マイスモールランドのレビュー・感想・評価
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テーマとしては分かる
難民を無制限に受け入れる事には反対です。治安の悪化など社会不安につながる可能性を感じるからです。しかし全く手を差し伸べなくても良いとも思いません。クルドの土地に勝手に境界線を引いたのはイギリスやフランスなのだから、現状にも責任があるはず。
今、世界ではウクライナ、チベット、ウィグルなど民族を抹殺しようとする企てが進行しています。
劇中の子供達の未来が明るいものであることを祈ます
解決しない結末が問題だ
同じ人間なのに不条理、しかし国という単位だからこそ成り立つ世界。地球は一つ、石は地球のもの。
深い内容で涙を誘う部分も多かったが、余りにも道徳映画すぎる。分かりやすい悪役、悪友を出して主人公を奔狼するだけ。彼氏もあんなに心のきれいな人間はいるのか?
ラストが解決しなく、主人公の心の決心で終わるなら、もう少し主人公を聖人君子にしなくても良かったのでは。
ラストの何も解決していない結末は、この難民問題の核心をついているのだと思う。
ちょこちょこ出てくる先生、おばあさん、パパ活男などはかなり良かった。
すべてにあっぱれ映画。
不条理すぎる・・・。
けど、社会派で教科書的な描き方はされず、きちんとドラマになっている。
青春きゅんきゅんシーンもとてもエモかった。
難民申請を伝える公務員も、パパ活で攻めてくるサラリーマンも、全てがリアリティーある演出で固唾を飲む感じだった。
主人公の嵐さんは、
パパと話すとき、学校にいるとき、好きな人といるときなど
それぞれ表情やその場の空気感で演技されている感じで引き込まれた。
自分のTシャツを知らない男が着ていたときのパパの一言、面白かったな(笑)
前情報のない小学生高学年から高校生に観てもらいフラットな感想を聞きたい。
日本人もきちんと向き合わないといけない問題だと思う。
さすが、分福さんっ!!!
消された手形
父親が国にいられなくなったため日本に“難民”としてやってきたサーリャ一家。
サーリャの妹と弟は日本語しか知らず、サーリャ自身も幼い頃に日本にやって来たので日本での生活が長い。
そんな時、難民申請が不認定となり、生活に様々な制限がかかることになる。
そして、さらにある事件が起きて…
日本人として絶対に知っておくべき問題。
そして、その上で観ておくべき作品だった。
おもてなしの国、日本。
クーラーは効いてないけど飯は冷たい。
先日のニュースで初めて入管の問題を知った無知な者だけど、こうやって裏で苦しんでいる人が日本には沢山いるんだと思うと本当になんとかすべきだと願うばかり。
ただ、無力さも痛感した。
私1人の力ではどうにもならないし、自分も偽りの善意で歩み寄ろうとする傍観者の1人なのかもしれない。
もしも自分の友達や好きな人に苦しむ人がいたら何が出来るのだろう。
自分の出身も家庭環境も言えない。
ただ、言わないことでの心地良さも知っているし、お祈りの意味なんて正直分からない。
石を探す弟、サーリャと壁を感じる妹、家族みんなで日本に残りたいと思うサーリャ、娘たちの幸せを願う父親。
複雑だけど純粋なそれぞれの想いに何も言えなくなる。
敢えて最後まで描き切らない。
この問題が現在進行形で起きていることを示唆するようなラストがとても良かった。
クルドの意志
埼玉に住むクルド人家族の難民申請の難しさ、そしてそんな中でも少しホッコリさせられる青春要素も含まれたドラマ作品。
いやぁ~これは色々考えさせられる作品。
細かくは描かれないが、デモに参加したことから、国に帰ると逮捕される恐れのある父親とその家族。日本に逃れてきたが、難民申請が通らず、これからどうすれば良いのか、様々な問題が家族を襲う。
難民申請が通らないと、就労ができないばかりか県境を跨ぐことも原則禁止。多くの障壁がありながら、夢に恋に突き進むサーリャの姿。17歳の少女にのしかかるにはあまりに辛い現実ですね。
クルドの風習を大事にしたい父親との衝突も印象的。
・・・からの、うちには何もありません、はせめてもの癒しですね(笑)
罪もない子供たちに色々制約がかかるのは辛いですね。色々諦めそうになった所で、やっぱり一緒に行きたいと聡太に言ったときは涙腺に応えました。。でも結局・・・。
そして父親の決意。娘を想うあまり小言も多いけど、心の奥底の想いとクルドの誇りにはグッときましたね。彼にとっては、帰れば地獄かもしれない。かと言って、入管にいるこの現状がどうかというと・・・。帰るも残るも・・・か。。
普段ボケっとしてる自分がこんなに集中して観れた作品も珍しい。
それだけに難しい問題ですよね。
サーリャのような人達に幸せになってほしいという気持ちは本気である一方で、あくまで個人的にはですが、「困っているならどんどん受け入れてあげれば良いのに」といったような考えには賛同しかねますね。そんな単純な問題ではないと。
でもやっぱりサーリャ達には制約なく幸せになってと思ってしまうから、尚の事苦しい。
色々勉強になりました。日本も厳しい所は厳しいのですね。恥ずかしながらもの知らずなワタクシは、日本はコロナがもっと危険視されていた時も、おとなりあたりの国の人だけはどんどんと入れてあげている印象があったものですから。。まぁ、それと在留資格云々は別問題かもしれませんが。
さておき、罪がなくとも苦しんでいる在日外国人の方々がいること。そんな方々に幸せになってほしいと同時に、厳しい規則も勿論大事だなと、改めて思わさせられた作品だった。
ただのキレイ事を描くわけではない、良作でした。
こんないい映画なのに何で上映館が少ないの。
NHK BSでドラマ版を見ていたので、絶対に見に行くつもりでしたが、近くのシネコンでは、上映していないで躊躇してました。
私の県では、今週で上映終了なのを知り、わざわざ県庁所在地の映画館まで出かけました。
今まで見た映画の中で、最も心に染みた映画か。ショーシャンクに劣らない。
ウクライナの方々は、あんなに手厚く扱われているのに。
クルド人の苦難の歴史を知ろうとしない日本人。彼らは各地で虐殺されてきた。
例えばイランーイラク戦争のどさくさ紛れに数千人が毒ガスで殺された。
最近では、ISを自分たちの住んでいる国から追い出す為に、女性兵士まで戦ったのに、終わって見れば弾圧される。
クルド人だけでなく、ミヤンマーやロヒンギャの難民に冷たいこの国のあり方が問われる。
日本国政府としては、見てもらいたくない映画なのか。
映画の主題歌がとても良い。
BSのドラマ版を見ていたので鑑賞中は号泣する事は無かったけど、エンドロールに流れる主題歌を聞いて、また号泣してしまった。
家に帰ってから、MTVを見たけど、映画の内容に合っていてとても良い。実弟ロビン君の演技もいいね。NHKが関わっているので紅白に出して欲しい。
私たち「日本人」の問題
この映画には、悪人と言える人は、ほぼ登場しない。
現実には、もっとひどい「日本人」が、たくさんいるのかもしれない。
でも、この物語では、登場人物の誰かを悪者にして、観客である私たちが自分を安全地帯に置くことができない。
あの家族をあんな目に遭わせているのは、間違いなく私たちなのだ。
(我々は、ウクライナからの難民なら、気持ちよく受け入れて、ずっと一緒に暮らせるんだろうか?)
愛も家族も分断する、今、この国にある現実
アイディンティティに揺れ動く少女が主人公の青春映画のスタイルを取りながら、この国の入管、難民受け入れの問題を描いた秀作。一見善人に見える人たちの無関心、無意識にあるレイシズムを静かに批判していたことも良かったです。こちらも静かに自省する。
入管の非人道性、残虐性を知っている人たちは、この映画における入管の描かれ方は緩く感じると思うんだけど、映画を観た後、この国の入管について調べる人たちはたくさんいると思う。それだけでも意味はあるんじゃないかな。
あと、「菊とギロチン」の韓英恵さんが出演していのが嬉しかったです。
島国じゃぱん
17歳のさっちゃんが可愛かったために最初から最後まで泣きっぱなしでした。上映最終日だったために駆け込み鑑賞となりましたが、ずっと気になってしょうがなかったのも確か。
今日、スーパー銭湯に行った際、近くにいたオジさんたちの会話を耳にした。「タイ人の○○君、知っとるやろ?あいつ360万稼いで国へ帰ったそうや」云々といった会話。あぁ、出稼ぎ労働者ならいっぱい稼げるんだな~などと聞き耳を立ててしまったのですが、この映画を観てふと思い出してしまいました。なぜ稼ぎに来る外国人は稼げて、難民は就労出来ないんだ?そんな知識すら持ち合わせていませんでした(恥)
日本が難民受入れに消極的なのは知ってました。この作品の場合には日本語ペラペラの主人公サーニャをはじめとして、一家全員日本語がしゃべれる。父親は仕事もしてるし、サーニャだって大学合格を目指しているくらいだ。それがある日突然難民申請が不認定・・・愕然!さらに父親が捕まってしまい、入管に収容されてしまったのだ。
自分の居場所、アイデンティティー、未来・・・何もかもがわからなくなり途方に暮れるサーニャ。コンビニもクビになってしまい、大学どころか生活が・・・なんかね、入国管理局って何様なの!!と憤りを感じながらも、これが現実の日本。刑務所の囚人のような扱いをされる、これがオ・モ・テ・ナ・シなのだ。裏ばかりなんだねぇ・・・そして「仮放免」という言葉も勉強になった。
ウクライナ難民についても第三国を通せば「避難民」として受入れるみたいだけど、多分長期間受入れにはしないだろうし、難民認定率1%未満の日本という国に来た難民はほんとに可哀想。スリランカ人女性ウィシュナさんの死も話題になったばかり。
埼玉県川口市・蕨市は日本に住むクルド人難民の6割を占めているという。2021年には入管難民法改正案が否決されたが、まだまだ残されている問題は多い。そんな社会問題をテーマにサーニャの心の揺らぎが絶妙に描かれている。仕事も生活も、そして難民の心さえも奪っていく入管。
就労や県外への移動禁止、医療保険に入ることが出来ない。そんなスモールランドに縛られた家族。荒川の県境をまたぐことで反発してみる伏線やトルコと日本の石といった話が全て胸に刺さる。もっと驚いたのがサーニャが卒業した小学校に色んな国の言葉が壁に書かれていたことも印象的。彼女が一種の国際的感覚を身につけることにもなったのだろう。思い出しただけで泣けてくる・・・
「日本人」はプラチナチケットか?
クルド人問題は安彦良和氏の「クルドの星」くらいでしか触れる機会が無かったので、ほとんど知りませんでしたし、入管の非人道的な扱いは時々ニュースで取り扱われるけど、やっぱりどこか遠い出来事。ただ「人の不幸を観て自分の幸福を確認する」。こう言ってしまうと身も蓋もないけど、残念ながらたまにそういう経験をしておかないと、自分の持っているものの価値に気づけないことは間々あるのかなと思いました。とは言えそれですべての問題が片付くのなら、日本でみんな死ぬ寸前みたいな顔をして満員電車に揺られている今の状況は起きてない訳で。結局困難に立ち向かう抵抗資源は持っているだけでは意味がないのだろうということでしょうか。
それにしても嵐莉奈さんの奇麗さは際立ってましたね。演技もできるのに、全力脱力タイムズでは勿体ない使われ方をしてましたね。
セツナイ!カナシイ!アームジョウ!!
主演の娘がメチャクチャ可愛いのもあり2時間感情移入しまくりで見入ってしまった
観ている間、この世の不条理や己の無力感にとことん支配される
しかし悲しいかな人間は二、三日すればまた普通の日常に戻ってしまう生き物(クルド人のこと少しでも知れてヨカッタ)
とにかく主人公が「誰も○らない」の柳○優○にならなくてよかった!
あと、カラオケで尾崎を歌うときは昭和生まれの面子でね(*゚∀゚)
今、日本で現実にもあること。
ロシアがウクライナに侵攻してにわかにクローズアップされてきた問題だけれど、意識して見よう、接しようとすればもうずっと以前からあった、閉鎖的な日本社会の歪みに愕然とする。
それはロヒンギャの方などの難民に対するものもそうだけれど、外見が外国風のいわゆるハーフの方たちにも普通に特別な反応してたんだな、と。サーニャ役の嵐莉菜さんもモデルとして称賛される目鼻立ちは自身の長所であると同時に、出会う度に出自を問われ説明を繰り返すうんざりなルーティーンなのかもしれない
私たちはそういうことを普段何の気なしに繰り返している。高校の場面でクラスメイトの女の子たちが(友達役でやがて海へと届くで印象的だった新谷ゆづみさん出ていたのエンドロールで知る)普通に接しているシーンは我々年配者より子供たちのほうが分け隔ちなく接することが出来ているのが当たり前なのだと気付かた。もっとあちこちで上映しつ皆さんに見てもらいたい。
クルド人のこと
正直、この映画を観るまで、クルド人の事は何にも知らなかった。
見終わった後で、国を持たない民族のクルド人の事、トルコがフィンランドのNATO加盟へ反対する理由など、含蓄深い内容(自分が知らなさすぎただけだが)だった。
わが国の「やりざま」
まずは今作が商業映画デビューである川和田恵真監督。
早稲田大学在学中に制作した映画『circle』が、東京学生映画祭で準グランプリを受賞。その後、2014年に「分福」に所属し、是枝監督の『三度目の殺人(17)』で監督助手、西川美和監督の『すばらしき世界(21)』でメイキングを担当するなど、多くの現場で研鑽を積んできています。
そんな川和田監督がデビュー作で取り上げたテーマは「残留資格を失う在日クルド家族の物語」。ちなみに、同じ問題については2020年公開の『風の電話』でも扱われています。
まず、彼らが「残留資格を失う」ということは「県外への移動」や「就労」が許されません。そして、それを破ったことが発覚すれば「期限なく収監」されるか、或いは「帰国」を強いられます。しかし、彼らは元々弾圧を逃れてきた難民です。帰国すれば即座に逮捕、またはそれ以上のことをされる可能性が高いのです。これは、そのことを知りつつも手を差し伸べることのない、わが国の「やりざま」であり、多くの日本人が知らないでいる「現実」なのです。
まさに社会的なテーマですが、川和田監督はこれを単に道徳的、または欺瞞的に述べたり、或いは「必要以上に振りかぶった悪意」を使って涙を誘うような「安易な脚本」にはしていません。例えばそれは、友達の「ドイツ」いじりや、また年配の女性に全く悪意ないつもりで言わせる「お国にはいつ帰るの」という問い、そして「ガイジン」という呼び方など、ちりのように積もる日常の「小さな悪意」の連続から、いずれは、うまくいかない現状の全てに対し、主人公の少女に「いかにも日本語的」な「しょうがない」と言う言葉で諦めさせる「居た堪れなさ」があります。
まさにこういった表現方法に、師匠である是枝イズムを感じたり、また、そこに辛さだけでなく「ユーモアや優しさ」を散りばめる部分に西川さんの作品にも通じる部分を感じます。
そして役者陣。
物語の中心であるクルド人少女を演じる嵐莉菜さん。その家族(父、妹、弟)役に嵐さんの実の家族(パパ、最高)。また、親しくなる友人に『MOTHER マザー(20)』の奥平大兼さん。さらに彼女たちを取り囲むように平泉成さん、池脇千鶴さん、藤井隆さん他、芸達者たちが配役されていて付け入るスキがありません。
さらにはクルド監修に携わったワッカス・チョーラクさん。
十条で日本初で唯一のクルド料理レストランのオーナーをされ、普段からクルド文化の認知度向上のためのガイドとして取り組んでおられます。今回、当事者であるクルド人の方について、(エキストラ以外の)メインキャストとしては「出演することで不利益が出る可能性がある」と言うことで配役されていませんが、制作サイドにワッカスさんのような当事者がいることで、物語上都合の良い嘘がない安心感があることも重要な点です。
特殊な状況下ということを忘れるぐらい─
物語の設定は特殊だったけれど、社会問題に根ざし、内容や展開が身近に思えるもので、興味をそそられ、見入りました。決して、楽しい内容ではあるません。観賞中も、つらい思いも何度か・・・。それでも、色々と感情移入させられながら見きった気がします。何よりも、美しかったですから─その要因はものすごく強いのかも─いろんな意味で。
難しい問題を扱った作品ですが、啓発というよりドラマ的な要素が強い作品だったと思います、良くも悪くも─。
とにかく、興味を持ってもらわなければ、何事も動きませんから、そういった意味では、良き作品かなと。
嵐莉菜さんに釘付けでした
とにかく今や日本の片隅に生きているだけで様々な問題が浮かび上がる破綻の国・日本。かつての繁栄もここ20年くらいで地の底に沈み、入管問題も今まさにそこにある危機的問題。
そんな中、ハーフモデルで充分な活躍ができそうな高校生の女の子が普通に進学に悩み、共同体で生き、恋をする。ただ彼女はクルド難民の子だった。
ごく普通の家族がなんの説明もなく、いわば日本のよくわからない「入管」に引き裂かれます。この映画はこの問題の「なぜ」に突っ込んではいきません。「クルド」もくどくど説明はしません。是枝作品と同じく、状況を、いわば普通の女の子の悩みとして捉えます。もうちっと弁護士がんばれ、と思わざるを得ませんが、まあそんなもんでしょう。しかし、いかんせん背負うものが大きい。
1時間くらいすると「誰も知らない」的な暮らしになり、逆に一瞬妹さんが少し解放されたかのような態度になるのだけど、本作品は割とその隔絶された世界での描写が是枝作品ほどあざとくなく、実直過ぎる感じがある。固い、というか。ただ、ぽっかり理不尽の中心にある「日本の入管」だけがブラックホールのように横たわる。そしてなんの確証もないが、父親が強制送還されればまるで恩赦のように子供にビザがでるという。。なんたる理不尽。しかしその理不尽に従わないと生きてはいけない。まるで現代の楢山節考。もっと問題になればいい。
ただ、一言だけ言えるのは、とにかく主演の嵐莉菜さんに釘付けだった、ということ。弱さと強さと大人と子どもの両方の魅力で、俯いた姿からのラストカットの眼差しは、予想を超える神々しさがありました。
高評価なのはわかる。でも私には、う〜ん⁉。
問題提議の映画だ。見てて辛かった。17歳の女子高校生に背負える問題ではない。名古屋の入管収容施設で、職員による虐待で女性が死亡した事件もあった。未だに我が日本政府は、難民に対し厳しい態度を崩さない。
難民解決の糸口が見えないので、物語の終わり方も宙ぶらりんとなる。落とし所が見つからないのだ。だから、問題提議で終わってしまう。そこが惜しい。日本人ならば、一家心中で結末をつける方法だってある。が、外国人には使えない。後味が良くないので、私はスッキリしたい。もやもやとして、記憶に残るのは主人公の思い詰めた顔だけだ。
私は難民受け入れに賛成派だ。日本は単一民族だなんてハナからでたらめだし、日本文化を興隆させるには他からの血を入れるのが一番だ。アメリカを見習って欲しい。二十世紀初頭、アメリカは文化後進国だった。移民、難民、亡命者を受け入れて文化先進国となった。日本の映画で、監督が外国人(在日朝鮮人は別にして)なのはあまり聞いたことがない。アメリカ製映画では当たり前の状況だ。
主人公を演じた女優は美人で、昔CMモデルで良く目にしたヒロコ グレースに似ている。
To the incompetent Japanese government
Do something for the refugees living in Japan who are suffering from living. Think of them as if they are yourself. This is what's happening to our family who really needs a help. Decide and do something by your own thoughts.
Ironically this movie is recommended by AGENCY FOR CULTURAL AFFAIRS ,Ministry of Education which is a part of Japanese government. They won’t do anything to refugees.
日本人全員が、この「ハッピーエンド」のない物語の共犯者である
私は社会問題を扱ったハリウッド映画が好きだ。
でも、この作品を見た後だと、私の「ハリウッド映画好き」は、「他人事だから」と思えてくる。
しかし本作では日本人全員が「当事者」であり「加害者」であり「共犯者」である。
私は映画鑑賞において、本作を見た時ほど、「罪悪感」を感じたことはない。
「難民問題」は常にある。
ベトナム戦争後、シリア紛争、そして現在進行形のウクライナ紛争。
この時期だからこそ、本作を見るべき。
そして「避難民」か「難民」かで「言葉遊び」をしている我が国政府の対応を注視しよう。
ノンフィクションより強く訴える
日本と在日外国人の関係のづっと前にある、一人の少女の何気ない日常生活と青春。
このあたりまえがあたりまえに送れないという事をこんこんと目の当たりにする。
将来の夢も、ささやかで愛おしい恋愛も線引きされる瞬間が切ない。
数本の難民関係ドキュメンタリーを観ていた事と、仕事柄から深く興味の対象であったこの作品。
少女の感性の柔らかさと、日本での難民の立場、どちらも描いている事で更に現実味を露わに感じる。
フィクションがノンフィクションより強く訴える瞬間だった。
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