劇場公開日 2022年9月9日

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「やや短めのタイプのアニメとしては好印象。」夏へのトンネル、さよならの出口 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5やや短めのタイプのアニメとしては好印象。

2022年9月16日
PCから投稿

今年271本目(合計546本目/今月(2022年9月度)14本目)。

 今日みた3作の中で時間に余裕があったし、80分ほどの映画なのでチョイスしました。
tohoシネマズ系で見る場合、ミニ小説が入場者特典になっています(本当にミニ小説ですが、映画が始まるまでの10分ほどでは読めないので、帰ってから読みましょう)。

 多くの方が書かれている通り、80分ほどの中にいろいろな要素(ただし、一部を除いてストーリーには関係する)を入れ込んだため、どれもこれも描写が薄目という部分はあります。上述通り原作小説が存在するようで、それ前提なのかなという気はしますが、導入は丁寧だし、また多くの方が書かれている通り、この映画は「綺麗な画像で引き込むタイプ」の映画なので、それ主軸で見に行くと、「動画がきれいでよかったです」と「消化不良でした」の半々に極端に分かれてしまうような気がします(そして実際そうなっている…)。

 最初はトンネルの仕組み(序盤にそうそう解明されてしまう)から物理法則がどうだのという物理的なネタをしている学術系要素のあるアニメなのかな、と一瞬思いましたが、そうした話題は最初にちらっと出るだけで後半ほとんど関係なくなるので、それら(物理。専門的にこうしたことは大学レベルでは習います)の知識は不要かな、というところです。

 どうしても80分ほどの映画にあれもこれも入れた事情があるので、やはりどれもこれも感情移入しにくいという部分はありますが、そういう部分を抜きにして、もう9月も半分来ていますが「夏の映画らしく、甘酸っぱく青春まっさかりなラブストーリー」と解するのが妥当かな…と思います。

 趣旨的に「トンネルの仕組みがどうだの」ということを書くとネタバレになるし、実際、学術的に詳細には詰め込まれていない(換言すると、ちゃんと知識があると混乱する部分も一応はあります)のだろうというところ(というより、元の小説にあるのだから、混乱するも何もいれないと原作者から怒られる)で、「ちょっと変わった部分も絡めた、青春まっさかりラブストーリー」と解するのが妥当かな、というところです。

 上記にも書いたように、放映時間が短いこと(他の映画の視聴の計画に組み込みやすい)、「映像が特に綺麗」という点については高く評価しました。

 採点にあたっては下記を考慮しています。

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 (減点0.3) 前にも書きましたが、たとえ単線であっても線路内を勝手に歩く行為は法にふれます(災害時などに特別に許されるにすぎない)。
この点も小説通りなのだろうとは思いますが、エンディングロールでもよかったので「線路の上を歩かないようにしましょう」という一文は欲しかったです(真似をする人が出てくるので)。
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yukispica