デューン 砂の惑星 PART2のレビュー・感想・評価
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IMAX劇場初体験
私はいまだIMAXを体験したことがなく、1回目に見た時に本作こそ今の最高水準での映像体験するべき作品だと思い、私にしては珍しく2回連続して鑑賞しました。
なので今回は映画の感想よりも、この映像体験を中心に書いて行きたいと思いますが、まず私はそれの専門家でもないし詳しくもなく元々技術的な興味も薄いので、あくまでも自分の感じた感覚だけでの感想となります。
で、1回目の一般劇場で見た時よりは確実に特別感を味わえましたので、料金的にも不満はありませんでした。
但しドルビーシステムの方は既に体験済で、今回のIMAXも映像以上に音響の凄さの方がより印象的でした。
映像の方は基本的に縦・横のスクリーン対比の違いという事であり、一般劇場の方は元々の映像に対してトリミングしている状態なので、勿論大きさは感じましたが横長スクリーン好きの人も私世代では結構いるので、好みによって好き嫌いは分かれるかも知れませんね。
何故なら、昔はスペクタクル作品=シネマスコープという時代があって、スケールの大きい作品は横長でスクリーンで見るというイメージが定着していたので、私の様な年配者は横長に特別感があるので好きの方が多いかも知れません。
でも結局はスクリーンの大きさが重要で、IMAXの様に縦横比率が正方形に近くても画面がデカいと没入感や臨場感は十分に感じられました。
昔、日本にシネラマ劇場というのが3館あり、横長のスクリーンを湾曲させて映写機3台で写すという方式が我々世代の一番贅沢な映画の見方でしたが、あのスクリーンで満足できるのは劇場の前後左右ド真ん中の特等席だけで、端や前の席で見ると歪で見えるただの見難いスクリーンでしかないという、今考えると凄くインチキ臭い劇場でした。
半世紀経った今回のIMAX劇場で感じたのは映像技術の進化もですが、(どの席に座っていてもある程度の満足感は得られそうな)劇場設計の進化の方が大きかったです。
しかし最近の作品はCGが多く、それによって画面上の情報量が半端なく膨大になり巨大スクリーンであるほどに目が追い付かないという弱点があります。
ここからが本作単体の感想になるのですが、本作の場合画面設計が抜群に優れていて上記の弱点はほぼ克服されていました。
本作の場合8割くらいはパノラマ的な風景描写であり、うるさいCGアクションも抑え気味で、あくまでも画面のデカさは没入感を感じさせる為の道具としての役割に徹底していて、目にも優しい迫力の映像となっていました。
とにかく、1シーン1カット実に緻密に設計されていて、屋内のシーンは殆ど絵画的構図であり、エンタメであることを忘れる位に画面はアーティスティックな絵の力に溢れていました。(これはPART1も同様)
更に本作は長編SF小説の映像化によくあるナレーションや字幕説明も説明台詞も一切省き、それでいて映像を見ているだけである程度物語が理解できてしまうという、原作モノ映像化の理想形と言っても良いくらい見事な脚本と編集であり、小説と映画との(魅力の)違いをハッキリと理解している人が作った作品であるので、出来れば鑑賞者もそれが理解出来るレベルの人が見た方が楽しめる作品だと思います。
(厳しく言うと、いつも原作モノ映画を貶している輩はどれだけ同じ不満を言い続けるのか?、それなら最初から長編小説(漫画)の映画化作品など見ないという結論に辿り着けない愚かさを恥じるべき)
映画を長く見ていて歳をとり映画の記憶を辿ると、やはり物語よりも映像自体の記憶が先に蘇ってしまいます。
時代時代で数々の作品の映像が頭にこびりついているのですが、本作もその1本に加わる事は間違いないと思います。
追記.
なんか更なる続編が作られるという噂を聞きましたが、確かこの監督「宇宙のランテブー」の映画化も予定されている筈で、今回の映像を見てしまうと個人的にはこちらの方を先に作って欲しいという願望がある。もう先が長くない年齢になってきているので、死ぬまでには是非見たいと願っていますよ。
んー。。。
今を代表する豪華キャスト
圧巻の裏切り!単細胞男としたたかなオンナ
このジャンルの頂点に立つ傑作
一人の男が力強くなっていく
主人公の内面を理解できなかった
残念だが、ちょっと自分にはハマらなかった。
世界観としては、19〜20世紀前半の世界を宇宙規模にした感じだろう。時代が進み宇宙に進出しても、支配階級である白人のもと、人種間の壁はなくならないようだ。資源のために翻弄されるアラブ人の姿や、アジア人の戦士が闘技場で斬り殺されるシーンは露骨だ。
分かり易い世界観とは反対に、主人公の内面の動きは分かりにくく納得感がない。他の登場人物たちも敵味方問わず同じで、なかなか世界に入っていけない。また戦闘シーンは非常に淡白で、うっかり星に来てしまった皇帝が簡単に主人公達の手に落ちてしまう。一体この長い上演時間を何に費やしたのか思い出そうとしても思い出せない。
しかし画的には見ごたえのあるシーンも多かった。せめて、ここに魅力ある敵役がいれば、ぐっと面白くなったように思う。
私たちはどこに行くのか
DUNEを映像化できるのは、ヴィルヌーブ以外には考えられない!くらい素晴らしい作品でした。part1は、ストーリーや登場人物についていくのに精一杯でそこまで感情移入ができなかったのですが、part2はストーリーが面白いのはもちろんのこと、登場人物の描写が非常に情緒的で作品に入り込んでしまいました。
本作の舞台は西暦10191年ですが、人類は現在も過去も未来も本質は全く変わっておらず、為政者が利権の為に戦争を繰り返し、暴力が蔓延っていました。また、暴力に晒され続けた社会は、神秘主義に傾倒し救世主の登場だけを待っていました。
人類にはどうして宗教が必要なのか。どうして大衆は強者を欲するのか。どうしてキリスト教が生まれたのか。どうしてずっと争いが絶えないのか。本作は未来を描いたSFではありますが、自分がタイムマシンに乗って過去の人類史を俯瞰して観ている錯覚に陥りました。いや、現在のガザでもウクライナでも資源(利権)を巡り多くのフレメン(大衆)が傷つき殺されています。それなのに私達は、、、
恐らく人類は自分にとって脅威的な存在を神聖化する能力に長けているのでしょう。DUNEでは脅威である砂虫を神聖化していましたが、例えば山や海という自然、獅子などの動物も私達にとって脅威だったから神聖化して多数の災い(不条理)を受け入れて自分達を納得させてきたのだと思います。だからこそ神という概念ができたし、強者という独裁者が登場したのです。こういった人類の柔軟性は、時としてファシズムを生み出しました。もしかすると核が神になる未来があるかもしれません。
ラストのフレメンの熱狂、高揚したポールに取り入れられずに砂漠の戦士のままのチャニ。原作とは違うらしいですが、こういうところも良かったです。
核を持つ人類の未来はどうなるのでしょうか。砂漠の民フレメンに象徴される大多数の大衆は、どこに向かうのでしょうか。果たして人類は、10191年まで途絶えることなく命を繋ぐことができるのでしょうか。
私が初めてヴィルヌーブ作品を観たのは2011年の《灼熱の魂》。以来、ずっとヴィルヌーブ作品を鑑賞し続けていますが、《メッセージ》以降の彼の作品はレベルが違うというか、映像技術や美的センスのみならず、《生と死》をエモーショナルに感じさせる能力が覚醒したと思います。
《生と死》をここまでエモーショナルに描けるのは、今の映画界でヴィルヌーブの右に出る者はいません。《メッセージ》《ブレードランナー2049》《DUNE》が一貫して私達に送るメッセージは、自らを驕り生を軽んじている人類へのメッセージの様に感じます。
ヴィルヌーブという天才と同じ時代を生きられて本当に良かったと思いますし、今後数十年にわたり、映画界を背負っていく人物に間違いないと思います。
健闘したな、アトレイデス
生態学SFというジャンルらしいです
こっちが先なんだろうけど相変わらずスター・ウォーズ、ナウシカみたいな世界観
でも少しはどういう人達なのか理解できてパート1よりは惹き込まれました
ついこの間イケメンのエルヴィス演じたオースティン・バトラーがまさかの危ないキャラ怪演は目を疑った 激渋のジョシュ・ブローリンが救い
海外では受けが良く、日本でもパート2は好調なようですが、近未来なハイテク宇宙船とスパイス巡る古代みたいな利権争いがアンバランスに思えて、個人的にはどうにも受け入れ難い、けどここまできたら次もまた懲りずに見るかも
期待しすぎた。。。
傑作とまでは行かないけど
誠実だった主人公が、救世主として振る舞い独裁者に変貌していく姿にリアリティを感じ、恐さを覚えた
ドゥニ・ビルヌーブ 監督による2024年製作(166分/G)のアメリカ映画。
原題:Dune: Part Two、配給:ワーナー・ブラザース映画、
劇場公開日:2024年3月15日。
未読だが原作は、フランク・ハーバートにより1965年に執筆された『デューン 砂の惑星』とのこと。古典とも言えそうだが、現実に独裁者により戦争が起きている今、同時代性を感じさせられた。時代に合わせて、ヒロイン・チャニ(ゼンデイヤ)のキャラクターもかなり変えられているらしく、主人公ポール(ティモシー・シャラメ)の独裁者への変貌に反発する彼女の感性に共感も覚えた。
数千年後の地球外惑星が舞台というSF映画ということなのだが、剣による決闘や肉弾戦も登場し、まるで古代の戦争映画の様で不思議な感じ。とは言え、強大な香料採掘用の重機や翼を羽ばたかせて飛行する航空機も登場しての戦いの映像は、派手な爆破シーンも満載でなかなかの迫力であった。
映像的には、やはり砂漠の中の巨大砂虫サンドワームの上にティモシー・シャラメが乗って、砂漠を猛スピードで突き進め映像には感心させられた。サンドワームの造形(デザインはパトリス・バーメットらしい)も流石と思ったが、サンドワーム幼虫を素手で掴んで水中で溺死させ、青い体液を「命の水」として採取する映像のリアリティ感にも、いたく驚かされた。
前作でもそうだが、今回も主人公ポールが夢として見る未来映像、今は未だ母のお腹の中にいる妹の未来の姿や悲惨な全面戦争画像も含めて、「メッセージ」の夢映像で感動させられたビルヌーブ監督らしく、何処かノスタルジックで艶かしく、とても素敵であった。
主人公の母(レベッカ・ファーガソン)が、砂漠の民たちが有する救世主神話をしっかりと利用して、自分及び息子の立場や権力を築いていくという物語展開が、現実の世界の権力と重なる毒を含んでおり、怖く感じた。そして、何より誠実だった主人公ティモシー・シャラメが、周りの状況もあったが救世主として振る舞い、皇女(フローレンス・ピュー、衣装も含めて実に魅力的)に政略的結婚を持ちかける独裁者に変貌していく姿に驚かされ、ついてていけないものを感じた。同時に、現実の独裁者の誕生ももしかするとこういう感じなのか、と新たに気付かされた側面もあり、なかなかに怖くて深い映画だと感じた。
最後、主人公と別れたヒロイン・ゼンデイヤが砂虫を呼ぶ決意を感じさせるカッコよい映像もあり、Part 3への期待も大。
監督ドゥニ・ビルヌーブ、製作メアリー・ペアレント 、ケイル・ボイター 、パトリック・マコーミック 、タニヤ・ラポワンテ 、ドゥニ・ビルヌーブ、製作総指揮ジョシュア・グローデ ジョン・スパイツ 、トーマス・タル 、ハーバート・W・ゲインズ 、ブライアン・ハーバー、ト バイロン・メリット 、キム・ハーバート 、リチャード・P・ルビンスタイン 、ジョン・ハリソン、原作フランク・ハーバート、脚本ドゥニ・ビルヌーブ 、ジョン・スパイツ、
撮影グレイグ・フレイザー、美術パトリス・バーメット、衣装ジャクリーン・ウェスト、
編集ジョー・ウォーカー、音楽ハンス・ジマー、視覚効果監修ポール・ランバート。
出演
ティモシー・シャラメポール・アトレイデス、ゼンデイヤチャニ、レベッカ・ファーガソンレディ・ジェシカ、ジョシュ・ブローリンガーニイ・ハレック、オースティン・バトラーフェイド=ラウサ・ハルコンネン、フローレンス・ピュー皇女イルーラン、デイブ・バウティスタラッバーン・ハルコンネン、クリストファー・ウォーケンパーディシャー皇帝シャッダム4世、レア・セドゥレディ・マーゴット・フェンリング、スエイラ・ヤクーブシシャクリ、
ステラン・スカルスガルドウラディミール・ハルコンネン男爵、シャーロット・ランプリング教母ガイウス・ヘレネ・モヒアム、ハビエル・バルデムスティルガー、
アニヤ・テイラー=ジョイ。
中世ヨーロッパ物語のSF版かな?
アラビアのロレンス
圧倒的体験型異星戦争
ドゥニ・ヴィルヌーヴの真骨頂、人間対異物(巨大砂虫、巨大採掘機、巨大宇宙船)のばっちり決まった構図のショットをしっかり堪能しました。
そこにいる、ある、存在感は前作同様凄く感じられた作品でした。
前作からアップデートされた映像表現はあったかと言われるとあまりないようにも思えるんですが、前作の衝撃が凄すぎたということで良しとしましょう。
ストーリーが少しノイズになって気になるところがチラホラ(搾取する側の理屈のみでストーリー進みますよね)とありました。
主人公の人物描写が、前作ではナイーブだけど正しくあろうと強く思い行動する青二才がサバイブするために人を殺す通過儀式を経て大人になる、とじっくり描かれていたと思いますが、今作では結構おざなりというか、最終的に強いドラッグやって人格変わりましたくらいの印象にもなりかねない感じで、この約3時間の映画なのに不足してるなと思いました。
きちんと目線や姿勢で役者は変化を伝えようとしているし、きちんと受け止められるようになってはいるんですが、それでも。
まぁパート2だからかな!次もあるんだよね!と思い飲み込んだ状態にします。
当然次も期待します。
アニャテイラーが1分登場
重厚なSF大作
パート1を遥かに超える
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