すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
全840件中、101~120件目を表示
大切な人の声
Amazonレンタルで鑑賞。 映像の方は流石の新海印だけあって文句...
Amazonレンタルで鑑賞。
映像の方は流石の新海印だけあって文句なし。特に椅子になった草太のアクションは、足音?の気持ちよさと映像の気持ちよさがリンクしていて良かった。
ストーリーの方も個人的には思う所は多々あるけれど、そもそもが僕のようなオッサンではなく10~20代前半の若者がメインターゲットだと思うので、そういう人たちが面白いなら大成功何なんだろう。
「君の名は。」からなる「災害三部作」の中でも、一番エンタメ性が高かったと個人的には思うんだけど、その分、新海誠の作家性は完全に漂白されてて、その分、殆どの人が作品の奥底にあるテーマ性の部分に辿り着けないまま表面的な感動で終わってしまう感じがした。
エンターテインメント
これまで観た新海監督作品で一番退屈
この作品について言えることはほとんどない。面白いという人の気持はまあ分からなくもないけれど、個人的には何が面白いのか全く分からなかった。
ドラマ性というのは登場キャラクターの変化や成長だ。事象の転がり、つまり展開のことではない。
新海監督の作品には、このドラマ性がないんだよね。
純粋なラブロマンスものであった「君の名は」は、恋する男女を描けばよかったのでなんとかなったのだろうが、もう少し踏み込んだ複雑さを含んだ心情になると描写不足がおきたり、上っ面だけを撫でた浅いものになる。
ネタバレしない程度に書くと、作中で経験する出来事とラストシークエンスの関連性が薄すぎて、なんとなく「いい感じ」になるように用意されただけのように思えてしまうのだ。
とはいってもあまり複雑な心情になると若年層がついていけなくなるだろうし、このバランスでいい気もする。
文句を書いているけれど、作品が失敗しているとはいえないということだ。
要は、全年齢向けのやや下よりな作品だったわけで、ダーゲット外にいそうな私が退屈に感じてしまうのも仕方ない。
「君の名は」が面白かったので惰性で観ているけれど新海監督の作品はもう観なくていいかな。
過去に観た新海作品の中で一番退屈だった本作をもって落第とさせていただきます。
だいたいだいじんのせい
主演の原さんの声が良き
娯楽ではなく教訓として観るべし。
アニメ歴代興行収入 低くて…。
おもしろくてかわいいタイトルからすずめたちのほんわかした物語だと本気で思っていた…が、大間違いだった。
忘れることのできない災害の爪痕を感じさせ、それを背負うことを余儀なくされた複雑な心の動きに正面から向き合う作品は、単なるレクイエムにとどまらず、被災者である主人公・鈴芽に、閉じ込められた時間から飛び立つ旅を仕掛けた。
そして一瞬衝撃的でもあった、生身の人間関係だからこそのストレートな感情、時には溜め込まれたわだかまりの存在があることをあえてぶつけてみせるのだ。
生きているから知っていく。
生きているから越えていく。
そこに自分にしか助けてやれない自分がいることを教えるために。
そして重要なもうひとつ。
私達が澱みなく与えられた尊いものはいつも、それを感じられる自分のなかにありそれが自分を突き動かす基本の糧であると伝える。
作者は私達に鈴芽の戸締まりの体験を共有させながら、一方で支える側の必要性を説く。
自分の速度で一歩ずつ進んでいこうとする(生きていこうとする)誰かの背中側にそっとまわり、立ち止まるときも、座りたくなるときも、また歩きだすときも、いつでもささえられる位置にいられる私達でいようと呼びかけているのだろう。
いってらっしゃい。いってきます。
ただいま。
おかえりなさい。
何人もの人々が交わす挨拶だけのシーンに胸が詰まりこみあげる。
慣れてしまうとわからなくなるこの上なく幸せな時間のやりとりを強烈にみせる短く深いシーンに涙がぽたぽた落ちた。
なんでもない日常は奇跡とよべる時間だ。
こうして生かされていることに感謝し行動しなければと思わせられた作品だった。
本当に伝えたいことが何だったのか最後まで私には分からなかった
公開時のオープニング部分の無料公開を観てから興味がすっかり失せてしまって何ヶ月も経った今日、レンタルDVD借りて来て鑑賞
最初から最後までワクワクせず退屈してしまった。私のような年寄りには驚きも喜びも、何の気付きも考え込ませられる場面もないまま時間だけが過ぎた
過去作もほとんど観てきたけど、とても上手に作る監督なんだよね
だけど 厳しく言えば、
J-POPの売れっ子バンドの多くが作曲の時に使い続けてきた大衆受けする売れ線の魔法のコード進行みたいに、気持ち良くなっちゃう脚本作りや絵作りの味付けを監督が心得てしまったのかもしれないなぁと邪念が頭をもたげたまま終映
薄味 見終わった後の正直な感想でした
宮崎駿作品「君たちはどう生きるか」を観た時の混乱😵💫や考え込んだり🫤の飲み込んでしまった異物感の正体が何か、何ヶ月か経った今も未だに明確に答えが出てこないのだけど、この映画からは残念ながら何も問いかけが感じられずにスルスルと流れてゆく話を少し淋しい気分で眺めていた
作家として震災をテーマに扱う責任は重たいね
新海誠嫌いでも大丈夫
2回目 2024/3/31
余りにもダイジンに対して無慈悲だ。要石として"大切な見えない仕事"を江戸時代から続けていたダイジンはさぞ大変だっただろう。漸く封印を解いてもらいソウタに役割を押し付け自由を謳歌することができた。しかしすずめにものの見事に振られた。その上ソウタのために自分が閉じ師になろうとしてるスズメを思い再び石になる。
愛されている人のために誰からも愛されていない社会の陰で頑張っている人が辛い目に遭う。よくあることだがこんな綺麗な娯楽作品でそれをやるのが惨い。
映画自体は面白かった。
1回目
僕は新海誠がずっと苦手でした。
「君の名は」「天気の子」の、RADWIMPSのmvみたいな感じがすごく嫌でした。これ、映画がすごいんじゃなくて、曲が凄いんじゃね?って思ってました。(RADWIMPSは普通に好きです。特に念仏みたいな曲が好きです。)
映画館にこれを観に行ったのは、好きな女の子をデートに誘いたい一心、それだけでした。新海誠の名はうぶな高校生にデートに誘う勇気を与えるのには完璧でした。
そして、果たしてデートに行けたのですが、普通に面白くて、困りました。横に彼女がいるから集中できませんでした。
この映画は冒険譚であって、ラブストーリーの要素はかなり抑えられています。新海誠がポストジブリを意識しているのを感じました。
日本人を悩ます地震を化け物として、戯画的に描くのはシン・ゴジラと似ていると感じました。
ロードムービーが好きな僕はそっち方面でも楽しめました。かかってくる音楽はどれも名曲で聴覚も癒されました。
もちろん新海誠らしく、10代のモラトリアムも義務的に描いてはいました。
いろんな要素をバランスよく抑えているので、間違いない作品にはなっていますが尖った魅力がないのが残念なので、次作を楽しみにしています
扱いにくいテーマを盛り込んでよく作った
個人的、タイトルと予告編を見た印象ではもっと単純なファンタジー物語かと思っていたが、まったく違ってて、重いと感じた。
地震災害を怪しいミミズで表現しているファンタジー的な部分やネコの姿を借りた異次元の神様?たちなどそれなりのキャラクターが並び、物語を構成しており、さてどうなるか?と期待感を持って観たものの、3.11を絡ませた内容が演出上で出て来て、何気ない朝、いつもの食事をしている人たちの声とか出てくるシーンもあり、被害がなかった地域で住んでいる私にも関わらず、あれだけの犠牲者とその関係者の切なさを考えると胸が苦 しくなった。「お母さんが居ないんです。探しています」なんて幼い声で言われたら、ホンマにツラいわ。
そして、そのテーマ部分をさっ引くと心動く部分がないと私には見えた。
基本のストーリーで謎のイケメン大学生と女子高生の恋物語がこの作品のなかでとてつもないキーになったとは思えず、かといって震災イメージ演出で目を潤ませてしまい「こりゃ何回も観ようとは思わんなぁ…」 と言うのが正直な感想。
人に見せるとして震災のイメージありと言って見せるとしたら心理的な抑制が掛かりそうだし、どうにもこの作品を正当に評価してやれない気がする。
「おかえりなさい」
映画館でも鑑賞したが、配信であらためて鑑賞。
12年前の3月11日、東京で暮らしていたわたしは東北の状況をニュースで知り、仕事帰りに寄ったコンビニはパンやカップラーメンなどがほとんどなく、テレビは全て震災の情報を伝えるものでCMはACジャパンだった。
あの日の事は決して忘れない。
映画のラスト30分程、たくさんの人が「行ってらっしゃい」「行ってきます」と交わす言葉。
あの震災当日、誰がその「行ってらっしゃい」が最後に交わす言葉になるなんて思っただろうか。
どれだけの人が「ただいま」と言えたのだろうか。
震災のニュースとACジャパンのCMを観ながら苦しくて泣いてばかりいた自分を思い出し涙が溢れた。
「行ってらっしゃい」と伝えた相手に「おかえり」と伝えられる事、「行ってきます」と伝えた相手に「ただいま」と伝えられる事が当たり前ではない事。
すずめも言っていたように「生きるも死ぬも運」でたまたまわたしは今日を生きている。
その事を忘れずに生きたいと思い出させてくれる映画だ。
地震(災い)が主としてある映画ですが、芹澤(神木さん)のチャラそうではあるけどイイヤツが最高でした。
きっと良い先生になるんだろうなと思います。
あの日の事は忘れないけれど少しづつ薄れてゆく記憶を大切な事を忘れないよう毎年、観返す映画にしようと思います。
心の扉🚪
全世界で500億円以上の興行収入を稼ぎ出した邦画は、現在のところ本アニメのみという、むかうところ敵なしの新海誠監督なのである。作風が“中二病”とか“セカイ系”とか揶揄されたのも遠い昔話、本アニメを見終わった直後の素直な感想はとにかく“分かりやすい”の一言につきるのである。『君の名は。』『天気の子』に引き続き、日本の古代神話に登場するアメノウズメをモチーフにした女の子を主人公にすえているが、日本書紀や古事記なんかを知らない外国人が見ても十分理解できる普遍性が感じられたのである。
そんな神話的要素に加え、時事問題をテーマに絡めることが多い新海監督。本アニメには、東北大震災と過疎化に伴う廃墟問題が、主人公岩戸鈴芽の成長物語の通奏低音として常に流れていて、大人が見ても厭きさせない工夫がきちんとなされているのである。基本的には、日本各地に起きようとしている地震をくい止めるため、女子高生鈴芽、閉じ師草太、白猫ダイジンが旅するロードムービーになっている。その道行きをサポートする道祖神が登場するのも新海アニメの特徴だ。
あらゆる道の最高神として祀られている宗像三女神の末裔であることを想像させる草太は、白猫ダイジンによって、導きの神として知られる八咫烏と同じ3本足の椅子に姿を変えられてしまう。2人を震災の地に導くダイジンは、地震を鎮めるため東西に埋め込まれた要石の化身という設定だ。宮崎→愛媛→神戸→東京→福島と、地震を引き起こすミミズ様が通り抜ける全国各地の後ろ戸を閉めて回るストーリーは、単純明快で実に分かりやすい。前2作にみられた複雑さは皆無といってもよいだろう。
冒頭にリンクするラストの展開は、お子さまにはちょっと分かりにくいのかなあと思ったりしたのだが、SF好きの皆さんにとっては(どこかで見た気がしないでもないが)納得のエンディングだろう。なぜ、草太に初めて会ったはずなのに鈴芽は既にどこかで会っていたような気がしたのか?3.11の辛い記憶を封印するかのように、後ろ戸を閉め続けてきた鈴芽。過干渉のおばさんに言いたいことも言えずアマテラスのように自分の殻にとじ込もっていた鈴芽が最後にあけた扉は、自分の心の扉だったのかもしれない。
全840件中、101~120件目を表示