劇場公開日 2022年1月7日

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「ベタギャグ満載の母親賛歌」こんにちは、私のお母さん regencyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ベタギャグ満載の母親賛歌

2021年11月19日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

楽しい

中国で国民的人気コメディエンヌというジア・リンが、若くして亡くなった母に捧げたタイムスリップコメディ。
間違いなく『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の影響を受けているが、違うのは、主人公の女子高生が自分が生まれなくても構わないから、母に幸せな人生を送ってほしいとあれこれ奔走する点。撮影時39歳のジア本人演じる女子高生は正直無理あるだろと思うも、童顔だからまぁなんとか見れなくないといったところ。もっとも極楽とんぼの山本っぽくもあったけど。
メイン舞台が1981年だが、同じ中華圏でも香港とは明らかに文化の発展が遅い。ちなみに81年の香港ではジャッキー・チェンやホイ兄弟の映画が隆盛を極めていたけど、本場中国では彼らの存在を全く知らなかったらしいから驚く。
元々コントから着想して生まれたストーリーとの事で、至るところでギャグ要素を盛り込んでいるが、これがかなりベタ。チャウ・シンチーもベタギャグが好きな人だったけど、中国人の笑いのセンスって一貫しているのだろうか。
ジアを含め、登場する俳優たちが皆イイ味出していたのもチャウ・シンチー作品に通底。特に工場長のドラ息子を演じていた男優が容姿も存在感もまんまムロツヨシ。あと何といっても若き母を演じた女優さんが可憐。彼女のライバル役だった子も可愛かったけど。
クライマックスのオチは予想していなかっただけに、正直してやられた感。鑑賞後は、誰でも母親を大事にしようと思うに違いない、"母親賛歌"映画。

regency