「料理人の矜持とは」デリシュ! ふたり映画さんの映画レビュー(感想・評価)
料理人の矜持とは
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とても素敵な作品だった。
フランス革命前夜の18世紀フランス、階級社会と貧富の差はイコールで、貴族たちの悪辣な様子は酷く、また滑稽にもみえる。それでも下級の民たちは頭を下げて赦しを乞わなければならないのがなんとも辛い。だからこそ、あのラストには胸のすく思いでした。一流の料理人でありながら虐げられた主人公と社会や世論を知ろうとした息子、その親子を救った婦人の関係性がとても良かった。盗みをしていた少女たちに労働によって対価を与えられた姿にも涙が誘われる。料理している手元も鮮やかで、生地をこねてるところとか、肉から脂がしたたってるところとか、食欲が湧いてくる。
階級関係なく笑顔で交わされる食事風景に、いつの時代もレストランは良き豊かな様相の象徴だなと思いました。料理人の矜持はお客様の笑顔で満たされる。
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