「修道院の鉄格子はキンキンよく響きますね」デリシュ! カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
修道院の鉄格子はキンキンよく響きますね
1789年。宮廷料理人マンスロンは、創作料理「デリシュ」にジャガイモを使用したことで貴族たちの反感を買って解雇され、息子を連れて実家へ帰ることに・・・・
ジャガイモやトリュフは地下のもので、中世フランスでは忌み嫌われていて、ジャガイモやトリュフは豚のエサの扱いだった。貴族からはジャガイモなんか貧しいドイツ人の食べ物だといった侮蔑的発言も。
黒トリュフ、私だって最初からわかりましたよ。白いのはジャガイモだったんですね。中身はオセロみたいなひとくちパイ包み焼き。アぺタイザーの始まりでもあったのかな?
18世紀のフランス宮廷料理にはあまり魅力は感じませんでしたが、彩りはうんと美しく、夕方の空腹時だったので辛かったです。無性にヤキトリが食べたくなりました。自然に有楽町から新橋方面に足が向きましたね。
マンスロンは料理に対して保守的で、宮廷料理人のプライドが強くて、結局、世界初の西洋レストランの始まりは彼の息子や近所の女の子たちと亡き夫の仇討ちのためにマンスロンに弟子入り志願した未亡人がテキパキとやっていたような。皮つきフライドポテトの始まりはフランスなのか。だから、フレンチフライっていうのか?
バスティーユ襲撃は1789年7月14日。
おんなじ年ですな。フランス革命とフランス料理革命はシンクロしていたというお話。
フランスの貴族は頻繁に人のかみさんを連れて馬車で遠出して不倫旅行するんですね。駅馬車と旅籠もあったんですね。食事は自前のデリバリー?
世界初のレストランの物語というよりも色ボケ公爵に夫を殺された夫人の隠密仇討ち物語になりそうで、ならなかった。
近所の女の子たちと息子がやり始めた青空レストランだったよ。
アジアの屋台料理の歴史はもっと古いと思うので、大衆ファーストフード食文化はアジアの方が断然進んでいたということですな。
最後、粉まみれになって笑い会う二人。バカ殿を見ているようでした。