ゴヤの名画と優しい泥棒のレビュー・感想・評価
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愛される泥棒
権力者に立ち向かい職がすぐになくなるおじさんが、名画に関して一騒動を起こす。裁判での「私は1個のレンガで、あまり役には立たない小さな1個だが無数に積めば家ができる。そして世界が変わる」という台詞を心に刻んで生きようと思う。
優しい気持ちに溢れた作品
ウェリントン侯爵を描いたゴヤの絵画(ナショナル・ギャラリー所蔵)の盗難事件に基づくロジャー・ミッシェル監督作品。
家族を愛する老人夫婦(ジム・ブロードベント、ヘレン・ミレン)たちのホームドラマであり、著名絵画盗難という事件映画であり、楽しい法廷シーンなどを描いたコメディ映画である。
全体的に優しい気持ちに溢れた作品になっているので、観終わって幸せな気持ちになる映画(^_^)
また、『007/ドクター・ノオ』のワンシーンでこの絵が映されるのは、この絵画盗難事件(1961年)が「ドクター・ノオ公開当時」(1962年)に英国で話題となっていたことを物語る。
試写会の上映後のトークショーで「盗まれた絵画をゴヤが描いた頃の話、実際にこの絵が盗難された話など…」を初めて知って、「やはり絵画の背景など、様々なことを知っておくと面白いんだなぁ~」と思った。
私などは一般人であり、映画評論家などではないが、映画ライターなど映画に関連する人達は「色んな角度から映画を観ること」が求められる大変な仕事だと思う。
The Duke
いかにもイギリス映画っぽさ全開の映画。ユーモアに富んだテンポ良く展開する台詞と元になったという史実がイギリス映画らしさを演出していて良かった。ここ何年かはこういったコメディ映画をなんとなく避けていたが、久しぶりに見てみると心がスッとした気持ちになる。こんなご時世だからなのだろうか。
1961年。深夜のナショナルギャラリーから、かの有名なゴヤの作品が盗まれた事件がこの映画の軸なのであるが、そこに至るまでの背景こそが主題なのである。それは現代にも通ずる貧富の差がもたらす社会問題。昨今の日本も同じである。政治に精通していない私ですら「そんなことに税金を使いますか?」と言いたくなる局面は多い。誰かが現代美術館からアンディ・ウォーホルのマリリン・モンローを盗んだとしてもこの映画のようには済まないだろうが、SNSでなんらかの問題に対して声なき声を挙げる人々はよく目にする。弱者が強者に声をあげて変化を求める構図はどの時代にも通底しているのだ。
そしてほんのり家族愛を感じさせるサイドストーリーも描かれており、映画のラストは少し涙を誘う場面も。自分の夫が「国営放送の受信料支払いを拒否した罪」とはいえ何度も刑務所に入っていたら呆れて見捨ててしまうだろうか。自転車事故で娘を亡くした過去や、息子たちとの向き合い方などの問題を抱えながら長く連れ添ってきたケンプトンとドロシーは、ちょっとやそっとじゃ壊れない絆を結えていた。お互いの思想が必ずしも合致していなくとも、「あなたは私、私はあなた」なのである。
イギリス映画の良さ満喫
政治かぶれで家では戯曲の創作ばかりをしているお父さん。
タクシー運転手はクビになるわ、転職先のパン工場さえクビになって帰ってくる。
そんなお父さんが、ある日美術館からゴヤの名画を盗んで帰ってきてしまったんで、さあ大変。
イギリス映画だから、なんかしっとりとした温度感で話が進んでいく。
とても映画らしい映画。
お父さんは60歳という設定だけど、ちょっと老けすぎてない?おじいちゃんに見える。
でも1961年の設定だから、そんなもんかな。
完璧。
ウィットに富んだユーモアあり、変わり者だけど紳士で優しく家族想い。
作品のテンポも良く、上映時間もコンパクト。
しかもまさかの実話。
笑って泣いてホッコリする…ここ最近ないほど大好きな作品でした。
とても良かった^_^
優しい泥棒の意味
タイプライターの音と劇中曲が重なりあう軽快な始まり。なにか面白いことが起きそうな予感を起こさせる。
主人公はとってもユーモアに溢れていて、お決まりのように家族は振り回されるんだけど、息子の父親思いな部分がおだやかな気持ちにさせてくれる。
裁判での主人公のユーモアはこの映画の見所でもあります。事件の真相を知ったとき、優しい泥棒の本当の意味が解りました。どちらの側面から見ても優しいんです。
思わずほろりとさせられる場面もありました。
本当の優しさって連鎖する。
世の中捨てたもんじゃないなって気持ちになった。
大どんでん返しっていうわけでもないし、ダイナミックな演出はしてないのに心地よい爽快感。主人公、弁護士共に素敵なセリフがいっぱいあって裁判のシーンは何度でも観たい。
ヘレンミレンとの小気味良く踊り出すシーンも好き。日本映画にはない、映画のこういうワンシーン大好きです。
「ほんわかした」おじいちゃん泥棒の話、ではありません!
予告を見ての印象と違った、芯の通った社会派ドラマ。予想より見応えがあった。時代の空気と社会問題と、泣けてくる家族愛がぎゅっと詰まっていて、英国人の達者な皮肉のスパイスの効いた言葉の応酬も楽しめた。ソフトタイプのケン・ローチ作品みたいな、、、。
個人的にゴヤとの出会いといえば70年代に「裸のマハ」が来日した時だったので、さすがに生まれる前にこんな事件があったとは知らなかった。ネット社会だったら世界中から桁違いの懸賞金が集まりそうですね。
息子ジャッキー役のフィオん・ホワイトヘッドくん、とてもよかった。いい息子だ。ちょっとご両親との年の差ありすぎのように見受けられたけど。
実話ですので、エンドロール前の「その後のエピソード」まで必見です。
英国ノリについていけず
予想を超えた面白さ・感動はなく、
イギリスジョークについていけず。
そして盗んだの息子かい!
裁判での感動返して、、、
最後の一文まで笑えました
歴史的な盗難事件を(─といってもこの事件については個人的には全く無知でしたが・・・)怪盗映画風に仕立て上げ、謎解きや法廷ものの要素を絡ませて、絶妙ながらコメディ映画になっていた印象です。
映像が絶妙にオールドファッションであり、ジョージ・フェントンやその他英国の名曲がなんともいえない懐古的な雰囲気を醸し出してくれて、あらためて映画っていいもんですねー、などとしんみり感じてしまいました。
内容の分かりづらさとかシニカルな笑いなど、非常に英国的な映画に思えました。
何はともあれ、相当笑えて面白い作品でした。
2022年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️⭐️✨
今年観た洋画の中では、この作品が今のところ一番楽しめた作品ですね。
イギリス映画好きは、見逃し厳禁です!笑
主人公ケンプトン・バントンの語るユーモアに終始ニヤついて、何だかとてもハッピーな気持ちのまま、あっという間に観終わってしまいました。
そして…
「あなたが私で、私があなたで…」の話。
人を一つのブロックに例えて語られる話に、主人公ケンプトンの優しさが溢れ、ちょっとした笑みと涙がホロっと流れました。
いやぁ、いいお話でした。
超オススメ!(笑)
約50年前のイギリスに『NH○をぶつ壊せ』の元祖的人がいたとは 👏
本編始まるとともに、1960年代の映画によくあったオープニングクレジット(タイトル、出演者、監督、etc)デザインで、当時の懐かしい今見るとオシャレな感じに見え、音楽も粋なスイングJAZZでスタート(エンドロールも同様)。本編一部映像分割など当時観られた映画手法有りで、また音楽も当時のJAZZやポップな曲が使われ、ノスタルジックに描かれ、懐かしさとともに映画に引き込まれていきます。ドラマは、ゴヤの絵画盗難からの展開で、時代背景をうつしながら、ほがらかな人間関係や、社会背景、粋な法の解釈など織りなすドラマです。本当にあった話でBBC放送受信料が、映画主人公悲願の無料化実現が2000年、75歳の制限あるものの、かなったと案内されます。オシャレなノスタルジー、ホンワカな映画でした。
★Digital5.1ch観賞
★重低音 ─
★分離度 ○
★音圧 ─
★移動音 ─
★サイド、後、─
★サラウンド ─
前スクリーンの 左、中央、右 のみの分離はあるものの、60年代風だすため、当時の立体音響的映画でなく、一般モノラル音声映画のように(スクリーン側のみSTEREOですが)、客席サラウンドは仕様しなかったのでしょう。
したことは犯罪だけど全力で賛辞を送りたい
嘘のような本当の心温まる物語。
したことは盗みでも確固たる信念を貫くバントンに拍手と賛辞を送りたくなりました。コメディ映画らしく裁判中のユーモア溢れる姿に微笑んでいたら、終盤涙してしまうような場面も…。
1960年代に実際に英国で起きた事件をベースにした、一つの家族を巡る人間ドラマが描かれます。
盗まれた名画をめぐるお話。+ヘレン・ミレン。
となると、どうしても「黄金のアデーレ」を連想。
どうやら「盗んだ側」が中心のお話らしい。
「黄金のアデーレ」は良作だった、と思い出しつつ
この作品の内容か気になって鑑賞することに。
◇
出だしからしばらくの間。
なんとなく単調な展開が続く感じ。 むむ
人間関係も何となくぎくしゃく。 うむむ
正直、緩めの展開に眠気を誘われながら
前半途中までは観ておりました。 zzz ぐぅ
そんな折
国が14万ポンドで買ったゴヤの名画「ウェリントン公爵」が
ギャラリーに展示されるとのニュースが。
そんな金があったら
何千人かのBBC受信料をタダにできるのに…。
そう考える父。
そしてある日
家族の暮らす家のクローゼットの中に
「ウェリントン公爵」の絵が…。 なぜだ~
絵がひとりで歩いてくるハズも無く
どうやら、「父」が盗んで持ち帰ってしまったらしい。
そして色々な所に身代金の要求をし始めるのだが…。
結局
父はキャラリーに絵を返しに行き、逮捕される。
母は父の犯罪を嘆き、家族はお終いだと悲しむ。
そんなある日
息子は母に打ち明ける
「盗み出したのはボクだ。父さんじゃない」
最初は息子が父を庇っていると思った母。
話を聞いていく内に、その話が真実であることを知る。
「父の裁判を見届けなければ」
そして裁判
裁判は陪審員制だった。
自分のした事が有罪か無罪かを問われる問いかけに
父は答える
「ナット ギルティ (無罪だ)」
・絵は盗んだのではなく、借りたのだ
・最後は返すつもりだった
・実際、自分で返しにきた
自分のした事への想いと動機について
法廷を舞台に熱弁を揮う父。
はたして陪審員の下した判決は…
◇
前半途中までの単調にも思えた展開は
この裁判の場面の盛上がりに向けて
ワザとそうしていたのではなかろうか などと思えるくらい
見事綺麗に収束しました。
観て良かった。
満足です。
◇あれこれ
■BBCの視聴料
不払いで刑務所行きって う~ん
なんかこう怖い国のイメージができてしまう…
■刑期3ヶ月
額縁を盗んだ罪で 「受刑3カ月」
これって重すぎるような気がしたのですが (素人考えです)
今の日本なら執行猶予付き?
■返せば盗難ではない(?)
当時の法律がゆるゆるだったようで
この作品のように
「借りただけ」
の理屈が通ったようなのです。 へぇ
今は
「展示場所から持ち出せば窃盗」
となるようです。 そりゃそうだ
◇最後に
ところどころで「差別」の場面が出てきました。
1960年代のイギリスでのこと。
人種? (イングランドとアイルランド)
宗教? (プロテスタントとカトリック)
階級? (上級市民と下級市民)
調べてみたのですが、
はっきりとした事は分かりませんでした。
当時の時代背景を理解した上でだと
もっと違う感想もでてくるような気がします。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
吹き替えでイギリスの放送局の名前をnhkにしチェー wwww
はいどうも小学生なのに受信料の恨みがあるガキです。
あのねイギリスの公共放送の🇬🇧受信料についての実話これ日本のnhkにもこうゆうことしてほしいな
これ作る時ゆうきいるんじゃない公共放送信者に批判されるかもしれんから てゆうかこういうの日本で作ってほしいだが日本の技術力(映画の)じゃダメかなww
このおじさんとてもキニッタそして脅しをかけた金しか考えない女の人イライラする
みんなを助ける心忘れないでください皆様
ではnhkの集金人が来たらこう言いましょう昭和頭のテレビ局いらね〜
私のお父さんもnhk払っていません。見て無いんで
Nhkアンチみなさんモニターにしましょうテレビでなくてネットフレックス
Amazonプライム ニュース見たい人はAbemaTV安倍晋三ではありませんAbemaTV
テレビ見たい人はティバーーを見よう
NHKせめて500円にしましょう
みんな知ってるnhkの社長 内閣総理大臣の給料より高いの内閣総理大臣より仕事大変なのかな
ておもちゃいますよね
今の時代においてテレビはネットテレビ放送は俺が大人になる頃には潰れて流のかなめっちゃお楽しみですね
てゆうか最後の裁判サイコー裁判も少し笑いながらするべきそうすれば少し緊張をやわらぐ
最後の裁判の人無罪と言った瞬間ないたよ
めちゃくちゃいい映画だった
僕の夢総理大臣ですから未来に向かって頑張る
あと忙しくて投稿出来なくてすいません
私は映画好き小学生🎬
次は何見よう
では皆様良い映画の旅を
また次でお会いしましょう
せいのせいでNOnhk
いい話だけど、少し退屈だった
物語の「隠された事実」が明らかになるときはクライマックスの1つになる。予告編の難しさは、この「隠された事実」を明らかにせず、映画の面白さ(面白そうな雰囲気)を伝えなければならないところだと思う。
本作ではゴヤの名画を盗むこと、盗んだ目的がすでに予告編で明らかになっている。他に何が隠されているのだろうと思ったのだが、なるほどそこか!と唸ってしまった。いや、それでもそこまでの衝撃はない。そんな衝撃を楽しむ映画ではないのは十分承知している。
でも、中盤までが結構退屈だったので、そんなところを期待してしまった。結局、面白かったのは法廷シーン。検事の追求に、ケンプトンが小気味よくそして小馬鹿にするように返していく姿がいい。あー、英国紳士っぽい返しだなと。これが実際に起こった事件だということも興味深い。そりゃ、映画にしたくはなる。
not guilty hut-trick
犯罪とは何か。
芝刈機を返すのを遅延することか、法で裁けない他国への侵略か、パキスタン移民を公然と差別する事か。
1961年という時代、ケン・ローチより先に市井の生き辛さや権利を声高に訴える人が居たこと。
犯罪は犯罪なんだろうけど、マシュー・グード演じる弁護士が生い立ちや思想を問う形の被告人弁論からのnot guilty hut-trick で思わず泣いてしまった。
また、この夫婦が長年パンドラにしてきた娘の悲劇についても、ヘレン・ミレンが向き合うラストもとても良かった。
名作でした。
最後のエピソードが
終始まったりと物語は進み、一応良い話のはずではありますが、
途中高齢お父さんの職場クビになったけど奥さんに言えず外で時間つぶすとか、作家をめざして戯曲を出版社とかに送っても送っても不採用とか、わりと悲哀が、でも何故かそれがちょっと明るく漂う不思議な映画でした。
娘さんの不慮の事故は、つらいけどなんとか少しずつ乗り越えられそうで良かった。
そして最後、ようやく2000年になってから75歳以上の受信料が無料になったとあり割と遅いんだな、でもお父さんの願いが叶って良かった、と思っていたら、
最後の最後のエピソードで
「しかし主人公の戯曲が上映されることは一度も無かった」
というくだりで終わり。。。
いやいや、そんな主人公落として映画終わらせなくてもいいやんかー!!そんな厳しいこと言わんといて〜!!と脚本家にツッコミ入れたくなりました(笑)
美術館のセキュリティがかなり昔だからギリ盗めたんだな〜と思いますが、ほのぼのコメディー寄り一応お父さん頑張ったし理解ある行動派の息子で良かったし、お母さん本当によく耐えて頑張りましたね、という映画でした!
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