デューン 砂の惑星 PART2のレビュー・感想・評価
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ビジュアルに全振りした素晴らしい映像美
シナリオは2パート目なのでネタバレ無しで書くのは難しいため割愛するとして、本作はとにかく映像美を楽しむだけでも良いと思います。
衣装デザイン、カメラワーク、エフェクト、どれも素晴らしい出来で、砂漠ばかりのシーンでも単調にならないように場面場面で色合いを変えており目が飽きないです。
ティモシー・シャラメのイケメンぶりも埃っぽい映像の中でも冴えわたる!
至福の映画体験
まさに鑑賞中、至福の時を過ごした。本作の圧倒的な映像美とその迫力にただただ酔いしれた。劇場で映画を見るという喜びを思い起こさせてくれる作品、子供の頃のスターウォーズエピソード4を見た時のように。
一作目に続いて本作も、どのカットをみてもアート作品のようで、いままでこんなに美しいSF映画は見たことがない。強いてあげれば2001年宇宙の旅くらい。それくらいこのような作品にはなかなかお目にかかれない気がする。残りの人生であとどれだけ出会えるかな。
前作に続いて本作もIMAXにて鑑賞。というか本作を通常スクリーンで見るのはあまりにもったいない。スクリーンサイズ、音響設備が整った劇場での鑑賞が必須。鑑賞時、サンドワームが襲ってくる場面では地響きがそのまま客席に伝わって、自分がまるでそこにいるかのような錯覚を覚えた。
内容的には今回は原作の完結編に当たるので怒涛の展開を見せる。原作未読なため、あの人の出自が判明した時はかなり驚いた。
そして救世主が現れ、人民を率いて戦争するという内容は現代社会でも延々と続く宗教に端を発した地域紛争を思わせるもので結構奥深い内容でもあった。
戦闘シーンはスペースオペラと中世騎士道ものを足したような世界観なので、最先端の戦闘機による戦闘シーンや中世の合戦を思わせるようなシーン、そして一対一の決闘シーン、サンドワームの大群による攻撃など盛り沢山。映画のすべての楽しみが詰まっていた。
本作一本でスペースオペラ、芸術映画、アクション映画、文芸映画と複数の映画をいっぺんに見たような満足感。贅沢なひと時を味わった。そして見れば見るほど本作がスターウォーズやナウシカの元祖であることも分かった。
とにかく、このデューンの壮大な物語を忠実に再現した制作陣には感謝したい。そのくらい映像が本当に素晴らしかった。これは映像技術の進歩だけではなく、作り手の一貫した本作へのこだわりが生んだ結果だと思う。
いくら予算をかけても作り手の想像力が貧困だと興ざめしてしまったりするが、本作ではそのようなことは一切ない。安心してこの作品世界にどっぷりはまることができた。
現実にはない世界なはずのにその圧倒的なリアル感。そしてアクションや戦闘シーンの迫力。魅力あふれる登場人物たち。ロケ映像と全く違和感ないCG映像の融合で架空の世界が本当に存在するかのよう。デューンの世界観を完璧に作り上げた。
子供の頃からデューンのファンだったヴィルヌーブの細部にまでのこだわりが感じられる。まさに作品への愛が感じられた。
いわゆる世にいう駄作とは観客に対していいものを提供しようという気概が感じられないものをいう。たとえ拙いところがあってもそんな気概が感じられる作品は駄作とは言わない。作品への愛が感じられる作品は駄作ではない。そして本作はヴィルヌーブの作品への愛が詰まった作品。そんな作品を見られて幸せだった。
ハンスジマーの荘厳な音楽も映像と相まってより高い次元に作品を押し上げていた。鑑賞後は贅を尽くした一流シェフによるコース料理を堪能したような気分。たまにはこういう贅沢もいいかもね。
ヴィルヌーブやポンジュノ、お気に入りの才能ある監督たちが想像以上の作品を作り上げてくれてることに感無量。
本作がヒットしたので三作目が作られるのは確実だろう。また楽しみが一つ増えた。
ちなみに二つ右隣の席のおっちゃんはポップコーンをガサゴソ音立てまくって食べた末にいびきまでかく始末。IMAX料金払ってまで何してんのかなあ、サンドワームに食われればいいのになどと普段なら思うところ、本作への没入感がすごすぎて、不快な雑音もあまり気にはならなかった。
さあ、二回目はいつ見に行こうかな。
劇場でみるべし
本物のSF大作
BESTIAで鑑賞
スター・ウォーズを踏襲する作品というイメージでした。
良かった所はたくさんありますが、一番を挙げるなら音楽?というより音響(音楽も含む)と言った方が良いのでしょうか。
一作目は正直、見てなかったのでアマプラで事前鑑賞してから見に行きました。
一作目を見ているときにも感じたのはBGMが荘厳とでもいうのでしょうか、自宅TVでもそう感じたくらいなので映画館の音響では際立ってました。そういう意味でも映画館で見ることをお勧めする映画です。自分はBESTIAのコストパフォーマンス(価格と画面の大きさ)が好みなのですが、IMAXで見る価値も充分あるかと思いました。
他にもストーリーも良し、役者も良し、CGはもちろん一級品かと思います、なんというかテンポが良いんですよね、急いでないというかストーリーをじっくり進めてる感じ?
とにかくSFファンなら外せない作品で絶対必見という感じですね。
終盤の高揚感! 宮﨑駿の偉大さを再確認
パート1は2回観てもイマイチだったが、批評サイトの高評価を信じてパート2を鑑賞。大量破壊兵器の使用には若干辟易だが、終盤の高揚感には変え難く、鑑賞後の満足感は高い。
にしても、パート1・2合わせて300分超は長い。失敗作とされるリンチ監督作も137分、TV再編集版に至っては189分。一方、宮﨑版duneとも言うべき「風の谷ナウシカ」は116分。砂漠が舞台。主人公が属国の王子王女で、伝説の救世主。序盤で父が殺される。巨大生物の登場と兵器利用。1982年から連載が始まったナウシカが、1965年に発表された小説「デューン砂の惑星」の影響を受けてないとは言い難い。ただ、環境汚染を象徴する腐海や、金色の野に降り立つ伝説の演出などオリジナリティは高い。いずれにせよ2時間弱のアニメで、5時間強の実写以上の興奮を味合わせくれた宮﨑駿のストーリーテリングの巧みさに、改めて感謝。
予習した方が良い
60年前の原作を現在の世界情勢に紐づけて提示する手腕は見事だ。
正直に言うと、この映画の素晴らしい要素(映像美、壮大な空間、ハンス・ジマーの音楽、重量感のある機械など)は、前作ですでに登場しており、2作目になると前回ほどの感動はなかった。同じ映画の続編だし、舞台も同じ惑星だからそれはいたしかたない。
映画の冒頭、「ワーナー」や「レジェンダリー」といったロゴが映し出される直前に1ショットが挟まれる。シンプルだがかっこよかった。もしかしたら今回一番センスを感じたショットかもしれない。
本編は、前作でも感じたがプロットを消化することに重点がおかれており、かなりの駆け足で物語が進む。原作には登場していた人物やストーリーも削除されていた。
原作では砂漠のシーンが多かったが、それでも登場人物の心理描写が丁寧に描かれていたために、読む価値があると感じた。
映画版でも当然砂漠のシーンが多いのだが、プロットを追うだけなので、人物描写は深くは描かれず、正直退屈した。
ただし、オースティン・バトラーが演じるフェイド=ラウサ・ハルコンネンが登場すると、突然面白くなり、そのまま最後まで突き進んでいく。
オースティン・バトラーの演技がよかったのはもちろんだが、彼が登場するあたりから起承転結の「転」の部分に入ったからだろう。
原作は1965年に発表されている。ほぼ60年前だ。
そういう作品を現在映画化する必要があるのだろうか、という疑問はあった。
60年前には世に向けてなにかしらを問う意義があったのかもしれないが、はるか過去の話だ。
原作を読み終えていないので、映画だけの解釈になるが、ヴィルヌーヴは今このタイミングで本作を作る必然性を提示している。
まずは現在よく耳にする独裁者というキーワードだ。
本作に登場するハルコンネン男爵は、「地獄の黙示録」のカーツ大佐がビジュアル的なモデルになっているのは明らかだ。カーツ大佐といえば、アマゾンの奥地に自分の国を作った独裁者だ。「デューン」では皇帝という人物が上にいるが、ハルコンネン男爵という人物は独裁者のメタファーであると言って差し支えないだろう。
次に宗教。本作では宗教を利用して人心を操ろうとする描写がある(描写があるというか、そういう要素ばかり)。そして、信仰心を武器に敵と戦うという、今まさにこの世界で起きていることが描かれる。
戦争のつながりでは核の話題も登場する。遠い未来の、しかも地球でもないのに核があるのか、という疑問はあるが、それでも今の世の中で核の話題は多い。「オッペンハイマー」「ゴジラ-1.0」も核の話であることを踏まえると、メディアの記事で読む以上に核の不安は強いのだろうか。
いくつか気づいたことを羅列したが、このように60年前の小説を現代社会の問題に紐づけて提示できている点は評価したい。
さらに、「デューン」といえばもちろんデヴィッド・リンチの名前が出てくる。本作ではリンチへのオマージュらしきショットもあった。リンチファンとしてはうれしい限りだ。リンチが喜ぶかどうかは疑問だが。
製作費は288億円。興行収入は公開約3週の現時点で768億円。
ちなみに前作は製作費が250億円で、興行収入は600億円。すでに前作を越えている。
第3作の可能性も見えてきたのではないか。
このおとな向けのSF映画の次回作があるならば、それはそれで楽しみだ。
チャニの登場で前作よりも人間ドラマっぽくなっていて、でも壮大なSF...
前作復習が必須
期待されたほどには盛り上がらなかった1作目。
2作目が公開されたものの、3時間近い上映時間。評判がソコソコ程度なら見送っていただろうけど、思いの外好評らしいということで劇場へ。
前作に比べれば見せ場は多いし、権謀術数の数々、過去の様々な秘密も明かされて物語が進み始め、キャストも「超」が付く豪華さ。
前作が終始、茶色か黒かに埋め尽くされた調子だったのに比べると、女性キャストのシーンに若干彩りも増え、ブルーも象徴的に使われて、画面そのものは少し色彩感も出てきた。
そして「音」よ。
こんな作品、イヤホンで聞く?スマホで?バカ言っちゃいけない。
全身が震える音響で観ないとまったく意味がない。
ぜひ劇場を選ぶ際は音響重視で。
と、本来サムズアップで劇場を出てくるはずなのに、ノれなかった。
まずは「復習が甘かった」。
固有名詞の多さと人間構成の複雑さにクラクラしてしまう。
前作であまりそれを感じなかったのは、その説明をちゃんとしてくれていたからで、2作目以降であらためてしないためでもあったのか。
キッチリと用語と人物を頭に入れ直さなかったのは完全な私のミス。
そして、「暗い」
もともとそういう物語なんだからしょうがない、とは言え、やはり話が陰気過ぎる。
SF的なギミックのワクワクはあるのになぁ。
大爆発や大音響で派手に始まるイベントの割に、その一連の最後は結構アッサリと終結するのも肩透かし。
暗い話に陽気さを求めるのは酷な話だし、あくまで私の好き嫌いの問題。
映画としての面白さは十分あるとは思うのだが。
ま、何より「復習不足」よ。
私、危なく間違いを犯すところでした
私、デューン(Dune)はデヴィッド・リンチ版を配信で一度観てから前作『DUNE/デューン 砂の惑星』を劇場鑑賞したのですが、正直あまりピンとこず、ウトウトしがちなポールにつられて眠気に襲われるなか155分を「一生懸命」観た覚えがあります。ということもあり、今回は「やはり観ておかないとだよな…」と決して積極的とは言えない感じでしたが、取り合えず先週末にアマプラで前作を復習。観直しても「まぁまぁかな」なんて感想のまま本日の劇場鑑賞に挑んでまいりました。
いやぁぁ、、参りました。素晴らしいですね。作品観ていて震える感じは久しぶりな気がします。紛れもない大作。私、危なく間違いを犯すところでした。劇場で観て本当に良かったです。
前作で高い評価を受けた技術面は今回さらにアップグレードされている印象で、特に今作の編集はもはや信じられないレベル。これだけの情報量と展開を見事に166分に収めておいて全く過不足がなく、体感的にも全く長く感じません。
そして、目移りするほどの贅沢なキャストの面々ですが、どの役にもしっかりしたキャラクター設定と役割、そしてそれぞれにきちんとシーンがあって「捨て役」が一切ないことも素晴らしいと思います。勢いのある若手、確実な仕事をする中堅と、案外一番ノリノリな感のあるベテランのバランスも素晴らしい。
兎に角、遅ればせながら本作を観て初めて「デューンって面白いんだ」と知りました。久しぶりに原作が読んでみたいと思った作品です。
そしてドゥニ・ビルヌーブ監督、パート3をめちゃくちゃ楽しみに待っております!
観るなら劇場で
PART1見ていないのでいきなりPART2からの鑑賞ですが
映像と迫力と豪華俳優陣はとても魅力的
サンドワームとか戦闘シーンのスケールがすごい
目を見張るシーンは多いが、始終砂漠が舞台なので景色にバリエーションがなく単調な感じ。地球ではない惑星という気がしない。
(この映画からビジュアルのアドバンテージを取ったら何が残るんだろうかと思ったりして)
普通の映画館で見たんですが、IMAXとかでみたら音響もすごいんだと思います。
今どき帝国やら伯爵やら男爵やら、予言がどうの救世主や血筋がどうのと古式ゆかしい大河SFまんまで出されても古臭さが否めず。この手のSFはスターウォーズシリーズでやりつくしたような。人物の名前もスターウォーズに出てきそう。
主要人物が全員白人というのも今どきらしくなく、二昔前くらいの感じ。
思いいれるほどキャラが立っている人物がいなかった。
ストーリーも手に汗握るとか快哉を叫ぶとかなく、盛り上がりもないので淡々と見てしまった。
ヒトがたくさん死ぬしグロい場面も多く、画面も暗い印象で爽快感なし。
ティモシー・シャラメは美しくて眼福でした。
つまらなくはないけど、観るなら劇場で。
大きなスクリーンで観る映像がキモでしょう。
配信で見たら途中でスマホいじりだしそうです。
◇光、風、砂ぼこりのザラザラした感触
「日本人は水と安全をただと思っている」半世紀前のベストセラー『日本人とユダヤ人』の言葉。砂漠の民の価値観に共感するのは、われわれにとって容易なことではありません。
シリーズものに弱い私、壮大な世界観を巧みに構築するドゥニ•ヴィルヌーヴ監督、勢揃いした有名どころの俳優陣、導かれるように再び「砂の惑星」を訪れることになりました。
前作以上に砂漠の乾ききった風とザラつく砂埃と深い地響きに全編支配されていました。そもそものSF活劇であることを越えて、砂漠の自然の猛威の中では、人間の意志の移ろいや権力闘争劇そのものが陳腐に感じられてくるような不思議な感覚に酔いしれます。この作品の主役は無限に広がる砂漠の景色だったようです。
「砂をかむような思いがした」という言い回し。本来の「無味乾燥でつまらない」という意味から「悔しくてたまらない」様子を示すときの使用へと変遷しつつあるようです。「砂」のザラザラとした身体的に不快な感覚の真ん中に全身で浸っている時間。その触感から遠く越境したところにある心身の原初的なリズムの存在に思い至る深い映像体験になりました。
長い
面白かった。パート3が待ち遠しい☺️
音と光に圧倒される映画!
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