すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
全840件中、181~200件目を表示
概ね良作
映画館まで行く暇がまったくなく、だいぶ遅れてやっと観ることができました。平日だったこともあり、貸し切り状態。最高でした。
細かい問題点は多々あれど、概ね良くまとまっていて気持ちよく見終えることができる良作です。日本人(もしくは日本に長く住み、文化への理解がある)でなくては分からない感覚(災害に対する静かな恐怖、それと共存せねばならないが故にあるカミへの畏れと敬い、だからこそある平々凡々な日常への慈しみ)を呼び覚ますような、そんな映画です。
総じて映像が美しく、カメラワークも凝っている。時に「これ、実写映画でもいけるのでは」と思うこともあるものの、アニメだからこその画面もあり、特に登場人物アップ時の瞳や表情の豊かさは実写では表現できないと思いました。
映画の尺の短さ故に、主人公が自身の命を懸けるほどの恋に落ちていく過程の描写が不十分だった点が残念ですが、互いが惹かれ合っていく描写は確かにあり、大きなマイナスにはなりませんでした。なにより、イスのくせにカワイイとは何事だ?!(笑)
俳優声優にありがちな棒演技もなく、主人公二人のやりとりは微笑ましく、間の取り方もとても良かったと感じました。
音楽については、「君の名は」ほどRADWIMPSが前に出てくる感じがなく、「歌のくどさ」が排除されていたのも良かったと思います。十明さんが歌う主題歌はとてもこの作品に合っていて、心に沁みました。
また、最初は不気味でしかなかったダイジンも、物語が進むに連れてその正体に思いを馳せば、悲しくもあり、愛しくもあり、色々と考える余地が残されていることも素敵だなと思いました。
映画館のスクリーンと音響で、もう一度ぜひ観たいと思える作品でした。
全体的には満足!!
【良いところ】
『君の名は』から怒涛の勢いで売れる映画を量産する
監督に脱帽!全世代から支持されるように工夫しているところがすごい。日頃映画を観ない人でも楽しめるように、一つひとつの事象をキャラクターが解説してくれるので、何が起こっているのか考えなくても楽しめる!
【イマイチなところ】
主人公の動機づけやそれを取り巻くキャラクターがお膳立てするといった単調な構成にガッカリした。テーマとしては前々作から一貫しているので、目新しさが無い。
地震とミミズの関連性は理解できるけど、二匹の猫が意味わからなかった。小さい猫の行動原理がよくわからないし、途中から出てきた猫に関しては謎の塊。つまらなくはないけど平凡。観客の感性を低く見積もってると感じた。それでも作画と音響は相変わらず凄すぎる!!
君の名はの感動はもはや期待できない
脚本と演技が○ミ
深掘り
うるっとくる場面はあったし、切ない音楽も素晴らしかったです。
東京の場面で終わりかと思ったら、そこから先まだ続きがあったのは良かったです。
終わり方もきれいでした。よく「明日への扉」「人生の扉」みたいな表現があるかと思いますが、鑑賞を通じてそんな言葉を思い出しました。
「いってらっしゃい」「ただいま」
そういう温かい言葉のやりとりが起きる扉を、人々の生活をめちゃくちゃにするであろう地震に対するメタファーとして描かれてるような気がしました。
とりあえず、ハズレではない良い映画だと思います。
本題
ただ、ちょっと浅い感じがしました。
【なぜヒロインは、出会って間もない男の人を好きになるのか?】動機がよく分からない。結局、この旅は男を助けるための旅?
ロードムービーなので、出会う人たちの生活感や人生に触れてほしかった。
地震は、そこで暮らす人たちの生活、家族、人生全て壊してしまう。
地震の恐ろしさってそこだと思います。
出会う人たちの生活、人生に触れることで、ボロボロになりながらも必死に地震をくい止める動機に繋がると思うので、そこを深掘りする描き方もできたんじゃないかな。
もしくは、地震で壊滅してしまう場面もあっても良かったと思います。
もちろん、人々を助けるためなんて立派な動機より、自分の大事な人を助けるためという個人的な動機の方が、人間らしくリアリティがあって良いと思います。たしかに、10代ですし、初めは一目惚れでも良いです。しかし、そこからどのような過程で、本気であの男のために行動をとるようになるのか。そこの心境の変化が描かれてると、より良くなっていたと思いました。
今日本で描くべきテーマをアニメで描き切る感動
いやぁ凄かった…。新海誠監督があらゆる期待を振り払ってまで描きたかったメッセージ。その凄さに圧倒される。注釈では足りない程鳴り響くアラームは今も生きている人に向けて忠告し続けているのかもしれない。なお、本レビューはネタバレといかない程度に踏み入って書くことを先に記しておく。
『君の名は。』や『天気の子』と天災を描いてきた新海誠監督が本作で挑んだテーマは、日本では避けて通れない、震災。これに関してはフィクションに委ねても委ね切れない部分がある。物語としての「面白さ」に加担することが一種のタブーとも取れるからだ。そこに踏み入り、「戸締まり」として死へのカウントダウンと迎え入れる人の覚悟を描いていく。そこにアニメだからこそ描ける希望を取り入れながら。
結果として、私は素晴らしいモノになったと感じている。常に問われる生の覚悟と死との葛藤。それに揺るがないすずめの決意と、現実にリンクするバックボーン。何度も鳴り響く警報に油断せず、まもなく起こる惨劇を食い止めたいとする強い意志は、知らぬ間に人々の生活を守っている。出会った人たちも大切な人として色を重ねながら。
主演は原菜乃華さん。すっかり売れっ子になった彼女だが、声だけ聴くとアニメ向きなのかもしれないと思う。アニメ好きな友達も感じるほどで、オーディションで選ばれるのも納得だ。また、松村北斗さんも椅子…じゃなくて(笑)、イケメンに相応しいリードを感じる。希薄な関係に陥りがちなこの時代、経験を経ながら成長するボーイ・ミーツ・ガールは、一段と意味を感じさせる。それは全ての出会いに言えることかもしれないが。
その「行ってきます。」は、大切な人との最後の言葉になるかもしれない。いくつもの扉を開き、出会いの中で人が想ってくれる大切さを再確認していく。言葉足らずでも、付いてくる感情に気づけば有り難みを受け取れる。それが想い出の中であっても。受け取る意味が時間と共に変化していこうが、その「行ってきます」は何処へでも行くのだと思った。
良かったので印象変わりました
個人的に新海さんのシリーズはあまり好きではなく、友達の付き合いで実はいやいや鑑賞でした笑 が!良かったです。
それぞれの場所に賑やかな時代があって…、それを思うとなんか泣けました。見て良かったです。友達に感謝です笑
戸締りからのいってきます!
現在国内トップのヒットメーカーだけに予算は潤沢で映像は無駄に派手だが、少々リアリティーに欠けるファンタジーな作品。
あくまでもファンタジーとしてなら楽しめるけど、本作は実際の災害をモチーフにしていて少々割り切れない面もある。
作品導入部からして少々強引で、ちょっと作品世界に入り込みづらい。初っ端、鈴芽と草太との出会いのシーン。あれは鈴芽が草太を綺麗とみとれて、その後学校に行かず引き返して追っかけるのは不自然。せめて下校時に出会ってたならわかるけど。
鈴芽が幼い頃、常世で草太と出逢っているんなら、最近頻繫に夢で見る彼だと思い出して追っかけるという風にすれば説得力はあったかも。確かに以前出会ったかのような発言は後からしてるけど。
また椅子にされた草太と共に要石を追っかけ、フェリーに乗り込んでそのまま駆け落ちみたいになるのも少々強引。叔母との暮らしに閉塞感を抱いていて逃げ出したかったのか。
と、この辺りまではなかなか作品に入り込めなかったが、その後椅子となった草太とのロードムービー調の展開になり、やっと追いつけた感じ。とにかく椅子の姿になった草太が可笑しい。
そしてここから閉じ師の末裔草太と鈴芽の後戸を閉じる旅が始まるわけだけど、この閉じ師とはあくまでも創作上のもの。ただこの作品世界ではいつから彼らが活動してるのかは定かではない。
そもそも、常世から後戸を通って災害をもたらすというミミズが過去の被災地の亡霊みたいなものだとすれば、過去の被災地を回れば災害を事前に防げるということか。
今回、鈴芽が要石を抜いたことから各地の後戸が開いてミミズが出現してるというわけではなさそう。
しかし、この作品世界では重大な役割の閉じ師が一人で各地を回ってるというのもちょっと変。もっと多くの人間が手分けをして行えば災害を抑えられるはず。閉じ師が後戸を閉め損なったために災害が起きてるわけだから。
などなど、設定に疑問点が多いのとキャラクターの心情にもあまりついていけず、ちょっと感情移入しづらい作品。
叔母との駐車場でのいざこざのシーンはせっかく本作で唯一リアリティーがあったのに、その後は何もなかったように。
絵はきれいだけど、最近見た「鏡の孤城」や「スラダン」には及ばないかも。
クライマックスがもう少し、もう少し盛り上がっていれば
冒頭から中盤までは、テンポよい展開と映像美で引きこまれて面白かった。
音効もすばらしく災厄シーンでは劇場がビリビリ響いて迫力がすごかった。
映画館で観て良かった。
後半も良かったけど、中盤までの感動や衝撃を超えないんだよね。
クライマックスに向けて、もっとストーリなり作画で盛り上げて欲しかった。
「ダイジン」がただ可愛い。ミステリアスな存在と猫の姿がマッチしてました。
ただダイジンの目的や心情の変化について、もう少し説明が欲しかった。
全て説明してくれとは言わないが考察するにしても情報が足りなすぎる。
あとは「こんなに綺麗だったんだな」って感想に対し、
すずめが「え?ここがきれい??」の返答について、最初はすずめにだけ何か
見えてるのかと思ったけど、真意を理解して息を呑んだ。
圧倒的な表現、だけど……
すずめの戸締まり
エンタメアクションは最高
アニメでのエンタメアクションは本当に地球トップかも知れない。完璧に作り込まれていて見慣れていると思う心に新鮮な空気を流してくれる。爽快感もある。
そこは非の打ち所がない。ありがとうございます。
ただ一つ、なぜ主人公の女の子がそんなに相手を好きになったのかだけが全く共感できず、そのことが頭にずっと引っかかり、全ての楽しみを奪ってしまった。
新海誠作品はそういうもの。というのもわかる。でもそれでまとめてしまうのには勿体無い素晴らしいものがぎっしり詰まっているのに…なぜそこだけ新海誠の受けないところを磨き上げてしまったのか…
もっともっと新海誠の毒をうまく抜いた、はっきり言ってしまえは童貞臭さを抜いた作品を見てみたい。
一緒に見た妻は「男が思ってる女はこうであってほしいというイメージが気持ち悪くて腹たった」との感想でした。
新海誠というネームバリュー+野田新次郎の音楽 才能と才能の相乗効果...
何も調べずに観て下さい。
普段アニメが好きじゃない僕ですが観ましたよ。
初、新海ワールド。
観た時に、観たい映画すべて観てしまい、観る映画なかった事、
『天気の子』がアメリカで上映された時の様子を過去にニュースで観ていて、監督の事を気になっていた事、
テレビで、極楽の加藤さんが、監督に、
“このテーマ”を扱うっていう事は…
ってインタビューしてて、
“このテーマ”が何なのか気になり確かめたくなったから。
結論を言うと、これが大当たり!!
久々に映画で泣いてしまった。
初めて観た日に、すぐ2回目を観たくなり、同日に急遽2回目を観ました。
今までに4回観ていて、最低あと1回は観る予定です(笑)
映画館で流れていた予告を観ていて、
ラブストーリーっぽくてな…
イスが歩いたりとか子供向けだな…
と思ってたけど、
いざ観てみたら、恋愛要素は薄く、子供向けどころか大人向け。
子供が観ても分からないのでは?
名作だと思う。
出会えて良かった!!
まだ、ご覧になられてない方は、ぜひ何も調べずに観て下さい。
エンドロールに歌が流れますが、余韻が凄いので、
映像と音の良いドルビービジョンが、オススメです。
全840件中、181~200件目を表示