劇場公開日 2022年3月18日

  • 予告編を見る

「何故か突然母性愛に目覚めた女殺し屋。」ガンパウダー・ミルクシェイク レントさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5何故か突然母性愛に目覚めた女殺し屋。

2023年9月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

寝られる

殺し屋がその属していた組織を裏切り、その組織と対決するという、もはや一億回くらいやり尽くされたようなネタをポップな映像と音楽でいろどり、観客を楽しませる作品に仕上げたんだろうと思う、たぶん.。

母娘の絆、標的の子供との交流、殺し屋仲間同士の友情等々、内容は一見娯楽作品によくあるネタを詰め込んではいるものの、どれもこれもストーリーテリングがまずくて何一つ心に響かない。
配信での鑑賞だったけど、寒いセリフが出るたびに中断して見るのをやめようかと思ったくらい。最後まで見るのに三時間近くかかった。

主人公の女優さんはあまり魅力ないし、子役もさほど可愛くない。脇役の殺し屋女子たちもキャラ立ち具合が微妙。唯一ミッシェル・ヨーがよかったくらい。
そして何より肝心の悪役が間抜けで弱すぎて、あれではアクションシーンもまったく盛り上がらない。組織の三馬鹿もほんとに馬鹿でどうする。あの薬でラリってるシーンは観客を笑わせようとしてるのかな。

セリフなんかもとってつけたようなセリフばかり。脚本家は洒落たセリフだと思ってるのかな、「何歳と何か月」とか、「こんな格子の一つや二つ」とか、とにかくセリフが今時のものではない、昭和かよ。

演出、脚本、演者、本作のすべてが洗練されてない。いったい本作の売りって何なんだ。「ジョン・ウィック」だって中身は空っぽだけど、ガンフーという売りがあった。

確かに後半それなりにアクションはド派手だけど、今時の目の肥えた観客はあの程度で満足するかな。バイオレンス描写も然り。

公開時結構話題になってたみたいだけど、劇場鑑賞しなくて正解だった。

レント