渇水のレビュー・感想・評価
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渇いているのは、心でした。
感想
孤独を抱えた水道局員と、たった二人取り残された幼い姉妹。
給水制限の夏、一件の停水執行が波乱に満ちた人間模様を紡ぎだし現代社会に真の絆を問う珠玉のヒューマンドラマ
普遍的な生の哀しみを描いた芥川賞候補作が30年の時を経て待望の映画化!
自分は当たり前のように水道料金を払っているので、こんなに滞納者がいることに驚きでした。
水道局員さんの仕事は大変だと思いました。
ただ水の重み、お金の大切さをわからない愚か者には私なら容赦なく停水執行します。
岩切、木田の先輩後輩の良き関係性です。磯村勇斗は個人的に好きな俳優さんです!
姉妹がずっと仲良かったのも良かったです、お姉ちゃん役の子は演技が素晴らしかったです。
重た過ぎず、明るくもない、日常的な作品でした。
※スーイスーイピッピッ
※水のにおい
姉妹が健気
主人公の葛藤と社会問題も描いているので
全体的に暗いけど
出てくる姉妹が健気でいい
親が帰ってこない
料金未納で水道を止められた家で
妹と暮らすために
よその家のガレージの蛇口から水を汲んだり
万引きしたり
よその家のおっさんに見つかって
走って逃げて転んで泣いちゃうとこなんか
25歳のクリスマスイブの今井美希を思い出して泣けた
雰囲気映画だった!!
水道を止めて回るという独自性を感じたのは最初だけで、岩切の抱える問題や幼い姉妹を救ってやらないといけない事も、何か雰囲気描写に徹しているように感じました。ラストで姉妹が施設に入る事になった時も、あの母親が不在で省略し過ぎではないでしょうか。「テロ」描写もかなりショボいですが、何か凄い怒鳴られたのが印象的でした。
昔にもこんなドラマあったね♥『同情するなら金をくれ』
・行政に於ける執行官が個人情報を吐露する訳が無い。
・同情して子供達にアイスキャンディーを買ってあげるのは、個人的な利益供与で、法律に抵触する重大な違反行為。判明すると最大、懲戒免職になる。どんな執行官でも、コンプライアンス教育で、最初に教わる。
・『水を無料にする為に“テロ“を起こす』気持はわかっても、その表現は無神経過ぎる。
・描かれる貧困や不幸は鬱陶しく不自然。そして、役者のイメージで善人を繕っている。それが不自然ゆえ、リアリティが大きく欠ける。
・水道の行政官の問題以前に、福祉課の手抜きよる作られたストーリー。
・知り合いで水道、電気、電話止められて、悲観してこの世を『おさらば』した奴知っている。
・問題は解決されたのか?雨が降れば良いと言う問題ではあるまい。
・炭酸ガスが増えれば、地球がドンドン暖かくなり、海面が上昇するくらい雨が降るんじゃない?!
・日本は幸せな国だね。
水は自ら流れを変えられない
水道局職員の岩切俊作(生田斗真)と木田(磯村勇斗)の二人の会話や、仕事中の滞納者とのやり取りのシーンが面白い。
しょぼいけど思い切った行動に出た岩切が、少しだけど世界を変えた。
公園で恵子と久美子も闘いに参加したシーン、感動して涙が出そうになったけど、私の代わりに劇中で久しぶりの空からの涙。
ネグレクトの小出ファミリーの3人(恵子、久美子、その母親)も、放っておけない魅力がある。小出有希(門脇麦)が「水の匂い、鉄と火の匂い」に言及していて面白い。
タバコの匂い、プールの匂い、雨の匂い、鉄もなんとなくわかるが、水と火ってどんな匂いなのか知りたい。
岩切または木田が恵子と久美子の親になってプールどころか海水浴にでも連れて行くというラストになるのかと思った。そして匂いも変わってハッピーエンド...しかし、そうならなかった。
視聴者は、視聴中の映画の流れを変えることはできない。
今作は現実的というかリアルな結末に落ち着いた。
現代社会を風刺しているような深みがあり、それを楽天的に明るいテイストで前向きになれるストーリーに仕上げている。
潤わないと…
人間は水がないと死んでしまう。映画は文字通り、毒親の家の水道水を止めたことから、そこで暮らす二人の小さな娘達の生活が蝕まれていく。心も体もカラカラに。。終盤までは是枝作品のテイストだったが、生田斗真が吹っ切れてというか、イッてしまって、からは雨も降り、娘たちも生活保護へ、自分の息子達も戻って来るというハッピーエンド。尻すぼみもあるけど、見ていている側もずっとカラカラだったので、これくらいで終わるのが良かった。単純に水の大切さが分かるし、水道止めるって辛い仕事だなと。
妹かわいい
隣人役の柴田理恵さんに対して、姉がバケツの水かけて反発。何で頼らないんだろう、と思った。
私には水道が停まる程の経験がないから理解出来ないんだ。『大人たち嫌い、妹と2人で生きてく』みたいな台詞、こんな心境になってしまう状況がとても怖い。
姉役が素晴らしいのは勿論だが、妹役がかわいい。ずっとかわいい。アイスのあたり棒を母親にとっておこうとか、せつない。苦しくなるストーリーの中、妹のかわいさが救い。
❇️人としてやるべき事をやると逮捕されてしまう矛盾と世の怖さ
渇水
🇯🇵群馬県前橋市
どこもかしこも、水不足の夏季の年
国は節水命令を発令していた。
水道局の集金で支払が4ヶ月滞納すると水を止める仕事をしていた。
止められる市民の事情、そして止める職員。
各々の葛藤と苦悩し結末はどうなるのか?
❇️人として人間としてやるべき事をやると逮捕されてしまう矛盾と世の怖さを感じました。
◉74D点。
★彡姉妹が実に可愛い。親は本当にヤバいマジで死んだ方が良いと思う。
1️⃣姉妹の二人が本当に良かった。⭕️
★彡演技を超えたなんか二人の関係や心の動きとか凄く伝わりました。
また、髪の毛が徐々にくっついていく感じが、
時間の経過や苦悩を表していて良かった。
2️⃣小銭の音や蛇苺の実が切ない。😢
★彡小銭を少しでも払おうとする娘達に感情移入してしまう。
3️⃣水不足をダシにした主人公の成長劇⭕️
★彡伝えたい事が解って、凄く良かった。
リアリティ不足とかご都合主義などは目をつぶれると思いました。
🈲ネタバレ保管記憶用
ウチは妹がいて母ちゃんが仕事をしている間、家のことはうちがしていたんよ。
今年の夏はめちゃ暑いさかいに、節水命令が発動。
母親があんまり良くない仕事をしている事や、父親は何処かに行ってしまったことは知ってるさかい。
妹には誤魔化しながら父親の事は帰ると伝えていたんや。ホンマ堪忍してな🙏
母ちゃんが最近約束を守らへんし、家に帰ってこなくなった。
水も止められ、お金も無くなった。万引きや公園で水を確保していたんやけど、ウチも限界やねんな。
ある日万引きしている所を店に見つかってしもうたんやけど、水道業者のにいちゃんが金を払ってくれたんよ。
ウチはもう大人を信用でき無くすかんので、にいちゃんにキレたった。
にいちゃんはウチ達を連れて節水している公園で、水を使いまくって遊びまくった。
近所からの通報でにいちゃんは逮捕された矢先に今まで全く降ってなかった雨が降った。
奇跡やねんな。マジぶるったん。
にいちゃんは神やな!ウチ達は最強の救世主だと思ったんよ。
ウチ達は国の保護施設に入れられて、不安やけど、奇跡を起こせた事を信じてぼちぼち頑張る事にしたった。しらんけどな。
にいちゃんありがとうな。
姉妹が欲しかったもの?水❓違う⁉️
前半は、良かった。
主役は水道局に勤める職員岩切。
水道局の仕事がメーターを計るだけでなく、
停水執行という仕事があり日々行っていることがわかった。4ヶ月料金滞納した家と連絡を取り、払う気配が無い家庭の水を止める。
金を払わぬ方の落ち度であるにも関わらず赴いた者に怒鳴りなじる姿が描かれていた。
仕事とはいえ人によっては精神的に辛い仕事となることもあるらしい。
主人公の岩切は、その点仕事と割り切り停水執行を着々とこなす日々を送っていた。
後輩の木下と二人で廻り滞納する女性に生活保護を勧めても実家に連絡が行くのを嫌い応じない。船乗りだった夫が失踪し二人の姉妹を育てていた。
連絡が無いので改めてその家に執行に行くと、
母親に置き去りにされた姉妹二人がおり事前に水を貯めさせ執行して帰る。
岩切は、家庭の問題も抱えていた。妻が息子を連れて実家に帰ったままなのだ。
一度実家まで行ったが、妻に
「あなたといると息子まであなたと同じ表情になっていたのがここだとまた違う。」と言われ、息子を海に誘っても断られて帰る。
あの二人姉妹の母は、新たな男と一緒のようで娘たちのことなど頭には無く、一旦荷物を取りに帰りまた出て行く。
偶然その際出会した岩切に諭されるが、聞く耳持たず。
日照りが続き、水が出ず、お金も無い姉妹。
夜公園で水を汲み、姉は万引きを繰り返す。
スーパーで捕まえられそうになるが。たまたま見かけた岩切に助けられそうになった挙句、逃げ出した。
日照りも暑さも続き自身の家庭不和にもイライラし、姉妹の惨状を見るにつけ、爆発。
公園の止水栓を解除して水を撒き散らし姉妹と水を被って悦にいっていた。
するとやっと恵みの雨。
喜ぶ岩切と姉妹。
水道局の人間が止めに来たのに暴力で抵抗。
警察に届けられ、拘置所行き。
上司が退職願を書けと言いに来る。
そのわりには気楽に職場に片付けに来るが、
木下にアイス食べながら結婚すると聞かされ、
自分の机の上には金魚鉢。
姉妹が届けに来たらしい。
姉妹は施設に行くこととなり待っているように言われたにも関わらず外で踊りだす。
息子から電話で「海に行きたい。」と言われて
顔がほころぶ岩切だが。
岩切が拘置所を出て職場に行ったあたりから
姉妹が施設の職員を待たないことも、
あんなに硬化していた息子から突然の電話
が説明不足な気がして残念だった。
なんも残らん
題材は全部リアルと言うかシリアスなのに、描写がシリアスでもファンタジーでも無い。
水鉄砲の子供はなんなん?
雨が降らない灼熱状態で、電気と水を止められている幼い姉妹だけの暮らしで、水だけが問題になってるけど、とっくに熱中症や餓死の問題が来る筈なのにそれもなく、水道局の人間が福祉課にも連絡入れないってガバガバな設定。
最後、公園の水出す意味もなぁ。いっそのこと、高校生くらいを主役にして、本当にダムにテロをか起こす位の方が話としては良かったな。
役者は悪くないのに、ここまで駄目なのも珍しい。
柴田理恵以外褒めるところがない
【良かったところ】
柴田理恵
【気になったところ】
それ以外
以前児童福祉関係の仕事してました。夏休みだから仕方ないんかなぁ…と思いつつシングルマザー、夜間放置、水止められそうなほどの貧困って時点で課同士で連携して動かんかい!
彼氏が観たいというので付いていきましたが、「感動したわ〜」って言ってるのを聞いて別れました。
つ、つまんない…
全体的に散漫。何を一番描きたいのかよく分からないし、何も胸に迫ってこない中途半端さ。登場人物のバックグラウンドは何となく推測できるのですが、はっきり描かれていないので弱い。生田斗真が最後開栓し、公園で水を撒き散らすのもひどい。いい大人が作るにはあまりにお粗末過ぎるエピソードでシラけてしまいました。ちょっとメルヘンチック過ぎて…見て見ぬフリしたくない場合こうはならんでしょ…子役の演技も好きではないです。大人があれこれ演技指導して大人の手垢まみれって感じがしてしまった。あれは子どもというより、「大人が求める子ども像」って雰囲気。冒頭から子どもたちのシーンやセリフが非常にわざとらしく、大人が書いたシナリオを言わされてる感があり過ぎました。あと、例えば蛇イチゴ、いつまで触ってるんだろう?尺が長過ぎて不自然です。せっかくの小道具が生かし切れず。細かいところが色々雑です。
良い題材だと思うし、もっと良くできそうなのに残念。カラカラに乾き切った感じが足りないのよ…。原作は違うのかも。
姉妹役が好演!!ヘビイチゴ…
水道局員が主人公の映画。
水道費を滞納する人の家を訪問して、水道を止める日々。
日常の中でなかなか知り得ないことなので、面白いテーマだと思います。
特にネグレクト気味の母をもつ姉妹役の2人がとても素敵な演技です!!
ヘビイチゴのシーンがうるっときてしまいました。
そんな中、主人公が流れに逆らって、水道を開けて姉妹をすくっていくわけですが…
公園の栓をあけて水浴び…
何がしたいのかちょっとよくわかりませんでした…
観るのが辛い
不幸な子供をネタに心がひりひりする「万引き家族」の類の社会派家族ドラマ。子役がうまいだけに観ていて辛い。生田さんも「土竜の唄」とは打って違ったシリアスな演技、熱演でした。
ある種、現代社会の歪にメスを入れたかった社会派映画なのだろうが社会的弱者の悲劇は日々のニュースでも目にするし、正直、映画にしてまで観たいとは思わない。山田洋二監督が重苦しい時代だからこそ楽しく見られる家族の映画をつくりたいと言っていたが同感です。
(脱線)
水は生きるのには欠かせないが水道料を払わなければ止められる、現代社会では必然の道理なのにNHKはスクランブルで止められるのに垂れ流し、放送法の矛盾も突いて欲しかった。
原作の多世界解釈
原作とセットで体験して初めて価値がわかる作品。
つまり、映画だけ見てもこの作品の良さは味わえないわけで、それは映画としてどうなのか?と苦言を呈したくなる。
とは言え、原作を読んでトラウマ級の鬱展開をくらった経験のあるものとしては、この映画版はひとつの救いだった。
原作では、小出家の姉妹二人が線路に横たわって自殺を図ったところで話が終わる(妹は電車に轢かれて即死、姉は吹っ飛ばされて重体)。全く救いがないエンディングだが、現実世界を見れば、それが起こり得ない悲劇だとは言えない。だから原作者がそのようなラストを選択したことは理解できる。芥川賞の選評では「成功作と思われたが、ラストの姉妹の自殺で失望した」などと評されていたが、あまり適切な選評には思えない。
映画版では、主人公の岩切が「流れを変える」と宣言して、はたから見れば奇行とも思えるようなショボいテロをする。その結果、皆に少しだけ明るい未来が見えたように思えたところで映画は終わる。映画版だけを見ればなんとも中途半端なラストだが、岩切の決断が、実は原作のようなラストになることを防いでいたのだと思えば、その決断の価値は計り知れない。つまり原作の悲惨なラストと、映画のまぁマシなラストを横並びに比較して始めて、岩切のショボいテロ行為が感動的なものだと理解できる。
恐らく本映画の制作者達は、原作との対比、原作のアナザーストーリーとしてこの映画を作ったのだと思う。エヴァンゲリオンみたいに。
だが、こんな映画はありなんだろうか?
個人的には制作してくれたことに感謝しているが、30年前に発表されたほぼ無名の原作を読んでいなければ、内容を深く理解出来ないなんてのは、作品として無理があるだろう。
勿論、この作品が今の時代に必要とされていることは良くわかる。昨今のトー横界隈に流れ着いた子達が、最終的に命を断つという行動に陥らざるを得ない現代だからこそ、この作品を映画化しようとしたのだとは思う。だが、伝わらなければ意味がない。できれば映画単体で、自分が味わったような深い感動を与えてくれると良かった。
男の一生
市の水道課で働く職員の男を通して、見る人間の本質に迫った作品だと思いました。
街では、日照りが続き水不足に堕ちいっていた。
そんな中で水道の支払いが滞ってる人の家に行き、水道料金の催促に向かう。
それに答えてくれない相手に対しては、強制的に水道を止めてしまう。
水というのは、人間にとって最も大切なもので有り、それを止めるという事は、「死」をも招きかねない大変な事だと感じた。
この男性も本心では、街の人達が快適に住み良い街になってくればと願っているのだけども自分が任せられている仕事がそれと逆行している自分に葛藤していた。
主人公の男性は、そんな事もあり家族との生活の中で自分が自分でないような死んだような目をして、生きていた。
そんな事で愛想を尽かされでていてしまった妻と子。
自分が求めているものが今の仕事にあるのか?
このまま誰かの生活を狭めるような行為ばかりが正しいのか?
水がある(家族がある)というのは、とても有難い。
普段何気なく身近にある(愛情)からこそ、気付かない内にそれが枯渇してしまっているのかもしれない。
悲しいけど、足りないと感じた時には、既に遅いのかもしれない。
ちょっとずつでもいいから気づける自分でありたいなと思いました
水不足に悩む水道局職員という面白い設定ながら比喩や内容が浅薄
水を愛の比喩として、降水量の足りない夏に水不足による給水制限に悩む街の水道局職員の男が、料金未納で給水停止した家庭の幼い姉妹に水を上げることで、自分や周囲への愛を取り戻していく過程を描いた作品。
男は家族と別居中、姉妹は父親はおらず母親からも半ば育児放棄に遭っている。双方とも水不足と愛情不足に苦しみ、男は生活に行き詰まりを覚え、姉妹は万引きしなければならないほど追い詰められていく。
限界を感じた男は姉妹を連れて公園に行き、勝手に給水制限を破り、ホースで噴水のように水を噴き出させ、姉妹に浴びせかけ逮捕されてしまう。男の好意を信頼した姉妹は男に愛情を返し、男はその後別居した妻とも復縁できる。
設定は面白いし、主演の生田斗真、子役の山崎七海は好演で魅力的だ。しかし、原作や脚本のせいもあるのだろうが、あまりに単純な比喩と単純なストーリーではないか。
水=愛のない生活の描き方が薄っぺらいし、給水制限されるほど水不足なのに、市内の川は豊かに水を湛えて涼しげに流れているし、子供たちは楽しそうに水遊びしている。
しかも、水道局の職員たちは「太陽と空気と水はタダでいいはずだ」とか、「未納家庭の給水停止をするたびに人間は変わっていく」などと、何とも幼稚なことを口走る。要は内容が浅薄に過ぎるのである。
つまらない恋愛映画が量産される中で、こういう傾向の作品をつくるのは難しいだろう。志はよしとして、次回作に期待するとしよう。
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