「現代版 インディー・ジョーンズ+パイレーツ・オブ・カリビアン」アンチャーテッド bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
現代版 インディー・ジョーンズ+パイレーツ・オブ・カリビアン
人気ゲーム『アンチャーテッド』を実写化したトレジャー・ハンティング・ムービー。スパイダーマンのトム・ホランドが、新たなアドベンチャー・シリーズとして、スパイダーマンとはひと味違うアクションを、存分に魅せてくれている。
ストーリーも単純で、500年前にマゼランが隠したとされている財宝を巡る謎解きから始まる。トムが演じるコソ泥のネイトと、マーク・ウォールバーグ演じる、トレジャー・ハンターのサリーの凸凹コンビが、同じ財宝を狙うスペインの大富豪の組織と争奪戦を繰り広げる。
随所に、インディーやパイレーツ、グーニーズ等でも観たことのあるようなシーンが盛り込まれており、飛行機からの落下のシーンはワイルド・スビートにもあったような…。とにかくアクション・アドベンチャー・ムービーの王道とも言えるシーンのテンコ盛りで、観る者を飽きさせない。何も考えないで、大人から子供まで楽しめる作品である。
主役のトム・ホランドは、童顔でこうした逞しさが求められるアドベンチャー・ムービーには、どうかな?と思ったのだが、肉体も鍛え上げ、カッコよさと男らしさが増した演技で、ボトル・アクションも見事にこなし、新境地を切り開いていた。
そして、トムを引き立てたのが、マーク・ウォールバーグの存在。『デッド』でみせたコミカルな演技が、ここでも2枚目半に徹して、トムとのウィットのある会話が、面白さを増していた。また、アントニオ・バンデラスが、金持ちの頼りない御曹司役で、そのあっけない末路も意外性があった。本作で初めて知った、敵役のブラドックを演じたタティ・ガブリエルは、その逞しさから、これからアクション・ムービーで活躍が期待できる新人ではないだろうか。
ラストのヘリコプターで船を吊り上げ、船が空を飛ぶというアクション・シーンは、面白い発想。しかし、あれだけ重い船をヘリコプター一台で、ブンブン振り回すのは、ややリアリティーを欠いていた。きっとスパイダーマンなら、糸で釣り上げ、ヘリコプターまでジャンプしたかも…(笑)
最後には、次作に続くオマケもあるので、最後まで席は立たないこと。