも、再び前を向くラストも勇気づけられた。
賛否あるのはよく分かる
ボクシング映画ではなくてケイコの努力の積み重ねと挫折を描く作品。
なのに後味がいい。(否の人は後味が悪かったのだろう)
岸井ゆきのはプロボクサーを演じるにあたりコロナ禍でのトレーニングのためマスクをしながら挑んだそう。「トレーニングをマスクでして、撮影は外して行ったので、撮影の時の方が楽に感じました」との事。
撮影後もボクシングの練習は続けてるらしく、「今もまだボクシングは続けているけれど、あの日よりも体重が落ちて、パンチが軽くなってしまったことが悔しい。でも、軽い分早いパンチが打てるかもしれないので、なんとかケイコに勝てないかな」とインタビューで笑顔で話してたらしい。
間違いなく岸井ゆきのはケイコでした
岸井ゆきのの演技力に脱帽!
生まれつきの聴覚障がい者でありながら
ボクサーとして力を注ぐ。
原作者の自叙伝的なストーリーですが
間違いなく岸井ゆきのはケイコでした。
声を発しない演技を違和感なく見せてくれて
抑揚のないストーリーでありながら
ずっと作品に引き込まれてしまいました。
実在する本人が演じているのかと勘違い
してしまう程の演技力と佇まいでした。
ボクシングのことはまったく分からないので、ボクシング技術や業界から見たらなんやコレとなるかも知れませんが、素人が見たら感銘を受けてしまいます。
主人公が言葉を発することはほぼ無いので、必然的に画面を注視してしまいます。
その注視に耐えうる主人公の空気感というか佇まい、表情や仕草、凄いです。
主演を支える他のキャスト陣も素晴らしく、会長の枯れ感、トレーナーさんのホンモノ感、家族との関係も描かれて、それが気持ちよく描かれています。
殻を破る主人公なのか
どことなくATG映画と寺山修司さんの時代の映画のように感じながら観てました。見事な映画だと思いますが、好きな映画ではなかったです。
画面から、なんと言う表現がいいのかわかりませんが、生々しさ、しずる感、身近さ、ジメジメ感、痛さ、暗さ、人間の汗臭さ、いろいろなものを感じました。最近の作品にはないものでした。
ただ、舞台がわたしが24歳まで住んでいた実家の周辺だったので、それらが既視感ありと言うか、どーも余り気分の良いものではありませんでした。
岸井さんは見たことないような主人公を見事に演じていたと思います。仙道敦子とか久しぶりでした。
聴覚障害のある方、今回、その苦労を身にしみて感じました。対面したり、通り過ぎるだけでは、認識できないことに気づきました(コンビニのシーンとか)。
久々の名作
アマプラで何故か最初に出てきたので、何気なく見てみたが、久々にいい映画を見た。おそらく今後何度も見ることになるだろう、そんな作品。捉え方は人それぞれだと思うが私はとても清々しい気持ちになった。主人公は耳が聞こえない障がいがあるが、それが主題ではない。障害があろうとなかろうと、関係なく物語は進んだように思う。途中でこの映画には音楽がないことに気づく。そして聞こえるのは車もしくは電車の音だけで、それがこの映画をさらに印象深いものにしている。主演の演技も素晴らしい。壮大な話でもなければ、かわいそうな人の話でもない。誰にでも身近な日常でよく起きること。心の動きもそう。障害はあまり関係ないから、すっと心に入ってくる。この女優さんの今後にさらに期待です。
岸井ゆきの、熱演
昨年(2022年)の暮れ(12月)に公開された映画だが、ちょうど2022年ベストテンを選んでいた頃に本作予告編を見てスルーしたら、なんとキネマ旬報の日本映画第1位となった三宅唱監督作品。ようやく鑑賞🎥
……という経緯でだいぶ経ってから観たものの、自分には合わなかったので感動や共感できるような作品ではなかった(^^;
耳が聞こえない女性ボクサー(岸井ゆきの)がボクシング練習に打ち込む話で、確かに昼間働いて勤務時間以外はボクシングの特訓するという姿は「すごい!」とは思う。
自分にはこの映画からたくさん聞こえて来る様々な音が聞こえるが、この主人公は聞こえないんだな。それってどういう感覚なんだろう…と思ったりしながら観た。
岸井ゆきの、熱演であった。
<映倫No.122812>
2回見ると!
ボクシング、岸井ゆきのさん、三浦友和さんの3大好きなものが詰まっててあえて予備知識無しで見に行って、独特の雰囲気と静かすぎる映画に、想像と違いすぎて、う〜ん?となったけど、2回見るとジワジワこの映画の良さが身に沁みる素晴らしい映画でした!!
引き算の美学
色々なものを引いていった分、細かい部分が浮き彫りになる。
日常の些細なことや、自分が日頃見過ごしていた部分をしっかり見て聞こうと思えました。
岸井ゆきのさんの演技力が素晴らしく、これだけでもみる価値があります。
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