母性のレビュー・感想・評価
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感情移入出来なくても惹きつける力
感情移入出来る登場人物が
殆どいないのに惹き込まれる作品の力。
ホラーでは決して体験出来ない
人間の残酷さを丁寧に届けて頂きました。
もし自分が当事者だったら
二度と母親とは思えなくなる
ルミ子役戸田恵梨香さんの
完全にアウトな発言や行動。
でも理解も納得も出来てしまう。
それが人間。
本作で唯一圧倒的な陽を纏う
母親役の大地真央さんを観ながら
湊かなえさんとは真逆な性格のキャラ?
そんなことを思ったりしました。
毒気不足
映画では「告白」、ドラマでは「Nのために」など、切なく痛々しく様々な愛が絡み合うミステリーを得意とする湊かなえ原作の映画作品とあって、本作も楽しみにしていました。
主演女優二人を中心に描き出される母と娘それぞれの視点からの真実は面白く、演技もとても良かったです。
ただ、作品全体としての満足度は低め。せっかくの題材なのに緊張感がなくのっぺりとした展開で、なんか良い話風の締め方にも肩透かし。表層的な描き方しかされず、各登場人物の掘り下げ不足に感じました。もっと毒々しさや汚い部分の感情が欲しかったなと、物足りなかったです。。
期待してたのに残念。
瀬戸の花嫁
時代ははっきりとはわからなかったが、ルミ子と言えば「瀬戸の花嫁」。ヒットしたのが1972年。同じ年には映画『母性ドン・アドベンチャー』もヒットした。すみません・・・想像では新婚時代は1972年頃でしょうか。
母であるルミ子(戸田恵梨香)と娘である清佳(永野芽郁)、それぞれの視点から過去のことを語る手法。とは言え、予想していた展開とは違い、二人ともほとんど真実を示していたような気がします。母性とは何か?自分が産んだ子なら何がなんでも守るといったこと以外に、本能的ではなく後天的で学習するものじゃないかという疑問も投げつけてくる。
お嬢様育ちだったルミ子がバラの絵を通して田所哲史と知り合い結婚。ほどなく清佳が誕生して、森の中の一軒家で幸せな家庭を築くのだが、ある事件が・・・といった過去映像。母親(大地真央)を愛し、娘・清佳にも祖母に気に入られるように教育するという異常な愛。娘よりも母親が好き?といった関係は興味深いけど、違和感ありすぎてついて行けない。
そんな新婚時代の風景はまるで童話の世界。壁や衣装などがパステルカラーで、絵画や小物が対照的でリアルに浮かび上がっている。どことなくティム・バートンの世界。中島哲也監督でいえば『告白』というより『パコと魔法の絵本』の雰囲気だ。会話も何か不自然さが目立ち、英語を直訳した日本語のような気がした。
結局は田所の実家に世話になることになった家族だったが、ここではキツい嫁姑問題が溢れていた。義母となる高畑淳子の異様なまでに嫁をこき使う姿は昭和のドラマそのもの。夫が助けてあげてもいいのにと思って見ていても、彼は徐々に空気のような存在に。長男哲史よりもその妹・律子(山下リオ)に愛情を注いでいる様子も異常だ。学生運動やってたり、父親に反抗できない性格だったことが原因なのだろうか。
まぁ、イヤミスの女王の作品なので期待していたけど、驚愕するほどの展開じゃなく、拍子抜けしてしまいました。母と娘の視点で語られながらも、ルミ子の親友(中村ゆり)の視点というか台詞からの方が面白く、そこまでお嬢様扱いされていたんだとビックリ。また、飲んでいた居酒屋が律子の店だったという意外性もあった。個人的感想としては、抱きしめたのか首を絞めたのかという食い違いよりも面白かった。そして、一本調子で怒ってばかりの高畑淳子さん。最後には素晴らしい演技で締めてくれた。
評価難しいなー
母性とは。女性は2つに分かれる、母が娘か。個人的には母にちゃんと切り替わってくれる女性と結婚したいかなぁ。終始重ためなので少し疲れる。共感できるというかこの人好きって思える人がほぼ出てこないせいと、少し二日酔いだったせいだろう。
俳優陣は素晴らしかったと思いますー正直この歳の差で親子か?と見る前は思ってましたが意外と違和感なく見れたのは演技力でしょうな。高畑淳子さんさすがすぎるし。
高畑淳子がすごい‥‥
予告編の印象から、湊かなえ×中島哲也監督の「告白」みたいな、凝った演出、かつ、派手な逆転劇かと思ってましたが、、意外とシンプルなストーリー&演出。
予想とは違ったけれど、ちょうどよい現実とファンタジーの間のような映画で、これはこれでよかった。
父親のエピソードはもう少し欲しかったかな。
俳優さんたちの演技も、やりすぎギリギリライン!?で素晴らしかったです。
大地真央の、あのシーンは、やっぱり、あのCMの台詞がよぎりました〜〜
愛能う限りに…
イヤミスの女王とも言われている、湊かなえ原作の映画化。原作も既読しているが、ラストシーン以外は、どこを切っても、切なくてやるせなく、嫌悪感漂う湊作品らしさが、十分に表れていた。但し、永井芽郁が演じた清佳の置かれているシチュエーションは、原作とは違っており、観る者に対して、廣木監督が、最後は、少しでも救われるように配慮した演出をしたのかもしれない。
母と娘の愛情をテーマに、高度経済成長期における社会に潜む、家族の陰の部分に焦点を当てている。母離れできない娘が、母となることで実娘・清佳に愛情を注ぐことのできない情緒の不安定さ、何とかして母を振り向かせたいと願い、母の顔色を窺って育つ娘・清佳の健気さが、悲哀を誘う。そこに、旦那や義母、小姑が絡み合い、それぞれの思うところの、家族愛のすれ違いが引き起こす、サスペンス・ドラマ仕立てに描かれていく。
冒頭、1人の女生徒が、首つり自殺をし亡くなった事件を、成長して教員となった清佳が知る所から始まる。自殺した娘の母親は、「愛能う限り大切に、娘を育ててきたはずなのに…」と言葉を詰まらせたことで、清佳は、自分の育ってきた過去の生活と重ね、幼少期からを回想する形で、物語は進んでいく。原作では、自殺したのが、清佳として描かれているので、その点が一番違うのだが…。
時は11年前の台風の夜に遡り、母と娘の回想によって物語は展開する。11年前に起きた落雷による火災によって祖母を失い、幸せだった家庭に思ってもいない方向からヒビが入りだす。そして、そこからは、母が娘に求める親子愛と娘が母に求める親子愛のすれ違いを、無情なほど切なく突き付けてくる。
今回は、『ハコヅメ』で共演した永野芽衣と戸田恵梨香が親子を演じたことで話題となったが、この年齢差では、リアリティのある親子という点では、やや無理があったように思う。しかしながら、戸田恵梨香も、自分の母への限りない愛と実娘に対する冷ややかな愛の両極端の愛情を上手に使い分け、頑張って演技していたと思う。
しかし、それ以上に、戸田の義母役を演じた高畑淳子の怪演、妙演振りは、凄かった。作品を通して、食事シーンが多かったわけだが、物を口いっぱいに頬張りながらの罵声、実娘が、家を飛び出した時の狂気の沙汰、そして、痴ほうで、寝たきりとなった時の哀れな姿は、主役の2人を、しっかりと呑み込んでおり、正に、女性版・柄本明と言った演技であった。
歪んだ「母性」の辿り着く先にあるもの。
原作は未読です。
予告編の映像で、ミスリードを問題視する方も多いのでしょうが、私はトリッキーな演出だと肯定的に受け止めました。
戸田恵梨香(母親)✕永野芽郁(娘)の設定は、鑑賞する前はやや無理があると思いましたが、物語が進むにつれて違和感は無くなりました。ですが、今回は高畑淳子さんの怪演に全部持っていかれたような気がします(笑)
イヤミスの女王・湊かなえさんは、心の闇を深くえぐる、ヒリヒリした作品が多い印象ですが、今回は現実的ではない、ファンタジー色を極力排除し、リアルなヒューマン作品に仕上げました。
物語は、終盤に語られる「母性」の正体が明かされた時に、私は胸が張り裂けそうな切ない気持ちになりましが、奥に潜む、深すぎるメッセージを読み解いた時に、優しい涙が溢れました。
本作品は、確かにミステリーではないかもしれません。ですが、それだけのことで作者の名誉が傷つけられるような、柔い作品ではないと思います。
母性は父親とワンセットだから良いのだ。という真っ当作品。ただ災害のシーンは使い回しすぎ。陳腐。
テーマ自体は真っ当
お母さんは偉大だ。
しかし、偉大すぎる故、母、祖母、義理の祖母、娘
直接対峙はおかしくなるのだよ。
媒介として、父親、男の存在意義は大きいのだ。
そんな主題には納得。
だが、戸田恵梨香、痩せギスすぎる。
まさに骸骨。なんかガンかなんか闘病してるの?
そっちの方が気になって画面が入ってこない。
頬骨がコケすぎ。終戦直後の役なら似合うだろけど
痩せるのも限度。もう少し肉つかないと、顔が怖いんだよ。
ストーリーのセリフ以前に・・・
学生運動の本質をついたセリフは良かった。
安田講堂で遊んでた連中は殆ど、東大なんか受験すらできなかった他大学の連中なのは有名。
火事だかの下敷きシーンはこれまで、映画、テレビ📺ドラマで使いまわされて擦り切れてる
構図、シーン。あっそうと・・何にも感じなかった。
1988の宮本輝、今はなき高橋良明、橘ゆかり「避暑地の猫」📺テレビドラマ思い出した。
そちらの方がディープ。
戸田恵梨香が容貌+セリフ回しが良くも悪くも、不気味。
高畑淳子も大地真央もハマり役。
主人公はとっくのとうに教師だったことに気づけば・・言うのやめときます。
愛能う限り・・こんな言葉使わないし、使ってもマスゴミ形容詞は捨てるから・・
面白いです、予告編とは違いますけど
予告編とは、全く違う映画で驚きました
しっかりとしたストーリーで飽きることなく
ドキドキする展開で
2時間堪能させていただきました
自分が家族に興味がなさすぎなのか
映画を観てこんな考え方の人もいるのかと驚きました
永野芽郁さんの時代なんでしょうか?
なにを演じても永野芽郁さんですけど
観ている方も期待通りで安心します
もっと上手く観せられたのでは
そこまで期待せずに鑑賞。
シナリオは、大きなどんでん返し、というわけではなく、登場人物の共感できない行動にしモヤモヤ、イライラしながら進んでく。
両面で描こうとするも、うまくそれを活用できておらず、2回同じものを見せられていて間伸びしている。
そして、場面がわかりやすい音楽、演出が際立ち、作風と合っていない。
母性という人間の内面に関わる作品なのだから、浅く表面的な演出でなく、示唆に富む演出が欲しかった。
原作は読んでいないのだが、それでももっとうまく表現できたのでは、と思わされる。
永野芽郁は、そしてバトンは渡された、と同じく娘役。
感情を抑える演技、泣きの演技がやはり上手い。
戸田恵梨香は母親役としてはまだ若く、違和感が残る。
映画の表現力を逆の意味で感じた作品だった。
申し訳ないが…
湊先生には申し訳ないが、まったく理解できなかった。これはおそらく映画由来ではなく原作由来と思われる。
当方がおっさんなせいなのかどうなのか、あぁいう風に「愛されたい」というのがまったく理解できない…
あれが「母性」とか「娘性」なのかな?知らんけど…
「ママ」はとにかく娘でいたかったのかな?としか思えなかった…
その戸田恵梨香は熱演だったと思うけど、高畑淳子の怪演にやられてしまったね…
心に突き刺さる
ネタバレなしでのレビューは、言いたい気持ちを抑えるの難しいです。
でも、挑戦します。
まず、残念ながら原作未読です。申し訳ないです。
読んでみたいです。
映画も良き作品と感じます。
本当は星5をつけてもいいですが、
劇中、どうしても許容できない主人公の台詞があったのと
CMのイメージが自分はあまり好きでないので
星4です。でもかなり高評価です。
男性にも是非観ていただきたい内容です。
自分が鑑賞した回(平日ですがサービスデー)はほぼ女性のお客様でした。
トリッキーな演出なので、途中でウトウトしないようにしたいですね。
あと、朝ドラの高畑淳子さん演じる五島のおばあちゃんの温かなイメージを
壊したくない方は観ない方がいいかもです。
とても名演技ですが、朝ドラのイメージが壊れます。
(そう言えば朝ドラも親子関係を描いていますね)
親子関係の成り立ちを自分に置き換えて
観させてくれる、考えさせてくれる。
自分にはそう感じ取れた作品です。
子供は大人の目を気にして育つことが多いように思います。
逆に、歳を重ねて高齢になるにつれ
親が子供に遠慮して若干距離をおくようになるようにも思います。
そこの境はいつだったかなぁ、なんて事を思いながら観ていました。
人間それぞれ生まれ育つ環境とか置かれた境遇、定めとか、
自分ではどうしようもないところからスタートですから、
そこは人それぞれだと思います。
多くの方に共通するのは
『愛されたいと思う子に
無償の愛で応えるのが母性ではないでしょうか』
と分かったようなこと言いますが
これ実は、自分の娘の考え方の受け売りなのです。
申し訳ないです。
父親として反省すべき点
高齢の母に対しての子供としての反省すべき点
これから、どう向き合っていくべきか
今一度、自分に問いかけてみる機会を与えてくれた
素晴らしい作品です。
あまりにもリアルに心に刺さるので
涙は出ないですが、
いつまで記憶に残る映画になりそうです。
女性は一度観た方がいいかも
よくぞ演じたなというくらい迫力ある演技に惹かれました。
私は未婚だからまた結婚して子供がいたら見方が違ったかもしれないです。それぞれ感じ方が違うなと思いました。
未婚の私が観た感想は、お母さんの愛は偉大だなと同時に時としてあの愛は残酷となるということを学びました。
愛って何?愛されるって?子供にしてあげられることって?私も母に依存してるし顔色伺ってるなとか色々考えさせられました。
幸せってなんだろ?とか普段意外と考えないけどこの映画を通して色々考えさせられました。
個人的に高評価の理由
ストーリー展開の構成がよくできた脚本で見応えありました。
ちょっと異常なまでに母親に愛されたい、好かれたい、褒められたいと願う娘(戸田恵梨香さんと永野芽郁さん)の心情をある程度理解ができるかどうかで、この映画の評価が変わる気がします(きっと、理解できない人の方が多いでしょう)。
僕は身近にそういう人がいてずっと見てきたので、このふたりの心情が共感はせずとも理解はできるので、評価が高くなっています。観ていて胸が締めつけられました。
ベテラン女優おふたりの演技が素晴らしいのはもちろん、戸田恵梨香さん、永野芽郁さんも、とても良かったです。
母親から語る真実(母性)と娘から語る真実(母性)の食い違いによる面...
母親から語る真実(母性)と娘から語る真実(母性)の食い違いによる面白さ
冒頭のニュースを話すシーンと母と娘が語るシーンの曖昧な境界線がむず痒くも面白い
若手 vs ベテランの女優対決はベテランの貫禄勝ち!
主演の戸田恵梨香と永野芽郁が、完全に大地麻央と高畑淳子というベテラン女優の二人に喰われていた。
戸田ちゃんや永野ちゃんも、演技とか全然悪くないんだけど、あの“狂気”を演じるには、まだまだ人生経験が足りないかなぁと。
「アイフルの女将さん」や「“舞いあがれ”のばんば」ではない、女優二人の恐ろしい面(誉め言葉)が見られて本当に良かった。
永野芽郁の幼少期を演じた子役の落井実結子ちゃんは、カナカナのお嬢さまや鎌倉殿の大姫の人なのね、さすがです。
みえない縄
母性は永遠のテーマ
嫁と姑も永遠のライバル
高畑淳子のインパクト強すぎ。
大地真央は昔はすごく大きく見えた。
それがこの映画では一番小さく見えた
顔が小さいこともあるんだろうけど
ナレーションが多くて
ちょっと眠くなる
ハコヅメ交番女子でも戸田恵梨香がリードするかたちで良好なシスターフッドを演じていた二人
映画のなかの永野芽郁のナレーションにはこちらも慣れすぎているかも
しかしながら、この二人はうまいね。
影の薄い男たち
湊かなえのこの小説のテーマを男性監督が映画にするのはちょっとしんどいなぁとおいらは廣木監督の肩を持つ。
昭和のセットはなかなか良かった(あちらにいる鬼にくらべて)
ピンクのお家
あれはセット?トトロの森のなか?
タンスの下敷きになった孫娘の命を助けるために裁縫バサミで自分の頸動脈を刺す意味がわかりませんでした。
廣木監督。このところ作品公開ラッシュです。
オイラは夕方のおともだちが一番お気に入り。
中村ゆりは窓辺にてとなぜか役がダブってしまった感じ。こっちは完全に悪者でした。結構、怖かった。
イヤミスの女王が書く母モンスター
この映画の「母性」は
「母の性質」って意味じゃないかなあ。
子供を護りたいという愛を表現する母性を謳ったイメージではない感じ。
イヤミスの女王「湊かなえ」が書くと母親ってモンスターに近いんだな。
ラストで、娘(義妹)の部屋に入っていくルミ子を見て「やどかり成功!」って思った。
「女には二種類いる、母か娘か」って清佳が言ってたけど、
母・娘・女の三種類だよね。
「女」がいるから友達の夫と知りつつも手を出す……。
女優さんそれぞれが個性的な演技派を揃えてる割には、個性を殺しあってなくて良かった。
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