ハケンアニメ!のレビュー・感想・評価
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アニメ業界ってこんなのかー
情熱を持って挑む姿は美しい!
アニメ制作の裏側という、全く馴染みのない世界が舞台というのに惹かれて鑑賞しました。
アニメ監督の仕事は、(面白い)絵コンテを作る、やりたい事を正確に伝える、様々な会社や工程のプロと調整を図る、多数のPR活動もこなすetc.と激務な上、コケたら後がない。それは新人も実績のある天才も同じ。と、かなり過酷なんですね。。
その激務と重圧に耐え、「自分が良いと信じるものを妥協せず作りたい。誰かの心に刺さるもの、世界を変えるものを届けたい!」という真っ直ぐな想いが感動的でした。そしてその想いは、どの工程を担当する人も持っていて、どんなに技術が発達しても、人の心を震わせるものは人が作るんだなと思いました。
漫画や小説、音楽等々、何かを創作・表現する人、自分の限界を超えて頑張ったことがある人等にはとても共感できる作品かと思います。
また、好きなことを大事にしたい、打ち込める何かが欲しいと思わせてくれる素敵な作品だと思います。
原作があるのも知らないくらい、前情報なく観ましたが、滅茶苦茶面白かったです。演者の方々のお芝居も良くて話に集中出来ました。特に後半は何度も感動で泣きそうになりました。
社会人になってからアニメを観る機会はほとんどないですが、十分楽しめました。
是非観て欲しいです!!
やべえ、めちゃくちゃ面白い!!!!!
すげえ、いい。ラストに向けての盛り上がりはものすごい勢い。ぜひ、みんなに観てほしい。
絶対、原作買って読む。さすが、辻村さん!!
吉岡さん(里帆)、おめでとう! ようやくまともな第一歩だと俺が勝手に思っている「見えない目撃者」を実はまだ観られてない俺だけれど、これで名実ともに名女優への第一歩を踏み出した吉岡さんを嬉しく思います!
新人監督に吉岡さん、すでに天才的実績がある監督に尾上さんという配役。加えて、彼らを支えるプロデューサーに、柄本さんと尾野さんって、俳優界において、本作と全く重なる構図じゃん。そして、この布陣がまた見事にジャストミート!!
肝心の、両監督のアニメ作品がこれまた真面目に作り込んであることも、この作品を支えているよね。もちろん、声優人含め。あ〜、「リデルライト」も「サウンドバック」もフルで観たいぞ。
作り込んでいるとは言え、両アニメとも、もちろん一部分的だけの描写。なのに「サバク」のエンディングでは、すでに不覚にも涙しました。お恥ずかしい…
この映画.com のインタビューで中村さんが言っている言葉「放送した時点で俺のものじゃない。観たその人だけのものでいいよ」は本作を貫く、いい言葉だなあ。
追伸1
コージーコーナーのエクレア、人気商品になって、並ばないと買えなくなっちゃうかな? ならんか。
なんと、原作ではミスドじゃん。Why?
追伸2
いま、原作読んでます。辻村さん、素晴らしい。王子監督と香屋子のセリフ、原作に忠実。脚本にそのまま使えるセリフを書く辻村さんも素晴らしいし、その雰囲気を絵にも描き出す監督も素晴らしい!!
対談は映画オリジナルだったのか…
追伸3
原作、読んでます。太陽くんのエピソード、映画の3倍、心に沁みます。ただ、2時間制限にも関わらずこのエピソードを拾おうと考えたスタッフに頭が下がります
追伸4
原作、読んでます。和奈が表紙を描くエピソード、ぜひ原作でも堪能してほしい。映像とはまた違う、文字から伝わってくるメッセージはこれまた格別です!!
そして、和奈と宗森のエピソードは映画でも頑張って取り組んでいたけど、これは読まなきゃ! 映画をイントロとして、ぜひ原作でそのフルセンテンスをご堪能ください。
追伸ではなく、最後に…
読み終わった。
人生には、大事な何かを失っても、それでも何かを成し遂げたい時がある。やらなければならない時がある。
ああ。ひびいたよ、原作の辻村さん。届いたよ。ありがとう…
おまけ
チヨダ・コーキ原作の「V.T.R」… そうか、俺、まんま辻村ワールドの中にいたのか。迂闊にも、気づかなかった…
この作品だけは、辻村さん作品の中でどんでん返しがない作品なんだな、と思っていたが、なんかやられた感じ。快感。
映画観ただけの方にはわからないことを、最後に書いてごめんなさい。辻村さんファンでもあるもんで。
もはや無敵の吉岡里帆さん💕
5/29終盤の考察追加
サウンドバック・・・
サンドバック・・・いや何でもないです
原作未読
ここのところイマイチな映画ばかりみてたのでひさびさに良作に出会えた感じです
アニメ制作現場のコメディというより制作者(監督)の苦悩を天才監督と新人監督の対決を通して軽く描くヒューマンドラマみたいな感じ
メインは監督二人の対比ですのでアニメ制作のこととか知らなくても大丈夫なんじゃないでしょうか(なんか会議してるなーとか絵かいてるなーぐらいの認識で)
もちろん知ってるならより楽しめるとは思います昔のアニメネタとかもでてきますので
いや逆にそれは無理でしょwとかツッコみたくなるかも
まあとにかくドギツい重い話とかではないので安心してさっくり見れます
王道のストーリーですかね
サンドバックよろしくキャラクターが叩かれまくってどう成長していくのか
それはぜひ劇場で見ていただきたいですね
あと劇中アニメが何気にいいんですよね
こういう映画だと肝心の作品はボカしててホントに世間を二分するほど面白い作品なのか?とか思ってモヤモヤするんですが(最近だとウェディングハイのスピーチ部分とか)サバクとリデルはほんとに面白そうなんです
というか劇中でアニメの一部が放映されますが面白いんですマジで
ぜひスピンオフで映画化お願いしたいところ
気になる方はリデルライトやサウンドバック+アニメで検索すればアニメの公式HPがw
PVもありますのでぜひ
いや久しぶりに映画館でちょっと泣いてしまいました
最後の方の展開でうるうるっとね(劇中アニメの展開も含めて)
最近涙もろくてあかん
気になる方は見に行って損はないと思います
Tジョイ系列だとサービスデーとかもありますし安い時にでも
最近あまり買わなくなったパンフレットですが通常版と豪華版あったのでせっかくなので豪華版を購入
それくらい面白い映画でした
追伸 スタッフロールは最後まで見た方が吉
とあるキャラクターの可愛い一面がw
5/29 他の方のレビュー読んでて思うところあったので追記
ラストの方の展開の考察を
以下ネタバレ全開なので閲覧注意
また時間たって忘れてるところもあるので記憶怪しい場所は(?)つけてます
とにかくクッソ長いので閲覧注意(まさかの4000字w追加前800字だったのに)
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終盤の展開で監督二人ともラストを変えるわけですがその方向性は真逆なんですよね
まず天才監督の方ですが、ラストあれだけ殺したがってた主人公を生かす方へ変えます
流れとしてはこう
前作でラスト主人公殺したかったが出資者(?)の都合で生かす方向に
→監督は主人公殺したいと言ってるが今作も夕方放送のため主人公生かす方で
→プロデューサー(以下P)に対し主人公殺しちゃ駄目?からのいい殺し方ない?(?どうやって殺そうかだったかも)
→監督の制作にかける思いに打たれたPのおかげで殺してもOK監督なら最高の殺し方をでっちあげるはず(?)
→アニメラスト主人公たちは爆風の中から飛び出す=生き残る お前たちの思うようになってやるもんか!
大事なところ抜き出すとこんな感じです
天才監督は最初からずっと主人公殺したいと言っていますがそれは本心じゃないんですよね
というかその本心が分からなくなっている
まず前作アニメが大ヒットしたんですが、そこに「主人公殺したかったけど殺せなかった」という裏話が加わることで前作が伝説になってしまった
今作は夕方アニメだけど前作の伝説があるから今度こそは主人公殺すんじゃないかという世間の期待、そしてそれを自分に求められているもの自分が作り出さなきゃいけないものと思い込んでしまう
前作は出資者(?)今作は世間の期待
形は違えど自分の作りたいものが誰かの思惑によって作れなくなってしまっているというストレス
ポイントはそこなんですよね
クリエイターとして自分が作りたいものを作れてないというね
中盤にかけて前作を超えるものをつくらなきゃというプレッシャーが前面に押し出されてますがホントはそこじゃない(いやそこもあるにはあるんですが)
場面には出ませんがこれは自分の作りたいものなのかという葛藤がずっとあったんだと思います
だからPに殺し方尋ねるんですよね
制作シーンであれだけバンバン自分の意見言って指示出して思うまま作り上げてきたアニメの大事なラストの殺し方、そこを他人に聞いてしまう
本来ならそのラストに向かって話を積み上げてきたんだからラストの展望は殺し方も含めてある程度あるはずなのにそれがない(普通ならアニメ序盤に伏線とかはってそうですもん殺し方の)
そして実際に主人公殺してもいいってなった時のPの「監督なら最高の殺し方をでっちあげるはず」みたいな言葉で気付くわけです
「自分の作りたい面白い話、伝えたい話」を作ってるんじゃなくて「主人公が物語の最後に死ぬ話」を作っていることにね
もちろん自分の作りたい話が主人公が最後に死ぬ話だったのならいいんですが、それならラストまでのビジョンは早々にできてると思うしそのラストの殺し方を相談なんてしないと思うんですよねこの監督なら
どんなに苦しくても抜け出すにはデスクにしがみついて書き続けるしかないって知ってるこの監督ならね
だからこそアニメの最後であんなに殺したがってた主人公が爆風の中から飛び出すんです
そしてこう言うんです「お前たちの思うようになってやるもんか!」
これこそ監督の自分の作りたいものを作ってやるという意思表明、自分の伝えたい話なんだと思います
当初の予定通り夕方アニメで主人公は死にませんが、当初よりもずっと監督の思いが乗ったいいラストになったんじゃないでしょうか そら泣くわ
次に新人監督の方ですがこちらは「ラスト地球は守ったが代償として消えるはずだった記憶、それが奇跡がおきて消えなかった」というハッピーエンドから「やっぱり記憶は消えました」というビターエンドに変わります
ちょっと話がそれますが、この監督家庭のことで過去に色々ありまして(借金とか 他にもあったかも?)暗い少女時代を送ってました
(その割に国立大出て前職公務員とかだったんですがそこは置いといて)
回想も白黒セピア色でまあ重いんですが、その時気付くわけですね、この世に魔法なんかないと
パッと出てきて誰かを幸せにしてくれる、そんな奇跡は存在しないという事をね
で、その事が大人になってもずっと心に残っててそんな時天才監督のアニメを見て心を揺さぶられ自分もこんなアニメを作りたいと監督を目指す、っていうのが背景にあります
そんな過去があったからラスト変えて自分のアニメでも現実には奇跡は起こらないよと、でも希望は捨てないで生きていけるよみたいな事を伝えたかった・・・風な感じですがそれだけじゃないんですよね
思いの強さ?が(ちょっとここは上手く伝えられません)
だって、自分は出会ってしまっていたから
天才監督のアニメを見て心揺さぶられ監督の道に進むという奇跡に
これが普通の少女時代を送って普通の大人になってたら天才監督のアニメ見てもそこまでの情熱は生まれなかったと思うんですよ、世間で話題になってるアニメだなというくらいで
でも暗い過去があったからこそ刺さる、刺さりまくった
そしてそれが公務員を捨ててまったく別畑のアニメの世界へ飛び込んで7年も食らいつくくらいに燃え上がる、彼女にとってまさに奇跡だったんだと思います
(映画序盤はその炎も消えかけてますが)
鬱屈としていた人生に訪れた奇跡、いや鬱屈としていたから「こそ」出会えた奇跡
その鬱屈を生み出した今まで消し去りたかった暗い少女時代を、ビターエンドとして世に出すことで初めて受け入れられたんだなと
奇跡は起こらないよ、でも「だからこそ」希望が生まれたんだよ!と、消したかった過去の自分を認めそれを作品の中で描くことで一歩前へ歩き出した新人監督の意思が強く感じられるラストになったと思います
まあ、そのビターエンドの内容が「記憶消えました」というのは洒落がきいてますがねw
アニメ最後記憶が消えていく中、主人公の表情みたら(ちょっと幸せそうに笑ってたかな?)もうね
そら泣くわ吐くわですよ(吐くな)
さてここまで見ていただくとお分かりだと思いますが、もう対決相手が変わってきてるんですよね
新人監督vs天才監督ではなくそれぞれ戦う相手は自分自身なんです
天才監督が言っていたようにひたすら机にしがみついて書いていく
自分の内面と対話し戦って作品を生み出す
自分自身を作品としてさらけ出していく
クリエイトする苦しみと喜び
終盤は二人ともお互いのことはもう見えていないんじゃないかと思います
その熱量がこちらにも伝わって最後の方は涙腺ゆるみっぱなしになってしまいました
ここからは感想ですが、不要なキャラはいませんがその見せ方にん?となるシーンがあり中盤あたりまでは確かにテンポ悪い箇所もあります
なんかふわふわしてるというか場面がハマっていないというか
その辺が傑作名作ではなく良作だと思うところです
ですが後半の畳みかけ
両監督が生み出すアニメ作品のカタルシスは二人のバックボーンを考察すればするほどその熱量を増していきます
そしてアニメ映像と制作者側の場面とその放映を見てる視聴者のシーンがリンクしていってまあ胸に来るものが
何かものづくりに関わったことのある人なら尚更、それこそ「刺さる」んじゃないでしょうか
もちろん仕事としてだけじゃなく、子供の頃に書いた黒歴s・・・小説や絵なんかでもとにかく何か作ったことのある人なら
そして新たなものづくりを始めたくなることでしょう
この追記を書いたのもその考察した熱量を残しておきたかったからです・・・うん?
という事は私に一番「刺さってた」という事か!
以上、駄文長文失礼しました
クセ者プロデューサー行城(江本佑)のキャラは好き。
評判が良かったので見てきました。自分にはあまり刺さらなかったが、映画としては及第点なので3点献上。で、行城役の江本佑が良かったのでプラス0.5点で3.5点評価とさせていただきました。
損したとは思わないけど、映画館じゃなくてもいいかな。。。TVの映画番組で見るぐらいには面白いと言える作品。
映画の進行自体はお仕事映画としてベタな感じで上手くいかないプロジェクトをみんなで頑張る系。ある程度グッとくるシーンもアリ、良いセリフもあり、ところどころ関心させられた。ただ、「お仕事」としてはうーん?と思うシーンもありあまり乗れなかった。
以下ネタバレ含みます。
良かった所 と 感情移入できなかった所 と その他感想です。
良かったところ
「アニメには魔法がある(意訳)」のセリフは良かった。自分は常々映画(エンタメ)には「魔法」があると思っており、リアルに人生に影響を与えたり、慰めになったり、元気をもらったりできる。特に映画は影響されると劇場を出てからも良い余韻が残る。この信念にかけて作品を作るぞという意気込みを作品内に示してくれたのは良かった。これは私個人に刺さる言葉だった。
江本佑の役どころの行城が良いキャラだった。良い演技でしたハマリ役でしたね。これぐらいの誇張されたマンガ的キャラは好き。こんな奴はいねーよって感じだけど、最初から超有能プロデューサなんで、なぜこの新人監督は行城と敵対してるんだって思った。ここが不満点、感情移入できなかったことに繋がる。
感情移入できなかったところ
主人公の新人監督の仕事の進め方がなぁ。アニメはチーム戦でしょ?自分ひとりでは出来ないこと理解せずにいたのか?と。7年下積みしてりゃそのぐらい分かりそうなモノだと思うんだけどなぁ。リアルなアニメ制作においての監督の仕事がどんなものかわからんけど、わがまま言うのは売れてからにしろと。こういった心理で見てたので前半はちょっとイライラしてた。最後に現場に無理を言うのだがここが通ったのは現場との信頼関係を築けたからということで、その点に関しては納得がいった。ちゃんと描写されていたので。
あえて評価に考慮しなかった点
アニメ制作においてのリアル現場との対比だとか、各のキャラの誇張具合だとか、劇中アニメの評判の展開などは評価にいれなかった。色々思う所はあるしご都合主義だなぁと思うところもあるけど、そこは「そういうもの」としてとらえないと楽しめないですからね。ただしそこが上手く面白く仕上がっていればもっと良かったと思う。つまりここは「あえて目を瞑った所」です。あくまで「お仕事を題材としたエンタメ」としてとらえました。(この点に引っかかる人や低評価な人がいてもアニメ制作を題材としている以上、変ではないとも思う。)
その他
自分が年を取ったおっさんなので、悪役として出てきた行城(初期)とか王子のプロデューサの有科を責めるTV会社の偉いさんとかの方に感情移入してしまった。TV会社の偉いさんの手のひら返しとか、分かりやすい悪役・小物風なんだけど、この人らも「仕事」してるだけなんだよね。何億もかかってるプロジェクトの制作責任者がトンずらかましたらそりゃ怒るよ。上手くいってたら褒めるよ。有科さんもストレスの多い役どころだろうけど全部王子監督が悪い。ただ、売れっこなので我侭はゆるされる。それは過去の実績があるから。結局のところ真の悪役ってこの映画には出てこなかった。この点が映画のカタルシス的にはちょっと弱かったかと。
で、行城が最初から有能過ぎる。現実にいるこの手の人物(偉そうにしてる人)は現場を乱すだけ乱して責任取らない無能なんだよなぁ。はぁ、一緒に仕事したい。
ハケンは「覇権」の意
池袋グランドシネマサンシャインにて鑑賞。
観ている間ずっと、アチコチで「胸キュン」して感動の涙を流してしまう楽しい映画だった。
最近、これほど映画館で泣きまくった映画は無いが、自分が歳とったからかも知れない(笑)
最初は勝手に「アニメオタクの映画かな…」と思っていたが、原作が辻村深月氏なので「もしかしたら、面白いかも知れない」と思って、映画館に観に行った。
いやぁ~、これは見逃すべからず映画だった!
本作のタイトルの「ハケン」は「覇権」の意味で、アニメ業界で覇権争いをする物語。
大卒で役所勤務から転職したアニメ新人監督(吉岡里帆)が、アニメ界で「天才」と言われている若きカリスマ監督=王子監督(中村倫也)に、「王子監督に勝つようなアニメ作品を作る!」と宣言して覇権を目指す物語。
王子監督と新人の斎藤瞳監督のトークショーが面白かったり、新人監督のプロデューサー(柄本佑)が新作アニメの売り込み手回しの良さ、王子監督のプロデューサー(尾野真千子)の天才監督に振り回される姿など、喜怒哀楽に満ちたドラマが楽しい。
やはり、辻村深月氏の原作が面白いのだろうな…と思う。(これは未読)
新人監督が声優にダメ出しをする場面が印象的だったが、この声優役の女性は初めて見た。誰かと思って調べてみたら、ホントの声優女性だった。髙野 麻里佳さんという人。
「プロデューサーが【客寄せアイドル】として連れて来た声優」という設定だが、まさか本当の声優とは思わなかった。
この声優女性と新人監督の互いの気持ちを率直に話す場面は、やはり感動の涙。
新人監督が監督志望動機が「私のような子供に届く作品を作りたい」と少女時代から思っていたというセリフ、また「人には失った先にも何かがある」と新人監督が言うとスタッフが「監督の思いを作品に作り上げるんだ!」というヤリトリも感動。これまた涙…(笑)
観終わると、コージーコーナーのエクレアが食べたくなる映画(笑)
なかなか楽しくて感動できる映画であり、自身を持ってオススメできる娯楽作。
<映倫No.122818>
再鑑賞動機:作品の出来、そして悩める大人と子供へのエール:10割
原作未読。辻村深月氏は今後有川浩氏のような立ち位置になるではないかなと思っている。
ほぼノーマークでしたが、いやいやいやこれは面白い!
ちょっとオーバーなところや理想が実現しすぎるところはある。がそれでも理想と現実の狭間でうまくコントロールしながら、ストーリーの面白さも出せていたように思う。
みんなで一つのことを成し遂げる仕事に本気で取り組んだことがある人ならば、本作を観れば何かしら身につまされたり、共感したり、羨ましく思ったりするのではないかと思う。後半徐々に大人同士の本気のぶつかり合いにこちらの感情もヒートアップしていき、ぐいぐい引き込まれてしまった。
キャスト陣は主要な4人はもちろん、脇役や作中作の声優さんまで非常に良かった。俳優としての出演だった新谷真弓さん好き。
やっぱりグーパンした。そりゃするよね。うん、する。
随分秩父推すなあとか、微妙にローカル感のある駅は何だろうと思っていたら、西武鉄道さんがね、なるほどね。いまやコンテンツ・ツーリズムも織り込んでやっていくのが定着しつつあるのだろうね。
作中作のクオリティと力の入れ具合に(しかも2作!)東映の本気を見た気がする。命(タマ)の取り合いがなくたって、東映ちゃんはやっぱりやればできる子じゃないの(偉そう)。
作品のクオリティと興収が全く見合っていないが、そんなことではいけない。なのでまた観に行く。
そして2度目。
瞳の部屋の洗濯物のリアルな生活感と王子の部屋の無機質感の対比とか。
みんな、揚げるカップ麺とかありそう。
「出崎演出」というのがあるのねへー。ジョーか、なんとなくわかった。ボクササイズやってるからこその、あのグーパンの威力か。
まだおわりじゃない、だからエンドロールで席を立つな!
吉岡里帆あっての映画だ
「覇権をとるアニメ」というコンセプトそのものが現状にそぐわないのでは?
モノを作り出す苦しみと喜び、それを誰かに届けたいという情熱が画面から伝わってきて、思わず胸が熱くなった。劇中で製作されるアニメの完成度の高さにも目をみはらされる。
ただ、話を面白くするためには仕方ないのかもしれないが、深夜アニメが全盛の今、土曜夕方のアニメ対決という設定が、現状とマッチしていないところは気になる。そもそも、アニメの評価は、必ずしも視聴率やディスクの販売数で決まるものではなく、何年もの時間をかけて定着していくものだろう。
また、劇中でも描かれているように、アニメは監督が一人で作るわけではないのに、そのクオリティーが監督だけで決まるかのように描かれているところにも違和感がある。しかも、二人の監督は、いずれも、自分が納得のいくような形て作品を完成させることができたが、実際には、妥協したり、譲歩せざるを得ない場合が多いに違いない。
せっかくアニメの製作現場の実情を描くなら、ブラックな部分も含めて、そうした負の側面もきちんと描いてほしかったと思うのである。
いい映画観たなあ
想像を超えて刺さった
初日と、4日目と2回観ています。お客さんも順調に増え、レビュースコアも上がって来ていて、良い映画は伸びるのかなと思いました。
アニメにも興味がないし、題名にも正直あまりそそられなかったのですが、原作を読み感動し、王子千晴を待ち侘びていました。長編小説を2時間に凝縮するのはなかなか苦悩だっと思いますが、うまくまとめ上げ、隅々のどの登場人物にも感情移入ができる映画に仕上がっていて、不覚に何度もマスクが濡れました。
吉岡里帆さんは「見えない目撃者」の時も思いましたが、あざと可愛い役も上手いのに、可愛さ封印で挑む役もハマっていて、なかなかの女優さんだと思います。今回も細やかな演技に工夫や執念が見えてとても良かったです。
柄本佑さんと尾野真千子さんは安定のおふたりで、敏腕さも人情味もうまく表していてさすがでした。そして中村倫也さん。原作者の辻村先生も希望されていたと聞きましたが、天才監督王子千晴そのもので、特に対談のシーンのマイクを握る手元、目線、足の指まで繊細な感情の揺れが見えて、畳み掛けるような台詞の滑舌と抑揚が、抑えた声によって説得力を増し、涙腺が一気に崩壊でした。この場面吉岡さんの熱演もあり、名シーンになったと思います。世の少数派と揶揄されて少し肩身の狭い思いをしてる人たちにとって、背中を撫でてもらえたような、なんとも共感が生まれ感動しました。珠玉の名台詞だとわたしは思います。ぜひそのシーン、目撃してほしいと思います。
アニメの熱い制作現場が!
エンドロール後がいい
吉岡里帆に”客寄せ”されて観たのだけど、映画として想像以上の出来でした。
何かを作り出すのはホントに大変で、さらに生み出した作品を通じてメッセージを伝えるのは至難の業。作るのは楽しいけど、趣味の域を超えて仕事にした瞬間に、苦しみが同居し始める。さらに、大人数でそれを成し遂げるには、大抵余計なトラブルも背負い込む事になる。
そうした苦難の道を歩むには、強い想いが大事で、それが無い限り良い結果は生まれない。本作はアニメ業界が題材だが、大抵の仕事もそうして出来ている。その点において、働いたことがある人には、本作は共感出来るだろう。
吉岡里帆が、かわいいとか美人を超えて、信念を持って突き進む若き監督役を熱演。ガツガツ周りと当たりながらも、自分の目指すものを信じて突き進む。それでもなかなか上手くいかず、折れそうになりながらもなんとか足を進める。
敵役の天才アニメ監督役の中村倫也も、プロデューサー役の尾野真知子としっかりポジションを守っていて、作品の芯を固めている。中村倫也の声は、なんか安心しますね。
柄本佑もクールなプロデューサー役で、キャラが立っていてハマっていた。
熱血根性モノでありながら、努力と成功ではなく、「世の中には魔法なんか無い」けど、「現実は厳しくて辛いけど、喜びがあるよ」という大人びたメッセージを伝える潔さも気持ち良い。ところどころにハッとするセリフがある。それがつながって、物語の輪郭がはっきりするところが、観ていて引き込まれる。読んでないけど、おそらく原作者の巧みな筆はこびが伺えた。
アニメ題材というと、オタク文化や過酷労働などが定番だけど、本作はそれらと違う視点で素晴らしいメッセージを残してくれた。エンドロールの終わりに、ソレが際立つので、最後まで席を立たずに観てほしい。
途中から泣きっぱなしに
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